【平均年収695万円】ほぼ日 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年8月期)

【平均年収695万円】ほぼ日 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年8月期)

ほぼ日は、ウェブサイトや手帳、オンラインストアなどを通じ、生活のたのしみとなるコンテンツの企画、編集、制作、販売を手掛けています。直近の業績は増収増益となりました。主力商品の国内外での販売拡大が成長を牽引しています。


目次

※本記事は、株式会社ほぼ日 の有価証券報告書(2025年8月期、2024年9月1日 ~ 2025年8月31日、2025年11月28日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ほぼ日は、「やさしく、つよく、おもしろく。」を行動指針とし、「場」を創造し、「いい時間」を提供するコンテンツの企画、編集、制作、販売を手掛けています。ウェブサイト「ほぼ日」や「ほぼ日手帳」をはじめ、オンラインストア、リアル店舗、SNSアプリ、イベントスペースなど多岐にわたる「場」を展開し、生活のたのしみとなるコンテンツを提供しています。

単体従業員数は156名です。同社はウェブメディアと物販を複合的に行う単一セグメントで事業を展開しています。

ほぼ日グループは、ほぼ日と関連会社1社(株式会社エイプ)で構成されています。ほぼ日自身がコンテンツの企画、編集、制作、販売を担っています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社ほぼ日は、ウェブメディアと物販を複合的に展開する事業を通じて、独自のコンテンツと「いい時間」を提供しています。同社では、従業員一人ひとりのクリエイティビティを重視し、その発揮を促す働きやすい環境づくりに注力していることが特徴です。このような環境が、給与水準や人材の定着傾向にも影響を与えていると考えられます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、平均勤続年数と平均年齢から、比較的若手から中堅層の従業員が中心となって活躍している傾向が見られます。事業の拡大に伴う期中採用の増加も背景にあり、組織の成長フェーズにおいて多様な人材が活躍できる環境が整っていることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,952,000円
平均勤続年数 6年3ヶ月
平均年齢 38.5歳
単体従業員数 156人
連結従業員数 -


同社は、従業員の退職給付として確定給付型の制度を採用しています(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)。この制度は国内の従業員に適用されます。
退職一時金制度があり、退職給付として給与と勤務期間に基づいた一時金が支給されます。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社は、性別、年齢、国籍、価値観などの多様性を新たな発想やアイデアの源泉と捉え、継続的な成長の強みとしています。この認識に基づき、異なる経験や技能を持つ多様な人材の採用を推進し、性別や国籍、新卒・中途の区別なく活躍できる人材育成に取り組んでいます。

人材戦略の重点テーマとして「クリエイティビティの発揮しやすい職場・環境づくり」を掲げています。具体的には、創業者の考えや会社の価値観を共有する場を設け、社是や行動指針を日常的に浸透させることで、企業文化への理解を深めています。また、自己裁量・自己管理の働き方を基本とし、従業員の成長を促す人事評価制度や、充実した健康への取り組みを通じて、一人ひとりが安心して活躍できる環境を追求しています。

さらに、自分自身のインプットやアウトプットに集中できる「インディペンデントデー」や、従業員の有志チームによる福利厚生など、独自の環境づくりも充実させています。働き方においては、フリーアドレスやコアタイムなしのフレックスタイム、リモートワークのインフラ整備を進め、仕事と家庭生活を両立しやすい柔軟な働き方を支援しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。労働者の男女の賃金の差異は、女性活躍推進法に基づく公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 33.3%
男性労働者の育児休業取得率 33.3%

多様性・登用

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 33.3%

育児・介護支援

指標 数値
男性社員の育児休業取得率 33.3%
女性社員の育児休業取得率 100.0%

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


ほぼ日は、「やさしく、つよく、おもしろく。」を行動指針に掲げ、コンテンツを通じて人びとが集う「場」を創造し、「いい時間」を提供する会社です。多岐にわたるコンテンツの企画、編集、制作、販売を通じて収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社の事業は、ウェブサイト「ほぼ日」や動画サービス「ほぼ日の學校」といったオンラインの「場」から、渋谷PARCOで展開する「ほぼ日曜日」やギャラリーショップ「TOBICHI」といった実店舗、さらにはSNSアプリ「ドコノコ」やイベント「生活のたのしみ展」まで多岐にわたります。これらの「場」を通じて、読みもの、動画、商品、イベントなど、様々なコンテンツを提供しています。

主力商品は「ほぼ日手帳」であり、自社ECサイト「ほぼ日オンラインストア」のほか、Amazonや楽天市場、天猫国際などの外部ECサイト、国内外の卸販売を通じて販売されています。特に「ほぼ日手帳」は海外での売上構成比が増加しており、海外市場でのプロモーション強化にも注力しています。

同社はウェブメディアと物販を複合的に行う単一セグメントで事業を展開しています。コンテンツの企画から販売までを一貫して行い、生活者の気持ちに関する考察を蓄積することで独自の価値を形成しています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の直近の業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益の全てにおいて増加傾向を示しています。売上高は前期から大きく伸長しており、それに伴い各利益も堅調に増加しています。この成長は、主力商品である「ほぼ日手帳」の国内外での販売拡大や、その他の商品・イベントの好調な推移が要因となっています。

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社は、本業で得た資金を将来の成長に向けた投資に積極的に充てている状況です。これにより、事業拡大と持続的な発展を目指す財務戦略がうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社の自己資本比率は当期70.7%、前期69.7%と高い水準を維持しています。これはプライム市場の平均と比較しても堅固な財務基盤を示しており、事業運営における安定性がうかがえます。

現金及び預金等は当期に減少しましたが、潤沢な手元資金は不測の事態への耐性となり、安定した事業継続の基盤となります。

指標 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
自己資本比率 69.7% 70.7%
ROE(自己資本利益率) - -
現金及び預金等 12.0億円 7.6億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社の当期の営業活動によるキャッシュフローは1.6億円の純収入となりましたが、前期からは減少しています。これは主に税引前当期純利益や減価償却費の計上が増加要因となった一方で、棚卸資産や売上債権の増加、法人税等の支払いが減少要因となったためです。

投資活動によるキャッシュフローは△4.9億円の純支出となり、前期から支出が増加しています。これは有形固定資産や無形固定資産、長期前払費用の取得によるものです。

財務活動によるキャッシュフローは△1.1億円の純支出となり、前期から支出が減少しました。これは主に配当金の支払いが要因となっています。営業活動で得た資金を上回る投資活動を行っているため、フリーキャッシュフローはマイナスとなっています。同社は本業で資金を生み出しつつ、将来の成長に向けた積極的な投資を継続している状況であり、事業拡大への意欲がうかがえます。

項目 2024年8月期(前期) 2025年8月期(当期)
営業CF 4.0億円 1.6億円
投資CF △4.7億円 △4.9億円
財務CF △1.1億円 △1.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △66百万円 △3.3億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社は、売上高の約7割を占める主力商品「ほぼ日手帳」への依存度が高い状況です。将来的に市場動向が悪化したり、仕入数量の減少や遅延が生じたりした場合、同社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

また、北米・欧州やアジア・オセアニアなど海外市場での販売に力を入れていますが、予期しない法律や税制の変更、不利な政治・経済要因、テロ、戦争、その他の社会的混乱等により、事業及び業績に悪影響を及ぼすリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社は長期的な事業継続と成長のため、人材投資を強化しています。しかし、人材の確保や能力開発が計画通りに進まない場合、同社の事業及び業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ほぼ日は、「やさしく、つよく、おもしろく。」を行動指針とし、「夢に手足を。」つける会社を目指しています。同社は、独自の価値観と文化を大切にしながら事業を展開しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ほぼ日は、「夢に手足を。」つける会社を目指すことを社是としています。同社は、会社の未来の姿を「遠景」「中景」「近景」の3つに分けて考えています。

「遠景」としては、創業者である代表取締役社長の糸井重里氏が引退した後も、次世代経営陣が生き生きと事業を運営し、お互いによきライバルとして仕事ができる未来像を描いています。その道程の途中である「中景」では、「『いい時間』を提供する場をつくり、育てている」姿を目指しており、国内外の幅広い顧客と付き合い、コンテンツを生み出す力や届ける力を強化し、「場」を広げることを目標としています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ほぼ日は、「やさしく、つよく、おもしろく。」を行動指針としています。これは、社会に受け入れられる前提としての「やさしさ」、企画やアイディアを実現する「強さ」、そして新しい価値を生み出す「おもしろさ」を重視するものです。

同社は、この言葉の順番も大切にしており、「やさしさ」を前提に「強さ」で実現し、その上に「おもしろさ」を生み出すことを特徴としています。また、サステナビリティに関する戦略では、コンテンツの根幹を担うクリエイティビティの発揮に軸足を置き、自律的な取り組みを通じてステークホルダーとの共創社会を築くことを目指しています。

「誠実と貢献」の考え方をベースとした自己裁量・自己管理の働き方を推進し、従業員が安心して活躍できる職場環境づくりに取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ほぼ日は、中長期的な経営戦略において複数の重点テーマに取り組んでいます。

「場」の立ち上げと育成では、「やさしく、つよく、おもしろく。」の姿勢で複数の「場」を運営する企業になることを目指しています。

多様な人材の確保及び育成と組織づくりを重要な課題とし、職種を限定せず多様な人材の確保に努め、同社の考え方や価値を生む仕組みが定着する組織づくりに取り組んでいます。

インターネット環境変化への対応として、情報セキュリティリスクへの対応や個人情報保護制度への準拠を進め、ユーザーが安心して楽しめる「場」であり続けられるよう、組織的・技術的な対応を強化しています。

また、経営基盤の強化を通じてクリエイティブ活動に集中できる時間を増やし、コンテンツを生み出す力の向上を図っています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は会社法に基づく機関として、株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人を設置しています。加えて、任意の指名報酬委員会と内部監査室を設置し、適切な経営体制を構築しています。社外取締役と社外監査役を選任することで、社外の視点から監督や監査を行い、経営監視機能の客観性と中立性を確保しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の株主構成を見ると、筆頭株主は代表取締役社長の糸井重里氏であり、創業者が経営の基盤を支えていることがわかります。上位株主には創業家関係者や役員が複数名を占めており、特定の株主グループが経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。また、従業員持株会も上位に名を連ねています。

株主名 持株比率
糸井 重里 26.70%
池田 あんだ 20.69%
山本 英俊 14.08%
ほぼ日従業員持株会 4.45%
日本カストディ銀行(信託口) 1.80%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性6名・女性2名)で構成され、女性役員比率は25.0%です。代表取締役社長最高経営責任者(CEO)兼最高クリエイティブ責任者(CCO)は糸井重里氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
糸井 重里 代表取締役社長 最高経営責任者(CEO)兼 最高クリエイティブ責任者(CCO) 1979年12月有限会社東京糸井重里事務所(現 同社)設立、同社代表取締役社長就任。1989年3月株式会社エイプ設立 代表取締役就任。2023年11月同社最高経営責任者(CEO)兼最高クリエイティブ責任者(CCO)就任より現職。
小泉 絢子 取締役副社長 最高執行責任者(COO)兼 商品事業部長 2001年4月同社入社。2012年12月同社ほぼ日商品部長(現 商品事業部長)就任。2013年6月同社取締役就任。2023年11月同社副社長最高執行責任者(COO)就任より現職。
鈴木 基男 取締役 最高財務責任者(CFO)兼 管理部長 2006年4月株式会社リンクアンドモチベーション入社。2018年11月同社入社、同社管理部長就任。2019年11月同社取締役就任。2023年11月同社最高財務責任者(CFO)就任より現職。


社外取締役は、山本英俊氏(円谷フィールズホールディングス代表取締役社長グループCEO)、塚越隆行氏(ワタナベエンターテインメント取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役と社外監査役を選任することで、客観的かつ独立した視点からの経営監督・監査機能の確保に努めています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、取締役に対しては月例の固定報酬を基本とし、個人別の業績計画達成度を総合的に評価して役位や職責、成果を反映させる仕組みです。一方、独立社外取締役および監査役の報酬は固定報酬のみとし、経営からの独立性を確保しています。報酬の決定は、任意の指名報酬委員会に一任されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 77百万円 25.6百万円
社外取締役 1名 4百万円 3.6百万円
社外監査役 3名 16百万円 5.4百万円


なお、報酬の支給対象となった取締役の人数は、無報酬の取締役が1名在任しているため、事業年度末時点の取締役数とは相違しています。また、取締役の報酬は基本報酬(定期同額給与)のみであり、業績連動報酬や非金銭報酬は支給されていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。