※本記事は、株式会社エータイ の有価証券報告書(2025年8月期、2024年9月1日 ~ 2025年8月31日、2025年11月28日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
エータイは、「ポジティブな超高齢社会を創造する」をビジョンに掲げ、寺院が提供する永代供養墓を中心とした寺院コンサルティング事業を展開しています。墓地の利用者と寺院が抱える課題を独自の永代供養墓運営手法で解消し、寺院の財務基盤強化に貢献しています。
単体従業員数は55名です。セグメントは寺院コンサルティング事業の1つです。
同社は、永代供養墓募集代行業務を中心に、永代供養墓域の管理代行、寺院への集客提案、葬儀関連業務までを一貫して提供しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
エータイは、ポジティブな超高齢社会の創造を目指し、人材育成と長期的な雇用の継続を経営上重要な戦略と位置付けています。従業員一人ひとりの未来を安心とワクワクで満たすことをミッションに掲げ、風通しの良い組織風土の醸成に力を入れています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員の平均勤続年数が比較的短く、平均年齢は40代前半となっています。これは、特定の専門性を持つ人材が活躍しやすい環境であることや、組織の成長フェーズにおける人材構成の傾向を示していると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,797,834円 |
| 平均勤続年数 | 4.9年 |
| 平均年齢 | 41.4歳 |
| 単体従業員数 | 55人 |
なお、退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
エータイは、「みんなの未来を安心とワクワクで満たすサービスを提供する」というミッションのもと、人材の育成と長期的な雇用の継続を経営上の重要な戦略としています。従業員一人ひとりの未来も安心とワクワクで満たすことを目指し、行動指針として「向上力」「協調力」「傾聴力」を掲げています。
従業員同士が互いに「ありがとう」を引き出す行動を促すとともに、人事評価制度では各等級に合わせたコンピテンシーを設け、各人の成果に応じた報酬を付与することで、同社に適した人材を育成しています。また、全従業員が安心とワクワクを共有できる風通しの良い組織風土の醸成を目指しており、月1回の社長通信や年1回の社員総会を通じて経営陣と従業員のコミュニケーション機会を設けています。
具体的には、月1回のパルスサーベイによる従業員満足度調査、経営陣への質疑応答、なんでも相談室の設置などの施策を講じています。さらに、ランチ会などの従業員相互のコミュニケーションの場も提供し、意識の共有や経営の透明化を図っています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
当社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
エータイは、寺院コンサルティング事業を通じて、超高齢社会におけるお墓に関する課題解決を目指しています。人と人との心のつながりをサポートし、社会の心を豊かにすることを企業理念としています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は「ポジティブな超高齢社会を創造する」というビジョンを掲げ、寺院が提供する永代供養墓を中心とした寺院コンサルティング事業を展開しています。永代供養墓とは、後継者がいなくても寺院が永代にわたり供養・管理を行う墓地であり、従来の墓地が抱える管理や承継の課題を解消するものです。同社は、墓地の利用者と寺院が抱える「始めにくく、維持しにくい」という課題に対し、「始めやすく、選びやすく、維持しやすい」独自の永代供養墓運営手法と寺院コンサルティング事業により、両者の課題解決に貢献しています。
具体的な業務は「永代供養墓募集代行業務」と「その他の業務」で構成されています。永代供養墓募集代行業務では、永代供養墓の企画提案、建立、募集に係る広告宣伝活動、現地案内、成約事務手続などをワンストップで提供しています。運営費用を同社が負担することで高い手数料率を確保し、寺院周辺地域に特化したドミナント戦略を展開しています。
同社が企画提案する永代供養墓は、過去の宗旨宗派を問わず、明瞭な価格プラン、入檀料や年間管理費が不要、法事法要が強制されない、希望により後継者による承継が可能といった特徴があります。合祀墓、個別墓(マンションタイプ、戸建てタイプ)、樹木葬といった多様な種類を提供し、利用者のニーズに応えています。
その他の業務には、永代供養墓域の管理代行業務、寺院への集客提案等の各種ソリューション、葬儀関連業務が含まれます。葬儀関連業務では、葬儀の受付、施行の取次、会館の斡旋、アフターフォロー、既存のお墓の撤去・処分(墓じまい)や永代供養墓への移動(改葬)サービスも提供しています。
収益は、永代供養墓利用者の成約額から永代供養など宗教活動の対価として寺院に配分する志納料を差し引いた金額を募集代行手数料として収受することで得ています。同社は本邦以外の外部顧客への売上高がないため、国内事業に特化しています。また、同社は寺院コンサルティング事業の単一セグメントで事業を展開しています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社の業績は、当事業年度において増収増益を達成しました。新規寺院の開苑に注力し、これまで未進出であったエリアへの展開も進めています。広告媒体への費用投下や集客方法の見直しにより、永代供養墓の見学者数が増加し、営業力の強化により高い成約率を維持したことで、売上高を力強く牽引しています。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社では、従業員一人ひとりの貢献が事業の成長に直結しています。生産性の向上は、持続的な企業価値の創出に不可欠な要素であり、効率的な事業運営が収益性の維持・向上に寄与します。組織全体の生産性を高める取り組みは、企業の競争力を強化する上で重要な意味を持ちます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
企業の財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性を考える上で重要な要素です。ここでは、エータイの財務基盤と資金の流れから、同社の現在地を見ていきます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
企業の財務基盤は、事業を安定的に継続し、将来の成長投資を行うための土台となります。自己資本の厚みや手元資金の状況は、予期せぬ経済変動への耐性を示す指標となります。
| 指標 | 2024年8月期(前期) | 2025年8月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | - | - |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び預金等 | - | - |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
キャッシュフローは、企業がどのように資金を生み出し、使い、調達しているかを示すものです。本業で安定的に資金を稼ぎ出せているか、将来に向けた投資を積極的に行っているか、あるいは資金繰りに課題がないかといった状況を把握できます。
| 項目 | 2024年8月期(前期) | 2025年8月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | - |
| 投資CF | - | - |
| 財務CF | - | - |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | - |
※フリーCF(フリーキャッシュ・フロー)とは、会社が事業活動と投資活動を通じて自由に使える余剰資金のこと。
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社は、日本国内で寺院コンサルティング事業の単一セグメントを営んでおり、その収益は日本のライフエンディング市場に大きく依存しています。日本のライフエンディング市場は、人口構成の高齢化に伴い拡大傾向にあるとの見方がある一方で、葬儀やお墓に関するニーズは多様化し、各商材・サービスの単価は下落傾向にあるとされています。
また、ライフエンディング市場において、お墓や供養等に関連するサービスを提供する企業や宗教法人と競合しています。類似サービスを提供する企業・法人や新規参入の激化により、顧客の減少や価格の下落等が発生する可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社は、今後も事業を積極的に展開していく方針であり、事業成長のためには優秀な人材の確保及び育成を継続的に行っていく必要があると認識しています。人材の確保と育成が事業の展開速度に追い付かない場合、事業、財務状況及び業績に悪影響が及ぶ可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
エータイは、「人と人のこころのつながりをサポートし、社会のこころを豊かにする」という企業理念を掲げています。超高齢社会において、人々の未来を安心とワクワクで満たすサービスを提供することを目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
エータイは、「人と人のこころのつながりをサポートし、社会のこころを豊かにする」という企業理念のもと、地域の人々を結び、人々の人生を豊かにするさまざまな活動を企画提案・実行しています。故人やご先祖を想う行為の中に、人と人とのこころのつながりがあると考えています。
同社のビジョンは「ポジティブな超高齢社会を創造する」ことです。永代供養墓が時代のニーズに合致していることを踏まえ、多くの寺院や墓地の利用者に永代供養墓を提供し、今後の供養のあり方を先取りした新たな墓制供養を積極的に提案しています。
ミッションとして「みんなの未来を安心とワクワクで満たすサービスを提供する」ことを掲げています。人々の未来需要を積極的に読み取り、同社の提供するサービスにより未来を安心とワクワクで満たすことで、ポジティブな超高齢社会の創造に貢献しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
エータイは、従業員一人ひとりの未来も安心とワクワクで満たすべきだと考えています。行動指針として「向上力」「協調力」「傾聴力」を掲げ、従業員同士が互いに「ありがとう」を引き出す行動を自ら進んでとれるよう促しています。
人事評価制度では各等級に合わせたコンピテンシーを設け、各人の成果に応じた報酬を付与することで、同社に適した人材の育成に取り組んでいます。全従業員が互いに安心とワクワクを共有できるような風通しのよい組織風土の醸成を目指しています。
月1回の社長通信や年1回の社員総会を通じて、代表取締役社長や経営陣と従業員のコミュニケーションの機会を設けています。また、月1回のパルスサーベイによる従業員満足度調査や、なんでも相談室の設置、ランチ会などの施策も実施しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
エータイは、事業の成長と持続的な発展のために複数の課題に取り組んでいます。サービス水準の継続的な向上を目指し、独自性のある事業展開を推進するとともに、永代供養墓の品質やサービス水準の向上、機動的な組織体制の構築を図っています。
法令遵守のため、コンプライアンス規程等に則り、コンプライアンス委員会や研修会を通じて全役職員への徹底を図り、コンプライアンス体制の整備を進めています。内部管理体制の強化も重要な課題であり、経験値のある人材の採用や社内コミュニケーションの充実を通じて、実効性の向上とコーポレート・ガバナンスの充実を図っています。
優秀な人材の確保と組織体制の強化のため、教育体制の整備や継続的な採用活動を進めています。また、寺院・顧客のニーズの変化に対応するため、新規事業の展開も重要な課題と認識しており、定期的なコミュニケーションやアンケート調査、情報収集を行っています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社は、経営の透明性と健全性の向上を図るため、取締役会による迅速な意思決定と監査役による中立的な監査を重視しています。外部からの客観的かつ中立的な経営監視機能も重要視し、社外取締役および社外監査役を選任しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社であるエージーアイです。これに続いて、個人株主が上位に名を連ねています。特定の株主グループが上位を占める傾向が見られます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| エージーアイ | 28.36% |
| 樺山伸一 | 26.22% |
| 樺山玄基 | 6.62% |
なお、前事業年度末において主要株主であった樺山玄基氏は、当事業年度末では主要株主ではなくなりました。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.0%です。代表取締役社長は樺山玄基氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 樺山 玄基 | 代表取締役社長 | 2011年9月、永代供養墓普及会に入社。2017年8月に日本クレーベスト(現 同社)取締役に就任し、常務取締役、代表取締役副社長を経て、2019年7月より同社代表取締役社長に現職。 |
| 田中 佑治 | 取締役 | 2011年2月、有限責任あずさ監査法人に入所。2018年7月に日本クレーベスト(現 同社)監査役に就任し、2019年7月より同社取締役経営企画室長、2020年9月より同社取締役に現職。 |
社外取締役は、蓑毛誠子氏(本間合同法律事務所弁護士・指名報酬委員会委員)、石川大祐氏(石川公認会計士事務所代表・指名報酬委員会委員)、森英之氏(森公認会計士事務所代表)、髙橋壮介氏(かなめ総合法律事務所代表・指名報酬委員会委員)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会による意思決定と監査役による中立的な監査を通じて経営の公正性を確保しています。社外取締役は公正・中立な立場から経営に提言を行い、取締役会のガバナンス機能を強化する役割を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、月額の固定報酬のみで構成されています。取締役の報酬は、指名報酬委員会の提言と助言を踏まえ、代表取締役社長が決定しています。監査役の報酬は、監査役間の協議によって決定される仕組みです。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 2名 | 61百万円 | 30.4百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 7百万円 | 7.2百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 12百万円 | 2.4百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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