※本記事は、助川電気工業株式会社 の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月15日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
助川電気工業は、電気機械器具や精密機械器具の製造・販売を主な事業としています。研究機関向けの試験研究設備や、原子力・火力発電所の温度制御装置、半導体・FPD・自動車・鉄鋼製造装置の「熱と計測」に関する製品などを幅広く提供しています。
同社の単体従業員数は191名です。事業セグメントはエネルギー関連、産業システム関連の2つです。
助川電気工業は、電気機械器具、精密機械器具の製造・販売、飲食店の経営を主な事業とし、これら製品に付帯する設備工事等関連事業を営んでいます。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
助川電気工業は、従業員の平均勤続年数が長く、安定した環境でキャリアを築ける可能性のある会社です。給与水準については、業種や事業特性を考慮した上で、具体的な数値を確認することが重要です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均勤続年数が長く、従業員が長期にわたって在籍する傾向が見られます。平均年齢も比較的高く、経験豊富な人材が活躍していることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,033,014円 |
| 平均勤続年数 | 21.3年 |
| 平均年齢 | 44.0歳 |
| 単体従業員数 | 191人 |
同社は確定給付型の退職給付制度を採用しており、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる仕組みです。この制度は国内の従業員を対象としています。
退職一時金制度もあります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
なお、退職給付債務は5.0億円、年金資産は4.3億円となっています。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社は、経営理念の達成が環境や社会への貢献につながると捉え、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指しています。そのために、人材の育成を基本とした行動を重視しています。
職場等の活性化、顧客満足度の向上、稼働管理などを目的として、環境管理や生産計画、稼働管理といった方向性で取り組んでいます。
目的を達成するために、仕事の従事者に対しては必要な知識・力量を明確にし、教育訓練を実施しています。また、管理評価表等を用いて必要な知識・力量を明確にした教育訓練を実施し、その有効性を評価することで職場等の活性化を図っています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
同社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」および「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
助川電気工業は、電気機械器具や精密機械器具の製造・販売、および飲食店の経営を主な事業としています。これらの製品に付帯する設備工事など、関連する事業も展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は「熱と計測」に関するコア技術を活かし、幅広い分野で製品を提供しています。特に、研究機関向けの試験研究設備や発電所の温度制御装置、半導体・FPD製造装置関連製品などが主力です。
エネルギー関連
この事業では、研究機関の安全性確証試験装置などの試験研究設備や、原子力・火力発電所の温度制御関係装置に使用される製品を主要としています。収益は、原子力発電所の再稼働に向けた関連製品や研究機関向け製品、核融合関連製品(溶融金属ループなど)の増加から得ています。前期と比較して売上高は増加しています。
産業システム関連
この事業では、半導体・FPD・自動車・鉄鋼などの製造装置における「熱と計測」に関する部分に広く使用される製品を提供しています。収益は、温度センサーなどの半導体製造装置関連製品やFPD製造装置関連製品が減少したものの、環境関連設備向け製品の増加によって得ています。前期と比較して売上高はわずかに増加しています。
同社の売上高は、特定の顧客に集中する傾向が見られます。また、本邦の外部顧客への売上高が全体の90%を超えているため、事業活動は主に国内市場に焦点を当てています。
| セグメント | 売上高(2024年9月期) | 売上高(2025年9月期) |
|---|---|---|
| エネルギー関連 | 22.3億円 | 27.6億円 |
| 産業システム関連 | 26.4億円 | 26.7億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
直近の事業年度において、助川電気工業の売上高は増加傾向にあります。これに伴い、営業利益、経常利益、当期純利益もそれぞれ増加しており、収益性が向上している状況です。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
従業員1人あたりの収益性や生産性は、企業の効率性や収益力を測る上で重要な指標となります。これらの指標は、入社を検討する上で会社の稼ぐ力を理解する一助となります。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
財務の安定性から、助川電気工業の現在の状況を把握します。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
助川電気工業の自己資本比率は、前期から当期にかけて増加しています。当期の自己資本比率は64.8%となっており、プライム市場の製造業平均(46.8%)と比較して高い水準を示しています。
これは、同社の財務基盤が安定していることを示しています。
| 指標 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | 59.9% | 64.8% |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
助川電気工業のキャッシュフローを見ると、営業活動による資金は増加しています。これは、本業の事業活動が順調に進んでいることを示しています。
一方で、投資活動では資金が使用されており、主に貸付による支出や有形固定資産の取得が行われています。財務活動では、配当金の支払いや社債の償還により資金が使用されています。
これらの状況から、同社は本業で安定的に資金を生み出しつつ、将来に向けた投資も行っている成長投資フェーズにあると言えます。
| 項目 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | - |
| 投資CF | - | - |
| 財務CF | - | - |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | - |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社は、原子力産業分野の売上高が全売上高の約45%を占めており、今後この分野の需要が減少した場合には業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。また、半導体及びFPD製造装置関連製品の需要変動も、同社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクの記載はありません。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
助川電気工業は、ものづくりの技術とサービスを通じて産業の発展と人々の暮らしに貢献することを目指しています。顧客、取引先、社員、株主それぞれに対する誠実さを経営の基本に据え、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を追求する会社です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社は経営理念として、顧客には誠実を旨とし、優秀な製品とサービスを提供することを目標としています。また、取引先には信頼を旨とし、相互の連携を密にして共存共栄を図ることを目指しています。
社員には調和を旨とし、協力の精神のもと企業の繁栄に努め、物心両面から生活の向上を図ることを目標に掲げています。株主には誠意を旨とし、最善な運営を行い、公正で適正な利益還元を行うことを目標としています。
この理念の実現のため、ものづくりの技術とそれをベースにしたサービスの提供を通じて、産業の進歩発展と人々の安全で快適な暮らしの維持向上に貢献する企業として成長していくことを基本方針としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社は、経営理念達成のために市場や環境の変化を的確に捉え、品質・環境管理体系を基本としたモノ作りを通じて組織の永続的な成長と発展を目指しています。社会の持続可能な発展を目指すことを重要な考え方としています。
企業倫理、コンプライアンス、情報セキュリティにおいても継続的な活動の改善と強化に取り組む姿勢を示しています。経営理念では、顧客、取引先、社員、株主それぞれに対し、誠実さ、信頼、調和、誠意を重んじることを目標としています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社は、激しい時代の変化と経済の変動の中で、人材に関する課題を認識しています。受注生産であり製品別の部門に分かれているため、その時代により各部門の仕事量が変化することから、適切な人員配置が課題となっています。
この課題に対し、社員の技量を明確化し、必要な教育に取り組むことで多能工化を進めることを目指しています。特に20~30歳代の若手社員から人選して自部門以外の作業技術の習得教育を実施し、仕事量の変化への適応と生産性向上へと繋げる取り組みを行っています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
助川電気工業は監査等委員会設置会社であり、取締役会が経営の意思決定と業務執行の監督を行います。監査等委員会が取締役の業務執行を監査する体制です。重要な業務執行の一部を取締役会決議により取締役に委任し、迅速な意思決定と経営効率化を図っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
助川電気工業の筆頭株主はドウメキエンタープライズであり、同社を支える主要な存在です。その他、東京中小企業投資育成や常陽銀行といった機関が上位株主として名を連ねています。創業家に関連する株主が上位に位置しており、安定した資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| ドウメキエンタープライズ | 17.02% |
| 東京中小企業投資育成 | 6.48% |
| 常陽銀行 | 4.78% |
| 楽天証券 | 2.63% |
| 海藤 美好 | 1.92% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役社長は高橋光俊氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 高橋 光俊 | 代表取締役 取締役社長 | 1989年4月同社入社。技術本部装置第1設計部長、技術本部副本部長兼装置第1設計部長を経て、2017年12月取締役技術本部副本部長兼装置第1設計部長に就任。2022年12月より代表取締役社長現職。 |
| 百目鬼 孝一 | 取締役会長 | 1972年8月同社入社。企画部長、取締役、取締役副社長を経て、1988年12月代表取締役社長に就任。2015年12月より取締役会長現職。 |
| 滑川 雅広 | 常務取締役 技術本部長 | 1988年4月同社入社。製造本部第1製造部長、技術本部副本部長を経て、2022年12月取締役技術本部長に就任。2024年12月より常務取締役技術本部長現職。 |
| 小室 高志 | 取締役 営業本部長 | 1992年4月同社入社。営業本部東京支店長を経て、2022年12月取締役営業本部長兼東京支店長に就任。2024年8月より取締役営業本部長兼大阪営業所長現職。 |
| 菅 芳文 | 取締役 製造本部長 | 1994年4月同社入社。品質管理部長、第1製造部長を経て、2022年12月取締役製造本部長兼第2製造部長に就任。2024年4月より取締役製造本部長兼品質管理部長現職。 |
社外取締役は、小野修一郎氏(小野修一郎税理士事務所所長・監査等委員)、髙市智恵子氏(元土浦税務署署長・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社です。監査等委員である取締役3名(うち社外取締役2名)で構成される監査等委員会が、取締役の業務執行状況を監査し、経営全般の監督機能を果たしています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
助川電気工業の役員報酬は、持続的な成長と各職責に応じた適正水準を目指し、基本報酬としての月額報酬、業績連動報酬、退職慰労金で構成されています。業績連動報酬は当期純利益などの業績や職務評価を考慮して決定され、業績拡大に応じて報酬全体に占める業績連動報酬の割合が高まる仕組みです。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 3百万円 | 2.6百万円 |
| 社外役員 | 2名 | 5百万円 | 2.5百万円 |
なお、総額には当事業年度に計上した役員退職慰労引当金繰入額が含まれます。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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