【平均年収816万円】OBARA GROUP 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

【平均年収816万円】OBARA GROUP 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

OBARA GROUPは、溶接機器、平面研磨装置、電気機器関連事業をグループ各社とともに展開しています。連結従業員数は約1,900名規模です。直近の業績は売上高と経常利益が継続的に増加し、当期純利益も概ね増加基調にあります。


目次

※本記事は、OBARA GROUP株式会社 の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


OBARA GROUPは、溶接機器関連事業、平面研磨装置関連事業、電気機器関連事業を主な内容として展開しています。同社グループは、子会社30社及び関連会社1社で構成されています。

単体従業員数は22名、連結従業員数は1,926名です。セグメントは溶接機器関連事業、平面研磨装置関連事業、電気機器関連事業の3つです。

主な国内グループ会社は、OBARA(溶接機器・関連事業)、スピードファム(平面研磨装置・関連事業)、ラインテック日本などです。

2024年12月10日には、送配電部品等の製造販売を行う株式会社NSSK-QQ(現エナジーコンポーネンツホールディングス株式会社)を子会社化し、電気機器関連事業に参画しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


OBARA GROUPは、製造業を主軸とする企業グループであり、その給与水準や働き方には、業界特性と企業文化が反映されています。安定した事業基盤を持つ同社グループでは、従業員の長期的なキャリア形成を支援する環境が整っていると考えられます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、従業員の平均勤続年数が長く、平均年齢も高めであることから、長期にわたって安定して働き続ける従業員が多い傾向にあることがうかがえます。これは、従業員が腰を据えてキャリアを築ける環境が提供されていることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 8,157,000円
平均勤続年数 19.3年
平均年齢 53.3歳
単体従業員数 22人
連結従業員数 1,926人
単体のグループ内比率 1.1%


退職給付制度

同社グループは、確定給付型と確定拠出型の両方の退職給付制度を採用しています。確定給付型は給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度であり、確定拠出型は会社が拠出した資金を従業員が運用する制度です。

これらの制度は国内グループ会社に適用されています。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

なお、確定給付制度における退職給付債務は7.9億円、年金資産は1.0億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは「企業行動基準」として、一人ひとりの人権を尊重し、不当な差別を行うことなく、互いの個性を大切にし、それぞれの意欲・能力を最大限に発揮することを掲げています。また、国際的な事業展開においては、各国・地域の法令遵守はもちろんのこと、文化・慣習を尊重し、現地の発展に貢献することを重視しています。

持続的な成長を確保する観点から、従業員を男女差、年齢差等に関係なく、能力、実績によって公平に評価する体制を採用しています。具体的には、女性従業員が働きやすい職場環境の整備や、女性が能力を発揮できる企業風土づくりに取り組んでいます。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社は、女性の職業生活における活躍の推進に関する法律及び育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律の規定による公表義務の対象ではないため、提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ OBARA

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 9.1%


▼ スピードファム

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 0.0%


▼ 日本エナジーコンポーネンツ

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 0.0%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


OBARA GROUPは、自動車業界向けの溶接機器、エレクトロニクス業界向けの平面研磨装置、そして電力業界向けの電気機器という、多岐にわたる産業分野で事業を展開する企業グループです。各分野の専門技術を活かし、顧客のニーズに応える製品とサービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に3つの事業セグメントを通じて収益を上げています。これらの事業は、それぞれ異なる産業分野の顧客を対象とし、専門性の高い製品やサービスを提供することで利益を創出しています。同社グループの売上高は、日本以外の地域からも多く得られており、海外市場からの収益が全体の半分以上を占める傾向にあります。また、特定の顧客に収益が集中することなく、幅広い取引先との関係を構築しています。

溶接機器関連事業

この事業では、自動車業界向けに溶接用のガン、電極、および関連機器等の製造・販売を行っています。収益は、自動車生産における設備投資や消耗品の需要から得ています。前期に比べて売上を伸ばしており、堅調に推移しています。

平面研磨装置関連事業

エレクトロニクス業界向けに、ポリッシングマシーン等の平面研磨装置の製造・販売を手がけています。収益は、高度半導体デバイスの製造に必要な装置の販売や、関連する素材の安定的な生産活動から得ています。前期と比較すると売上はわずかに減少しましたが、安定した事業基盤を維持しています。

電気機器関連事業

電力業界向けに、配電設備の拡充や更新に用いられる電線・ケーブル接続機材などの電気機器の製造・販売を行っています。収益は、電力インフラの整備や更新に伴う資材投資から得ています。この事業は当連結会計年度より新たに加わり、同社グループの新たな収益源となっています。

セグメント 売上高(2024年9月期) 売上高(2025年9月期)
溶接機器関連事業 331億円 340億円
平面研磨装置関連事業 233億円 229億円
電気機器関連事業 - 47.5億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5期間にわたり売上高と経常利益が継続的に増加する傾向を示しています。親会社株主に帰属する当期純利益も概ね増加基調にあり、直近の当期は前期から微増となりました。これは、各事業セグメントにおける堅調な活動と、新たな事業の貢献によるものです。

項目 2021年9月期 2022年9月期 2023年9月期 2024年9月期 2025年9月期
売上高 455億円 503億円 552億円 564億円 617億円
経常利益 80.4億円 96.6億円 96.8億円 98.0億円 102億円
経常利益率 17.7% 19.2% 17.5% 17.4% 16.5%
親会社株主に帰属する当期純利益 59.9億円 62.0億円 72.1億円 67.2億円 67.6億円
1株当たり当期純利益(円) 365.69 393.20 449.27 389.75 424.90

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から減少しており、従業員1人あたり営業利益も同様に減少しています。これは、当連結会計年度に新規連結子会社が増加したことなどにより、連結従業員数が増加した影響が考えられます。しかし、依然として高い水準を維持しており、組織全体の効率性や収益創出力の基盤は保たれていると言えます。

指標 2024年9月期 2025年9月期
従業員1人あたり売上高(連結) 33.0百万円 32.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 5.4百万円 5.0百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


財務の安定性を見ることで、OBARA GROUPの現在の経営状況を把握できます。
特に、本業で稼いだ資金をどのように投資に回し、将来の成長に繋げているかを確認することが重要です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


OBARA GROUPの自己資本比率は71.8%であり、プライム市場の製造業平均(46.8%)と比較して高い水準を示しています。
ROE(自己資本利益率)は9.1%で、プライム市場平均(9.4%)に近い水準です。
手元資金である現金及び預金は261億円となっており、財務基盤の安定性を示しています。
これらの指標は、同社グループが安定した財務状況を維持していることを示しています。

指標 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
純資産 738億円 747億円
自己資本比率 73.1% 71.8%
ROE(自己資本利益率) 9.1% 9.1%
現金及び預金 423億円 261億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


OBARA GROUPの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは51.1億円の資金増加となりました。これは主に税金等調整前当期純利益の発生や減価償却費及びその他の償却費の発生によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは185.2億円の資金減少となりました。これは主に定期預金の純増加額、有形固定資産の取得による支出、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出が発生したことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは61.0億円の資金減少となりました。これは主に自己株式の取得による支出や配当金の支払額が発生したことによるものです。
フリーCFは△134.1億円となっており、本業で稼いだ資金を上回る投資を行っている成長投資の状況を示しています。この資金の流れは、将来の成長に向けた積極的な投資が行われていることを示しています。

項目 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
営業CF 83.6億円 51.1億円
投資CF △37.2億円 △185.2億円
財務CF △18.1億円 △61.0億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 46.4億円 △134.1億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、溶接機器関連事業が主に自動車関連企業へ、平面研磨装置関連事業が主にエレクトロニクス関連企業へ、電気機器関連事業が主に電力業界へ製品を納入しています。そのため、同社グループの業績及び財務状況は、これらの主要顧客の業界動向や設備投資、生産動向の影響を受ける傾向にあります。
また、溶接機器関連事業における主力の抵抗溶接機器は自動車ボディーの溶接で利用されていますが、自動車車体の技術革新等により薄板鋼板の利用が少なくなる場合には、業績及び財務状況を悪化させる懸念があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループの生産及び販売活動は、アジアや米州、欧州等、日本国外に占める割合が年々高まる傾向にあります。そのため、進出している国や地域において、予測不可能な自然災害、テロ、戦争、その他の要因による社会的混乱、労働災害、ストライキ等の予期せぬ事象により事業の遂行に問題が生じる可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


OBARA GROUPは、顧客への品質と社会への環境貢献を企業理念の核に据え、持続的な成長を目指す企業です。グローバルな事業展開を通じて、社会に価値を提供し続けることを重視しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


OBARA GROUPの企業理念は、「Quality for the Customers = Value for the Company, the Employees, the Society and the Investors; Environment for the Society = Value for the Customers, the Company, the Employees and the Investors」です。これは、顧客への品質が会社、従業員、社会、投資家への価値となり、社会への環境貢献が顧客、会社、従業員、投資家への価値となることを示しています。

同社グループは、自動車業界、エレクトロニクス業界、電力業界に貢献する企業集団として、グローバルな展開と各ローカル市場での優位性確立を目指しています。独自の技術を活かした事業発展を加速させ、全世界の市場ニーズに即した製品投入と成長市場での販売促進を図るべく、積極的な設備投資と研究開発を継続していく方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


OBARA GROUPは、サステナビリティへの取り組みを重要な経営課題と認識し、取締役会でリスクと課題を監督しています。環境・地域社会に配慮し、関係各国・地域の発展に貢献する「企業行動基準」を策定し、役職員への周知徹底を促しています。

同社グループは、一人ひとりの人権を尊重し、不当な差別を行わず、互いの個性を大切にしながら、それぞれの意欲・能力を最大限に発揮することを掲げています。国際的な事業展開においては、各国・地域の法令遵守に加え、文化・慣習を尊重し、現地の発展に貢献することを重視しています。持続的な成長のため、従業員を男女差、年齢差等に関係なく能力と実績で公平に評価する体制を採用し、女性従業員が働きやすい職場環境の整備と能力発揮を支援する企業風土づくりに取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


OBARA GROUPは、収益拡大を図るためにグループ管理の強化を重点テーマとしています。主要取引先のグローバル展開に合わせた海外進出を進める中で、経営資源の有効活用を推進しています。

具体的には、品質統制、最適地生産、最適地調達を推し進め、グループ全体の連携と管理を強化する体制を整えています。これにより、グループ全体で最大の収益を確保することを目指しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


OBARA GROUPは監査役会設置会社として、取締役会と監査役会を軸とした企業統治体制を構築しています。取締役会は経営の重要事項を審議・決定し、監査役会が取締役の職務執行を監視する体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


OBARA GROUPの株主構成を見ると、筆頭株主は有限会社馬込興産であり、次いで同社の取締役社長である小原康嗣氏が上位株主となっています。このように、創業家または関連会社が上位に名を連ねている点が特徴です。

株主名 持株比率
有限会社馬込興産 24.09%
小原 康嗣 16.72%
日本マスタートラスト信託銀行 11.34%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.0%です。
取締役社長(代表取締役)は小原康嗣氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。

氏名 役職 主な経歴
小原 康嗣 取締役社長(代表取締役) 1994年1月同社入社。スピードファム㈱取締役、SPEEDFAM INC.董事などを歴任。2011年10月より同社取締役社長(代表取締役)に就任し、現職。
小林 憲史 取締役 1984年12月スピードファム㈱入社。スピードファム㈱管理部長、OBARA KOREA CORP.理事などを歴任。2011年8月より同社取締役、現職。
岩崎 相太 取締役 1997年3月同社入社。同社生産技術部長、国際部長を歴任。OBARA CORP. USA取締役社長などを務める。2025年12月より同社取締役、現職。


社外取締役は、牧野宏司氏(㈱BE1総合会計事務所代表取締役・㈱デジタルガレージ社外取締役)、髙橋昌子氏(髙橋昌子公認会計士事務所設立者・㈱enechain監査役)です。
社外監査役は、須山正志氏(元花王カスタマーマーケティング㈱監査役)、鈴木裕司氏(鈴木裕司公認会計士事務所設立者)です。

同社は監査役会設置会社であり、社外取締役2名と社外監査役2名を選任しています。社外取締役は独立した立場で取締役会に出席し、専門的な見識に基づき経営の監督機能強化と透明性向上に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


OBARA GROUPの役員報酬は、固定報酬と賞与で構成されています。固定報酬は取締役の役割や経験、専門性などを考慮して決定され、賞与は親会社株主に帰属する当期純利益を主な指標として、経営環境を勘案し決定される仕組みです。監査役の報酬は、職務内容や経験に基づき監査役間の協議により決定されます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 91百万円 30.3百万円
監査役(社外除く) 1名 20百万円 20.0百万円
社外役員 4名 20百万円 5.0百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。