【平均年収603万円】ピクセラ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

【平均年収603万円】ピクセラ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

ピクセラは、グループ各社とともにウェルネス・ライフスタイル製品やデジタルAV機器の企画・開発・販売、Web3関連プラットフォームなど多角的な事業を展開しています。直近の売上高は減少傾向にあり、経常損失と当期純損失が継続していますが、2023年より大規模な構造改革を推進しています。


目次

※本記事は、株式会社ピクセラ の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ピクセラグループは、ウェルネス・ライフスタイル製品やデジタルAV機器の企画・開発・販売を主軸に、Web3関連プラットフォームやデジタル広告・マーケティングなど多角的な事業を展開しています。

単体従業員数は32名、連結従業員数は50名です。セグメントはAV関連事業、家電事業の2つです。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)RfStream(AV関連事業)、(連結子会社)A-Stage(家電事業)などです。

ピクセラグループは2023年より大規模な構造改革を推進し、事業構造の抜本的な転換と新たな成長ステージへの移行を図っています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ピクセラは、従業員数が比較的小規模な企業であり、事業活動を通じて社会に価値を提供しています。同社では、従業員の平均年齢や平均勤続年数から、長期的なキャリア形成が期待できる環境がうかがえます。働き方については、リモートワークの導入など、柔軟な働き方を推進する姿勢が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


ピクセラでは、従業員の平均年齢が比較的高く、平均勤続年数も長期間にわたる傾向が見られます。これは、従業員が長期にわたって働き続けることができる、安定した職場環境が整っていることを示唆しています。経験豊富な人材が多数在籍し、知識やノウハウが蓄積されていることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,029,000円
平均勤続年数 17年9ヶ月
平均年齢 47歳7ヶ月
単体従業員数 32人
連結従業員数 50人
単体のグループ内比率 64.0%


同社は、従業員の退職金の支給に備えるため、確定拠出年金制度(会社が拠出した資金を従業員が運用する制度)を採用しています。
なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


ピクセラは、「社会・環境と調和する自律した個の力を結集し、次世代スタンダードとなる新価値を創出する」という経営理念に基づき、人材の育成と多様な人材が活躍できる組織づくりを目指しています。事業の持続的な成長のため、性別、国籍、キャリア採用を問わず、多様な視点や考え方を取り入れた人材活用を推進する方針です。

具体的には、コロナ禍を契機に全部門へ導入したリモートワークを継続しつつ、リアルコミュニケーションによる関係強化や活性化も図っています。これにより、仕事と生活の調和を重視した働きやすい環境整備を進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社ピクセラは、ウェルネス・ライフスタイル製品やデジタルAV機器の企画・開発・製造・販売、およびリワードプラットフォームやデジタル広告事業などを展開しています。これらの多岐にわたる事業を通じて、顧客に革新的なソリューションを提供し、収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、「AV関連事業」と「家電事業」の2つの報告セグメントで事業を展開しています。

AV関連事業

ウェルネス・ライフスタイル製品(ウェアラブル等)やデジタルAV機器・視聴/配信ソフト(TVチューナ、視聴アプリ等)の企画、開発、製造、販売、運用、保守を行っています。また、リワード/ポイント/決済プラットフォームやデジタル広告・マーケティング事業、暗号資産・NFT等のデジタルアセット関連事業も展開しています。
収益は、製品の販売、アプリやクラウドサービスの運用、サブスクリプション、広告代理・仲介、コンサルティングなどから得ています。運営は、同社およびRfStreamが行っています。当期における売上高は前期から減少しています。

家電事業

ウェルネス・ライフスタイル製品(生活家電、理美容家電、オーガニックプロダクト等)の企画、開発、製造、販売、運用、およびブランドビジネスを展開しています。
収益は、自社ブランド製品やOEM製品の販売、ライセンス事業などから得ています。運営は、A-Stageが行っています。当期における売上高は前期から増加しています。

同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えており、国内市場が中心となっています。主要な顧客としては、TD SYNNEX㈱への売上高が一定の割合を占めています。

セグメント 売上高(2024年9月期) 売上高(2025年9月期)
AV関連事業 7.0億円 5.0億円
家電事業 4.6億円 5.0億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、直近5年間で減少傾向にあります。経常損失および親会社株主に帰属する当期純損失は、5期連続で計上されています。営業活動によるキャッシュ・フローも継続して使用超過となっています。一方で、財務活動によるキャッシュ・フローは資金を獲得しており、現金及び現金同等物の期末残高は増加しています。

項目 2021年9月期 2022年9月期 2023年9月期 2024年9月期 2025年9月期
売上高 33.3億円 20.1億円 14.5億円 11.6億円 10.0億円
経常利益 △8.9億円 △12.6億円 △12.5億円 △8.5億円 △8.2億円
経常利益率 △26.8% △62.9% △86.2% △72.8% △81.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 △9.4億円 △13.3億円 △14.1億円 △12.0億円 △8.5億円
1株当たり当期純利益(円) △713.30 △699.48 △349.21 △64.35 △13.53

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期からわずかに減少しています。従業員1人あたり営業利益(連結)は、前期に引き続き損失を計上していますが、損失額は前期から縮小しています。これは、売上高の減少がある一方で、営業損失の改善が見られたことによるものです。

指標 2024年9月期 2025年9月期
従業員1人あたり売上高(連結) 20.8百万円 20.0百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △15.1百万円 △15.9百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、事業構造の転換と新たな成長戦略を推進しており、その財務状況は変革期の資金の流れを反映しています。現在の資金状況や事業リスクを把握することは、将来の安定性を理解する上で重要です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は当期で75.0%となっており、前期の32.1%から大きく改善しました。これはプライム市場の製造業平均と比較しても高い水準を示しています。一方、ROE(自己資本利益率)は当期で△163.3%となっており、プライム市場平均を下回っています。手元資金である現金及び預金は当期で5.8億円となり、前期の95百万円から増加しました。これらの数値は、同社グループが財務体質の改善を図りつつも、収益性には課題がある状況を示しています。

指標 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
純資産 2.0億円 8.5億円
自己資本比率 32.1% 75.0%
ROE(自己資本利益率) - △163.3%
現金及び預金 95百万円 5.8億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュフローは当期で△9.9億円となり、前期の△6.6億円からマイナス幅が拡大しました。これは主に、税金等調整前当期純損失の計上や棚卸資産の増加などによるものです。投資活動によるキャッシュフローは当期で2百万円の収入となり、前期の△43百万円からプラスに転じました。これは敷金及び保証金の回収による収入があった一方で、有形固定資産の取得による支出などがあったためです。財務活動によるキャッシュフローは当期で14.7億円の収入となり、前期の7.5億円から増加しました。これは新株予約権の行使による株式の発行や社債の発行による収入が、社債の償還による支出を上回ったためです。結果として、フリーキャッシュフローは当期で△9.9億円となっており、本業の資金創出力が投資を賄いきれていない状況を示しています。

項目 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
営業CF △6.6億円 △9.9億円
投資CF △43百万円 2百万円
財務CF 7.5億円 14.7億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △7.0億円 △9.9億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

同社グループは、当連結会計年度において8期連続で営業損失を計上し、12期連続で営業活動によるキャッシュフローがマイナスとなっていることから、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在しています。同社グループは事業の転換、ブランド戦略の遂行、経営戦略資金の確保といった施策を実施しています。しかし、これらの施策を実施してもなお、収益が計画どおり改善しない可能性があり、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループが属するデジタル機器市場は需給変動が大きく、競争が激しい市場であり、販売価格の低下リスクに常にさらされています。また、急速な技術革新や競合による新製品投入により、製品のライフサイクルが非常に短い傾向にあります。これらの市場環境の変化や、新規参入する新事業分野の開発状況によっては、公表している目標の達成や期待される成果の実現に至らない可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、事業構造の転換を進める中で、グループ全体で約26%の人員削減を実施しました。また、前連結会計年度末に比べ従業員数が減少しており、その主な要因は自己都合退職によるものとされています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ピクセラグループは、「社会・環境と調和する自律した個の力を結集し、次世代スタンダードとなる新価値を創出する」という経営理念のもと、事業を展開しています。技術力を活かした製品開発と、変化する市場環境への適応を通じて、持続的な成長を目指す会社です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ピクセラグループは、「社会・環境と調和する自律した個の力を結集し、次世代スタンダードとなる新価値を創出する」ことを経営理念としています。AV関連事業では主力製品の安定供給と新製品開発、家電事業では市場ニーズを先取りした革新的な製品開発とラインナップ拡充を図っています。

同社グループは、新規成長戦略として「ウェルネス・ヘルスケア×Web3」を掲げています。AIやIoT、Web3技術を活用した革新的な製品・サービス開発を進め、Web3ヘルスケア分野でのリーディングカンパニーを目指しています。この新戦略を通じて、従来のヘルスケア市場の枠を超えた価値創造と中長期的な企業価値の向上を図る方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


ピクセラグループは、経営理念に基づいた人材育成と多様な人材が活躍できる組織を目指しています。事業の持続的な成長のため、性別、国籍、キャリア採用を問わず多様な人材活用を推進しています。

また、リモートワークを全部門で併用しつつ、リアルコミュニケーションによる関係強化・活性化を図ることで、仕事と生活の調和がとれた働きやすい環境整備を実施しています。同社グループのウェルネスブランド「Re・De(リデ)」は、「心地をリデザインする」を中核コンセプトとし、日常の体験価値を重視する思想を体現しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


ピクセラグループは、長年の柱であった「TVチューナー会社」からの脱皮を経営課題としています。構造改革と新規事業の両輪で、事業ポートフォリオを「ウェルネス/ヘルスケア×Web3」中心へと転換を進めています。

具体的には、健康行動を価値に変換するWeb3プロジェクト「WellthVerse」を発表し、高還元のポイ活アプリ「エブリポイント」をローンチしました。これにより、TVチューナー中心の事業戦略から大幅に転換し、継続性と成長性があるビジネスモデルへの転換を図っています。

また、Re・Deブランドでは「心地」を核とした多カテゴリ展開やグローバル戦略を推進し、従来の家電の枠を超えた唯一無二のウェルネスブランドへの進化を目指しています。サステナビリティへの取り組みとして、環境負荷の軽減やエコフレンドリーな製品設計を通じてSDGsへの貢献と長期的な企業価値向上にも努めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ピクセラは監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会が経営を監督する体制です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ピクセラの筆頭株主は楽天証券であり、機関投資家が上位に名を連ねています。特定の株主グループが過半数を占めるような状況は見られません。幅広い投資家層に支えられている資本構成となっています。

株主名 持株比率
楽天証券 2.56%
GMOクリック証券 1.19%
三菱UFJeスマート証券 1.04%
松井証券 0.94%
JP JPMSE LUX RE UBS AG LONDON BRANCH EQ CO 0.92%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役社長は藤岡毅氏が務めています。社外取締役比率は14.3%です。

氏名 役職 主な経歴
藤岡 毅 代表取締役社長 2002年9月エス・エス・ディ入社、2016年10月同社入社 経営企画本部長、2023年2月同社代表取締役社長より現職。
上田 賢嗣 取締役 2000年4月同社入社、2014年5月同社製品開発本部 第5ソフトウエア開発部 部長、2024年4月同社取締役 ソフトウエア開発本部長 兼 ブランドデザイン部 部長より現職。
廣岡 大輔 取締役 2001年4月同社入社、2020年11月同社執行役員 製品事業本部 製品開発部門 ハードウエア開発部 部長、2023年2月同社取締役 製品開発本部長 兼 ハードウエア開発部 部長より現職。
遠藤 暢克 取締役 2015年11月同社入社、2020年7月同社執行役員 法人営業本部 本部長 兼 第二営業部 部長、2023年2月同社取締役 法人営業本部長 兼 第二営業部 部長より現職。
成田 友依 取締役 2015年11月同社入社 営業本部 第二営業部、2023年8月同社営業企画部 部長、2024年11月同社取締役 営業企画部 部長より現職。
岩井 亨 取締役 2014年7月同社入社 管理部 経理グループ、2019年6月A-Stage 取締役管理部長、2024年11月同社取締役 経営管理本部 本部長 兼 情報システム部 部長より現職。


社外取締役は、真鍋孔明氏(株式会社PocketPlot 代表取締役)です。社外監査役は、藤原豊和氏(元TVS REGZA R&Dセンター企画管理グループ長)、平松仁昌氏(サーモス マーケティング部 情報管理課 マネジャー)、十代田敦氏(DY デザイン一級建築士事務所 開設)です。

ピクセラは監査役会設置会社であり、取締役会が経営上の重要事項を決定し、取締役の職務執行を監督しています。監査役会は社外監査役3名で構成され、客観的かつ公正な立場から経営監視を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、金銭による固定報酬である基本報酬のみで構成されています。役位や職責、在任年数に応じた適正な水準が設定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 6名 47百万円 7.9百万円
社外役員 4名 23百万円 5.7百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。