※本記事は、レカム株式会社 の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月25日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。
1. 企業概要:どんな会社?
レカムグループは、LED照明などのエコ商材やビジネスホン、デジタル複合機といった情報通信機器のリース販売、設置工事、保守サービスを提供しています。また、RPAやBPR事業も手掛けており、幅広いソリューションを展開しています。
単体従業員数は38名、連結従業員数は484名です。同社グループの報告セグメントは、国内ソリューション事業、海外ソリューション事業、BPR事業の3つです。
主な国内グループ会社は、レカムジャパン(国内ソリューション事業)、レカムBPO(BPR事業)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
レカムは、情報通信機器やセキュリティ、省エネ、カーボンニュートラル商材の提供を通じて、持続可能な社会への貢献を目指す企業グループです。同社グループは「人財」を重視し、長期的な人材育成方針を策定することで、社員の多様なキャリア形成を支援しています。また、フレックスタイム制や時短勤務といった柔軟な働き方を取り入れ、社員が働きがいを感じられる環境づくりにも注力しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均年齢が43.3歳、平均勤続年数が8.8年となっており、比較的落ち着いた年齢構成と、一定の定着傾向が見られます。社員一人ひとりのキャリア形成を支援する方針を掲げており、長期的な視点での働き方を検討できる環境がうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,360,000円 |
| 平均勤続年数 | 8.8年 |
| 平均年齢 | 43.3歳 |
| 単体従業員数 | 38人 |
| 連結従業員数 | 484人 |
| 単体のグループ内比率 | 7.9% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは「人財」を経営の重要な要素と位置づけ、グループ全体の成長を支える長期的な人材育成方針を策定しています。ビジネス環境の変化に対応できるよう、AIやデータ分析スキルなどの習得を支援するトレーニングプログラムを実施しており、オンラインコースや社内階層別研修を通じて多様な学習機会を提供しています。
社員一人ひとりの目標を支援するため、個別のキャリアパス設計と人事評価制度の連携を図っています。また、社員エンゲージメントの向上にも力を入れており、四半期ごとの目標設定と1on1面談によるフィードバックシステムを確立しています。
部門間の連携強化のためのチームミーティングや社内イベント、コミュニケーションツールの充実により、国内外のグループ社員がオープンに対話できる環境を促進しています。働きやすい環境の実現に向けては、フレックスタイム制や時短勤務などの柔軟な働き方を提供し、快適なオフィス環境、健康増進、ハラスメント防止研修など多角的な取り組みを進めています。
企業文化の透明性を高めるため、経営理念やミッションの研修を定期的に実施し、社内報を社員とその家族に配布することで、グループ全体の一体感を醸成しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
人材育成・エンゲージメント
トレーニングとスキル開発の投資
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 平均研修受講時間(社員あたり) | 95% |
| 社内研修修了率 | 95% |
社員エンゲージメントの向上
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| フィードバック実施率 | 94% |
組織文化の透明性
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 理念浸透の冊子による研修実施 研修受講率 | 100% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
レカムは、情報通信機器やエコ商材の販売・保守サービス、およびBPR事業を展開する企業です。国内と海外の両市場でソリューションを提供し、多角的なビジネスモデルを構築しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
レカムグループは、LED照明などのエコ商材、ビジネスホンやデジタル複合機などの情報通信機器の販売・リース、設置工事、保守サービスを提供しています。また、RPA(Robotic Process Automation)やBPR(Business Process Re-engineering)事業も手掛けています。収益モデルは、機器販売による一括収益と、保守サービスやBPRサービスによる継続的な収益の両方で構成されています。顧客の所在地別に見ると、当連結会計年度はアジア地域からの売上収益が日本を上回っており、海外事業の比重が大きい傾向にあります。特定の外部顧客への収益集中はありません。
国内ソリューション事業
LED照明等のエコ商材、ビジネスホン、デジタル複合機、その他IT機器、RPA、ReSPRなどを販売しています。収益は、直営店、FC加盟店、代理店の各チャネルを通じた機器販売と保守サービスの提供から得ています。当連結会計年度は、直営店チャネルの売上収益は増加しましたが、FC加盟店チャネルと代理店チャネルは減少しました。
海外ソリューション事業
ASEAN地域、中国、インドにおいて、LED照明等のエコ商材、ReSPR、スペースクール、情報通信機器を販売しています。収益は、カーボンニュートラル関連商材やAIサーバーの販売、省エネソリューションの提供から得ています。当連結会計年度は、売上収益、セグメント利益ともに大幅に増加しました。
BPR事業
顧客からのアウトソーシング、業務改革の提案コンサルティング事業、およびグループ内の管理業務の受託事業を行っています。収益は、データ入力業務やインターネット関連業務など、多岐にわたる受託サービスの提供から得ています。当連結会計年度は、売上収益が減少し、セグメント利益も減少しました。
| セグメント | 売上収益(2024年9月期) | 売上収益(2025年9月期) | セグメント利益(2024年9月期) | セグメント利益(2025年9月期) | 利益率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 海外ソリューション事業 | 66.5億円 | 84.5億円 | 3.4億円 | 4.9億円 | 5.7% |
| 国内ソリューション事業 | 45.3億円 | 41.2億円 | 4.2億円 | 1.9億円 | 4.7% |
| BPR事業 | 7.1億円 | 6.9億円 | 30百万円 | 11百万円 | 1.7% |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上収益は、過去5年間で増加傾向にあります。特に直近の連結会計年度では、前年同期から大きく伸びています。税引前利益および親会社の所有者に帰属する当期利益も、変動はあるものの、直近の連結会計年度では前年同期から増加しました。
| 項目 | 2021年9月期 | 2022年9月期 | 2023年9月期 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 66.3億円 | 89.2億円 | 95.1億円 | 117億円 | 131億円 |
| 税引前利益 | 1.5億円 | 4.6億円 | 4.9億円 | 3.1億円 | 4.5億円 |
| 税引前利益率 | 2.3% | 5.1% | 5.2% | 2.6% | 3.4% |
| 親会社の所有者に帰属する当期利益 | △3.2億円 | 3.5億円 | 3.1億円 | 84百万円 | 2.0億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | △3.88 | 4.32 | 3.87 | 1.03 | 2.43 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上収益(連結)は、前期から当期にかけて増加しました。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から当期にかけて増加しており、従業員一人あたりの生産性が向上している傾向を示しています。これは、組織全体の効率化や事業拡大が寄与していると考えられます。
| 指標 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上収益(連結) | 22.7百万円 | 27.0百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 0.5百万円 | 0.8百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
レカムグループは、本業で得た資金を元手に事業活動を行い、財務基盤を維持している状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率が非製造業のプライム市場平均と比較して高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回っていますが、当期は前期から改善しています。手元資金は減少傾向にあるものの、一定の現金を保有しており、事業運営の安定性を示す要素となっています。
| 指標 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本 | 49.6億円 | 50.5億円 |
| 自己資本比率 | 39.3% | 39.8% |
| ROE(自己資本利益率) | 1.7% | 3.9% |
| 現金及び現金同等物 | 29.8億円 | 26.8億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの営業活動によるキャッシュ・フローは、当連結会計年度に4.7億円の獲得となりました。これは税引前利益や減価償却費及び償却費等、営業債権及びその他の債権の減少額によるものです。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産及び無形資産の取得や定期預金の純増額により、3.3億円の使用となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純減、配当金の支払、自己株式の取得支出、リース負債の支払により、4.4億円の使用となっています。その結果、フリーキャッシュ・フローは前期のマイナスから当期はプラスに転じています。本業で得た資金を投資に充てつつ、余剰資金を確保している状況であり、事業の持続的な運営と成長に向けた資金の流れを示しています。
| 項目 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 8.4億円 | 4.7億円 |
| 投資CF | △13.5億円 | △3.3億円 |
| 財務CF | 8.2億円 | △4.4億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △5.1億円 | 1.4億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、国内ソリューション事業において、エンドユーザーへの販売を主に提携リース会社のリース契約を介して行っています。リース料率の変動や与信審査状況の変化、法令等の改定により、リース契約を介する販売が困難になる場合、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、連結子会社であるレカムビジネスソリューションズ(大連)株式有限公司は、BPR事業の本部機能を有しており、中国における政情の悪化や経済状況の変化、法律や税法の改定などのカントリーリスクにより、業績に影響を受ける可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、社員一人ひとりの専門性と顧客へのソリューション提案力を事業存立の根幹と考えています。このため、専門性のある人材の確保と育成が重要であり、計画人員が計画通りに実行できない場合や人材育成が想定通りに進まない場合には、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
レカムは、お客様への最適な情報通信システムの提供を通じて社会貢献を目指す企業です。グローバルなソリューションプロバイダーとして、持続的な事業拡大と企業価値向上を追求しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
レカムの企業理念は、お客様に最適な情報通信システムの構築、最大限の経費削減、迅速かつ安心できる保守サービスを提供することで社会に貢献することです。
同社グループは、この理念のもと、国内から中国、ASEAN、そしてグローバルへと事業を展開し、企業のソリューションプロバイダーとなることを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
レカムグループは、社会の一員としての基本的な責務を果たしつつ、情報通信機器やセキュリティ、省エネ、カーボンニュートラル商材の提供を通じて持続可能な社会への貢献を目指しています。同社グループは「人財」に重きを置き、長期的な人材育成方針を策定し、多様なキャリア形成を支援する経営戦略を推進しています。
また、社員エンゲージメントの向上にも注力しており、四半期ごとの目標設定と1on1面談によるフィードバックを実施しています。管理職と社員の定期的な面談やチームミーティング、社内イベントを通じてコミュニケーションを強化し、日本や海外拠点のグループ社員がオープンで対話的なコミュニケーションを促進しています。
フレックスタイム制や時短勤務などの柔軟な働き方を提供し、快適なオフィス環境、健康増進、ハラスメント防止研修など、多角的な視点で働きやすい職場環境の整備に取り組んでいます。企業文化の透明性を重視し、経営理念やミッションの理解を深める研修を定期的に実施しています。経営陣が会社の方針や戦略、サステナビリティに関する取り組みを自らの言葉で説明することで、グループ全体の一体感を醸成しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
レカムグループは、事業拡大に向けた重要な経営課題として「人財の採用・育成」を挙げています。優秀な人財の採用活動を強化するとともに、社員が能力を発揮できる人事制度の整備や教育・研修の充実に一層取り組んでいます。
また、既存事業の事業拡大も重点テーマです。国内ソリューション事業では、営業社員の増員と育成を推進し、AIやCRMシステムの有効活用に取り組んでいます。海外ソリューション事業では、ローカル市場の開拓とグローバル戦略商品の開発を課題とし、M&Aを活用したアライアンス展開にも積極的に取り組んでいます。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
レカムは監査等委員会設置会社として、取締役会の監督機能強化と透明性の高い経営を目指しています。取締役会は社外取締役が過半数を占める構成となっています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
レカムの筆頭株主は代表取締役社長兼グループCEO兼海外事業本部長である伊藤秀博氏です。同氏が筆頭株主であることから、創業家が同社グループの経営に深く関与している資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 伊藤 秀博(常任代理人 三田証券株式会社) | 6.28% |
| 楽天証券 | 4.74% |
| SBI証券 | 1.99% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性6名・女性1名)で構成され、女性役員比率は14.3%です。代表取締役社長兼グループCEO兼海外事業本部長は伊藤秀博氏が務めています。社外取締役比率は57.1%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 伊藤 秀博 | 代表取締役社長兼グループCEO兼海外事業本部長 | 1985年新日本工販株式会社入社。1991年株式会社アイシーエス設立、代表取締役社長。1994年同社代表取締役社長に就任。2006年レカムグループCEOに就任。以降、国内外のグループ会社役員を歴任し、2024年TAKNET SYSTEMS株式会社取締役会長より現職。 |
| 砥綿 正博 | 取締役常務執行役員CFO兼経営管理本部長 | 2007年同社入社、執行役員経営企画室長。その後、取締役執行役員経営管理本部長CFOなどを歴任。2015年に同社顧問を経て、再び取締役執行役員経営管理本部長CFOに就任。2022年より同社取締役常務執行役員CFO兼経営管理本部長より現職。 |
社外取締役は、三宅伊智朗氏(元S&Pレーティングサーヴィス ジャパン代表取締役社長)、椿奈緒子氏(メンタリング代表取締役)、山口義成氏(株式会社エヌイーエス代表取締役・監査等委員)、嶋津良智氏(一般社団法人日本リーダーズ学会代表理事・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の過半数を社外取締役が占めています。社外取締役は、豊富な経験と知見に基づき、取締役会の透明性向上と監督機能の強化に貢献しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
レカムの役員報酬は、役位や職責に応じた毎月定額の基本報酬と、会社および個人の業績評価に基づく業績連動報酬で構成されています。監査等委員である取締役の基本報酬は、その職責や専門知識・経験を考慮し、協議によって個別に決定されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 2名 | 79百万円 | 39.5百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 1名 | 11百万円 | 11.0百万円 |
| 社外取締役(監査等委員) | 2名 | 8百万円 | 4.0百万円 |
個人別報酬が開示されている役員は、該当事項はありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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