※本記事は、株式会社PLANT の有価証券報告書(2025年9月期、2024年9月21日 ~ 2025年9月20日、2025年12月17日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
PLANTは、衣食住の生活必需品を網羅的に取り扱うスーパーセンターを主軸に、地域密着型の小売業を展開しています。ルーラル地域に立地し、生鮮食品から大型耐久財まで幅広い品目を提供しています。
単体従業員数は651名です。同社は小売業という単一セグメントで事業を展開しています。
PLANTは、衣食住の生活必需品を網羅的に取り扱うスーパーセンターを主軸に、地域密着型の小売業を単体で展開しています。関係会社に関する記載はありません。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
PLANTは、生活必需品を扱う総合ディスカウントストアとして、地域に根差した事業を展開しています。従業員の平均勤続年数や平均年齢から、安定した環境でキャリアを築ける傾向が見られます。同社は人材育成や多様性推進にも力を入れており、従業員が長期的に活躍できる職場環境を目指しています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
PLANTでは、従業員の平均勤続年数が比較的長く、平均年齢も高めであることから、長期的に働く社員が多い傾向がうかがえます。これは、同社が従業員の定着を重視し、安定した雇用環境を提供していることを示唆しています。年齢構成もバランスが取れており、幅広い世代の従業員が活躍していると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,312,868円 |
| 平均勤続年数 | 14.7年 |
| 平均年齢 | 45.9歳 |
| 単体従業員数 | 651人 |
PLANTは、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる確定給付型と、会社が拠出した資金を従業員が運用する確定拠出型の両方の退職給付制度を設けています。同社の退職給付制度は、国内の従業員を対象としています。退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
PLANTは「生活のよりどころ・最強の生活インフラを目指す」という経営理念のもと、多様な人材、商材、事業拠点を確保するため、人的資本を重視しています。従業員が安心して働くことができ、自律的な成長を促し支援できる環境づくりを人的資本・多様性に関する取組方針として掲げています。
具体的には、中長期的な育成計画に基づき、若手社員には階層別研修と定期的なジョブローテーションを通じて多様な業務経験を積ませています。中堅以降の社員には、マネジメントまたはスペシャリストのキャリアパスを選択させ、それぞれの専門性を高める機会を提供しています。
人事制度においては年功序列を廃止し、個々人の強みを把握し、一人ひとりの志向やニーズに応じた人材支援を行っています。中核人材の登用では、適材適所への配置と能力・成果に応じた公平な人事評価を重視しています。優秀かつ多様な人材の確保と育成のため、新卒採用・中途採用に加え、非正規雇用労働者から正規雇用労働者への登用も積極的に進めています。
職場環境の整備にも力を入れており、従業員の身体安全と健康維持に配慮し、本社社屋のリノベーションを通じて快適で働きがいのあるオフィス空間を提供しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは2025年9月20日時点での算出となります。男性労働者の育児休業取得率は、育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものです。男女の賃金差異は、男性の賃金に対する女性の賃金の割合であり、同一労働の賃金に差はなく等級別人数構成の差によるものです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 14.5% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 78.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 64.3% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 81.1% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 95.3% |
多様性・登用
管理職は執行役員及び管理職位者、指導職女性社員はチーフ職位者、女性社員は管理職及び指導職女性社員を含む正社員を指します。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 女性管理職(※1)比率 | 14.5% |
| 指導職女性社員(※2)比率 | 22.4% |
| 女性社員(※3)比率 | 26.0% |
| 障がい者雇用率 | 3.2% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
PLANTは、衣食住のあらゆる部門にわたり生活必需品を網羅的に取り扱うスーパーセンターを主軸に、地域に密着した営業を展開しています。都市部から離れたルーラル地域を主な顧客居住圏と想定し、事業を進めています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は小売業という単一セグメントで事業を展開しています。スーパーセンターを核として、地域住民の生活を支える商品を提供することで収益を上げています。
収益力の強化を最重要課題と位置づけ、中期経営計画において「価値の発信」と「R-9(業務改革による人件費削減)」の施策に積極的に取り組んでいます。具体的には、同社独自のプライベートブランド(PB)商品の開発を強化し、販売や宣伝との連携を通じて商品の価値を顧客に伝えています。また、業務の合理化として全店舗でのセルフレジ導入を完了させ、精肉部門ではプロセスセンターを稼働させることで、人件費やロスの削減を図っています。
品目別では、フーズとノンフーズの商品販売が主な収益源となっています。当事業年度の販売実績では、フーズの売上高は前事業年度から減少しましたが、ノンフーズの売上高は増加しています。不動産賃貸収入も収益の一部を占めています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社の直近の業績は、売上高が前事業年度からわずかに減少する一方、利益面では当期純利益が大きく増加する結果となりました。営業利益と経常利益は前事業年度から減少しています。
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
PLANTは、事業活動で得た資金を将来に向けた投資に充てている状況です。現在の財務状況から、同社の経営の安定性や今後の成長性について見ていきましょう。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社の財務基盤は、自己資本比率がプライム市場の非製造業平均を上回る水準で推移しています。これは、事業運営における安定性を示す指標の一つです。手元資金として現金及び預金を確保しており、事業継続のための資金的な余裕がある状態です。このような財務状況は、従業員の雇用や給与の安定性にもつながる要素となります。
| 指標 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 14,389百万円 | 15,321百万円 |
| 自己資本比率 | 37.5% | 41.4% |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び預金 | 5,616百万円 | 3,699百万円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
PLANTのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローはプラスとなっています。これは、税引前当期純利益や減価償却費の計上などにより、事業活動で安定的に資金を生み出している状況を示しています。一方、投資活動によるキャッシュフローはマイナスとなっており、主に有形固定資産の取得に資金を投じていることがわかります。これは、プロセスセンターの稼働など、将来の成長に向けた積極的な投資を行っていることを示しています。
財務活動によるキャッシュフローもマイナスであり、長期借入金の返済や配当金の支払いが行われています。結果として、フリーキャッシュフローはマイナスとなっており、本業で得た資金を上回る投資を行っている成長投資フェーズにあると言えます。このような資金の流れは、同社が事業拡大や効率化に注力しており、中長期的な成長を目指している状況を示しています。
| 項目 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 25.0億円 | 22.7億円 |
| 投資CF | △8.3億円 | △31.6億円 |
| 財務CF | △24.4億円 | △10.3億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 16.7億円 | △8.9億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社は、生活必需品を低価格で幅広く品揃えするリアル店舗での事業を主としています。近年、様々な業態の競合店が出店し競争環境が厳しくなっており、価格競争の更なる激化が業績に影響を及ぼす可能性を認識しています。また、EC市場の拡大が顕著である中、ネット販売にも取り組んでいますが、先行する他企業やネット専業企業へ消費者が流れた場合、EC市場の需要を獲得できず業績に影響を及ぼす可能性もあります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社は、生鮮部門や医薬品販売において、一定水準の技術や資格を持つ人材の確保・育成が重要であると認識しています。技術習得に向けた人材教育や医薬品登録販売者の資格取得を奨励していますが、人材確保や教育に支障が生じた場合、店舗運営や医薬品販売に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
PLANTは、地域社会との共生を重視し、生活必需品を低価格で提供することで「生活のよりどころとなる店」を目指しています。お客様の暮らしに寄り添い、常に進化を続ける企業文化を大切にしています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社は、「生活のよりどころ・最強の生活インフラを目指す」ことを経営理念としています。地域住民のニーズやウォンツに沿った豊富な品揃えと、徹底したローコスト・オペレーションによる低価格での商品提供を通じて、「生活のよりどころとなる店」を絶えず進化させていくことを目指しています。衣・食・住すべての暮らしに必要な商品をワンストップで提供するスーパーセンターを全国に展開し、お客様にとって「頼れる存在」であり続けることを追求しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社は、地域社会との共生、従業員の働きやすい職場環境の整備、お取引先との信頼関係構築、商品の安全性確保、法令や社会規範の遵守を「行動規範」として掲げています。また、サステナビリティ方針として、全てのステークホルダーとの信頼構築と、多様性を重んじた事業活動や従業員雇用を通じた地域社会への貢献を重視しています。
多様な人材の確保が社会変化に対応可能な組織を作るという考えのもと、年齢や性別に関係なく全ての社員が意欲をもって活躍できる組織を目指しています。年功序列を廃した人事制度に基づき、個々人の強みを把握し、一人ひとりの志向やニーズに応じた人材支援を行っています。
中核人材の登用においては、適材適所への配置と能力・成果に応じた公平な人事評価を実施しています。多様な人材が活躍できる心理的安全性の高い組織風土を目指し、制度整備や意識変革、働きがい改革を積極的に推進している会社です。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社は、物価上昇の継続が個人消費に及ぼす影響など、小売業にとって厳しい経営環境にあると認識しています。このような状況のもと、収益力の強化を最重要課題としています。
重点施策として「利益構造改革」と「繁盛店作り」に取り組んでいます。利益構造改革では、生産性の向上や店内作業改善、DXの活用を通じて販管費を抑制し、生活必需品の価格優位性を保てる利益構造の構築を目指しています。
また、繁盛店作りにおいては、販売力、商品力、接客レベルの向上を図り、「競争に強い」店舗・売場作りを進めています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社は監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会を設置しています。取締役会は代表取締役社長を含む4名の取締役と2名の社外取締役で構成され、経営上の意思決定と業務執行の監督を行っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、筆頭株主は有限会社ワイ・ティ・エーであり、創業家に関連する企業が上位に位置しています。また、三ッ田姓の個人株主も上位に複数名を占めており、創業家が同社の経営に一定の影響力を持つ資本構成となっています。従業員持株会も上位株主として名を連ねています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 有限会社ワイ・ティ・エー | 29.32% |
| 三ッ田 勝規 | 4.78% |
| PLANT従業員持株会 | 4.11% |
| INTERACTIVE BROKERS LLC | 3.45% |
| 三ッ田 美代子 | 3.33% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性8名・女性1名)で構成され、女性役員比率は11.1%です。代表取締役社長は三ッ田泰二氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 三ッ田 泰二 | 代表取締役 社長 | 1988年4月 株式会社まるまん入社、1993年5月 同社入社、取締役、2019年12月 代表取締役副社長商品本部長、2025年9月 代表取締役社長より現職。 |
| 熊谷 健太 | 取締役副社長 | 2000年3月 株式会社セブン‐イレブン・ジャパン入社、2014年4月 株式会社バルス(現株式会社Francfranc)出向、2022年12月 同社入社、経営戦略室マネージャー、2025年9月 取締役副社長より現職。 |
| 山田 准司 | 専務取締役 | 1994年4月 株式会社福井銀行入行、2015年10月 同社入社、経営企画室マネージャー、2017年5月 専務取締役経営企画室長、2025年3月 専務取締役より現職。 |
| 三ッ田 佳史 | 取締役 | 1991年5月 同社入社、1996年9月 有限会社ワイ・ティ・エー代表取締役、2017年5月 代表取締役社長、2025年9月 有限会社ワイ・ティ・エー代表取締役より現職、2025年9月 取締役より現職。 |
社外取締役は、市橋信孝氏(ユアーズホスピタリティマネジメント代表取締役)、大森望央氏(amite代表取締役)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会を設置しています。社外取締役および社外監査役は、客観的・中立的な立場から、社内取締役の職務執行の適正性および効率性を高める牽制機能を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社は役員の報酬決定手続きの客観性と透明性を確保するため、指名報酬委員会を設置しています。役員報酬は固定報酬と業績連動報酬を組み合わせており、役員の役位や貢献度を総合的に勘案して決定されます。また、2021年12月には業績連動型株式報酬制度を導入し、企業価値の持続的な向上へのインセンティブと株主との価値共有を進める方針です。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 1.5億円 | 37.5百万円 |
| 監査役(社外除く) | 2名 | 8百万円 | 4.0百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 10百万円 | 2.0百万円 |
なお、総額は168百万円であり、対象となる役員の員数は11名です。
報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の開示は行われていません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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