【平均年収630万円】シイエム・シイ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

【平均年収630万円】シイエム・シイ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

シイエム・シイは、Manuals&Knowledge事業を展開し、グループ各社とともに社会全体の情報価値向上サイクル実現を目指しています。グローバル体制作りを強化しており、直近期は減収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社シイエム・シイ の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月12日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


シイエム・シイグループは、「Manuals&Knowledge事業」を展開しています。情報を必要とする人へ最適な方法で届け、顧客体験価値の最大化を図るため、顧客企業の商材・市場・会社を深く理解し、情報を体系化することで社会全体の情報価値向上サイクル実現を目指しています。

単体従業員数は375名、連結従業員数は825名です。同社グループはManuals&Knowledge事業の単一セグメントで事業を展開しています。

主な国内グループ会社は、CMC Solutions、CMCエクスマニコム、メイン、CMCエクスメディカ、府中自動車などです。

同社グループは、アジアと欧州拠点の再編を進め、グローバル体制作りを強化しています。これに伴い、一部の海外子会社では社名変更や事業承継が行われました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社シイエム・シイは、Manuals&Knowledge事業を単一セぐメントとして展開する企業です。同社は、従業員の長期的なキャリア形成を支援し、多様な働き方を推進する環境整備に力を入れています。給与水準や働き方に関する具体的なデータから、同社の従業員に対する考え方や職場環境の傾向を読み解くことができます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が長く、従業員が安定して働き続けられる環境が整っている傾向が見られます。平均年齢も比較的高いことから、経験豊富な人材が多数在籍していることがうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 6,299,000円
平均勤続年数 17.2年
平均年齢 43.4歳
単体従業員数 375人
連結従業員数 825人
単体のグループ内比率 45.5%


同社は、確定拠出年金制度と確定給付型の退職一時金制度を設けています。一部の連結子会社も、確定給付型の退職一時金制度または確定拠出年金制度を採用しています。

退職一時金制度はありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。なお、確定給付制度における退職給付債務は8.3億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、中期経営計画において「2030年を見据え、人とデータの共生を支える情報活用の基盤を拡げる」を基本方針としています。持続的な成長を実現するため、「データプラットフォーム型」ビジネスモデルを支える人財の育成に取り組んでいます。パーパスとして「情報価値のサステナビリティを目指して」を掲げ、グループ共通の価値観であるCMC GROUP Wayを行動基軸としています。

同社グループは「人」が最大の財産と考え、社員一人ひとりが社会から求められるプロフェッショナルな人財となれるよう、多様性を尊重しつつ自律したキャリア形成をサポートしています。具体的には、行動基軸の啓発・浸透、商材研究会やスキルトレーニングなどの専門的な教育、社長直轄選抜研修や次世代人財育成研修による専門性向上、CS推進委員会による品質向上の啓発・対策などに取り組んでいます。また、キャリア研修や上司との1on1面談による自律的なキャリア形成支援、教育費用の補助や資格手当による自己啓発の支援も行っています。

社員が安心して生き生きと働ける職場環境の実現を目指し、性別や年齢などに関係なく多様な人財が活躍できるよう各種制度や職場環境の整備を推進しています。多様な働き方を実現する制度として、フレックスタイム制度(コアタイムなし)、在宅勤務制度、育児休業制度、介護休業制度、副業制度、継続雇用制度などを導入しています。健康の増進にも力を入れ、定期健康診断の実施、健康増進やメンタルヘルスに関するセミナーの開催、心身の健康維持・増進を支援するための費用補助、CMC GROUP Way体操の実施、精神保健福祉士による相談窓口の設置などを行っています。これらの取り組みにより、健康経営優良法人認定(5年連続)、名古屋市女性活躍推進認定企業、スポーツエールカンパニー2025といった外部機関からの認定も取得しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データです。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 4.5%
男性労働者の育児休業取得率 60.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 78.9%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 78.2%
労働者の男女の賃金の差異(非正規雇用労働者) 85.2%

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ ㈱CMC Solutions

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 12.5%


▼ ㈱CMCエクスマニコム

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 27.8%


▼ ㈱メイン

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 50.0%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%

育児・介護支援

指標 数値
男性育児休業取得率 60%
女性育児休業取得率 100%

健康・安全

指標 数値
ストレスチェック受験率 97%
健康診断受診率/人間ドック受診率 100%

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
ハラスメント研修受講率 100%
有給休暇取得率 86%
ノー残業デー実施率 81%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


シイエム・シイグループは、情報を必要とする人へ「必要な時に、必要とする情報を、最適な方法で」届けることを目指し、Manuals&Knowledge事業を展開しています。顧客企業の商材や市場、会社を深く理解し、ニーズに合わせて情報を体系化することで、社会全体の情報価値向上サイクルを実現するサービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループの事業は、Manuals、Knowledge、その他の3つの分類で構成されています。Manualsは、顧客企業の商材・市場・会社を深く理解し、利活用の目的に合わせて情報を体系化するサービスを提供しています。Knowledgeは、情報を必要とする人のシーンに応じて最適な先端技術を活用し、ユーザーエクスペリエンスの最大化を図るサービスです。その他は、情報活用の基盤となるソフトウェアのライセンス販売などを行っています。

直近の連結会計年度では、Knowledge事業が増収となりましたが、Manuals事業は減収となりました。国内市場向けの売上高は増加しましたが、海外市場向けの売上高は減少しています。主要な顧客として、トヨタ自動車株式会社への売上高が一定の割合を占めています。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、直近の連結会計年度で減少に転じました。一方で、経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の連結会計年度で増加しています。経常利益の増加は、前期に計上された一時的な費用がなかったことや、為替差益、投資有価証券の売却益などが影響しています。

項目 2021年9月期 2022年9月期 2023年9月期 2024年9月期 2025年9月期
売上高 173億円 179億円 185億円 195億円 183億円
経常利益 24.2億円 29.6億円 28.7億円 31.8億円 32.1億円
経常利益率 14.0% 16.5% 15.6% 16.3% 17.6%
親会社株主に帰属する当期純利益 16.2億円 20.0億円 17.6億円 20.8億円 21.5億円
1株当たり当期純利益(円) 118.93 150.56 132.97 156.72 164.12

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から減少しました。同様に、従業員1人あたり営業利益(連結)も前期から減少しています。これらの指標は、同社グループの生産性が前期と比較して低下していることを示しています。組織全体の効率性や収益創出力の推移を把握する上で、注目すべき傾向と言えます。

指標 2024年9月期 2025年9月期
従業員1人あたり売上高(連結) 22.6百万円 22.1百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 3.5百万円 3.3百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


シイエム・シイの財務状況は、安定した経営基盤と資金の流れを示しています。同社グループは、本業で着実に資金を生み出し、投資活動も効率的に行っている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


シイエム・シイは、強固な財務基盤を構築しています。自己資本比率は79.5%と高い水準にあり、プライム市場の平均と比較しても安定性が際立っています。ROE(自己資本利益率)も10.2%と、効率的な資本活用を示しています。手元資金である現金及び預金も131億円を確保しており、事業運営の安定性につながる要素です。これらの財務指標は、同社グループが安定した経営を維持していることを示しています。

指標 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
純資産 209億円 219億円
自己資本比率 78.1% 79.5%
ROE(自己資本利益率) 10.5% 10.2%
現金及び預金 123億円 131億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


シイエム・シイのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出している状況を示しています。当期における営業活動によるキャッシュフローは23.1億円の収入となり、税金等調整前当期純利益の収入が主な要因となっています。投資活動によるキャッシュフローは3.7億円の収入となり、定期預金の払戻や投資有価証券の売却による収入が主な要因です。その結果、フリーキャッシュフローは26.8億円のプラスとなっており、本業で得た資金が投資を上回る健全な状態です。財務活動によるキャッシュフローは15.7億円の支出で、自己株式の取得や配当金の支払いが主な要因となっています。これらの資金の流れは、同社グループが安定した事業運営を継続し、株主還元も行っていることを示しており、雇用や給与の安定性につながる基盤があると言えます。

項目 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
営業CF 21.0億円 23.1億円
投資CF △31.1億円 3.7億円
財務CF △6.5億円 △15.7億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △10.2億円 26.8億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、特定の取引先への高い依存に関するリスクを認識しています。主要顧客であるトヨタ自動車株式会社への売上依存度が高い水準にあるため、取引が打ち切られた場合に業績に影響を与える可能性があります。

また、国内売上高が全体の85.8%を占めており、国内の景気変動に伴う顧客企業の内製化や予算縮小が業績に影響を与えるリスクも挙げています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、優秀な人財の育成・確保に関するリスクを挙げています。事業変革を支える人財を計画どおり育成・確保できなかった場合、業績に影響を与える可能性があると認識しています。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


シイエム・シイは、お客さま企業の情報を深く理解し、最適な形で届けることで社会全体の情報価値向上をめざしています。持続可能な社会の実現に貢献し、継続的な企業価値向上に取り組むことを基本方針としています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、お客さま企業の製品・業務を深く理解し、情報を必要とする人のニーズに合わせて情報を体系化することで、社会全体の情報価値向上サイクルの実現をめざしています。
「情報価値のサステナビリティを目指して」をパーパスとして掲げています。
中期経営計画では、2030年を見据え、人とデータの共生を支える情報活用の基盤を拡げ、ユーザーエクスペリエンス(顧客体験価値)の最大化をめざす方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、グループ共通の価値観として「CMC GROUP Way」を行動基軸としています。
「人とデータの共生で、くらしをもっと楽しく」する未来の実現をめざしています。
人財育成方針では、「人」を最大の財産と考え、社員一人ひとりが社会から求められるプロフェッショナルな人財となれるよう、多様性を尊重しつつ自律したキャリア形成をサポートしています。
また、お客さま企業に寄り添い、「情報価値のサステナビリティ」に基づいたビジネスをデザインし、実現できる人財の育成を図っています。
社内環境整備方針では、社員が安心して生き生きと働ける職場環境の実現をめざし、性別や年齢などに関係なく多様な人財が活躍できる環境整備を推進しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、経営を取り巻く環境変化をビジネスモデル変革の好機と捉え、経営課題に取り組んでいます。
体制戦略として、ビジネスモデル変革を実現し定着させるための体制整備を進めています。
具体的には、情報のQCD(品質・コスト・納期)を追求する機能と、顧客体験価値を高めるイノベーション機能に分けた組織体制を構築しています。
人財育成戦略では、「データプラットフォーム型」ビジネスモデルを支える人財の育成と確保に取り組んでいます。
既存プロセスの刷新と、新たに必要となる人財・スキルの再定義を進め、AI技術の活用とビジネスデザイン力を備えた人財を育成する方針です。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


シイエム・シイは、現在、取締役会、監査役会、会計監査人設置会社として企業統治体制を構築しています。
2025年12月19日開催予定の定時株主総会で承認されれば、監査等委員会設置会社へ移行する予定です。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


シイエム・シイの筆頭株主は佐々香予子氏で、個人株主です。
上位株主には、佐々香予子氏のほか、ササコーポレーション、佐々幸恭氏といった創業家関連とみられる株主が複数名を占めています。
また、光通信KK投資事業有限責任組合や金融機関も上位に名を連ねています。

株主名 持株比率
佐々 香予子 24.42%
光通信KK投資事業有限責任組合 無限責任組合員光通信 6.59%
ササコーポレーション 6.18%
シイエム・シイ従業員持株会 4.74%
佐々 幸恭 2.96%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は9名(男性6名・女性3名)で構成され、女性役員比率は33.3%です。
代表取締役社長は佐々幸恭氏が務めています。
社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
佐々 幸恭 代表取締役 社長 1992年10月同社入社、1997年12月同社取締役第2営業本部長、2011年12月より同社代表取締役社長代表執行役員。2024年9月より株式会社メイン代表取締役会長。
近藤 幸康 取締役 執行役員、 COO、CIO 2003年8月同社入社、2006年12月同社執行役員、2015年12月同社取締役常務執行役員。2025年10月より同社取締役執行役員COO兼CIO。
杉原 修巳 取締役 執行役員、 CFO、 管理本部長 1985年4月株式会社東海銀行(現 株式会社三菱UFJ銀行)入行、2015年12月同社執行役員管理本部長。2023年10月より同社取締役執行役員CFO、管理本部長。


社外取締役は、大武健一郎氏(元財務省国税庁長官)、保々雅世氏(青山学院大学大学院国際マネジメント研究科特任教授)、田村富美子氏(パソナ エキスパート・BPO事業本部理事)です。
社外監査役は、児堀もゆる氏(弁護士法人後藤・木河法律事務所パートナー弁護士)、野路英幸氏(元名古屋国税局調査部部長・税理士)です。

同社は現在、監査役会設置会社であり、取締役会が経営の健全性と適切な事業運営を図っています。
2025年12月19日開催予定の定時株主総会で承認されれば、監査等委員会設置会社へ移行し、取締役会の監督機能の一層の強化と業務執行の意思決定の迅速化を目指す予定です。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


シイエム・シイの役員報酬は、基本報酬、賞与、株式報酬(非金銭報酬等)で構成されています。
社外取締役と監査役は業務執行から独立した立場であるため、固定報酬のみが支給され、賞与や株式報酬は支給されていません。
取締役の賞与は連結営業利益額と経営課題への取り組み成果を総合的に評価して決定され、株式報酬は株主との価値共有と企業価値向上への貢献意欲を高めることを目的としています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 3名 84百万円 28.0百万円
監査役(社外除く) 2名 13百万円 6.4百万円
社外役員 5名 28百万円 5.7百万円


なお、執行役員兼務取締役の執行役員報酬相当額は含まれておらず、取締役兼務でない執行役員の執行役員報酬、賞与も含まれていません。
非金銭報酬等の内訳はすべて譲渡制限付株式報酬です。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。