【平均年収630万円】デジタルプラス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

【平均年収630万円】デジタルプラス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

デジタルプラスは、フィンテック事業とデジタルマーケティング事業を主軸に展開し、報酬支払インフラの構築を目指しています。連結従業員数は31名で、直近の業績は増収減益となりました。フィンテック事業への体制転換を進めています。


目次

※本記事は、株式会社デジタルプラス の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は IFRS です。

1. 企業概要:どんな会社?


デジタルプラスは、フィンテック事業とデジタルマーケティング事業を主軸に展開しています。国内のキャッシュレス化や働き方の多様化に対応し、報酬支払インフラの構築を目指しています。

単体従業員数は11名、連結従業員数は31名です。セグメントはフィンテック事業、デジタルマーケティング事業の2つです。

主な国内グループ会社は、デジタルフィンテック(フィンテック事業)、デジタルand(同)などです。

同社グループは、デジタルマーケティング事業の一部売却とフィンテック事業への体制転換を完了しました。また、第二種資金移動業の登録も完了しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


株式会社デジタルプラスは、デジタルマーケティングとフィンテック事業を展開しています。少数精鋭の組織体制であり、従業員一人ひとりの貢献が事業推進に重要であると考えられます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は比較的小規模な組織であり、従業員の平均勤続年数や平均年齢は、人材の構成状況を示しています。これらのデータは、同社における人材の定着状況や年齢層の傾向を把握する上で参考となります。

項目 数値
平均年間給与 6,300,000円
平均勤続年数 3.4年
平均年齢 38.0歳
単体従業員数 11人
連結従業員数 31人
単体のグループ内比率 35.5%


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、人材を最大の財産と位置づけています。多様な人材が集い、各社員が最大限の力を発揮することで、会社全体の活力を生み出すことを重視しています。

人材戦略としては、失敗を恐れずに挑戦し続けることをビジョンとして掲げています。お客様の課題解決や持続可能な社会の実現に向けた価値提供に努める方針です。

また、従業員の健康に配慮し、いきいきと働ける職場環境を整備するため、毎月従業員サーベイを実施しています。事業規模や人員構成の観点から、人材の多様性確保や育成、社内環境整備に関する具体的な目標設定は現在行われていません。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


同社は、女性活躍推進法および育児介護休業法に規定される公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


デジタルプラスは、フィンテック事業とデジタルマーケティング事業を主軸に展開しています。特にフィンテック事業に注力し、企業から個人への多様な支払ニーズに応えるサービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、株式会社デジタルフィンテック、株式会社デジタルandを含む計3社で構成されています。国内におけるキャッシュレス化の進展や働き方の多様化に対応し、フィンテック事業を成長の柱としています。デジタルマーケティング事業は既存のメディア運営を継続しています。

フィンテック事業

国内のキャッシュレス化や働き方の多様化に対応し、ポイントが利用できる報酬支払インフラの構築を目指しています。デジタルギフト®を中心に流通総額の拡大に注力しており、マーケティング、人材、金融のDX領域における対個人向け支払分野でのシェア拡大を進めています。株主優待分野での導入企業も増加しています。

収益は、デジタルギフト®やファクタリングサービス、デジタルウォレットの運営などから得ています。運営は、デジタルフィンテック、デジタルandが行っています。

デジタルマーケティング事業

既存のメディア運営を展開しています。デジタルマーケティング支援事業や一部メディア事業の売却を実施し、フィンテック事業への体制転換を進めてきました。

収益は、オウンド・メディアやアライアンス・メディアの運営などから得ています。運営は、同社が行っています。

セグメント 売上収益(2024年9月期) 売上収益(2025年9月期) セグメント利益(2024年9月期) セグメント利益(2025年9月期) 利益率
フィンテック事業 6.3億円 8.5億円 2.1億円 3.2億円 37.1%
デジタルマーケティング事業 2.1億円 81百万円 1.5億円 50百万円 62.2%

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上収益は増加傾向にありますが、直近の連結会計年度では営業損失、税引前当期損失、親会社の所有者に帰属する当期損失を計上しています。これは、フィンテック事業の売上収益は大きく伸長したものの、デジタルマーケティング事業の売上収益が減少したことや、全社費用が増加したことなどが影響しています。営業活動によるキャッシュ・フローは使用が増加しており、棚卸資産や営業債権の増加が主な要因となっています。

項目 2021年9月期 2022年9月期 2023年9月期 2024年9月期 2025年9月期
売上収益 3.0億円 6.2億円 6.7億円 8.4億円 9.3億円
税引前利益 - △1.5億円 △2.6億円 83百万円 △36百万円
税引前利益率 - △24.1% △39.2% 9.9% △3.9%
親会社の所有者に帰属する当期利益 - △2.0億円 △2.8億円 21百万円 △71百万円
1株当たり当期純利益(円) - △54.12 △77.15 5.74 △16.73

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上収益は前期から増加しており、生産性の向上が見られます。一方で、従業員1人あたり営業利益は前期から減少しており、直近の連結会計年度では損失を計上しています。これは、売上収益の増加に対して、販売費及び一般管理費などの費用が増加したことが影響していると考えられます。

指標 2024年9月期 2025年9月期
従業員1人あたり売上収益(連結) 25.4百万円 30.1百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 1.7百万円 △0.1百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、事業活動や投資活動において資金を使用しており、財務基盤の強化と事業の継続的な拡大発展に向けた取り組みを進めている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は前期から減少しています。ROE(自己資本利益率)は当期にマイナスとなりました。手元資金である現金及び現金同等物は増加しており、一定の流動性を確保している状況です。これらの財務状況は、今後の事業展開や資金繰りの安定性に影響を与える可能性があります。

指標 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
自己資本 7.2億円 8.4億円
自己資本比率 30.8% 25.3%
ROE(自己資本利益率) 3.5% -9.1%
現金及び現金同等物 8.0億円 11.1億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは、前期に引き続き資金を使用する状況となりました。これは主に棚卸資産や営業債権の増加によるものです。投資活動によるキャッシュフローは、事業譲渡による収入があったため、資金を獲得する結果となっています。財務活動によるキャッシュフローは、短期借入金の純増額や新株予約権の行使による株式発行収入により、資金を獲得しています。これらの資金の流れは、同社グループが事業再編と成長投資を進める中で、外部からの資金調達を活用している状況を示しています。

項目 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
営業CF △17百万円 △4.5億円
投資CF △1.7億円 47百万円
財務CF 5.4億円 7.1億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △1.8億円 △4.0億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループはフィンテック市場で事業を展開しており、競合サービスの増加や技術革新、法令・規制の改正などにより、事業環境が大きく変化する可能性があります。また、既存事業者の拡大や大手企業の参入による顧客獲得競争の激化は、価格競争やユーザー獲得コストの増加につながるリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、継続的な事業成長のために優秀な人材の確保と育成を重要な要素と認識しています。計画通りに人材を確保・育成できない場合や、主要な人材の離反が生じた場合には、事業展開に制約が生じる可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


デジタルプラスは、「人を不幸にしないための、デジタルと」というミッションを掲げ、デジタル技術を通じて人々の生活を豊かにすることを目指している会社です。このミッションのもと、社会に新たな価値を提供し続ける企業文化を育んでいます。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、「人を不幸にしないための、デジタルと」というミッションを掲げています。人々の人生に必要不可欠となったデジタルを活用し、無意識のうちにあきらめてしまっていることを、叶えられることに変えていけるようなサービスを展開することを経営の基本方針としています。

中長期的には、デジタルギフト®や資金移動業に対応したデジタルウォレットを中心に展開する「フィンテック事業」を中核事業としています。マーケティング(広告)領域、人材領域、そして支払のDX(金融)領域の三つを注力領域に掲げ、3万円以下の対個人向け支払分野におけるシェア拡大を目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、人材を最大の財産と捉え、多様な人材がそれぞれの力を最大限に引き出すことで大きな活力を生み出す企業風土を大切にしています。人材戦略としては、失敗を恐れずに挑戦し続けることを実践し、お客様への課題解決と持続可能な社会の実現のために社会への価値提供に努めています。

ガバナンス面では、取締役会を原則毎月1回開催し、経営上の重要な意思決定を機動的に行っています。サステナビリティに関わる重要なリスクや機会についても取締役会で議論し、経営全体としての対応方針を明確化しています。また、毎月従業員サーベイを実施し、従業員がいきいきと働ける職場環境の整備に最善を尽くしています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、今後の成長に向けた課題として、組織の生産性向上と人材戦略を掲げています。優秀な人材の採用・育成を継続して進めるとともに、AI技術を活用した業務効率化・自動化を推進することで、バックオフィスを含む組織全体の業務プロセスの高度化と生産性向上を図っています。

また、資金移動業対応デジタルウォレットの垂直立ち上げとセキュリティの強化も重要な課題です。バックオフィスを含む安心・安全な運用体制の構築を推進し、サービスのブランド価値向上にも取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


デジタルプラスは監査等委員会設置会社であり、社外取締役を複数選任することで、監査および監督機能の強化を図り、コーポレート・ガバナンスの充実に取り組んでいます。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


デジタルプラスの筆頭株主は代表取締役社長である菊池誠晃氏です。その他、PC投資事業有限責任組合やMacbee Planetといった事業会社や投資組合が上位株主として名を連ねています。創業者が筆頭株主として経営を支えつつ、多様な株主構成となっています。

株主名 持株比率
菊池 誠晃 23.68%
PC投資事業有限責任組合 9.25%
Macbee Planet 8.47%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は菊池誠晃氏が務めています。社外取締役比率は57.1%です。

氏名 役職 主な経歴
菊池誠晃 代表取締役社長 2001年10月株式会社サイバーエージェント入社、2004年3月同社マネージャー就任、2005年3月株式会社シーエー・キャピタル(現 株式会社サイバーエージェント・ベンチャーズ)出向、2005年7月同社設立、代表取締役社長就任より現職。
千葉博文 取締役 2013年4月同社入社、2018年3月株式会社リアルX代表取締役就任、2020年5月同社執行役員就任、2020年12月同社取締役就任より現職。
加藤涼 取締役 2004年4月中央青山監査法人、2005年11月モルガン・スタンレー証券株式会社入社、2009年1月フォートラベル株式会社取締役就任、2022年12月同社取締役CFO兼グループ本部長就任より現職。


社外取締役は、澤博史氏(エステートテクノロジーズ代表取締役)、志村正之氏(Shimura&Partners代表取締役・監査等委員長)、西井健二朗氏(セブン銀行執行役員・監査等委員)、松本雄真氏(弁護士・監査等委員)です。

同社は2016年12月22日より監査等委員会設置会社に移行しています。社外取締役を複数選任し、監査等委員である取締役が取締役会における議決権を持つことで、監査および監督機能の強化を図っています。社外取締役4名全員が東京証券取引所の定める独立役員として指定されています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、各役員の役職や役割、会社の業績、担当業務の内容、貢献、実績などを踏まえて決定されています。固定報酬を基本方針とし、個々の職責に応じた適正な水準が目指されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 3名 59百万円 19.8百万円
社外役員 5名 14百万円 2.8百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。