【平均年収648万円】インソース 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

【平均年収648万円】インソース 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

インソースは、教育サービスを主軸に、人材育成や組織コンサルティングサービスを展開しています。連結従業員数は550名規模で、過去5期にわたり増収増益を続け、直近では過去最高益を更新しました。


目次

※本記事は、株式会社インソース の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月16日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


インソースは、教育サービス事業を主軸に、人材育成および組織コンサルティングサービスを提供する企業です。講師派遣型研修、公開講座、ITサービス、その他事業の4つの事業を展開しています。

単体従業員数は425名、連結従業員数は550名です。セグメントは教育サービス事業の1つとなっています。

主な国内グループ会社は、ミテモ、らしく(人材紹介事業)、インソースデジタルアカデミー、インソースマーケティングデザイン、インソースビジネスレップなどです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


インソースは教育サービス事業を展開しており、多様な人材が活躍できる環境づくりに力を入れています。従業員の平均年齢は比較的若く、人材育成や健康経営にも積極的に取り組む姿勢が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


インソースの単体従業員の平均年齢は36.7歳であり、比較的若い組織構成となっています。平均勤続年数は5.0年であり、人材の定着状況は平均的な傾向を示しています。

項目 数値
平均年間給与 6,477,104円
平均勤続年数 5.0年
平均年齢 36.7歳
単体従業員数 425人
連結従業員数 550人
単体のグループ内比率 77.3%


同社グループは確定拠出型年金制度を採用しています。この制度は、会社が拠出した資金を従業員が自ら運用する仕組みです。

適用範囲は同社及び連結子会社となっています。

なお、退職一時金の有無や支給条件、従業員ごとの会社拠出額などは、有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは「あらゆる人が『働く楽しさ・喜び』を実感できる社会をつくる」という経営理念に基づき、事業を通じて社会課題の解決に取り組んでいます。また、「どのような人でも活躍できる社会の実現を目指し、ダイバーシティを実現する」ことを経営方針の一つとして掲げ、人的資本価値向上に向けた取り組みを進めています。

組織づくりの指針として、個性の尊重、公正な評価、そして人種、国籍、宗教、性別、性的指向や性自認、障がいの有無、年齢などによるあらゆる差別や偏見がない職場づくりを促進しています。同社グループでは女性が半分以上を占め、外国出身者や60歳以上のシニア、LGBT、障がいのある方など、多様な人材が共に働く組織です。

健康経営の推進にも力を入れており、代表取締役執行役員社長が健康経営宣言を表明しています。健康経営推進委員会を設置し、喫煙防止ワークショップや運動、食事、睡眠に関する社内教育やイベントを開催することで、従業員の意識と行動改革を進めています。その結果、4年連続で「健康優良法人」を取得しています。

社内人材育成においては、外部環境の変化に柔軟に対応できる教育体制を設計しています。コンプライアンス教育に加え、IT/DX研修やプロジェクトマネジメントスキル強化を目的とした研修を実施しています。新卒についてはDXスキルと営業スキルの両方を持つ新たな中核人材として育成を進めており、次世代経営者研修も行われています。

人権尊重に関する取り組みとして、2023年に「人権に関する基本方針」を制定し、サプライチェーン全体での人権侵害リスク低減に取り組んでいます。人権デューデリジェンスの仕組みを構築し、内部通報窓口の設置や教育を通じて、ハラスメント防止、安全で健康的な作業環境の確保、差別防止、プライバシー保護、適切な労働時間管理に努めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。賃金の差異は基本給の時給換算で比較し、超過労働に対する報酬、賞与等を含んでいません。集計対象は2024年10月から2025年9月です。全労働者における男女の賃金の差異はパート・有期社員の女性比率が高いこと、正社員における男女の賃金の差異は男性の管理職比率が高いこと、パート・有期社員における男女の賃金の差異は地方におけるスタッフ女性比率が高いことによります。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 44.2%
男性労働者の育児休業取得率 57.1%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 72.4%
労働者の男女の賃金の差異(正社員) 94.3%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期社員) 68.3%

人材育成・エンゲージメント

指標 数値
従業員1人当たりの研修時間(eラーニング含む) 24時間51分
DX研修 各年度における延べ受講者数 60名
従業員の自社サービス経験率 100%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社インソースは、人材育成および組織コンサルティングサービスを提供する企業です。社会人教育市場の需要に応え、企業価値向上に貢献する多様なサービスを展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは「教育サービス事業」の単一セグメントで事業を展開しています。このセグメントは、提供する教育サービスの内容と実施形態により、主に「講師派遣型研修事業」「公開講座事業」「ITサービス事業」「その他事業」の4つの事業種別に分けられます。

講師派遣型研修事業は、顧客から受託した階層別研修やスキル別研修に講師を派遣して実施するサービスです。民間企業や自治体の従業員を主な受講対象とし、研修回数に応じた費用が収益源となります。同社グループの事業の中で最も大きな割合を占めており、対面型研修や収益性の高いDX関連研修が増加しています。

公開講座事業は、講師派遣型研修と同様のプログラムを公募型セミナーとして提供するサービスです。個人または企業単位で申し込みを受け付け、受講料が主な収入となります。全国各地での来場型研修とオンライン研修があり、受講者数が増加傾向にあります。特にDX関連研修の受講者数が増えています。

その他事業は、オンラインセミナー事務代行、独自開発のアセスメントサービス、動画教育コンテンツの提供など多岐にわたります。連結子会社のミテモ株式会社、株式会社らしく、株式会社インソースデジタルアカデミー、株式会社インソースマーケティングデザイン、株式会社インソースビジネスレップ、株式会社インソースコンサルティング、株式会社インソースクリエイティブソリューションズ、株式会社インソース総合研究所がそれぞれの専門分野でサービスを提供しています。eラーニングの映像制作ソリューションや動画レンタル受講者数が増加しています。

ITサービス事業は、人事業務や研修運営の効率化を支援するLMS(Learning Management System)・人事サポートシステム「Leaf」などのHRテックサービスをASP(クラウド)形式で提供しています。法人単位で発注を受け、月額課金方式で費用を請求するモデルが特徴です。有料利用組織数とアクティブユーザー数が増加しており、月額利用料も堅調に増加しています。

同社グループの売上高は主に日本国内の外部顧客からのものであり、特定の顧客への収益集中は見られません。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの業績は、過去5期にわたり売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに一貫して成長を続けています。特に直近の連結会計年度では、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益の全てで過去最高を更新しました。

経常利益率は継続的に改善しており、収益性の向上がうかがえます。

項目 2021年9月期 2022年9月期 2023年9月期 2024年9月期 2025年9月期
売上高 75.0億円 94.2億円 108億円 125億円 145億円
経常利益 24.2億円 33.5億円 39.4億円 49.4億円 60.0億円
経常利益率 32.2% 35.5% 36.5% 39.6% 41.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 15.7億円 22.3億円 26.8億円 33.6億円 41.3億円
1株当たり当期純利益(円) 18.71 26.53 31.79 39.98 49.20

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から当期にかけてわずかに増加しています。また、従業員1人あたり営業利益(連結)も増加傾向にあります。

これらの指標は、従業員一人ひとりが生み出す売上と利益が着実に伸びていることを示しており、組織全体の生産性が維持・向上している状況がうかがえます。

指標 2024年9月期 2025年9月期
従業員1人あたり売上高(連結) 26.2百万円 26.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 10.4百万円 10.9百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


株式会社インソースは、堅実な財務基盤と安定したキャッシュフローを維持しています。本業で着実に利益を創出し、将来に向けた投資も継続している状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの財務基盤は、高い自己資本比率と潤沢な手元資金によって特徴づけられています。自己資本比率はプライム市場の非製造業平均を大きく上回る水準で推移しており、強固な財務体質を示しています。また、ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を大幅に上回る高い水準を維持しており、効率的な経営が行われていることがうかがえます。手元資金である現金及び預金も増加傾向にあり、事業運営における安定性が高い状態です。これらの財務状況は、事業の継続性や将来的な成長投資の余力につながるものとなっています。

指標 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
純資産 99.4億円 125億円
自己資本比率 75.4% 77.3%
ROE(自己資本利益率) 37.6% 36.8%
現金及び預金 57.1億円 81.9億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループのキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュフローは44.0億円の収入となり、本業で安定的に資金を創出していることが示されています。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上によるものです。投資活動によるキャッシュフローは△2.3億円の支出となっており、敷金及び保証金の差入による支出などが主な要因です。本業で得た資金を、事業の維持・拡大に必要な投資に充てている状況です。財務活動によるキャッシュフローは△16.8億円の支出であり、主に配当金の支払いによるものとなっています。結果として、営業活動で得た資金が投資活動の支出を上回り、フリーキャッシュフローは41.6億円のプラスを維持しています。この状況は、同社グループが安定した事業運営を行いながら、将来に向けた投資も継続できる財務的な健全性を持っていることを示しており、雇用や給与の安定性にもつながる要素であると考えられます。

項目 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
営業CF 40.3億円 44.0億円
投資CF △4.5億円 △2.3億円
財務CF △13.9億円 △16.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 35.8億円 41.6億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの提供するサービスは、企業・組織の人材育成に関わるため、景気動向や企業・組織の収益の影響を受けやすい傾向があります。経済環境の悪化により顧客の教育研修予算が削減された場合、業績に影響を与える可能性があります。また、社会人教育研修事業には多数の企業が参入しており、今後、異なる分野の企業が新しいビジネスモデルで参入した場合、営業活動に支障が生じ、業績に影響を与える可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

良質な研修を実施するためには、的確なスキルや知識、経験を持った講師の確保が不可欠です。将来において、同社グループが求める講師を適切な契約条件で確保できなくなった場合、研修実施に重大な支障が生じ、業績に影響を与える可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


インソースは、「あらゆる人が『働く楽しさ・喜び』を実感できる社会をつくる」という経営理念のもと、社会人教育市場やDX教育市場において、多様な人材の活躍を支援するサービスを提供しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループの経営理念は、「あらゆる人が『働く楽しさ・喜び』を実感できる社会をつくる」ことです。この理念に基づき、社会の求めるサービスをいち早く開発し提供することを目指しています。

また、あらゆる人にジャストフィットするカスタマイズされたサービスを提供し、人とITを有効活用してリーズナブルであることを追求しています。どのような人でも活躍できる社会の実現を目指し、ダイバーシティを実現することを経営方針として掲げています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、ESG+P(業績・Performance)経営を掲げ、サステナビリティへの取り組みを拡大しながら持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指しています。2022年7月にはサステナビリティ委員会を設置し、ESG視点での経営を推進しています。

組織づくりの指針として、あらゆる人が個性と能力を最大限に発揮し、お互いを尊重し認め合うことを通じて組織の成長を実現することを重視しています。人種、国籍、宗教、性別、性的指向や性自認、障がいの有無、年齢、出身地、価値観、ライフスタイルなどによるあらゆる差別や偏見がない職場づくりを促進しています。

多様な人材が共に働く組織であり、女性が半分以上を占めるほか、外国出身者、60才以上のシニア、LGBT、障がいのある方などが在籍しています。従業員が安心して働ける環境を整備するため、健康経営を推進し、代表取締役執行役員社長が健康経営宣言を表明しています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、中期経営計画「Road to Next 2028」を策定し、持続的な成長を目指しています。重点施策として、生成AI関連投資を強化し、人材拡充を図っています。

生成AIが起こす社会変化に対応するため、コンサルティング事業を強化し、組織変革や教育制度変革等に取り組んでいます。また、新規採用者の早期戦力化も重要な課題であり、2025年10月に「グループ人材開発部」を設置し、社内教育の充実と人的資本の活用強化を進めています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


インソースは、持続的な成長と企業価値向上を目指し、経営の透明性と健全性を重視したコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。スピーディな意思決定と業務執行、そして実効性の高い監督体制の確立に取り組んでいます。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


インソースの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社であるルプラスです。また、同社の代表取締役である舟橋孝之氏や取締役の川端久美子氏も上位株主として名を連ねており、経営陣と密接な関係を持つ株主が上位を占める資本構成となっています。

株主名 持株比率
ルプラス 30.20%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 8.69%
日本カストディ銀行(信託口) 8.37%
舟橋 孝之 6.35%
川端 久美子 3.58%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は12名(男性10名・女性2名)で構成され、女性役員比率は16.7%です。代表取締役執行役員社長は舟橋孝之氏が務めています。社外取締役比率は37.5%です。

氏名 役職 主な経歴
舟橋 孝之 代表取締役執行役員社長 1988年三和銀行入行後、プラザクリエイトを経て、2002年に同社を設立し代表取締役に就任。2015年8月より代表取締役執行役員社長を務め、現在に至ります。
川端 久美子 取締役執行役員常務 1989年三和銀行入行後、マネジメントサポートを経て、2002年に同社取締役に就任。2015年8月より取締役執行役員常務を務め、現在に至ります。
藤本 茂夫 取締役執行役員 1988年ソニー入社後、ソニーコミュニケーションネットワークを経て、2012年に同社執行役員に就任。2015年12月より取締役執行役員を務め、現在に至ります。
金井 大介 取締役執行役員 2002年明和地所入社後、一広を経て、2006年に同社入社。2015年2月より執行役員、2019年12月より取締役執行役員を務め、現在に至ります。
澤田 哲也 取締役 2004年ディスパ入社後、2007年に同社入社。ミテモ株式会社代表取締役社長を経て、2016年4月より同社取締役に就任し、現在に至ります。


社外取締役は、藤岡秀則氏(理想科学工業取締役)、庭本佳子氏(神戸大学大学院経営学研究科准教授)、羽原康平氏(GENDA Capital代表取締役社長)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会は社外取締役3名を含む8名で構成されています。社外取締役は、社外の第三者の視点から取締役会への助言と監督を行っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


インソースの役員報酬は、企業価値の持続的な向上とインセンティブ機能の強化を目的として設計されています。社外取締役を除く取締役の報酬は、基本報酬、業績連動報酬としての賞与、そして譲渡制限付株式による非金銭報酬で構成されています。業績連動報酬は連結売上高と連結営業利益の達成度合いに応じて支給され、上位の役位ほど業績連動報酬のウェイトが高まる仕組みです。社外取締役には、その職務に鑑み基本報酬のみが支払われます。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 5名 1.3億円 25.9百万円
監査役(社外除く) 1名 10百万円 10.4百万円
社外取締役 4名 13百万円 3.3百万円
社外監査役 4名 14百万円 3.4百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。