【平均年収436万円】アズーム 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

【平均年収436万円】アズーム 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

アズームは、不動産とITを融合させ、遊休不動産の活用事業を展開しています。グループ各社とともに事業を広げ、東証プライム市場へ市場区分を変更しました。直近の業績は売上高、各利益ともに大幅な増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社アズーム の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月16日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


アズームは、不動産とITを融合させ、「世界から「もったいない」をなくそう」を企業理念に掲げています。空き駐車スペースの活用を起点に、遊休不動産の活用を事業として展開しています。

単体従業員数は342名、連結従業員数は455名です。同社グループのセグメントは遊休資産活用事業、ビジュアライゼーション事業の2つです。

主な国内グループ会社は、(連結子会社)(ビジュアライゼーション事業)、鉄壁(滞納保証業務)、ダイバース(有料職業紹介事業)などです。

アズームは2025年6月24日に東京証券取引所グロース市場からプライム市場へ市場区分を変更しました。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


アズームは、比較的若い年齢層の従業員で構成されており、事業の拡大に伴い積極的に人材を採用している成長フェーズにある企業です。給与水準や働き方については、事業特性や企業規模に応じた特徴が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社は、平均勤続年数が短く、平均年齢も若年層で構成されている傾向があります。これは、業容の拡大に伴う採用強化が主な理由であり、新しい人材が継続的に加わっている状況を示しています。

項目 数値
平均年間給与 4,363,000円
平均勤続年数 2.7年
平均年齢 27.9歳
単体従業員数 342人
連結従業員数 455人
単体のグループ内比率 75.2%


アズームは、従業員の退職給付に充てるため、非積立型の確定給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を採用しています。この制度は国内の従業員を対象としています。

退職一時金制度があり、退職給付として退職金規程に基づいた一時金が支給されます。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、事業活動を取り巻く社会情勢が大きく変動する可能性がある中で、ミッションの遂行と安定的な経営を図るために、人的資本の重要性を認識しています。国内外問わず優秀な人材の確保に努め、評価制度の革新や育成に力を入れています。

IT開発部門においては専門性の高い知識の習得を支援し、社員の労働意欲が高まる福利厚生・制度の整備・拡充に取り組んでいます。多様な人材が健康で、モチベーション高く、やりがいをもって働きやすい環境整備を進めています。

ESG委員会では、多様性を考慮した従業員で構成されるサステナビリティチームが、多種多様な問題やその問題に対する議論を経営層と行うことで、人材育成の場も担っています。国内においては、障がい者雇用や育児・介護にかかる支援制度を充実させ、働きやすさの向上と社員満足度向上に注力しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 18.2%
男性の育児休業等と育児目的休暇の取得率 60.0%
男女の賃金格差(全労働者) 82.5%
男女の賃金格差(うち正規雇用労働者) 88.3%
男女の賃金格差(うちパート・有期労働者) 18.6%

多様性・登用


同社グループは、ダイバーシティ推進への取り組みとして、日本をはじめ、ベトナム、韓国などの国籍の社員が働いており、今後も継続的な採用活動を行っていく方針です。女性の管理職の登用については、ここ数年で取り組みを進めており、徐々に上位への登用を推し進めています。

国内においては、障がい者雇用にも注力しています。人材の育成及び社内環境整備に関する方針に関する指標について、具体的な目標は設定されていませんが、今後、関連する指標のデータの収集と分析を進め、目標及び開示項目を検討していくとしています。

育児・介護支援


国内においては、育児や介護にかかる支援制度を充実させ、働きやすさの向上、社員満足度向上という環境整備に注力しています。

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


アズームグループは、「不動産×IT」を軸に、世界から「もったいない」をなくすことを企業理念に掲げています。遊休不動産の活用と、その可能性を視覚的に伝える事業を通じて、社会課題の解決と企業価値の向上を目指しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、遊休資産活用事業とビジュアライゼーション事業の2つの報告セグメントで事業を展開しています。遊休資産活用事業が同社グループの収益の大部分を占めており、前期と比較して売上高は大きく増加しています。ビジュアライゼーション事業も前期から売上高が増加し、セグメント利益は黒字に転換しています。

遊休資産活用事業

この事業では、空き駐車スペースの活用を起点に、遊休不動産の活用を進めています。インターネット上で月極駐車場のポータルサイト「CarParking」を運営し、月極駐車場の紹介サービスと、駐車場オーナーから空き駐車場を一括で借り上げ、ユーザーに転貸するサブリースサービスを中心に展開しています。
収益は、駐車場オーナーやユーザーからの手数料収入、およびサブリースによる賃料収入から得ています。また、月極駐車場特化型の賃料保証サービスや、貸し会議室などのレンタルスペースの運営をサポートするWEB予約システム「スマート空間予約」の提供も行っています。運営は、アズーム本体、連結子会社の鉄壁(賃料保証サービス)、ダイバース(人材紹介)が担っています。

ビジュアライゼーション事業

この事業は、不動産の可能性をより視覚的に伝えることを可能にするため、3DCG技術等の専門的なスキルを活用しています。建物や空間の利用方法、完成イメージをグラフィックデータとして制作・販売するとともに、VR技術を用いて顧客の要望に応じた空間デザインサービスを提供しています。
収益は、グラフィックデータ制作・販売やVR技術を用いた空間デザインサービスの提供から得ています。運営は、連結子会社のCGworksが主体となって行っています。

セグメント 売上高(2024年9月期) 売上高(2025年9月期)
遊休資産活用事業 103億円 132億円
ビジュアライゼーション事業 2.1億円 2.5億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績推移を見ると、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも一貫して増加傾向にあります。特に当連結会計年度においては、売上高が前期から大きく伸び、各利益も大幅な増加となりました。

項目 2021年9月期 2022年9月期 2023年9月期 2024年9月期 2025年9月期
売上高 49.7億円 64.2億円 82.7億円 105億円 135億円
経常利益 5.1億円 8.7億円 12.8億円 18.3億円 26.1億円
経常利益率 10.2% 13.6% 15.5% 17.3% 19.3%
親会社株主に帰属する当期純利益 3.3億円 6.0億円 8.8億円 12.9億円 18.3億円
1株当たり当期純利益(円) 28.21 50.97 74.61 109.07 153.62

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高(連結)は、前期と比較して増加しています。また、従業員1人あたりの営業利益(連結)も前期から増加しており、同社グループ全体の生産性が向上している傾向を示しています。

指標 2024年9月期 2025年9月期
従業員1人あたり売上高(連結) 27.5百万円 29.6百万円

| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 4.8百万円 | 5.7百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


アズームグループは、強固な財務基盤を構築しており、事業活動を通じて安定的に資金を生み出しています。同時に、将来の成長に向けた投資も継続的に行っている状況です。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


アズームグループの財務基盤は、自己資本比率と手元資金の厚みから安定していることがうかがえます。自己資本比率は前期から増加し、プライム市場の平均と比較しても高い水準を維持しています。また、ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を大きく上回る水準で推移しており、効率的な経営が行われていることを示しています。手元資金である現金及び預金も大幅に増加しており、事業の継続性や将来の成長投資に向けた余力が確保されている状況です。

指標 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
純資産 37.5億円 68.3億円
自己資本比率 67.1% 76.7%
ROE(自己資本利益率) 41.0% 34.7%
現金及び預金 30.7億円 57.4億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


アズームグループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を獲得し、成長投資に充てながらも、潤沢なフリーキャッシュフローを生み出している状況です。営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益の計上などにより、前期から増加し資金を獲得しています。投資活動によるキャッシュフローは、主に無形固定資産の取得による支出があり、資金の支出となっています。

財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払いはあったものの、市場区分変更に伴う株式の発行や自己株式の処分により、前期の支出から当期は大幅な収入となりました。結果として、営業活動と投資活動を合わせたフリーキャッシュフローは前期から増加し、プラスを維持しています。この状況は、同社グループが本業で稼いだ資金を成長投資に回しつつ、財務的な安定性も確保していることを示しており、入社後の雇用や給与の安定性、そして会社の成長性にも期待が持てる状態です。

項目 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
営業CF 13.4億円 19.5億円
投資CF △2.5億円 △4.6億円
財務CF △1.1億円 11.8億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 10.8億円 14.9億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループは、駐車場市場の変化によるリスクを認識しています。ガソリン価格の急騰などにより自動車保有台数が減少した場合、駐車場需要が急激に減少する可能性があります。また、月極駐車場紹介サービスやサブリースサービスにおいて、資本力のある企業の新規参入や競合他社の増加によるユーザー獲得競争の激化もリスクとして挙げられています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、人材の確保及び育成に関するリスクを認識しています。事業の性質上、営業人員やシステム開発を行うエンジニアの確保と育成が重要であり、十分な人材を確保・育成できない場合、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


アズームは、不動産とITを融合させ、社会の「もったいない」をなくすことを目指す企業です。顧客と都市を豊かにしていくという明確なビジョンを持ち、持続的な成長を追求しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、不動産とITを軸に「世界から「もったいない」をなくそう」という企業理念を掲げています。この理念に基づき、不動産業界の既成概念にとらわれず、顧客が真に求めているものを追求しています。ITを用いたソリューションを提供することで、企業としての持続的な成長を図っていく方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、企業理念である「世界から「もったいない」をなくそう」の実現を通じて、顧客と都市を豊かにすることを目指しています。ESGを重視したサステナブルな経営を不可欠と認識し、ESGへの取り組みを経営における重要課題の一つとしています。多様な人材が健康で、モチベーション高く、やりがいをもって働きやすい環境整備に努めています。

国内外問わず優秀な人材の確保、評価制度の革新や育成、IT開発部門における専門性の高い知識の習得にも取り組んでいます。社員の労働意欲が高まる福利厚生・制度の整備・拡充も進めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、今後のさらなる事業拡大・展開における重要な対処すべき課題として、組織体制及び内部管理体制の強化に取り組んでいます。優秀な営業人材の確保及び人材育成を重要な課題と捉え、採用力向上と社内研修の充実等を進めています。

また、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化も重要な課題です。経営の公正性・透明性を確保するため、より強固な内部管理体制の構築に取り組んでいます。システムの向上も重点テーマであり、エンジニアの確保及び育成、サーバー機器の整備、セキュリティー対策を継続的に行っています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


アズームは監査等委員会設置会社であり、取締役会の監督機能の強化と経営の透明性・効率性の向上を図るコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。業務執行社内取締役と独立した立場の社外取締役が、的確かつ迅速な意思決定と職務執行の監督を行っています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


アズームの筆頭株主はパノラマであり、発行済株式の33.90%を保有しています。次いで、代表取締役社長である菅田洋司氏が14.08%を保有しています。同社の代表取締役社長である菅田洋司氏は、資産管理会社であるパノラマを通じて上位株主として名を連ねており、経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
パノラマ 33.90%
菅田洋司 14.08%
日本カストディ銀行(信託口) 8.90%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口) 5.71%
GOLDMAN SACHS INTERNATIONAL 3.08%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は菅田洋司氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
菅田 洋司 代表取締役 社長 2002年2月(株)タジマリフォーム(現 (株)TJMデザイン)入社。2005年2月日本駐車場開発(株)入社。2009年10月同社設立、代表取締役社長就任より現職。
鈴木 雄也 取締役 2007年1月(株)ワークスメディア入社。2009年10月同社入社。2014年4月同社取締役(テクノロジー担当)就任。2025年10月同社取締役(プロダクト部門管掌)就任より現職。
高橋 祐二 取締役 2013年4月同社入社。2016年10月同社取締役(営業担当)就任。2021年10月(株)鉄壁 代表取締役就任より現職。2025年10月同社取締役(セールス部門管掌)就任より現職。
馬場 涼平 取締役 2012年2月新日本有限責任監査法人入所。2016年7月同社入社。2019年12月同社取締役管理本部長(管理担当)就任。2025年10月同社取締役経営管理本部長(コーポレート部門管掌)就任より現職。


社外取締役は、小久保崇氏(弁護士法人小久保法律事務所 代表社員)、露木輝治氏(元ポッカサッポロフード&ビバレッジ取締役管理本部長・常勤監査等委員)、島村和也氏(島村法律会計事務所 代表・監査等委員)、吉川朋弥氏(吉川公認会計士事務所 所長・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社を採用しており、監査等委員である社外取締役が取締役会の監督機能を強化し、経営の透明性と効率性を高める体制となっています。独立した立場の社外取締役が、業務執行の監督と監査を通じて企業価値の向上に貢献しています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


アズームの役員報酬は、企業価値の持続的な向上を促すインセンティブとして機能するよう設計されています。取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬は月例の固定報酬である基本報酬のみで構成されています。監査等委員である取締役の報酬は、株主総会で決議された限度額の範囲内で、監査等委員会での協議により決定されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 4名 89百万円 22.1百万円
社外役員 5名 27百万円 5.3百万円


なお、上記には2025年11月9日に逝去により退任した社外役員1名が含まれています。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。