※本記事は、株式会社レオクラン の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月17日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
レオクランは、医療機関や福祉施設向けに総合的なコンサルティングから医療機器・設備・情報システムの販売までを手がけるメディカルトータルソリューション事業を展開しています。また、遠隔画像診断サービス事業や介護・福祉施設向け給食サービス事業もグループ各社とともに展開しています。
単体従業員数は123名、連結従業員数は155名です。セグメントはメディカルトータルソリューション事業、遠隔画像診断サービス事業、給食事業の3つです。
主な国内グループ会社は、医療開発研究所、京都プロメド(遠隔画像診断サービス事業)、ゲイト(給食事業)などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
レオクランは、医療・福祉・保健分野における専門商社として、顧客への貢献と未来への価値創造を追求しています。従業員の成長と働きやすい環境づくりを重視しており、長期的なキャリア形成を支援する方針がうかがえます。専門性を活かしながら、腰を据えてキャリアを築きたいと考える方にとって、働きやすい環境が期待できるでしょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
レオクランでは、平均年齢が30代後半から40代前半であり、平均勤続年数も一定の長さがあることから、従業員が比較的長く安定して勤務している傾向が見られます。専門性を活かしながら、腰を据えてキャリアを築きたいと考える方にとって、働きやすい環境が期待できるでしょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,828,000円 |
| 平均勤続年数 | 8.9年 |
| 平均年齢 | 39.2歳 |
| 単体従業員数 | 123人 |
| 連結従業員数 | 155人 |
| 単体のグループ内比率 | 79.4% |
レオクランは、従業員の退職給付に充てるため、確定給付型の退職一時金制度を採用しています。確定給付型とは、給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度です。
この制度は提出会社を対象としており、退職給付として給与と勤続期間に基づいた一時金が支給されます。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
レオクランは、「利他利己」などの企業理念と「顧客との共存を維持し、社会に貢献しつづける存在でありたい」という経営理念のもと、医療・福祉・保健分野でエキスパートとして事業を推進しています。人的資本の能力発揮の最大化を重視しており、「会社の発展と社員の幸せの一致を図る」ことを経営原則として掲げています。
特に「人材育成」と「働きやすい職場づくり」を重要な課題と位置づけています。人材育成においては、プロジェクトマネージャーの育成にOJTを主体とし、社内研修や外部研修、専門資格取得の奨励を通じて知識と能力の向上を図っています。
働きやすい職場づくりでは、経営トップと従業員の対話、育児・介護の両立支援、女性活躍支援、多様な人材の登用、コンプライアンス教育などを通じた人権尊重の取り組みを推進しています。これらの施策により、従業員が長期的に活躍できる環境を整備しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データを示します。男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく公表義務の対象項目として選択しておらず、公表されていません。連結子会社は法定開示の公表義務の対象外のため、記載を省略しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 21.1% |
人材育成・エンゲージメント
提出会社を対象とした集計値です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 年次有給休暇取得率 | 65.2% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
レオクランは、医療機関や福祉施設向けに多角的なサービスを提供する企業グループです。医療機器の販売から遠隔画像診断、給食サービスまで、施設の運営を総合的に支援することで事業を展開しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、医療・福祉施設向けのコンサルティングから機器販売、情報システム構築、遠隔診断、給食サービスまで、幅広いソリューションを提供しています。これらの事業を通じて、医療現場の課題解決と効率的な施設運営をサポートし、収益を上げています。
メディカルトータルソリューション事業
本事業は、医療機関、健診施設、介護・福祉施設等に対し、医療機器の選定コンサルティングを基盤として、医療機器、医療設備、医療情報システムの販売、保守・メンテナンスサービス、内装工事や設置工事の請負を行っています。収益は、新築・移転、再編・統合等に伴う医療機器の一括販売や医療情報システムの販売から得ています。運営は、レオクラン、医療開発研究所、L&Gシステム、TUホームケアが行っています。
遠隔画像診断サービス事業
本事業では、依頼元の医療機関で撮影されたCTやMRIなどの医用画像を、放射線診断専門医が遠隔で診断し、情報を提供するサービスを行っています。収益は、医療機関からの診断依頼に対するサービス提供から得ています。運営は、京都プロメドが行っています。
給食事業
本事業は、介護・福祉施設等への給食サービスを提供しています。「クックチル」という新調理システムを活用し、セントラルキッチンで調理した製品を冷蔵状態で届ける「おかず販売」と、施設に職員を配置して食事を提供する「業務受託サービス」を展開しています。収益は、これらの給食サービスの提供から得ています。運営は、ゲイト(ブランド名:クックレオ)が行っています。
同社グループは、本邦以外の外部顧客への売上高がなく、国内市場に特化しています。また、特定の主要な顧客に売上が集中することはありません。
| セグメント | 売上高(2024年9月期) | 売上高(2025年9月期) |
|---|---|---|
| メディカルトータルソリューション事業 | 186億円 | 203億円 |
| 遠隔画像診断サービス事業 | 7.8億円 | 8.2億円 |
| 給食事業 | 4.2億円 | 4.1億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は変動がありながらも、直近の2025年9月期には前期から増加に転じています。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益も同様に変動が見られますが、直近の期には前期から増加しています。一方で、営業活動によるキャッシュ・フローは、当連結会計年度において減少に転じています。
| 項目 | 2021年9月期 | 2022年9月期 | 2023年9月期 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 263億円 | 298億円 | 266億円 | 198億円 | 215億円 |
| 経常利益 | 6.0億円 | 7.1億円 | 4.3億円 | 1.8億円 | 3.1億円 |
| 経常利益率 | 2.3% | 2.4% | 1.6% | 0.9% | 1.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 3.9億円 | 4.4億円 | 2.7億円 | 1.4億円 | 1.5億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 66.64 | 74.30 | 46.12 | 23.09 | 25.86 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの連結従業員1人あたりの売上高は、前期から増加しています。また、連結従業員1人あたりの営業利益も前期から増加する傾向が見られます。これらの指標は、同社グループの事業活動における効率性の変化を示しており、従業員一人ひとりが生み出す収益と利益が向上していることがうかがえます。
| 指標 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 116.5百万円 | 138.6百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.0百万円 | 1.9百万円 |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
レオクランは、当連結会計年度において営業活動によるキャッシュフローがマイナスとなり、フリーキャッシュフローもマイナスで推移しています。これは、事業活動で得た資金を上回る投資活動が行われている状況を示しています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
レオクランの財務基盤を見ると、自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準を維持しています。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回る水準で推移しており、収益性の改善が今後の課題となる可能性があります。手元資金である現金及び預金は前期から減少していますが、引き続き一定の厚みを確保している状況です。
| 指標 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 57.4億円 | 58.2億円 |
| 自己資本比率 | 52.3% | 51.8% |
| ROE(自己資本利益率) | 2.4% | 2.7% |
| 現金及び預金 | 55.7億円 | 47.8億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
当連結会計年度のレオクランのキャッシュフローは、営業活動による資金が減少に転じました。これは主に売上債権の増加による資金の減少があったためです。投資活動によるキャッシュフローも減少となり、投資有価証券や関係会社株式の取得、有形・無形固定資産の取得による支出が主な要因となっています。財務活動によるキャッシュフローは配当金の支払いなどにより減少しています。
これらの結果、フリーキャッシュフローはマイナスで推移しており、事業活動で得た資金を上回る投資が行われている状況を示しています。
| 項目 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 0.3億円 | △0.9億円 |
| 投資CF | 1.0億円 | △6.2億円 |
| 財務CF | △1.0億円 | △1.0億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 1.3億円 | △7.1億円 |
※フリーCF(フリーキャッシュ・フロー)とは、会社が事業活動と投資活動を通じて自由に使える余剰資金のこと。
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループの主力事業であるメディカルトータルソリューション事業では、大型案件の受注件数や販売額の変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。また、医療機関等の会計年度の関係により、売上高が特定の四半期に集中する傾向があり、通期の業績見通しを判断する際には注意が必要です。さらに、物価上昇や円安の進行、資源価格の高騰を背景とした物価上昇が、医療機器等の価格や建築費に影響し、業績に影響を及ぼす可能性も示されています。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループのコンサルティング業務は、人材の育成とノウハウの蓄積に時間を要する特性があります。そのため、人材の確保や育成に支障が生じた場合、または現在在籍する人材の社外流出が発生した場合には、業績が変動する可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
レオクランは、医療・福祉・保健分野で社会貢献を目指す企業です。企業理念と経営理念に基づき、顧客との共存を維持し、未来に対する付加価値を創造するパイオニアとしての役割を担っています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
レオクランは、「利他利己」、「INNOVATION & CREATION」、「ONE FOR ALL, ALL FOR ONE」という企業理念を掲げています。これに基づき、「企業理念に基づいて、社業の発展を図り、顧客との共存を維持し、社会に貢献しつづける存在でありたい」という経営理念を追求しています。
医療・福祉・保健の分野で、問題解決に寄与するエキスパートとして、また未来に対する付加価値を創造するパイオニアとして、社会と人々の繁栄に貢献することを責務と考えて事業を推進しています。同社グループは、持続的な成長を通じた企業価値の向上を目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
レオクランは、「利他利己」、「INNOVATION & CREATION」、「ONE FOR ALL, ALL FOR ONE」という企業理念を大切にしています。この理念に基づき、顧客との共存を維持し、社会に貢献し続けることを目指しています。
同社グループは、人的資本の能力発揮の最大化を重視しており、「会社の発展と社員の幸せの一致を図る」「家族を含めた人が財産であり、人を大切にする企業集団であり続ける」という経営原則を掲げています。従業員にとって働きやすい職場づくりを重要視し、多様な働き方の推進や人権の尊重に取り組んでいます。
コンサルティング活動をベースとした医療機器専門商社として、専門知識とワンストップで解決策を提供する能力が求められる企業風土です。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
レオクランは、優秀な人材の継続的な確保と育成を重要な経営課題としています。新卒・中途採用に加え、遠隔画像診断サービス事業や給食事業における有資格者の人員確保と能力向上に取り組んでいます。
社員教育と能力向上にも注力しており、専門知識やIT技術支援に対応できる専門家の育成、ワンストップで対応できるプロジェクトマネージャーの育成を進めています。OJTを中心に実践的な経験を積ませ、各種研修会への参加を推奨しています。
また、コーポレート・ガバナンス体制と内部管理体制の強化も重点テーマです。コンプライアンス体制の確立や役職員のコンプライアンス意識向上に取り組んでいます。グループ経営の事業基盤と機能強化、新規事業の開発も推進しています。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
レオクランは、取締役会と監査役会を設置する体制を採用しており、代表取締役社長が取締役会の議長を務めています。監査役会は社外監査役で構成され、経営の健全性、効率性、透明性の確保に努めています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
レオクランの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社であるA&Mです。その他、複数の投資事業有限責任組合が上位株主として名を連ねています。従業員持株会も上位に位置しており、多様な主体によって支えられている資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| A&M | 33.69% |
| UH Partners 2投資事業有限責任組合 | 7.45% |
| 光通信KK投資事業有限責任組合 | 6.49% |
| UH Partners 3 | 3.62% |
| 大阪中小企業投資育成 | 3.34% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は10名(男性10名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は竹内興次氏が務めています。社外取締役比率は28.6%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 杉田 昭吾 | 代表取締役会長 | 1978年西本産業㈱(現キヤノンメドテックサプライ㈱)入社。1996年㈲メディカル・トータル・プランナー設立代表取締役。2001年同社設立代表取締役社長。2024年同社代表取締役会長より現職。 |
| 竹内 興次 | 代表取締役社長 | 1988年西本産業㈱(現キヤノンメドテックサプライ㈱)入社。2001年同社入社。2023年同社常務取締役営業本部長。2024年同社代表取締役社長より現職。 |
| 山田 敏史 | 取締役営業本部長兼大阪営業統括部統括部長 | 2002年同社入社。2024年同社執行役員営業本部長兼大阪営業統括部長。2024年同社取締役執行役員営業本部長兼大阪営業統括部統括部長より現職。 |
| 田上 誠二 | 取締役 営業推進統括部統括部長兼営業推進1部部長 | 2002年同社入社。2024年同社執行役員営業推進統括部統括部長兼営業1部部長。2025年同社取締役執行役員営業推進統括部統括部長兼営業推進1部部長より現職。 |
| 西本 篤史 | 取締役 管理本部長 | 1992年西本産業㈱(現キヤノンメドテックサプライ㈱)入社。2016年同社入社。2025年同社取締役管理本部長より現職。 |
社外取締役は、尾﨑健治氏(フクダ電子専務取締役)、小笠原士郎氏(御堂筋税理士法人社員ファウンダー)です。
同社は監査役会設置会社であり、株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人、および監査室を設置することで、経営の健全性、効率性、透明性の確保を図っています。社外取締役は、企業経営に関する豊富な知見や専門的な知識に基づき、経営の監督と助言を行っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
レオクランでは、役員の報酬額またはその算定方法について、経営成績や企業価値の向上に意欲を持つ優秀な人材を確保できる適正な水準とすることを取締役会で定めています。取締役の基本報酬(固定報酬および賞与)は、代表取締役社長に一任され、各取締役の役割、貢献度、業績等を総合的に勘案して決定されます。賞与は、期初予算として定めた各段階利益の達成状況に基づき総額が決定されます。監査役の報酬は、常勤・非常勤の別や業務分掌を考慮し、監査役の協議により決定されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 7名 | 1.3億円 | 18.2百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 23百万円 | 4.6百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。
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