※本記事は、株式会社Amazia の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
Amaziaグループは、エンターテイメント事業とITソリューション事業の2セグメントを展開しています。フリーミアム型マンガアプリ「マンガBANG!」を主力とし、自社開発・運用体制を強みとしています。近年は単一事業への偏重リスクを抑制するため、ITソリューション事業や越境ECなどの新規事業にも注力しています。
単体従業員数は38名、連結従業員数は53名です。セグメントはエンターテイメント事業、ITソリューション事業の2つです。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)Amazia Link、(連結子会社)ウィズマイメディカル(ITソリューション事業)などです。
同社グループは、単一事業への偏重リスク抑制のため、2024年9月期よりITソリューション事業や越境ECなどの新規事業を開始しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
Amaziaは、マンガアプリの企画・開発・運営を主軸とするエンターテイメント事業を展開しています。同社グループの給与水準や働き方は、事業特性や成長フェーズを反映した特徴が見られます。従業員の定着傾向や多様性への取り組みを通じて、どのような環境で働くことができるのかを見ていきましょう。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均勤続年数と平均年齢から、比較的若い人材が活躍しつつも、一定の定着傾向が見られる環境であると言えます。事業拡大に伴う期中採用の増加も、組織の成長と活発な人材流動性を示唆しています。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,547,000円 |
| 平均勤続年数 | 4.1年 |
| 平均年齢 | 37.6歳 |
| 単体従業員数 | 38人 |
| 連結従業員数 | 53人 |
| 単体のグループ内比率 | 71.7% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
Amaziaグループは、人的資本を重要な経営資本と認識し、人材の多様性の確保と育成を促進する様々な福利厚生や制度を整備しています。ワークライフバランスの向上を図るため、産休育休の取得推進、フレックスタイム制度、在宅勤務制度を導入しています。
国籍、人種、年齢、性別、身体条件等によらず、全社員が活躍できる雇用環境の整備に努めていることが特徴です。また、業務知識の習得支援として書籍購入制度、自己研鑽のための資格取得支援制度、組織活性化のための親睦会費用補助なども行っています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社及び連結子会社は、女性活躍推進法及び育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
グループ全体(連結)
基準日は当連結会計年度末です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 27% |
| 男性育児休業取得率 | 100% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
Amaziaは、エンターテイメント事業とITソリューション事業の二つの柱でビジネスを展開しています。主力であるマンガアプリ事業を基盤としつつ、新たな収益源の創出にも積極的に取り組んでいることが特徴です。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、株式会社Amaziaと連結子会社2社、非連結子会社1社の計4社で構成され、エンターテイメント事業とITソリューション事業の2セグメントを展開しています。創業以来、インターネット・アプリサービスの企画、開発、運用を自社内で一貫して行い、開発力やマネタイズ力を強みとしています。
エンターテイメント事業
この事業の主力は、フリーミアム型マンガアプリ「マンガBANG!」の企画・運営です。広告収益と課金収益を主な収益源としています。オリジナルマンガの制作にも注力しており、「マンガBANGコミックス」の創刊やWEBTOON制作も行っています。
また、2025年2月には海外向けにトレーディングカードなどを販売する越境ECサイト「Fandom Tokyo」をオープンしました。収益は、マンガアプリの課金と広告、オリジナルマンガの販売、越境ECサイトでの商品販売から得ています。運営は、Amaziaが行っています。
ITソリューション事業
この事業では、株式会社Amazia LinkがSES(システムエンジニアリングサービス)事業を展開し、IT人材を顧客企業に提供することで収益を得ています。SEOメディア事業として、人材系の情報サービス「LogsFix」とエンタメ系情報サービス「マンガBANGマガジン」を運営し、広告主からの成果報酬を収益源としています。
さらに、2025年8月にはポイ活アプリ「PetWalk」をリリースしました。収益は、IT人材の稼働に応じた対価、メディアサイトを通じた成果報酬、ポイ活アプリの広告料から得ています。運営は、株式会社Amazia Linkが行っています。
同社グループの売上高は、本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、地域ごとの売上高情報は省略されています。主要な顧客としてApple Inc.とGoogle Inc.があり、当連結会計年度の売上高に占める割合はそれぞれ52.7%と10.4%となっています。
| セグメント | 売上高(2024年9月期) | 売上高(2025年9月期) |
|---|---|---|
| エンターテイメント事業 | 35.9億円 | 27.9億円 |
| ITソリューション事業 | 1百万円 | 51百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上高は、当連結会計年度において前期から減少しています。営業損失、経常損失、親会社株主に帰属する当期純損失は継続していますが、前期と比較すると損失額は縮小しています。営業活動によるキャッシュ・フローは、当期も資金を使用する状況が続いています。
| 項目 | 2021年9月期 | 2022年9月期 | 2023年9月期 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | - | 35.9億円 | 28.4億円 |
| 経常利益 | - | - | - | △4.0億円 | △3.6億円 |
| 経常利益率 | - | - | - | △11.2% | △12.6% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | - | △5.9億円 | △3.7億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | - | △89.62 | △56.60 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は、前期から減少しています。一方で、従業員1人あたり営業利益(連結)は、前期と比較して損失額が縮小する傾向にあります。これは、売上高の減少と同時に、営業損失の改善が見られることを示しています。
| 指標 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 79.7百万円 | 53.6百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | △8.9百万円 | △6.8百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、本業の資金繰りが厳しい状況にあり、将来に向けた投資も継続しています。財務基盤やキャッシュフローの状況から、現在の経営状態を把握することが重要です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
株式会社Amaziaは、自己資本比率がプライム市場の製造業平均や非製造業平均と比較して高い水準にあります。しかし、ROE(自己資本利益率)はマイナスとなっており、収益性の改善が課題であることが示されています。手元資金は前期から減少傾向にあります。
| 指標 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 12.8億円 | 9.1億円 |
| 自己資本比率 | 62.3% | 57.7% |
| ROE(自己資本利益率) | △48.5% | △36.2% |
| 現金及び預金 | 9.3億円 | 4.6億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失の計上や未払金、仕入債務の減少により、△4.5億円の資金を使用しました。投資活動によるキャッシュ・フローは、長期貸付金の貸付や敷金及び保証金の差入により、△16百万円の資金を使用しています。財務活動によるキャッシュ・フローは発生していません。
本業で資金を創出できておらず、投資活動も資金を使用しているため、フリーキャッシュ・フローは△4.7億円とマイナスとなっています。この状況は、同社グループが現在、収益性の改善と事業基盤の強化に取り組むフェーズにあることを示しており、今後の資金繰りや事業戦略の動向が雇用や給与の安定性に影響を与える可能性があります。
| 項目 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △3.4億円 | △4.5億円 |
| 投資CF | △83百万円 | △16百万円 |
| 財務CF | 3百万円 | - |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △4.2億円 | △4.7億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
マンガアプリ事業は競争が激しく、ARPU向上やユーザー獲得が想定通りに進まない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。同社グループはマンガアプリ事業の売上が大半を占めており、この特定事業への依存がリスクとして挙げられています。新規事業の育成により収益構造の多様化を図っていますが、計画通りに進まない場合は業績に影響を与える可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、事業拡大に伴い優秀な人材の継続的な採用と育成が必須であると認識しています。計画通りに進まない場合、事業展開や経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
Amaziaは、「世界にチャレンジするインターネットサービスを創る」という経営理念のもと、変化の激しいインターネット分野で新たな価値創造を目指す企業です。持続的な成長と企業価値の向上を追求し、多様な人材が活躍できる組織づくりに取り組んでいます。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、『世界にチャレンジするインターネットサービスを創る』を経営理念としています。日常で生まれるスキマ時間を充実できる質の高いサービスと事業の創出に取り組んでいます。
この経営方針に基づき、絶えず変化し続けるインターネットサービスの分野において、新しい楽しさや便利さを生み出すことを目指しています。新たな事業領域への挑戦を通じて、持続的な成長と企業価値の向上を追求しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、人的資本を重要な経営資本と認識し、人材の多様性の確保と育成を促進する制度を整備しています。ワークライフバランス向上のため、産休育休の取得推進、フレックスタイム制度、在宅勤務制度を導入しています。
国籍、人種、年齢、性別等に関わらず、全社員が活躍できる雇用環境の整備に努めています。業務知識習得支援の書籍購入制度、資格取得支援制度、親睦会費補助も行っています。
組織設計では少人数単位でのチーム制を採用し、チームごとの自律性を促す権限委譲を進めることで、意思決定の質とスピードの維持・向上を図っています。幅広い価値観を持つ人材の活躍が、持続可能な企業価値向上につながると認識しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、コーポレート・ガバナンスの充実を重要な課題と認識しています。今後の事業拡大に向けて、優秀な人材の確保と育成に力を入れています。
エンジニアや編集者の採用を強化し、生産性向上のため全社的な生成AIの利活用を進める社内教育に取り組んでいます。採用強化のため、社内教育制度の整備、多様な働き方を実現する職場環境の改善、福利厚生の充実を図っています。
従業員のモチベーションを引き出す目標管理制度や人事制度の構築にも努め、企業文化や経営方針に共感する人材の採用を目指しています。内部統制及びコンプライアンス体制の充実・強化も進めています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
Amaziaは、株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人を設置する体制をとっています。事業に精通した取締役による経営に加え、独立性の高い社外取締役と社外監査役が経営の監視機能を担っています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
Amaziaの株主構成を見ると、代表取締役社長である佐久間亮輔氏が筆頭株主となっています。また、取締役CTOの江口元昭氏も上位株主として名を連ねています。このように、創業者が上位株主として経営を支える体制であることが特徴です。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 佐久間 亮輔 | 36.49% |
| 江口 元昭 | 24.33% |
| メディアドゥ | 2.13% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役社長は佐久間亮輔氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 佐久間 亮輔 | 代表取締役社長 | 2001年4月㈱ジャフコ入社。2007年2月㈱シーエー・モバイル入社戦略投資室室長。2007年6月㈱イデアコミュニケーション代表取締役就任。2009年10月同社設立代表取締役社長就任より現職。 |
| 江口 元昭 | 取締役CTOサービス開発部 マネージャー | 2002年4月フューチャーシステムコンサルティング㈱入社。2007年8月㈱イデアコミュニケーション取締役就任。2009年10月同社設立取締役CTO就任より現職。 |
| 神津 光良 | 取締役CFO | 2008年3月監査法人トーマツ入所。2013年2月野村證券㈱に出向。2017年9月同社取締役CFO就任より現職。 |
社外取締役は、村野慎之介氏(パラダイムシフト取締役)、中野玲也氏(森・濱田松本法律事務所パートナー弁護士)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会が経営の基本方針や重要な業務執行を決定しています。独立性の高い社外取締役が経営の監督機能を強化する役割を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
Amaziaの役員報酬は、株主総会で決議された総枠の範囲内で、優秀な経営人材の確保と企業価値の持続的な向上を目的としています。報酬水準は経営環境や他社水準、役位・職責を考慮して決定されています。基本報酬は月額の固定報酬であり、業績連動報酬は採用していません。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 48百万円 | 16.0百万円 |
| 社外役員 | 5名 | 24百万円 | 4.8百万円 |
同社役員報酬の総額は71.8百万円であり、対象となる役員は合計8名です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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