※本記事は、株式会社インティメート・マージャー の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
インティメート・マージャーは、独自のデータマネジメントプラットフォーム「IM-DMP」を活用し、クライアント企業のオンライン・オフライン双方のマーケティングおよびDXを支援しています。AI技術の発展を好機と捉え、「AI-Readyデータ」を提供するインフラ基盤の構築に注力しています。
単体従業員数は57名、連結従業員数は57名です。同社グループはDMP事業の単一セグメントです。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)クレジットスコアなどです。
同社グループは、運用代行モデルからデータの価値を軸としたセルフサービス型への事業構造の移行を推進しました。これにより、人員数に依存しない収益モデルへの転換が進んでいます。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
インティメート・マージャーは、データマネジメントプラットフォーム事業を展開する企業です。同社グループでは、専門性の高い人材が活躍できる環境が整えられています。柔軟な働き方を推進し、従業員の能力開発にも力を入れていることが特徴です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、比較的若い年齢層の従業員が中心となって活躍しており、平均勤続年数も短めであることから、活発な組織であることがうかがえます。新しい環境で自身のスキルを活かし、成長を求める方にとって魅力的な環境であると考えられます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 6,517,000円 |
| 平均勤続年数 | 3.6年 |
| 平均年齢 | 31.4歳 |
| 単体従業員数 | 57人 |
| 連結従業員数 | 57人 |
| 単体のグループ内比率 | 100.0% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、事業成長の基盤として優秀な人材の確保と定着を重視しています。そのため、リモートワークを導入した柔軟な勤務制度を採用し、従業員が継続的に働きやすい環境を整備しています。また、人材育成と生産性向上を最重要課題と位置づけ、次世代能力開発への投資や、生産性向上に資するツールへの投資を積極的に行っています。これにより、従業員一人ひとりが高いパフォーマンスを発揮し、成長できる体制を構築しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。
人材育成・エンゲージメント
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| リモートワーク比率 | 90% |
| 生成AI補助制度利用率 | 100% |
| SaaSツール利用個数 | 74個 |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
インティメート・マージャーは、データマネジメントプラットフォーム「IM-DMP」を基盤に、企業のマーケティングおよびDX(デジタルトランスフォーメーション)を支援する事業を展開しています。インターネット上の膨大なデータから、クライアント企業が求めるユーザー群を見つけ出し、AIを活用した業務効率化や意思決定の高度化をサポートしています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
インティメート・マージャーは、創業以来蓄積してきたオーディエンスデータ(閲覧履歴などのブラウザ情報)で構成される独自のデータマネジメントプラットフォーム「IM-DMP」を主力としています。このプラットフォームを用いて、クライアント企業のオンライン・オフライン双方のマーケティングとDXを支援しています。AI技術の発展を好機と捉え、AIが学習・分析しやすい「AI-Readyデータ」を提供するインフラ基盤の構築に注力しています。
IM-DMPは、マーケティング領域での広告効果が高い消費者の抽出・ターゲティングだけでなく、金融、セールス、HRといった「クロステック(X-Tech)」領域でもデータに基づいた与信判断、営業効率化、採用マッチング等の最適化を実現しています。同社グループは、Webサイトへの来訪時に付与するブラウザごとのID(IM-ID、IM-UID)をキーに、インターネット上で収集したオーディエンスデータを生成AI等のプラットフォームや企業の基幹システムと連携させ、データ活用分野を広げています。
個人情報保護法の改正やCookieに関するプライバシー対策強化を受け、同社は3rd Party Cookieに依存しない技術を開発してきました。具体的には、共通IDソリューション「IM-UID」や機械学習を活用したリアルタイムオーディエンス解析技術、メディア向けのデータ利用同意管理プラットフォーム「IM-CMP」などがあります。これらの基盤サービスや技術を活用し、Cookieの有無にかかわらず収益機会を最大化する「IMポストCookieアドネットワーク」や、AI活用を前提としたデータインフラ提供を推進しています。
同社グループは、DMP事業の単一セグメントとして事業を展開しています。提供サービスは、データマネジメント・アナリティクスサービス、IMポストCookieアドネットワーク及び共通IDソリューションの提供、マーケティング支援サービス、成果報酬型ディスプレイ広告運用サービス「Performance DMP」、企業リスト生成サービス「Select DMP」など多岐にわたります。特にデータマネジメント・アナリティクスサービスでは、AI活用と効率的な広告配信のためのデータ提供に注力し、クライアント企業が自社でデータ分析・活用できる場合はデータのみを提供し、高度な分析や活用が必要な場合はコンサルティングサービスも提供しています。
収益モデルとしては、IMポストCookieアドネットワークにおいて、DSP/SSP等の配信事業者がIM-UIDを利用する際に発生するデータ利用料がストック型の収益モデルとして拡大しています。また、データマネジメント・データアナリティクスサービスは、プラットフォームを経由したインフラ型の販売への移行が進み、安定して売上に寄与しています。特定の顧客への収益集中については、株式会社ファンコミュニケーションズとローソン・ユナイテッドシネマ株式会社が主要な顧客として挙げられています。海外比率については、本邦の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えるため、海外への収益集中は小さい状況です。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
インティメート・マージャーの直近5期間の業績は、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも増加傾向にあります。特に当連結会計年度においては、売上高が前期から大きく伸び、それに伴い経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益も大幅に増加しています。これは、インターネット広告市場の成長やポストCookieソリューションへの需要伸長、そしてセルフサービス型への事業構造移行とコスト最適化が寄与した結果とみられます。
| 項目 | 2021年9月期 | 2022年9月期 | 2023年9月期 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 20.2億円 | 28.0億円 | 29.8億円 | 30.0億円 | 33.6億円 |
| 経常利益 | 40百万円 | 92百万円 | 1.4億円 | 86百万円 | 2.3億円 |
| 経常利益率 | 2.0% | 3.3% | 4.7% | 2.9% | 6.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 30百万円 | 71百万円 | 1.0億円 | 57百万円 | 1.5億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | 9.72 | 21.91 | 30.77 | 17.29 | 47.32 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
インティメート・マージャーの従業員1人あたりの売上高は前期から増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。また、従業員1人あたりの営業利益も前期から大きく伸びており、収益性の改善がうかがえます。これは、同社グループが推進するセルフサービス型への事業構造転換や、生成AIを活用した業務効率化によるコスト最適化が寄与していると考えられます。これらの指標の改善は、組織全体の効率化が進んでいることを示しています。
| 指標 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 54.5百万円 | 59.0百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 1.6百万円 | 4.0百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループは、事業活動を通じて安定的に資金を創出し、財務基盤を堅固にしています。手元資金の状況やキャッシュフローの動きから、経営の安定性が見えてきます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率と手元資金の厚みから安定していることが示されています。当期の自己資本比率は69.1%であり、プライム市場の非製造業平均と比較して高い水準となっています。また、ROE(自己資本利益率)は10.0%で、プライム市場平均を上回っています。手元資金である現金及び預金は16.3億円と潤沢であり、不測の事態に対する耐性があると言えます。これらの財務状況は、事業運営の安定性につながる要素です。
| 指標 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 16.0億円 | 15.6億円 |
| 自己資本比率 | 74.0% | 69.1% |
| ROE(自己資本利益率) | 3.7% | 10.0% |
| 現金及び預金 | 16.2億円 | 16.3億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出している状況を示しています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは2.2億円の収入となり、前期から増加しました。これは主に税金等調整前当期純利益によるものです。
投資活動によるキャッシュフローは△0百万円の支出となり、有形固定資産の取得による支出が主な要因です。財務活動によるキャッシュフローは△2.1億円の支出となり、前期の収入から支出に転じました。これは主に自己株式の取得による支出によるものです。
結果として、フリーキャッシュフローは2.2億円のプラスとなっており、本業で得た資金で投資を賄い、さらに余剰資金を生み出している優良な状態です。この資金状況は、事業の安定的な継続と成長への投資余力があることを示しています。
| 項目 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 10百万円 | 2.2億円 |
| 投資CF | △1百万円 | △0百万円 |
| 財務CF | 2百万円 | △2.1億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 9百万円 | 2.2億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、デジタルマーケティングおよびクロステック領域における経済状況の変動や、顧客企業のインハウス化の進展による影響を受ける可能性があります。また、顧客ニーズの激変やAI技術の進歩などの技術革新に対応できない場合、競争力の低下やクライアント企業の流出を招くリスクがあります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは少人数での組織編成を行っており、事業拡大のためには優秀な人材の確保、育成、定着が重要であると認識しています。必要な時期に優秀な人材を確保・育成できなかった場合や人材流出が進んだ場合には、業務運営に支障が生じる可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
インティメート・マージャーは、「データによる意思決定」を重視し、世の中の様々な領域でデータを使った効率化を目指している企業です。生成AIの普及を好機と捉え、データ活用を通じて人々の意思決定を簡単にするというミッションを掲げています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
インティメート・マージャーは、「データによる意思決定」はシンプルで効率が良いものと考え、この仕組みを確立し世の中に広めたいという想いから創業されました。
「お客様が抱える課題を解決するためのデータ活用の専門家でありたい」「データをシンプルかつ正しい方法で価値に変換していきたい」「データに関わった人達に楽しさや幸せを感じてもらいたい」という3つの価値観を軸に、データを使った効率化を行うことを同社グループの使命としています。
また、「データを用いて人々の意思決定を簡単にする」というミッションを掲げています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、「お客様が抱える課題を解決するためのデータ活用の専門家でありたい」「データをシンプルかつ正しい方法で価値に変換していきたい」「データに関わった人達に楽しさや幸せを感じてもらいたい」という3つの価値観を大切にしています。
事業成長のためには優秀な人材の採用と継続的な勤務が重要であると認識しており、リモートワークを取り入れた柔軟な勤務制度を採用しています。
人材育成と高い生産性発揮を最重要視し、次世代能力開発や生産性向上ツールへの投資を行っています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、新サービス開発のための迅速な開発体制整備と優秀な開発人材の確保を課題としています。
また、多様で優秀な人材の確保と教育制度の充実にも取り組んでおり、採用方法の多様化や研修制度の整備を通じて人材の定着と能力の底上げを図る方針です。
さらに、業務運営の効率化やリスク管理のための内部管理体制の強化、同社グループおよびサービスの認知度向上も重点テーマです。
データ利活用に関する環境変化にも対応し、プライバシー保護やAI活用における透明性・倫理性の確保、環境変化に対応したサービス開発体制の整備を進めています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
インティメート・マージャーは、取締役会設置会社であり、監査役会設置会社として企業統治体制を構築しています。経営の透明性と健全性を高め、持続的な成長と企業価値向上を目指す方針です。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
インティメート・マージャーの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社であるフリークアウト・ホールディングスです。また、代表取締役社長である簗島亮次氏も上位株主として名を連ねており、主要な事業会社と創業者が経営を支える体制となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| フリークアウト・ホールディングス | 40.10% |
| 簗島 亮次 | 13.60% |
| SBI証券 | 2.38% |
| 楽天証券 | 2.07% |
| インテージホールディングス | 2.00% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は6名(男性4名・女性2名)で構成され、女性役員比率は33.3%です。代表取締役社長は簗島亮次氏が務めています。社外取締役比率は33.3%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 簗島 亮次 | 代表取締役社長 データビジネス事業本部長 コーポレート・コミュニケーション室長 管理本部長 | 2010年4月グリー株式会社入社。2012年12月株式会社フリークアウト(現株式会社フリークアウト・ホールディングス)入社。2013年6月同社設立、代表取締役社長就任。2020年3月クレジットスコア株式会社設立、代表取締役社長就任。2024年7月同社管理本部長就任より現職。 |
| 木村 祐一 | 取締役 開発本部長 | 2001年4月ヤフー株式会社(現LINEヤフー株式会社)入社。2010年7月グリー株式会社入社。2015年4月ヤフー株式会社(現LINEヤフー株式会社)入社。2018年6月PayPay株式会社入社。2019年7月同社入社。2021年12月同社取締役就任より現職。 |
社外取締役は、寺門峻佑氏(TMI総合法律事務所パートナー・指名報酬委員会委員長)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会と監査役会がそれぞれ独立性を保ち、業務執行及び監査責任を果たす体制です。社外取締役及び社外監査役が中立的な立場から監督・監査を行い、経営監視機能の強化に努めています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、中長期的な視点で経営に取り組むインセンティブとなるよう設計されています。業務執行取締役には金銭報酬である基本報酬と業績連動報酬、非金銭報酬であるストックオプションが支給されます。監督機能を担う社外取締役には基本報酬のみが支払われる方針です。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 2名 | 48百万円 | 24.2百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 4百万円 | 3.6百万円 |
| 社外取締役 | 2名 | 5百万円 | 2.6百万円 |
| 社外監査役 | 2名 | 13百万円 | 6.3百万円 |
報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、個人別報酬の開示はありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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