※本記事は、株式会社Waqoo の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月23日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
同社グループは、デジタルマーケティングを活用したD2C事業と、再生医療領域の「血液由来加工」受託サービスや化粧品・原料販売を行うメディカルサポート事業を展開しています。お客様の期待を超える商品・サービスの提供を目指しています。
単体従業員数は61名、連結従業員数は93名です。セグメントはメディカルサポート事業、D2C事業の2つです。
主な国内グループ会社は、セルプロジャパンなどです。
Waqooグループは、第19期にセルプロジャパンを新たに連結の範囲に含めました。これにより、再生医療を中心とする医療領域への展開を強化しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
Waqooは、メディカルサポート事業を主軸に展開する企業です。事業の特性や企業規模から、安定した環境で専門性を高めながら働くことが期待されます。従業員の平均年齢や勤続年数から、人材の定着状況や組織の年齢構成の傾向を把握できます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、従業員の平均勤続年数と平均年齢から、人材の定着状況や組織の年齢構成の傾向を読み取ることができます。これらのデータは、長期的なキャリア形成を考える上で参考となるでしょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,870,000円 |
| 平均勤続年数 | 5.0年 |
| 平均年齢 | 38.6歳 |
| 単体従業員数 | 61人 |
| 連結従業員数 | 93人 |
| 単体のグループ内比率 | 65.6% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
人材戦略に関する記載はありません。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
Waqooは、D2C事業とメディカルサポート事業の二つの柱で事業を展開しています。デジタルマーケティングを活用した商品開発と、再生医療領域でのサービス提供を通じて、顧客のニーズに応えています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、「自国の未来に希望を創る」をミッションに掲げ、細胞の可能性を最大限に引き出し、悩みを抱える人々に選択肢を提供することを目指しています。デジタルマーケティングを活用したオリジナルブランド化粧品の企画・開発を行うD2C事業と、再生医療領域における「血液由来加工」の受託加工サービスや化粧品・原料販売を行うメディカルサポート事業を中心に事業を展開しています。
D2C事業
デジタルマーケティングを活用し、オリジナルブランドの化粧品などを企画・開発しています。主力ブランドは「HADA NATURE」や育毛剤「sodatel」です。
収益は、定期購入サービスモデルを通じてお客様に商品を継続的に購入していただくことで得ています。前期と比較して売上高は減少しています。
メディカルサポート事業
再生医療領域における「血液由来加工」の受託加工サービスや、化粧品・原料事業の販売を行っています。同社と完全子会社であるセルプロジャパンが製造技術と販売サービスを一貫して提供しています。
収益は、クリニックやエステサロンへの「血液由来加工サービス」の提供や、原材料・化粧品の卸販売から得ています。前期と比較して売上高は大きく増加しています。
特定の顧客である株式会社Japan Medical&Beautyへの売上高が、同社グループ全体の売上高の一定の割合を占めています。
| セグメント | 売上高(2024年9月期) | 売上高(2025年9月期) |
|---|---|---|
| メディカルサポート事業 | 6.3億円 | 10.0億円 |
| D2C事業 | 13.2億円 | 9.5億円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの売上高は直近5期で変動が見られます。前期から当期にかけてはわずかに増加しました。利益面では、前期は親会社株主に帰属する当期純損失を計上していましたが、当期は純利益を確保し、営業利益および経常利益も大幅に増加しています。これは主にメディカルサポート事業の好調によるものです。
| 項目 | 2021年9月期 | 2022年9月期 | 2023年9月期 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | 27.3億円 | 17.3億円 | 19.4億円 | 19.6億円 |
| 経常利益 | - | △22百万円 | 2.9億円 | 57百万円 | 1.5億円 |
| 経常利益率 | - | △0.8% | 16.7% | 2.9% | 7.8% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | △57百万円 | 28百万円 | △17百万円 | 44百万円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | △19.04 | 9.43 | △5.03 | 12.32 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高は前期から減少しています。一方で、従業員1人あたり営業利益は前期から増加しており、生産性の改善が見られます。これは、事業構造の変化や効率化の取り組みが影響している可能性があります。
| 指標 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 22.6百万円 | 21.1百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 0.7百万円 | 1.6百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社グループの財務基盤は、事業活動で資金を生み出しつつ、将来に向けた投資を積極的に行っている状況を示しています。手元資金と自己資本の状況から、その安定性を確認できます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの自己資本比率は65.1%となっており、プライム市場の非製造業平均(24.2%)と比較して高い水準を示しています。これは、財務の健全性が保たれていることを意味します。ROE(自己資本利益率)は2.1%であり、プライム市場平均(9.4%)を下回っています。手元資金である現金及び預金は13.0億円となっており、事業運営に必要な流動性を確保している状況です。これらの財務状況は、同社グループが安定した事業運営を継続するための基盤を持っていることを示しており、従業員の雇用や給与の安定性にもつながる要素と考えられます。
| 指標 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 21.4億円 | 20.9億円 |
| 自己資本比率 | 68.2% | 65.1% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 2.1% |
| 現金及び預金 | 15.1億円 | 13.0億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、事業活動で資金を生み出しつつ、将来に向けた投資を積極的に行っている状況を示しています。当連結会計年度の営業活動によるキャッシュフローは1.4億円の増加となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上やのれん償却額があった一方で、売上債権の増加による減少があったことによるものです。
投資活動によるキャッシュフローは△1.9億円の減少となっており、主に有形固定資産の購入による支出が影響しています。これは、事業拡大のための投資を継続していることを示しています。その結果、営業活動によるキャッシュフローと投資活動によるキャッシュフローを合わせたフリーキャッシュフローは△53百万円のマイナスとなりました。
財務活動によるキャッシュフローは△1.5億円の減少となりました。これは主に長期借入による収入があった一方で、長期借入金の返済や自己株式の取得による支出があったことによるものです。全体として、同社グループは本業で資金を稼ぎながらも、成長のための投資を優先している段階であり、今後の事業拡大による成長が期待される状況です。
| 項目 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 49百万円 | 1.4億円 |
| 投資CF | △76百万円 | △1.9億円 |
| 財務CF | 1.1億円 | △1.5億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △27百万円 | △53百万円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループは、主要サービス及び商品が属する美容・化粧品業界において、成熟した国内市場での競争激化やグローバルコンペティターの影響力拡大、他業界からの新規参入など、厳しい競争環境に直面しています。また、D2C事業においては、「HADA NATURE クレンジング」及び育毛炭酸ヘッドスパ「sodatel」といった特定商品への依存度が高い状況です。これらのリスクは、同社グループの財政状態及び経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、継続的な事業拡大や新規事業の推進のために、優秀な人材の確保及び定着を重要視しています。しかし、求める人材を必要な時期に十分に確保・育成できなかった場合や人材流出が進んだ場合には、経常的な業務運営や新規事業の拡大に支障が生じ、事業及び業績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
Waqooは、「自国の未来に希望を創る」というミッションを掲げ、人々の可能性を最大限に引き出し、悩みに選択肢を提供することを目指しています。D2C事業とメディカルサポート事業を両軸に、社会貢献と企業価値向上を追求する会社です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、Mission(存在意義・使命)に「自国の未来に希望を創る」を、Vision(目指す姿・状態)に「細胞=人類(ヒト)の可能性を最大限に引き出し、悩める人に選択肢を提供する」を掲げています。デジタルマーケティングを活用したオリジナルブランド化粧品の企画・開発を行うD2C事業と、再生医療領域の「血液由来加工」受託加工サービスや化粧品・原料販売を行うメディカルサポート事業を中心に事業を展開しています。お客様の期待を上回る商品やサービスを提供し、すべてのステークホルダーへの社会的責任を果たしながら、事業を通じて社会に貢献することを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、お客様の期待を上回る商品やサービスを提供することを目指し、株主、お客様、お取引先、従業員等のすべてのステークホルダーへの社会的責任を果たすことを重視しています。メディカルサポート事業では、営業体制強化のための積極的な人的投資を行い、既存の提携院との情報提供や業務連携を強固にしています。また、安全性・品質面での高い信頼を得ることを背景に、原料販売事業の業績を堅調に推移させています。D2C事業では、顧客獲得単価の上昇を踏まえ、LTV(顧客生涯価値)最大化を重視する戦略的転換を図り、CRM(顧客関係管理)施策の強化によりロイヤルカスタマーの購買継続率の維持に努めています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、D2C事業及びメディカルサポート事業における各種取り組みをグループ一体となって着実に推進し、企業価値の向上を目指しています。メディカルサポート事業では、血液由来加工の受託サービスの提携医院数の増加と稼働率向上を図るべく、組織運営方法を見直し、人材強化を通じて献身的かつ万全なサポート体制を確立することを目指しています。また、再生医療領域等に係る原材料や化粧品の卸販売の新規顧客開拓を強化し、医薬品等の取り扱いも視野に入れた新規事業の検討を進めています。D2C事業では、薬用炭酸ヘッドスパ育毛剤「sodatel(ソダテル)」を成長軌道に乗せるため、コスト効率とターゲティング精度の高いチャネルへの広告投資を強化し、購入率(CVR)の向上を目指しています。顧客のライフサイクルに基づいた最適なCRM戦略を展開し、顧客満足度の向上と継続率の強化に努めています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
株式会社Waqooは、取締役会と監査役会、会計監査人を設置する監査役会設置会社です。透明で健全性の高い企業経営を目指し、コーポレート・ガバナンスの強化と充実を経営の重要課題としています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、筆頭株主は個人であり、取締役会長である井上裕基氏やその資産管理会社である株式会社M&Mが上位に名を連ねています。創業家や関連会社が上位株主として経営を支える体制となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 相川 佳之 | 28.09% |
| 井上 裕基 | 10.97% |
| SBCメディカルグループ | 10.03% |
| 株式会社M&M | 6.82% |
| 株式会社MC | 5.12% |
なお、SBCメディカルグループ株式会社が2025年11月14日から2025年12月12日までを公開買付期間として行った同社の普通株式に対する公開買付けにより、2025年12月15日付で主要株主の異動に係る臨時報告書を関東財務局長に提出しています。
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は7名(男性7名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は佐俣文平氏が務めています。社外取締役比率は25.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 佐俣 文平 | 代表取締役社長 海外事業部管掌 | 2017年3月に京都大学大学院医学研究科博士課程を修了後、京都大学iPS細胞研究所研究員に。2019年4月セルプロジャパン株式会社を設立し代表取締役社長に就任。2023年12月より同社代表取締役社長に現職。 |
| 中上 慶一 | 専務取締役 D2C事業部管掌 再生医療事業部管掌 | 1998年4月日本オラクル株式会社に入社後、インフォシス リミテッド、アクセンチュア株式会社を経て、2009年2月同社に入社。2010年3月より同社専務取締役に現職。 |
| 井上 裕基 | 取締役会長 | 1998年4月日本オラクル株式会社に入社後、アクセンチュア株式会社、株式会社サイバーエージェント、トランス・コスモス株式会社を経て、2007年7月同社代表取締役に就任。2023年12月より同社取締役会長に現職。 |
社外取締役は、池上久氏(元アークミール取締役会長)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役会が経営上の重要事項の決定を行い、監査役及び監査役会が独立した立場から取締役会を監査する体制を採用しています。社外取締役1名と社外監査役2名が選任されており、それぞれの専門的知識や経験に基づき、業務執行の監督機能を果たしています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社は役員の報酬について、株主総会で限度額を定めています。取締役にはストック・オプションによる報酬も割り当てることを決議しています。基本報酬は役位や職責、在任年数に応じて決定される月例の固定金銭報酬となっています。監査役の報酬は監査役会の協議により決定されます。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 75百万円 | 25.0百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 9百万円 | 9.3百万円 |
| 社外役員 | 3名 | 10百万円 | 3.5百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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