※本記事は、株式会社デジタリフト の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
デジタリフトは、「カスタマーの意思決定を円滑に」というビジョンを掲げ、広告・コンサルティングサービス領域とブランド・メディアサービス領域の2つのサービス領域を組み合わせ、多種多様な顧客に統合デジタルマーケティング事業を提供しています。
単体従業員数は46名、連結従業員数は55名です。同社グループの事業は統合デジタルマーケティング事業の単一セグメントです。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)meyco、ウェブココルなどです。
同社グループは、収益性の高い事業領域へのポートフォリオシフトと組織再編を進めています。新たにウェブココルを連結子会社とし、収益性向上を図っています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
デジタリフトは、統合デジタルマーケティング事業を展開しており、専門性と総合的なコンサルティングを強みとしています。同社グループでは、人材を競争力の源泉と捉え、その育成と定着に力を入れていることがうかがえます。柔軟な働き方を支援する制度も推進されており、従業員が長期的に活躍できる環境づくりを目指していると考えられます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
デジタリフトでは、従業員の平均年齢が30代後半であり、比較的若い世代が中心となって活躍している傾向が見られます。平均勤続年数は3年と、専門性の高いデジタルマーケティング業界において、キャリアを築きながら成長していく環境が提供されていることがうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,649,000円 |
| 平均勤続年数 | 3.0年 |
| 平均年齢 | 38.8歳 |
| 単体従業員数 | 46人 |
| 連結従業員数 | 55人 |
| 単体のグループ内比率 | 83.6% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
デジタリフトは、「カスタマーの意思決定を円滑に」という経営理念のもと、人材を競争力の源泉と位置づけています。中長期的な企業価値向上のため、多様な人材の確保、育成、そして定着を重要な戦略テーマとしています。
人材の採用においては、年齢や性別、地域を問わず、経営理念やミッションに共感する候補者を積極的に受け入れています。育成面では、役職者向けの研修や専門チーム内でのナレッジ共有、月1回程度の全社研修を通じて、従業員の能力開発を支援しています。
また、MBO(目標評価)制度を導入し、モチベーション向上と能力開発に繋げています。今後は、従業員のキャリア開発を目的としたジョブローテーションも実施予定です。柔軟な働き方を支援する制度として、男性育休制度、時短勤務制度、在宅勤務制度を推進しており、永年勤続表彰制度の導入も検討されています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは本記事では取得できていません。
グループ全体(連結)
基準日は2025年9月末です。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 地方拠点の在籍社員比率 | 41.3% |
| 男性育休制度の利用平均月数 | 1.8か月 |
| 女性管理職比率 | 17.6% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
デジタリフトグループは、「カスタマーの意思決定を円滑に ―デジタルの力でクライアントとエンドユーザー双方の利益をLIFTします―」というビジョンを掲げ、統合デジタルマーケティング事業を展開しています。顧客ニーズに合わせて、広告・コンサルティングサービス領域とブランド・メディアサービス領域の二つのサービスを柔軟に組み合わせて提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループの事業は、多種多様な顧客に対して統合デジタルマーケティング事業を幅広く提供しており、単一セグメントとしています。事業の特徴として、多様なサービスを自社で一貫して提供できる体制を確立していること、顧客との関係性を深耕できる顧客基盤を持つこと、そしてこれらの相乗効果により長期的な顧客関係の中で提供価値を高める提案力がある点が挙げられます。
これらの特徴を活かし、各サービスで得られた知見を社内に蓄積し、共有することで、急速な技術革新を取り込みながら成功事例の再現性を高め、各サービスの付加価値向上と事業競争力強化に繋げています。当連結会計年度においては、収益性の高い事業領域へのポートフォリオシフトや組織再編を通じて、採算性の改善とコスト最適化を進めました。
収益は主に広告・コンサルティングサービス領域とブランド・メディアサービス領域から得ています。当連結会計年度では、広告・コンサルティングサービス領域の収益は前期からほぼ横ばいでしたが、ブランド・メディアサービス領域の収益は前期から増加しています。同社グループの売上高は本邦の外部顧客への売上高が大部分を占めており、特定の主要な顧客への収益集中は見られません。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近の業績は、売上高が前期から増加に転じ、経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は前期の損失から大幅な増益となりました。特に営業活動によるキャッシュ・フローは前期の支出から当期は収入に転じており、本業でのキャッシュ創出力が改善している傾向を示しています。投資活動によるキャッシュ・フローも前期の支出から当期は収入に転じています。
| 項目 | 2021年9月期 | 2022年9月期 | 2023年9月期 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | 35.6億円 | 33.3億円 | 34.9億円 |
| 経常利益 | - | - | 1.1億円 | △48百万円 | 1.9億円 |
| 経常利益率 | - | - | 3.1% | △1.5% | 5.3% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | 53百万円 | △74百万円 | 1.1億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | 35.33 | △52.14 | 75.70 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から増加しており、従業員1人あたりの営業利益も前期から大幅に増加しています。これは、同社グループが収益性の高い事業領域へのシフトや組織再編を進めた結果、生産性の向上と収益体質の改善が進んでいることを示しています。これらの指標の改善は、組織全体の効率化が進んでいる傾向にあると言えます。
| 指標 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 54.5百万円 | 63.5百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 0.6百万円 | 3.4百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
デジタリフトは、本業で安定的に資金を生み出し、財務活動では借入金の返済を進めている状況です。手元資金も厚く、堅実な財務運営がうかがえます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤を見ると、自己資本比率は前期から改善し、プライム市場の非製造業平均と比較しても高い水準にあります。また、ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回る水準を示しています。手元資金も潤沢に確保されており、事業運営における安定性が期待できる状況です。
| 指標 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 6.3億円 | 7.8億円 |
| 自己資本比率 | 26.5% | 32.0% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 16.3% |
| 現金及び預金 | 15.6億円 | 14.7億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社グループのキャッシュフローは、本業である営業活動で安定的に資金を生み出しています。投資活動では、投資有価証券の取得による支出があったものの、連結範囲の変更を伴う子会社株式の取得による収入がこれを上回り、全体として収入となっています。財務活動では、長期借入金や短期借入金の返済を進めており、本業で得た資金と投資活動による収入を元に、借入金の圧縮を図っている状況です。これらの資金の流れは、同社グループが安定した事業基盤を持ち、財務的な健全性を維持しながら事業を運営していることを示しています。
| 項目 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | △0.1億円 | 2.3億円 |
| 投資CF | △1.8億円 | 0.2億円 |
| 財務CF | 5.1億円 | △3.5億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | △1.8億円 | 2.5億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループの事業領域であるデジタルマーケティング業界は、景気動向の影響を受けやすい傾向があります。景気の悪化や広告予算の減額、市場規模が想定ほど拡大しない場合、事業活動や業績に影響を与える可能性があります。
また、インターネット関連分野は新技術の開発や新サービスの導入が相次ぎ、変化が激しい分野です。激しい環境変化への対応が遅れた場合、事業の陳腐化や競争力の低下が生じる可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、今後のさらなる成長のために、優秀な人材の確保・定着及び育成が重要な課題であると認識しています。優秀な人材の確保・定着及び育成が計画どおりに進まない場合や優秀な人材の社外流出が生じた場合、競争力の低下や事業規模拡大の制約要因になる可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
デジタリフトグループは、デジタル技術を通じてクライアントとエンドユーザー双方の利益を追求し、顧客体験の最適化を目指す企業です。ここでは、同社グループがどのような価値観や文化を大切にし、どのような組織を目指しているのかをご紹介します。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「カスタマーの意思決定を円滑に―デジタルの力でクライアントとエンドユーザー双方の利益をLIFTします―」という経営理念を掲げています。
また、「User Experienceをデジタル技術で最適化する」ことを経営ミッションとしています。エンドユーザーのデジタル上での顧客体験の最適化を目指し、クライアントとエンドユーザー双方の利益を向上させることを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、統合デジタルマーケティング事業において、専門性及び総合的なコンサルティングの価値提供を競争力の源泉と考えています。そのため、人材の育成と定着、成長戦略の推進に向けた多様な人材の確保を重視しています。
年齢、性別、地域を問わず、経営理念とミッションに強く共感する候補者の採用やM&Aを通じた人材の多様性確保に取り組んでいます。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、優先的に対処すべき課題として、顧客基盤の強化と事業開発の推進を挙げています。具体的には、人材の採用・育成を進めることで営業体制を強化し、サービス品質を継続的に維持向上させる事業体制の整備に取り組んでいます。
また、コーポレート・ガバナンス体制の強化と内部管理体制の強化も重要な課題として認識しています。経営の公平性、透明性、健全性の確保やグループ全体の業務運営の効率化、リスク管理体制の強化を図っています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
デジタリフトは監査役会設置会社としてコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。取締役会は取締役4名、監査役会は監査役3名で構成されています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
デジタリフトの筆頭株主は代表取締役である百本正博氏であり、第2位には事業会社であるフリークアウト・ホールディングスが位置しています。このように、創業者が筆頭株主として経営を支え、事業会社も上位株主として名を連ねる資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 百本 正博 | 34.52% |
| フリークアウト・ホールディングス | 33.54% |
| 鈴木 智博 | 2.06% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
デジタリフトの役員は7名(男性5名・女性2名)で構成され、女性役員比率は28.6%です。代表取締役は百本正博氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 百本 正博 | 代表取締役 | 1995年4月 ㈱大広入社、2005年11月 ㈱U・M・A取締役、2012年11月 同社代表取締役より現職。 |
| 田中 友幸 | 取締役 | 1999年4月 三井海上火災保険㈱入社、2005年7月 ㈱電通入社、2021年3月 ㈱Bleu代表取締役、2024年12月 同社取締役より現職。 |
社外取締役は、輿石雅志氏(ドアーズ代表取締役社長)、金山藍子氏(三浦法律事務所パートナー)です。
同社は監査役会設置会社としてコーポレート・ガバナンス体制を構築しています。社外取締役2名と社外監査役3名が選任されており、経営の監督・監査機能の強化を図っています。社外役員は、取締役の職務執行を監督・監査するために必要な情報を把握できる体制が整えられています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
デジタリフトは、役員の報酬等の額またはその算定方法に関する方針を定めていませんが、株主総会で定められた報酬限度額内で決定しています。役員報酬は固定報酬を基本としており、業績連動報酬は採用していません。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 38百万円 | 12.6百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 2百万円 | 1.5百万円 |
| 社外取締役 | 2名 | 6百万円 | 3.0百万円 |
| 社外監査役 | 3名 | 11百万円 | 3.7百万円 |
なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。
連結報酬等の総額が1億円以上の役員は存在しないため、個人別の開示はありません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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