※本記事は、株式会社タカヨシホールディングス の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月26日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
タカヨシホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は18名、グループ連結従業員数は59名です。
同社グループは、「安心と笑顔が広がる世界をつくる」をビジョンに掲げ、シェアショップ事業を全国180以上の「わくわく広場」店舗を通じて展開しています。連結子会社1社を中心に、地域の生産者と消費者を繋ぐプラットフォームを提供しています。
主な国内グループ会社は、(連結子会社)わくわく広場などです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
株式会社タカヨシホールディングスは、持株会社としてグループ全体の人材戦略を推進しています。同社グループでは、多様な人材が活躍できる環境づくりに注力しており、能力や適性を重視した人事制度を導入しています。入社時研修やeラーニングなど、人材育成にも力を入れていることが特徴です。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は、平均年齢が40代前半、平均勤続年数が10年を超えており、比較的落ち着いた年齢構成と長期的な就業傾向が見られます。従業員数は少数精鋭で運営されていることがうかがえます。
なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 4,787,000円 |
| 平均勤続年数 | 10.3年 |
| 平均年齢 | 40.8歳 |
| 単体従業員数 | 18人 |
| 連結従業員数 | 59人 |
| 単体のグループ内比率 | 30.5% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社グループは、事業活動を通じてサステナビリティ課題の解決に取り組むことが、中長期的な企業価値向上に繋がると考えています。人的資本への投資を含む経営資源の配分は、中期経営計画の策定時に取締役会で審議されています。
人材戦略の基本方針として、人財の多様性確保を重視しており、従業員の能力や適性を総合的に評価する人事制度を導入しています。管理職への登用においては、性別、国籍、採用形態による制約を一切設けていません。
具体的な人財育成施策としては、入社時研修や各種プログラムに沿ったeラーニングなどの社内研修を実施しています。これにより、従業員の継続的なスキルアップとキャリア形成を支援する方針です。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 16.7% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 0.0% |
| 労働者の男女の賃金の格差(全労働者) | 49.6% |
| 労働者の男女の賃金の格差(正規雇用労働者) | 87.7% |
| 労働者の男女の賃金の格差(非正規雇用労働者) | 64.4% |
連結子会社の法定開示
主要事業会社3社の数値のみ掲載します。
▼ 株式会社わくわく広場
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 61.5% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | - |
| 労働者の男女の賃金の格差(全労働者) | 102.0% |
| 労働者の男女の賃金の格差(正規雇用労働者) | 82.0% |
| 労働者の男女の賃金の格差(非正規雇用労働者) | 135.1% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社タカヨシホールディングスは、地域の生産者と消費者を結ぶ「シェアショップ事業」を主力としています。全国に展開する「わくわく広場」を通じて、生産者が自社設備投資なしに商品を販売できるプラットフォームを提供しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは「安心と笑顔が広がる世界をつくる」をビジョンに掲げ、「シェアショップ事業」を単一セグメントとして展開しています。この事業では、地域の農家や飲食店、惣菜店、パン屋、和洋菓子屋などの生産者に対し、同社グループの店舗「わくわく広場」の売り場を販売場所として共有するシェアリングサービスを提供しています。生産者は商品を店頭に直接納品・陳列し、同社グループは売り場管理やレジ業務などの店舗運営を担うため、在庫リスクを負わない収益モデルが特徴です。
収益は、お客様が購入した商品の販売代金から生産者に支払う仕入代金を控除した純額を営業収益として認識しています。また、値札シールの販売代金やセンターフィー、不動産賃貸収入なども収益源となっています。店舗の約8割はショッピングモール内にテナントとして出店しており、残りはロードサイド型の路面店です。ロードサイド店では生活必需品を仕入れて販売する形態も一部ありますが、その割合は小さいです。同社グループは日本国内のみで事業を展開しており、海外での売上高はありません。特定の顧客への売上集中もありません。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループの直近2期間の業績を見ると、営業収益と経常利益は増加傾向にあります。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は減少しています。
| 項目 | 2021年9月期 | 2022年9月期 | 2023年9月期 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 営業収益 | - | - | - | 78.4億円 | 79.8億円 |
| 経常利益 | - | - | - | 9.0億円 | 9.1億円 |
| 経常利益率 | - | - | - | 11.5% | 11.4% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | - | 5.4億円 | 4.0億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | - | 96.63 | 71.65 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたりの営業収益および営業利益は、直近の期間で増加傾向を示しています。これは、従業員数が減少する中で、事業の効率化が進み、生産性が向上していることを示しています。
| 指標 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり営業収益(連結) | 110.4百万円 | 135.3百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 12.8百万円 | 15.5百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
タカヨシホールディングスは、財務基盤の安定性とキャッシュフローの健全性を示しています。本業で得た資金を適切に活用し、将来に向けた投資も行っている状況です。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社グループの財務基盤は、自己資本比率とROE(自己資本利益率)からその健全性がうかがえます。自己資本比率はプライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあり、安定した経営基盤を構築していることが示されています。
ROE(自己資本利益率)もプライム市場平均を上回っており、効率的な資本活用ができている状況です。手元資金である現金及び預金は前期から減少していますが、引き続き一定の資金を保有していることが分かります。
| 指標 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 28.3億円 | 32.4億円 |
| 自己資本比率 | 36.7% | 53.4% |
| ROE(自己資本利益率) | 19.1% | 13.3% |
| 現金及び預金 | 29.6億円 | 16.2億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
タカヨシホールディングスの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローはプラスとなっています。これは、税金等調整前当期純利益の計上や減価償却費の計上、売上債権の減少などが増加要因となったことによるものです。本業で安定的に資金を生み出している状況を示しています。
投資活動によるキャッシュフローはマイナスとなっており、有形固定資産の取得など、事業に必要な投資を行っていることが分かります。財務活動によるキャッシュフローもマイナスであり、短期借入金の純増減額による支出や長期借入金の返済による支出が主な要因となっています。営業活動で得た資金が投資活動による支出を上回るフリーキャッシュフローはプラスであり、本業で稼いだ資金で投資を賄い、さらに余剰資金を生み出している優良な状態です。
| 項目 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 10.2億円 | 7.0億円 |
| 投資CF | △6.3億円 | △2.6億円 |
| 財務CF | △4.3億円 | △17.9億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 3.9億円 | 4.4億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループの事業構造に関するリスクとして、農産物の市況変動が挙げられます。気候変動や天災により野菜市況が変動した場合、営業収益及び利益に影響を及ぼす可能性があります。
また、類似業種との競争もリスク要因です。農産物をはじめとする直売ビジネスは競合が多く、差別化が十分にできない場合、生産者の流出や店舗売上の減少につながる可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社グループは、出店計画のスピードに人財確保が十分に追いつかないリスクを認識しています。地元のパートタイム従業員から契約社員・地域限定正社員への登用を推進することで、優秀な人財確保を図る方針です。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
タカヨシホールディングスは、「わくわく広場」の運営を通じて、地域と生産者、お客様をつなぐプラットフォームを構築し、社会に貢献することを目指しています。安心と笑顔が広がる世界を創造するというビジョンを掲げ、持続的な成長と企業価値向上を追求する企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社グループは、「安心と笑顔が広がる世界をつくる」ことをビジョンに掲げ、「わくわく広場」の運営を通じてその実現を目指しています。
プラットフォーム型でありながらリアル店舗を持つ特徴的なビジネスモデルを磨き、他店では購入できない商品を取り揃えることで、お客様が来店するデスティネーションストアの構築を生産者と共に目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社グループは、事業活動を通じてサステナビリティを巡る課題解決に取り組むことが、中長期的な企業価値向上に繋がると考えています。
人財の多様性を確保することを重視しており、従業員の能力や適性を総合的に評価する人事制度を導入しています。
管理職への登用においては、性別、国籍、採用形態による制約を一切設けていません。
また、取締役会を中心としたリスク管理体制を構築し、サステナビリティに関連したリスクの低減やインシデントの未然防止を図っています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社グループは、継続的な成長の源泉である人財の確保を重要な経営資源と認識し、中途採用を含め優秀な社員の雇用、成長機会の提供、教育・育成、人事評価制度の充実を進めています。
また、プラットフォームとしての「わくわく広場」を利用する新たな生産者を効率的かつ効果的に獲得することも課題としており、生産者開拓を行う担当部署を設け、スキル向上と人財確保に注力しています。
店舗で取り扱う商品及び売り場の安全性・遵法性の確保、食品ロスへの対応、コンプライアンス体制の強化も重点テーマです。関連法令遵守、食品ロス削減、全従業員のコンプライアンス意識醸成に取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
タカヨシホールディングスは、取締役会の監督機能を強化し、コーポレート・ガバナンスの強化を図るため、監査等委員会設置会社制度を採用しています。経営の透明性を確保するため、取締役会の諮問委員会として指名・報酬委員会を設置しています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
タカヨシホールディングスの株主構成を見ると、筆頭株主は株式会社スプリングであり、発行済株式の総数に対する所有株式数の割合は40.03%です。また、代表取締役会長である髙品政明氏が10.30%を保有しており、創業家が同社グループの経営に一定の影響力を持っていることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 株式会社スプリング | 40.03% |
| 株式会社SBI証券 | 10.33% |
| 髙品 政明 | 10.30% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は10名(男性9名・女性1名)で構成され、女性役員比率は10.0%です。代表取締役会長は髙品政明氏、代表取締役社長は黒田智也氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 髙品 政明 | 代表取締役会長 | 1967年12月千葉トヨペット株式会社入社。1970年12月有限会社髙芳商事(現同社)設立と同時に専務取締役就任。1979年11月代表取締役社長。2022年4月より現職。 |
| 黒田 智也 | 代表取締役社長 | 2003年11月同社入社。2019年12月取締役営業統括部長。2022年4月より現職。 |
| 中村 忠輝 | 取締役執行役員開発本部長 | 1988年4月株式会社飯田百貨店入社。2018年4月同社入社。2021年12月取締役商品本部長。2024年9月より現職。 |
| 飯久保 明 | 取締役執行役員管理本部長兼経営戦略室長 | 1986年4月石川ガスケット株式会社入社。2021年7月同社入社。2023年12月取締役執行役員管理本部長。2025年6月より現職。 |
| 佐久間 好治 | 取締役執行役員営業本部長 | 2003年4月同社入社。2023年12月執行役員管理本部副本部長。2025年12月より現職。 |
社外取締役は、稲村幸仁氏(ちばぎん証券代表取締役会長)、恩田友紀子氏(株式会社ダロワイヨジャポン代表取締役社長)、棚橋泰友氏(株式会社カザーレ代表取締役社長・監査等委員)、宮原弘樹氏(弁護士・監査等委員)です。
同社は監査等委員会設置会社であり、取締役会の監督機能を強化することでコーポレート・ガバナンスの充実を図っています。また、取締役の選任・解任や報酬に関する事項を審議する指名・報酬委員会を設置し、経営の透明性を確保しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
タカヨシホールディングスの役員報酬は、固定報酬のみで構成されています。取締役(監査等委員及び社外取締役を除く)の報酬は、指名・報酬委員会での協議を経て取締役会で決定されます。監査等委員である取締役の報酬も固定報酬のみであり、客観的な立場からの監査役割を担うことを考慮した設計となっています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(監査等委員及び社外除く) | 5名 | 98百万円 | 19.6百万円 |
| 監査等委員(社外除く) | 2名 | 7百万円 | 3.7百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 17百万円 | 4.3百万円 |
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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