【平均年収665万円】マイクロアド 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

【平均年収665万円】マイクロアド 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

マイクロアドは、データとテクノロジーを活用したデータプラットフォーム事業を展開しています。海外消費者向けにIPを活用した物販事業も開始しました。直近の業績は売上高が増加傾向にあり、経常利益も増加しましたが、親会社株主に帰属する当期純利益は減少しました。


目次

※本記事は、株式会社マイクロアド の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月19日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


マイクロアドは、「Redesigning The Future Life」をビジョンに掲げ、データとテクノロジーを活用したデータプラットフォーム事業を展開しています。この事業は、自社開発プロダクトによる「データプロダクトサービス」と、他社広告サービスの代理販売を軸とする「コンサルティングサービス」の二つの主要サービスで構成されています。

単体従業員数は246名、連結従業員数は391名です。同社グループの事業セグメントはデータプラットフォーム事業の単一セグメントです。

主な国内グループ会社は、エンハンス(メディア収益化支援事業)、cory(Webマーケティング事業)、New B(インターネット広告事業)、UNCOVER TRUTHなどです。

2024年10月31日付で株式会社MADSが連結子会社から持分法適用会社へ移行しました。また、2025年9月期第2四半期より、海外消費者向けにIPを活用した物販事業を株式会社IPmixerを設立し開始しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


同社グループは、データとテクノロジーを駆使した事業を展開しており、その働き方には専門性と柔軟性が求められる傾向があります。従業員の成長と活躍を重視する姿勢が見られます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社では、比較的若い年齢層の従業員が多く、勤続年数も一定の期間を示しています。これは、新しい技術や変化に対応しながらキャリアを築く機会が豊富にある環境であることを示唆しています。

項目 数値
平均年間給与 6,650,000円
平均勤続年数 5.7年
平均年齢 31.5歳
単体従業員数 246人
連結従業員数 391人
単体のグループ内比率 62.9%


なお、退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、「Redesigning the Future Life」というビジョンのもと、データとテクノロジーの力でマーケティングを変革し、人々の生活を豊かにすることを目指しています。事業拡大に伴う人員増加を受け、人的資本に関する戦略を重要なものと位置付けています。

具体的には、人材の多様性確保のため、グループ間での転籍や出向を推進し、従業員に様々な活躍の機会を提供しています。また、ライフステージや労働意識の多様化に対応し、地方在住やリモートワークを許容するなど柔軟な働き方を導入しています。

社内環境整備においては、社員の安全と心身の健康を守り、働きがいのある職場環境の確保に努めています。女性活躍推進に関連する産休・育休取得サポート、持株会制度の充実、社員へのサーベイを通じたフォローアップなど、多岐にわたる施策を実施しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データを示します。男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異については、公表義務の対象ではないため記載を省略しています。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 24.4%

指標及び目標


同社グループは、人的資本に関する戦略の一環として、以下の指標と目標を掲げています。

指標 目標 実績(当事業年度)
管理職に占める女性労働者の割合 15人以上(20%以上) 19人(24.4%)

有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


マイクロアドは、データとテクノロジーの力を活用し、マーケティングの変革を通じて人々の生活を豊かにすることを目指す企業です。同社グループは、データプラットフォーム事業を単一セグメントとして展開しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、データプラットフォーム事業において「データプロダクトサービス」と「コンサルティングサービス」の二つの主要なサービスを展開しています。データプロダクトサービスは、自社開発したプロダクトの販売を軸とした収穫逓増型のビジネスモデルが特徴です。特に「UNIVERSE」に注力しており、プロダクト開発への積極的な投資を通じて事業拡大を目指しています。

「UNIVERSE」は、企業のマーケティング課題を解決するためのデジタル広告ソリューション群です。消費者の多様な購買・消費行動を分析し、そのデータを活用して広告配信から顧客属性分析まで幅広く支援しています。AIを活用した最適化アルゴリズムにより、最適な消費者に最適な広告をリアルタイムで配信する仕組みを構築しています。また、株式会社MADSが提供する「デジタルサイネージサービス」もデータプロダクトサービスに含まれ、屋外広告や交通広告のデジタル化とネットワーク化を推進しています。

一方、コンサルティングサービスは、主に他社の広告サービスの代理販売を軸とした労働集約的なビジネスモデルです。インターネットメディアの広告収益最大化を支援する「メディア向けコンサルティングサービス」や、台湾を中心とした現地企業・日系企業向けのデジタルマーケティングコンサルティングを行う「海外向けコンサルティングサービス」を提供しています。直近では、海外消費者向けに日本のIPとメーカー商品を組み合わせた物販事業も開始しています。同社グループは海外での事業展開も行っており、一定の収益を海外からも得ています。特定の顧客に収益が集中する状況は見られません。

セグメント 売上高(2024年9月期) 売上高(2025年9月期)
コンサルティングサービス 6兆8,818億円 8兆6,792億円
データプロダクトサービス 6兆8,311億円 6兆9,914億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの売上高は、過去5期間にわたり継続的な増加傾向を示しています。経常利益は変動が見られるものの、直近の期では増加に転じています。親会社株主に帰属する当期純利益は、直近の期において前期から減少となりましたが、これは投資有価証券評価損やソフトウエアの減損処理といった特別損失の計上が影響しています。営業活動によるキャッシュ・フローは、直近の期で大幅に増加しており、本業での資金創出力は堅調に推移しています。

項目 2021年9月期 2022年9月期 2023年9月期 2024年9月期 2025年9月期
売上高 117億円 122億円 129億円 137億円 157億円
経常利益 1.5億円 5.9億円 7.4億円 2.9億円 5.3億円
経常利益率 1.3% 4.8% 5.7% 2.1% 3.4%
親会社株主に帰属する当期純利益 △39百万円 5.0億円 5.7億円 2.8億円 2.0億円
1株当たり当期純利益(円) △1.57 19.65 20.87 10.27 7.10

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は前期から増加しており、従業員1人あたりの営業利益も同様に増加しています。これは、同社グループが生成AIを活用した業務効率化や営業体制の強化を進めた結果、組織全体の効率化と収益体質の強化が進んでいることを示唆しています。これらの指標の改善は、同社グループの生産性が向上している傾向にあることを表しています。

指標 2024年9月期 2025年9月期
従業員1人あたり売上高(連結) 32.8百万円 40.1百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.7百万円 1.6百万円

業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


同社グループは、本業で安定的に資金を生み出しつつ、将来の成長に向けた投資を積極的に行っているフェーズにあります。財務基盤は一定の安定性を示しており、事業拡大への意欲がうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


同社グループの自己資本比率は、プライム市場の非製造業平均と比較して高い水準にあります。ROE(自己資本利益率)はプライム市場平均を下回っています。手元資金は一定の水準を維持しており、事業運営の安定性を示す指標の一つです。これらの財務状況は、事業活動を支える基盤の安定性を示しています。

指標 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
純資産 39.0億円 39.0億円
自己資本比率 39.0% 38.2%
ROE(自己資本利益率) 8.9% 5.8%
現金及び預金 24.8億円 23.5億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


同社グループの営業活動によるキャッシュフローは資金獲得となっており、本業で安定的に資金を生み出している状況です。これは投資有価証券評価損の発生、仕入債務の増加、減価償却費の増加が主な要因です。一方で、投資活動によるキャッシュフローは資金減少となっており、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出、短期貸付けによる支出、無形固定資産の取得による支出など、事業拡大に向けた投資を継続していることがうかがえます。

その結果、フリーキャッシュフローはマイナスとなっており、本業で得た資金を上回る投資を行っている成長投資フェーズにあることを示しています。財務活動によるキャッシュフローは資金獲得となっており、短期借入金の増加、株式の発行に伴う収入が主な要因です。これらの資金の流れは、同社グループが事業成長のために積極的に投資を行っている状況を示しており、将来的な事業拡大とそれに伴う雇用や給与の安定性への期待につながります。

項目 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
営業CF 3.4億円 7.8億円
投資CF △18.1億円 △11.5億円
財務CF 10.0億円 1.6億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △14.7億円 △3.7億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループが展開するデータプラットフォーム事業は、インターネット広告市場を主たる事業対象としており、景気動向や社会情勢の変化の影響を受けやすい傾向があります。また、同様の事業を展開する競合他社の出現により、同社グループの競争力が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループは、今後の更なる成長のために優秀な人材の確保と育成が重要であると認識しています。インターネットビジネスにおける人材の流動性の高さから、退職者の増加や採用の不振が生じた場合、将来の事業拡大に必要な人材を十分に確保できず、業績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


マイクロアドは、データとテクノロジーを駆使してマーケティングの未来を再構築し、人々の生活を豊かにすることを目指しています。デジタル社会の進化に対応し、持続可能な成長を追求する企業風土が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは「Redesigning The Future Life」というビジョンのもと、データとテクノロジーの力によってマーケティングを変革し、人々の生活をより良く、より充実したものにすることを目指しています。多様化し分断されている各種マーケティング施策を、様々なデータとAIによる独自の分析基盤によって集約・統合することが、同社グループの使命であると考えています。健全なデータ活用によるプライバシー保護にも適切に対応し、様々な産業にデータドリブンなソリューションを提供することを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは、データとテクノロジーによってマーケティングを変革し、人々の生活をより良いものにすることを目指すビジョンを共有しています。創業以来、独自開発のテクノロジーでデジタルマーケティングの環境変化に対応し、プロダクト化による収穫逓増型のビジネスモデルを特徴としています。

サステナビリティ経営においては、取締役会が企業モラル維持やコンプライアンス、社会的責任への貢献に取り組んでいます。人的資本に関する戦略を重要視し、グループ間での転籍や出向を通じた多様な活躍機会の提供、地方在住やリモートワークを許容する柔軟な働き方を推進しています。

社員の安全と心身の健康を守るため、働き甲斐のある職場環境の確保に努めています。女性活躍推進に関連する産休・育休取得時のサポートや持株会制度の充実、社員サーベイを通じたフォローアップを行っています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、プライバシー保護に配慮したデータの利活用を重要な課題としています。個人情報保護法や諸外国の関連法制の動向把握、社内規律強化、社員教育の徹底、プライバシー・バイ・デザインによるシステム設計を推進しています。

また、アドフラウドやブランドセーフティへの対策も講じており、一般社団法人デジタル広告品質認証機構(JICDAQ)のアドフラウド認証及びブランドセーフティ認証を取得し、安心安全なデジタルマーケティングサービスの実現を目指しています。

人材の獲得及び育成による生産性の向上も重要な課題であり、優秀な人材の採用と継続的な育成、組織への長期定着に取り組んでいます。加えて、心理的安全性を重視した社内コミュニケーション制度設計や教育制度の充実、能力開発強化に努めています。業容の拡大に応じた内部管理体制の強化も推進しており、管理部門の組織力強化とコーポレート・ガバナンスの充実に努めています。

会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


マイクロアドは、監査等委員会設置会社として、取締役会の監督機能の強化と実効性の高いコーポレート・ガバナンス体制の構築を目指しています。取締役会は、監査等委員ではない取締役と監査等委員である取締役で構成されています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


マイクロアドの筆頭株主は事業会社であるサイバーエージェントです。同社グループはサイバーエージェントグループのその他の関係会社に該当し、関連当事者取引管理規程に基づき、少数株主の利益を損なわないよう取引の妥当性を取締役会で審議する体制を整えています。

株主名 持株比率
サイバーエージェント 48.86%
SWAY 5.67%
SBI証券 2.22%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性4名・女性2名)で構成され、女性役員比率は33.3%です。代表取締役社長執行役員は渡辺健太郎氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
渡辺 健太郎 代表取締役 社長執行役員 1997年大塚商会入社。1999年サイバーエージェント入社後、大阪支社支社長、ブログクリック事業責任者、アメーバ事業本部本部長、取締役を歴任。2007年7月同社設立、代表取締役社長就任。2022年10月同社代表取締役社長執行役員より現職。
田中 宏幸 取締役 副社長執行役員 2002年TIS入社。2004年サイバーエージェント入社後、ブログクリック事業部マネージャー。2007年7月同社設立、取締役就任。2012年12月同社常務取締役就任。2022年10月同社取締役副社長執行役員より現職。
榎原 良樹 取締役 副社長執行役員 1997年さくら銀行入行。2001年サイバーエージェント入社。2009年カウベル設立、代表取締役就任。2011年6月同社入社後、PT.MicroAd Indonesia Director等を歴任。2017年10月同社執行役員就任。2018年12月同社取締役就任。2022年10月同社取締役副社長執行役員より現職。


社外取締役は、森光直代氏(元SBI証券企業金融法人部上席部長・常勤監査等委員)、谷地舘望氏(セレス在籍・監査等委員)、宮沢奈央氏(TFR法律事務所弁護士・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役は専門的な知見に基づき、客観的かつ適切な助言と取締役の職務執行への監督を担っています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


マイクロアドの取締役(監査等委員である取締役を除く)の報酬は、基本金銭報酬、基本株式報酬、業績連動報酬で構成されています。基本金銭報酬は月例で支給され、企業価値向上へのインセンティブとして譲渡制限付株式が毎年付与されます。業績連動報酬は、連結営業利益が期初目標を超過した場合に支給される仕組みです。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 3名 1.3億円 43.1百万円
監査等委員(社外除く) 1名 11百万円 10.6百万円
社外役員 2名 10百万円 5.2百万円


※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

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この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。