※本記事は、株式会社インバウンドプラットフォーム の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月19日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
インバウンドプラットフォームは、訪日・在留外国人向けのサービスを多角的に展開する企業です。モバイルネットワーク、ライフメディアテック、キャンピングカーの3つの事業を通じて、外国人の日本滞在における不便を解消し、満足度とリピート率の向上に貢献しています。
単体従業員数は63名、連結従業員数も63名です。セグメントはモバイルネットワーク事業、ライフメディアテック事業、キャンピングカー事業の3つです。
主な国内グループ会社は、エアトリ、SLBS JAPANなどです。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
インバウンドプラットフォームは、モバイルネットワーク、ライフメディアテック、キャンピングカーといった多様な事業を展開しています。同社グループでは、人材を重要な経営資源と位置づけ、多様な働き方や育成制度の導入を進めています。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
インバウンドプラットフォームでは、従業員の平均年齢は30代後半であり、比較的若い組織構成となっています。平均勤続年数は3年程度で、人材の流動性がある環境がうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,424,000円 |
| 平均勤続年数 | 3.03年 |
| 平均年齢 | 37.7歳 |
| 単体従業員数 | 63人 |
| 連結従業員数 | 63人 |
| 単体のグループ内比率 | 100.0% |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
インバウンドプラットフォームグループは、持続的な成長と企業価値向上のため、人材を最も重要な経営資源と捉えています。高度な専門的知識、技能、経験を持つ多様な人材の確保と育成が不可欠であると考えています。
そのため、自己啓発支援制度の導入や、上級管理職向けの研修内容の拡充を進めています。また、リモートワークやフレックスタイム制といった多様な働き方の一部導入、人材確保のための各種制度整備も推進しています。
今後は従業員エンゲージメントサーベイの実施を予定しており、社内環境整備の実現に向けて、現状や課題を把握し、仕事に対する充実感や満足度の向上に取り組む方針です。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。
グループ全体(連結)
本項目については、臨時従業員を含めて算出しております。
| 指標 | 2025年9月期実績 |
|---|---|
| 従業員数 | 86名 |
| 女性従業員比率 | 52.4% |
| 外国籍従業員比率 | 37.2% |
| 外国人管理職比率 | 23.5% |
| 女性管理職比率 | 11.8% |
| 女性採用比率 | 54.9% |
| 年次有給休暇の平均取得率 | 96.7% |
| 社員一人当たり月平均残業時間 | 12時間18分 |
| コンプライアンス研修受講率 | 100.0% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
株式会社インバウンドプラットフォームは、訪日・在留外国人向けのサービスを多角的に展開し、日本の滞在における不便解消を目指しています。モバイルネットワーク、ライフメディアテック、キャンピングカーの3つの主要事業を通じて収益を上げています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社グループは、訪日・在留外国人数や国内における外国人の消費額が中長期的に伸びていくマクロトレンドの中で、「また来たい、日本」をビジョンに掲げています。提供サービスを通じて外国人の日本滞在における不便を解消し、日本に来られる外国人、居住されている外国人の満足度及び来日リピート率の向上に貢献することを目指しています。
収益モデルは、主にWi-Fi端末レンタルやSIMカード販売、各種サービスの取次手数料、キャンピングカーレンタル料などから成り立っています。日本国内の顧客からの収益が大部分を占めており、海外からの収益は一部となっています。
モバイルネットワーク事業
当事業では、Wi-Fi端末のレンタルサービス、SIMカード・eSIMの販売・取次サービス、及びモバイルアクセサリーの販売を行っています。主に、訪日旅行客向けのWebサイト「Japan Wireless」や、国内法人や海外旅行客向けのWebサイト「グロモバ」を運営しています。
収益は、Wi-Fi端末レンタル料やSIMカード・eSIMの販売・取次サービス、モバイルアクセサリーの販売から得ています。
ライフメディアテック事業
当事業は、訪日外国人及び在留外国人向けに、日本の各種サービスへの取次事業を行っています。多言語対応のWebサイト及びカスタマーサポートを展開し、医療や不動産、モビリティなどの生活サポートサービスを提供しています。
主なサービスとして、新幹線チケットの手配サービス「Japan Bullet Train」や空港送迎サービスの取次「Airport Taxi」などがあり、提携企業より広告料や取次手数料を収受しています。
キャンピングカー事業
当事業では、日本国内でキャンピングカーを保有し、訪日外国人・日本人顧客向けにレンタルを行っています。また、アメリカ・カナダ・オーストラリア・ニュージーランドでのキャンピングカーレンタルの日本人顧客向け取次も行っています。
2025年9月期からはキャンピングカーの中古車販売も開始しており、収益はキャンピングカーのレンタル料や中古車販売から得ています。
| セグメント | 売上高(2024年9月期) | 売上高(2025年9月期) |
|---|---|---|
| モバイルネットワーク事業 | - | 16.4億円 |
| ライフメディアテック事業 | - | 12.4億円 |
| キャンピングカー事業 | - | 1.2億円 |
| その他の事業セグメント | - | 5百万円 |
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社グループは第10期より連結財務諸表を作成しているため、直近の業績トレンドは当連結会計年度のみのデータとなります。当連結会計年度の売上高は30.1億円、経常利益は2.9億円、親会社株主に帰属する当期純利益は2.0億円となりました。
| 項目 | 2021年9月期 | 2022年9月期 | 2023年9月期 | 2024年9月期 | 2025年9月期 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | - | - | - | - | 30.1億円 |
| 経常利益 | - | - | - | - | 2.9億円 |
| 経常利益率 | - | - | - | - | 9.7% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | - | - | - | - | 2.0億円 |
| 1株当たり当期純利益(円) | - | - | - | - | 58.78 |
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社グループの従業員1人あたり売上高(連結)は47.7百万円、従業員1人あたり営業利益(連結)は4.7百万円となっています。これらの数値は、同社グループの事業活動における従業員一人ひとりの貢献度を示しており、組織全体の効率性や収益創出能力を把握する指標となります。
| 指標 | 2025年9月期(当期) |
|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | 47.7百万円 |
| 従業員1人あたり営業利益(連結) | 4.7百万円 |
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
インバウンドプラットフォームは、本業で稼いだ資金を元手に、事業活動と投資活動を通じて資金を創出している状況です。財務基盤は安定しており、将来に向けた投資も行われています。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
インバウンドプラットフォームの財務基盤は、自己資本比率とROE(自己資本利益率)から安定していることがうかがえます。自己資本比率は52.5%となっており、東京証券取引所プライム市場の非製造業平均(24.2%)と比較して高い水準を示しています。
ROE(自己資本利益率)は14.3%であり、プライム市場平均(9.4%)を上回る水準です。手元資金である現金及び預金は9.2億円と、前期の6.1億円から増加しており、不測の事態に対する耐性も備えている状況です。
| 指標 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 純資産 | 12.0億円 | 14.2億円 |
| 自己資本比率 | - | 52.5% |
| ROE(自己資本利益率) | - | 14.3% |
| 現金及び預金 | 6.1億円 | 9.2億円 |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
インバウンドプラットフォームの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは6.2億円のプラスとなりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上、減価償却費、買掛金の増加などが要因となっています。本業で安定的に資金を稼ぎ出している状況です。
投資活動によるキャッシュ・フローは△3.6億円のマイナスとなりました。有形固定資産や無形固定資産の取得、差入保証金の差入による支出が主な要因であり、事業拡大に向けた投資を積極的に行っていることが示されています。財務活動によるキャッシュ・フローは55百万円のプラスであり、長期借入金の借入と返済が行われています。
これらのキャッシュ・フローの状況から、同社グループは本業で得た資金を元手に成長投資を進めつつ、手元資金も確保していることがわかります。この資金の流れは、入社後の雇用や給与の安定性、そして会社の将来的な成長性につながるものと考えられます。
| 項目 | 2024年9月期(前期) | 2025年9月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | 6.2億円 |
| 投資CF | - | △3.6億円 |
| 財務CF | - | 55百万円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | 2.6億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社グループが展開する事業はインバウンド市場に属しており、自然災害や感染症の流行、国際紛争等の不測の事態により訪日旅行客が減少し、市場が縮小する可能性があります。これに対応するため、日本在留外国人や国内企業を事業対象とするサービスの拡充に努めています。
また、同社グループが事業を展開する市場では競合企業が存在しており、競争激化による収益力の低下や広告宣伝費の増加等により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。同社グループは、顧客ニーズに応える商品・サービスの提供や販売価格等において差別化を図り、競争力を維持していく方針です。
③ 人材・組織に関するリスク
人材・組織に関するリスクの記載はありません。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
インバウンドプラットフォームは、訪日外国人や在留外国人の日本滞在をより快適にするためのサービス提供を通じて、日本を再び訪れたいと思える人を増やすことを目指しています。顧客視点に立ったサービスプラットフォームの構築を重視し、持続的な成長のために人材とシステム基盤の強化に取り組む企業です。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
インバウンドプラットフォームは「また来たい、日本」をビジョンに掲げています。訪日旅行客や日本に居住する外国人の日本滞在における不便を解消し、より快適に過ごせるよう支援しています。お客様の視点に立ったサービスプラットフォームを作り上げ、再び日本に来たいと思える人を世界中に増やすことを目指しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
インバウンドプラットフォームは、お客様の視点に徹底して立ったサービスプラットフォームの構築を重視しています。サステナビリティを重要課題と認識し、取締役会の意思決定と監督のもとで事業活動を遂行する体制です。人材を最も重要な経営資源と捉え、高度な専門的知識や多様な人材の確保・育成を不可欠と考えています。自己啓発支援制度や研修の拡充、多様な働き方の一部導入などを推進し、性別・年齢・国籍に関わらず適材適所での配置を目指しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
インバウンドプラットフォームは、全社に関わる課題として優秀な人材の確保を挙げています。業務内容の拡大に伴い、高い専門性とプロフェッショナル精神を持つ人材の確保と育成を急務としています。また、システム技術・インフラの強化も重点テーマです。お客様に選ばれるサービス提供と魅力を伝えるため、Webサイトの構築に取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
インバウンドプラットフォームは、経営の健全性・透明性・効率性を高めるため、コーポレート・ガバナンス体制の強化に注力しています。社外の視点を取り入れた実効性のある企業統治体制を構築していることが特徴です。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
インバウンドプラットフォームの株主構成を見ると、筆頭株主は事業会社であるエアトリです。同社は発行済株式の過半数を所有しており、資本面で強い影響力を持つ株主が存在する資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| エアトリ | 65.14% |
| SBI証券 | 8.56% |
| 楽天証券 | 2.62% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は9名(男性9名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は王伸氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 王 伸 | 代表取締役社長 | 税理士法人トーマツ、KPMG税理士法人を経て、エアトリで経営企画室室長、執行役員、取締役を歴任。2016年8月に同社取締役、2018年8月より同社代表取締役社長より現職。 |
| 弓場 肇 | 取締役CFO | PwCコンサルティング、SBIホールディングス、アビームコンサルティング等を経て、トレタで執行役員兼管理部長。2023年7月に同社管理部部長代理、2024年12月より同社取締役CFOより現職。 |
| 武原 等 | 取締役 | アップルホテルズ(現アップルワールド)取締役、常務執行役員を歴任。2015年10月に同社代表取締役社長、2018年8月より同社取締役より現職。 |
社外取締役は、古我知史氏(ウィルキャピタルマネジメント代表取締役)、菅原洋氏(大塚ホールディングス社外監査役)、宇尾野彰大氏(株式会社事業人代表取締役)です。
同社は監査役会設置会社であり、取締役6名のうち3名が社外取締役、監査役3名全員が社外監査役で構成されています。社外取締役は、中立的・専門的な観点から経営に対する監督や意見を述べる役割を担っています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
インバウンドプラットフォームの役員報酬は、基本報酬のみで構成されています。月額固定報酬を原則とし、同社の業績や貢献度、役位、職責等を考慮して決定される仕組みです。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 35百万円 | 11.7百万円 |
| 社外役員 | 7名 | 16百万円 | 2.2百万円 |
役員報酬の総額は50百万円であり、対象となる役員は10名です。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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