【平均年収496万円】ミライロ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

【平均年収496万円】ミライロ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年9月期)

ミライロは、デジタル障害者手帳「ミライロID」の提供を軸に、障害を価値に転換するバリアバリューソリューションを展開しています。直近の業績は、売上高と営業利益が大きく伸びたものの、純利益は減少となりました。


目次

※本記事は、株式会社ミライロ の有価証券報告書(2025年9月期、2024年10月1日 ~ 2025年9月30日、2025年12月22日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ミライロは「バリアバリュー」を企業理念とし、障害を価値に転換するインフラやソリューション、サービスを提供しています。デジタル障害者手帳「ミライロID」の提供を軸に、企業等へのバリアバリューソリューションを展開しています。

単体従業員数は50名です。同社のセグメントはバリアバリュー事業の単一セグメントとなっています。

ミライロは、デジタル障害者手帳「ミライロID」の提供、企業等へのバリアバリューソリューション、ユニバーサルマナー研修及び検定、コミュニケーションサポートを主な事業としています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ミライロは、バリア(障害)をバリュー(価値)に変える「バリアバリュー」を企業理念に掲げ、多様な人材が活躍できる環境づくりに注力しています。同社では、従業員の平均年齢や勤続年数から、専門性を活かしながらキャリアを築ける働き方が期待できます。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社の平均勤続年数は5.5年、平均年齢は38.3歳です。これらの数値は、同社が多様なバックグラウンドを持つ従業員で構成されており、比較的若手から中堅層が中心となって事業を推進している傾向を示しています。専門性を活かしながら、新しい価値創造に挑戦できる環境がうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 4,959,940円
平均勤続年数 5.5年
平均年齢 38.3歳
単体従業員数 50人


退職給付制度に関する記載はありません。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


ミライロは、「バリアバリュー」という企業理念を核に、多様な人材が活躍できる組織づくりを推進しています。この理念を行動指針として定め、業績評価と個人の評価に連動させることで、組織全体への浸透を図っています。採用段階から行動指針に合致する人物を見極めることを徹底しています。

同社は、様々な障害を持つ従業員やジェンダー多様性に富む人材が在籍しており、ユニバーサルデザインに関連する多岐にわたるソリューションを提供しています。手話通訳者、デザイナー、リサーチャーといった専門知識を持つ従業員が活躍できる環境です。

多様な人材の可能性を最大化するため、フレックスタイム制の導入や資格合格報奨金によるスキルアップ支援、社外カウンセラーの配置や担当役員による産業カウンセラー資格取得といったメンタルヘルス対策を実施しています。また、コミュニケーションツールのデジタル化により生産性向上も図っています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


同社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社ミライロは、「障害=バリア」を「価値=バリュー」に転換することを目指し、社会変革を推進する企業です。障害者とその家族がより豊かな生活を送るためのインフラやソリューション、サービスを提供しています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社は、障害者を取り巻く社会的障壁を取り除くためのノウハウや仕組みを提供しています。デジタル障害者手帳「ミライロID」の提供と、企業等への「バリアバリューソリューション」の提供を事業の二つの軸としています。

「ミライロID」は、スマートフォンアプリとして提供されるデジタル障害者手帳です。ユーザーは障害者手帳の現物がなくても、スマートフォン画面の提示で障害者割引の適用を受けられるようになります。このサービスは無償で提供されています。

収益は、「ミライロID」のプラットフォームを活用したマーケティング支援サービスから得ています。具体的には、お知らせ画面での広告配信、障害者割引サービス「ミライロクーポン」、オンラインストアサービス「ミライロストア」、オンラインチケット販売サービス「ミライロチケット」などを通じて、企業等のプロモーションを支援しています。また、障害者向けがん保険の販売や、システム連携・開発、駐車場での障害者割引適用サービス、求人募集サービスなども展開しています。

「バリアバリューソリューション」では、企業等に対して障害者との共生社会実現に向けた支援を行っています。これには、障害者をモニターとして活用した調査サービス「ミライロ・リサーチ」や、組織的な課題改善を推進するコンサルティングサービス「ミライロ・サーベイ」などが含まれます。

また、障害者・高齢者・LGBTQ+など多様な人々との向き合い方を学ぶ「ユニバーサルマナー研修及び検定」も実施しています。当事者が講師となり、会場開催、オンライン開催、eラーニング形式で提供されており、企業等のニーズに合わせた業界特化型の検定や講演も行っています。

さらに、聴覚や発話に困難のある方々を支援する「コミュニケーションサポート」も提供しています。遠隔手話通訳サービス「ミライロ・コネクト」や手話リレーサービス、手話・文字通訳派遣、電話リレーサービスのオペレータ業務受託、手話オンライン講座などを通じて、円滑なコミュニケーションを支援しています。

同社の事業は、バリアバリュー事業の単一セグメントで構成されています。海外の外部顧客への売上高は全体の10%未満であり、特定の主要な取引先への売上集中は見られません。

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社の当事業年度の業績は、売上高、営業利益、経常利益がいずれも増加傾向を示しています。特に売上高と営業利益は前期から大きく伸びています。

一方で、当期純利益は前期から減少となりました。これは主に、株式交付費や上場関連費用といった営業外費用の計上が影響しています。

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


ミライロの財務状況は、自己資本と手元資金の厚み、そしてキャッシュフローの動きから、現在の経営状態を把握することができます。これらの情報から、同社の財務の安定性や将来に向けた資金の使われ方を確認できます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


ミライロの財務基盤を見ると、自己資本比率は前期から当期にかけて大きく上昇しています。当期の自己資本比率は75.2%となっており、東京証券取引所プライム市場の非製造業平均(24.2%)と比較しても高い水準を示しています。

手元資金である現金及び預金等も前期から当期にかけて増加しており、潤沢な資金を保有している状況です。これらの数値は、同社の財務の健全性を示しています。

指標 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
純資産 337百万円 882百万円
自己資本比率 48.1% 75.2%
ROE(自己資本利益率) - -
現金及び預金等 422百万円 904百万円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


ミライロのキャッシュフローを見ると、営業活動によるキャッシュフローは前期、当期ともにプラスで推移しており、本業で安定的に資金を獲得している状況です。当期は1.8億円の資金を獲得し、前期の1.4億円から増加しました。これは主に、税引前当期純利益の計上や減価償却費、助成金の受取額、棚卸資産の減少額によるものです。

投資活動によるキャッシュフローは、前期、当期ともにマイナスで推移しており、事業に必要な投資を継続していることがわかります。当期は主に無形固定資産の取得による支出があり、△41百万円の資金を使用しました。フリーキャッシュフローは前期、当期ともにプラスであり、本業で得た資金で投資を賄い、余剰資金を生み出している状態です。

財務活動によるキャッシュフローは、前期は△37百万円のマイナスでしたが、当期は3.4億円のプラスとなりました。これは主に、株式の発行による収入や新株予約権の行使による株式の発行による収入があった一方で、長期借入金の返済による支出があったためです。全体として、同社は本業で安定した資金を生み出し、事業投資も継続しつつ、当期は株式発行による資金調達で財務基盤を強化している状況がうかがえます。

項目 2024年9月期(前期) 2025年9月期(当期)
営業CF 1.4億円 1.8億円
投資CF △38百万円 △41百万円
財務CF △37百万円 3.4億円
フリーCF(営業CF+投資CF) 100百万円 1.4億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社の収益事業は許認可制度がなく、事業開始にあたって大規模な設備投資も不要であるため、相対的に参入障壁が低い事業となっています。そのため、新規参入企業が増加し、競争が激化した場合には、同社の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、顧客あたりの売上最大化や継続的な取り組みができなかった場合、想定通りの成長が見込めず、業績に影響を及ぼす可能性も指摘されています。

③ 人材・組織に関するリスク

同社は当事業年度末現在で従業員数50名の小規模組織であり、内部管理体制もこの規模に応じたものとなっています。今後の業容拡大に応じて、採用活動及び人材育成により組織強化を図る必要性が生じることが想定されており、優秀な人材をタイムリーに採用・育成できない場合には、事業の成長及び事業運営に影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ミライロは「バリアバリュー」を企業理念とし、誰もが自らの色を描ける未来、自らの路を歩める未来をつくることを目指しています。多様な視点と経験を活かし、社会課題の解決に貢献する企業文化が特徴です。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


ミライロは「バリア(障害)をバリュー(価値)に変える」ことを意味する「バリアバリュー」を企業理念としています。同社は「誰もが自らの色を描ける未来、自らの路を歩める未来をつくる」ことを経営方針に掲げています。

多様な視点、経験、感性を活かし、創造と革新を追求することで、このビジョンの実現を目指している会社です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社は、企業理念である「バリアバリュー」を体現する組織を目指し、その構成要素を行動指針として定めています。この行動指針は、業績評価に加えて個々人の評価と連動しており、採用時にも行動指針に適した人物であるかを見極めることを徹底しています。

様々な障害のある従業員が在籍し、ジェンダー多様性にも富む組織であり、手話通訳者、デザイナー、リサーチャーなど多様な専門知識を持つ従業員が活躍しています。多様な人材の可能性を最大化するため、フレックスタイム制の活用、資格取得支援、社外カウンセラーの配置、コミュニケーションツールのデジタル化といった環境整備を進めています。

公正かつ透明な企業活動と経営の効率性・健全性確保を目指し、コーポレート・ガバナンス体制の向上にも取り組んでいます。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社が優先的に対処すべき課題として、人材の採用及び育成を挙げています。企業理念に共感し、高い成長意欲と使命感を持った人材を積極的に採用し、育成することで企業力の強化に努める方針です。

また、企業規模拡大の基礎となる内部管理体制の強化も重要な課題と認識しています。マネジメント層の採用・育成、コンプライアンス・リスクマネジメント教育の徹底、管理部門の体制強化に取り組んでいます。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


同社は、すべてのステークホルダーを尊重し、経営の健全性及び透明性を高めることを基本方針としています。取締役会と監査役会を設置し、経営の効率性と健全性を確保する体制を採用しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


同社の株主構成を見ると、代表取締役社長である垣内俊哉氏と取締役副社長である民野剛郎氏が上位を占めています。創業者が主要な株主として名を連ねており、経営陣が会社を強く牽引する体制であることがうかがえます。その他、事業会社や金融機関も株主として名を連ねています。

株主名 持株比率
垣内 俊哉 27.95%
民野 剛郎 27.77%
谷間 真 1.89%
大阪市高速電気軌道 1.81%
住友林業 1.81%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は10名(男性10名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は垣内俊哉氏が務めています。社外取締役比率は14.3%です。

氏名 役職 主な経歴
垣内 俊哉 代表取締役社長 2010年6月同社代表取締役社長に就任。2013年8月一般社団法人日本ユニバーサルマナー協会代表理事、2016年4月一般財団法人バリアバリュー財団理事長、2022年6月レオス・キャピタルワークス社外取締役、2024年4月SBIレオスひふみ社外取締役より現職。
民野 剛郎 取締役副社長 経営管理部長 2010年6月同社取締役副社長に就任。2013年8月一般社団法人日本ユニバーサルマナー協会理事、2016年4月一般財団法人バリアバリュー財団評議員、2020年7月同社取締役副社長コーポレート本部長、2022年10月同社取締役副社長経営管理部長より現職。
橋本 寛之 取締役 営業部長 2004年4月トータルトラスト管財入社。2006年11月バンタン入社。2017年4月同社入社。2020年7月同社ソリューション本部長、2021年4月同社取締役ソリューション本部長、2022年10月同社取締役営業部長より現職。
井原 充貴 取締役 ITソリューション部長兼社長室長 2011年4月みずほ銀行入社。2014年5月特定非営利活動法人ブレーンヒューマニティー入社。2015年6月同社入社。2016年4月一般財団法人バリアバリュー財団評議員、2020年7月同社ITソリューション部長、2022年12月同社取締役ITソリューション部長、2025年10月同社取締役ITソリューション部長兼社長室長より現職。
森田 啓 取締役 ビジネスソリューション部長 2008年4月ソフトバンク・モバイル入社。2014年7月星野リゾート・マネジメント入社。2016年1月同社入社。2016年4月一般財団法人バリアバリュー財団評議員、2020年7月同社ビジネスソリューション部長、2022年12月同社取締役ビジネスソリューション部長より現職。
梶尾 武志 取締役 経営企画部長 2015年4月マザーハウス入社。2016年4月同社入社。2020年7月同社営業・マーケティング部長、2021年2月こさじ取締役、2021年10月同社経営企画部長、2022年12月同社取締役経営企画部長より現職。


社外取締役は、谷間真氏(T-REVIVEコンサルティング代表取締役)です。

同社は監査役会設置会社であり、取締役会が経営の基本方針や重要な業務の執行を決定・監督し、独立した立場の監査役が取締役の職務執行を監査する体制をとっています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


同社の役員報酬は、株主総会で決議された報酬総額の範囲内で、取締役の職責や能力を総合的に考慮し、取締役会の決議により決定されています。監査役の報酬は、監査役会の協議によって決定される仕組みです。現在の報酬体系は固定報酬のみで構成されており、業績連動報酬は導入されていません。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(社外除く) 6名 57百万円 9.6百万円
監査役(社外除く) 1名 6百万円 6.5百万円
社外役員 3名 7百万円 2.5百万円

なお、取締役の報酬等の額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれていません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。