【平均年収414万円】ウイルコホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年10月期)

【平均年収414万円】ウイルコホールディングス 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年10月期)

ウイルコホールディングスは、ウイル・コーポレーション、日本特殊加工印刷などを傘下に持つ持株会社です。グループ全体で情報・印刷、知育、通信販売の幅広い事業を展開しています。直近の業績は減収減益となりました。


目次

※本記事は、株式会社ウイルコホールディングス の有価証券報告書(2025年10月期、2024年11月1日 ~ 2025年10月31日、2026年1月29日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


ウイルコホールディングスは持株会社であり、単体従業員数は22名、グループ連結従業員数は389名です。

同社グループは、情報・印刷事業、知育事業、通信販売事業の3つのセグメントで事業を展開しています。商業印刷物や特殊ラベル・シールの製造・販売、デジタルコンテンツの企画・制作を行う情報・印刷事業を主軸に、図書の出版・販売や教材の製作・販売を行う知育事業、美容食品や健康補助食品の通信販売を行う通信販売事業を手掛けています。子会社7社、関連会社2社で構成されています。

主な国内グループ会社は、ウイルコホールディングス、ウイル・コーポレーション、日本特殊加工印刷、ウエーブ、ピーディックなどです。

直近では、情報・印刷事業において、2025年7月1日付で株式会社ウエーブの全株式を取得し連結子会社化しています。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


ウイルコホールディングスは持株会社であり、グループ全体で情報発信事業を展開しています。同社グループは「100年後にも評価される企業であること」を経営方針に掲げ、人的資本を最も大切な資源と捉えています。社員一人ひとりが健やかに働ける環境づくりや、仕事と子育ての両立支援、女性の管理職登用にも注力していることが特徴です。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


ウイルコホールディングス単体では、従業員の平均年齢が40代半ばであり、比較的落ち着いた年齢構成となっています。平均勤続年数も一定の期間を示しており、従業員の定着傾向が見られます。なお、同社は持株会社であり、傘下の関係会社は以下のデータと同水準とは限りません。各社の求人情報や口コミサイト等を別途参照してください。

項目 数値
平均年間給与 4,137,384円
平均勤続年数 8.4年
平均年齢 43.7歳
単体従業員数 22人
連結従業員数 389人
単体のグループ内比率 5.7%


ウイルコホールディングスグループは、確定給付型の退職給付制度を採用しています(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる制度)。この制度は、同社および一部の連結子会社に適用されています。退職一時金制度も採用されていますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

退職給付債務は2.8億円となっています。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


同社グループは、持続的な成長の最も大切な資源を「人的資本」と位置づけています。社員一人ひとりが健やかに、そして生き生きと働ける職場環境の整備に努めています。特に、仕事と子育ての両立支援や、女性が管理職として活躍できるような環境整備を推進し、性別を問わず自己実現が図れる働きやすい環境を目指しています。

また、主要連結子会社のウイル・コーポレーションでは、障害者雇用にも積極的に取り組んでいます。障害特性に関する社内研修や外部セミナーの受講を通じて、社員の障害者雇用への理解を深め、共に働く信頼関係を築く職場風土を醸成しています。これらの取り組みは外部からも高く評価されており、障害があっても働きがいを持てるような工夫や仕組みづくりを進めています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


提出会社単体の法定開示データは開示されていません。

連結子会社の法定開示


主要事業会社3社の数値のみ掲載します。

▼ ㈱ウイル・コーポレーション

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 9.4%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 81.9%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 79.0%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 86.9%

人的資本


当社グループのうち、主要な連結子会社である㈱ウイル・コーポレーションにおける指標と目標です。

指標 数値
障害者法定雇用率(当期実績) 1.9%
男女の平均勤続年数に対する女性の平均勤続年数割合(目標) 70.0%
管理職(課長職以上)に占める女性の割合(目標) 10.0%


※「男女の平均勤続年数に対する女性の平均勤続年数割合」と「管理職(課長職以上)に占める女性の割合」は、2026年3月末までの目標値です。

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


株式会社ウイルコホールディングスは持株会社体制を採っており、情報・印刷事業、知育事業、通信販売事業の3つのセグメントを通じて多角的な事業を展開しています。同社グループは、各事業領域で専門性を高めながら収益を上げています。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、主に情報・印刷事業を主力としています。この事業は、宣伝印刷物やダイレクトメール、セールスプロモーション用品、業務印刷物などの商業印刷物の製造・販売、特殊ラベル・シールの製造・販売、デジタルコンテンツの企画・制作、FA機器の開発・製造・販売など、幅広いサービスを提供しています。

また、知育事業では図書の出版・販売や教材の製作・販売を手掛けています。通信販売事業では、美容食品や健康補助食品などの販売を行っています。同社グループの収益は、これらの各事業における製品やサービスの提供から得られています。特定の顧客への売上高が連結売上高の10%を超えることはなく、また海外からの売上高もありません。

情報・印刷事業

宣伝印刷物、ダイレクトメール、セールスプロモーション用品、業務印刷物などの商業印刷物、特殊ラベル・シールの製造・販売、商業印刷物・包装資材の販売、デジタルコンテンツの企画・制作、FA機器の開発・製造・販売などを行っています。収益は、主に印刷物の製造・販売や関連サービスの提供から得ています。当連結会計年度の売上高は前期から減少しました。

知育事業

図書の出版並びに販売、教材の製作及び販売などを行っています。収益は、書籍や教材の販売から得ています。当連結会計年度の売上高は前期から減少しました。

通信販売事業

美容食品、健康補助食品などの通信販売を行っています。収益は、これらの商品の販売から得ています。当連結会計年度の売上高は前期から減少しました。

セグメント 売上高(2024年10月期) 売上高(2025年10月期)
情報・印刷事業 78.2億円 77.5億円
知育事業 7.2億円 6.8億円
通信販売事業 54百万円 41百万円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は減少傾向にあります。経常利益および親会社株主に帰属する当期純利益は、直近2期で損失を計上し、その損失額は拡大しています。当連結会計年度の損失拡大には、投資有価証券売却益を計上した一方で、減損損失や工場再編関連費用などの特別損失が大きく影響しています。

営業活動によるキャッシュ・フローは、当連結会計年度もマイナスとなっています。これは、税金等調整前当期純損失や減損損失などが主な要因として挙げられます。

項目 2021年10月期 2022年10月期 2023年10月期 2024年10月期 2025年10月期
売上高 107億円 90.3億円 88.2億円 86.0億円 84.8億円
経常利益 3.3億円 3.4億円 15百万円 △1.7億円 △6.5億円
経常利益率 3.1% 3.7% 0.2% △2.0% △7.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 2.8億円 3.3億円 2百万円 △4.4億円 △9.5億円
1株当たり当期純利益(円) 11.55 13.32 0.11 △17.76 △39.75

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたり売上高は、前期から減少しています。また、従業員1人あたり営業利益も前期から損失が拡大する傾向を示しています。これらの変化は、売上高の減少に加え、原材料費や電力料金、物流費などのコスト上昇、および東京支店の事務所移転に伴う一時的な費用や減損損失などが影響していると考えられます。

指標 2024年10月期 2025年10月期
従業員1人あたり売上高(連結) 29.3百万円 21.8百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) △0.7百万円 △1.6百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


株式会社ウイルコホールディングスは、現在の財務状況において、事業活動による資金流出が見られ、手元資金も減少傾向にあります。これは、事業の再構築や収益改善に向けた取り組みが求められる状況を示しています。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


株式会社ウイルコホールディングスの財務基盤を見ると、自己資本比率は当期で17.9%となっており、前期の38.4%から減少しています。これはプライム市場の非製造業平均と比較すると低い水準を示しています。ROE(自己資本利益率)も当期は-38.0%と、前期の-11.1%からさらに悪化しており、プライム市場平均を大きく下回る状況です。手元資金である現金及び預金は、当期末に11.2億円となっており、前期末の25.2億円から減少しています。これらの状況は、同社グループの財務的な安定性や収益性に課題があることを示しており、今後の事業運営や雇用環境に影響を与える可能性があります。

指標 2024年10月期(前期) 2025年10月期(当期)
純資産 35.7億円 14.2億円
自己資本比率 38.4% 17.9%
ROE(自己資本利益率) -11.1% -38.0%
現金及び預金 25.2億円 11.2億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


株式会社ウイルコホールディングスのキャッシュフローを見ると、本業の稼ぎを示す営業活動によるキャッシュフローは、当期に△6.7億円のマイナスとなりました。これは主に、税金等調整前当期純損失や減損損失などが影響しています。投資活動によるキャッシュフローも△0.9億円のマイナスとなっており、投資有価証券の取得や子会社株式取得による支出が主な要因です。結果として、フリーキャッシュフローは△7.6億円のマイナスを示しています。財務活動によるキャッシュフローも△6.5億円のマイナスとなっており、長期借入金の返済や自己株式の取得による支出が影響しています。これらの状況は、同社グループが事業活動で資金を生み出せておらず、資金流出が続いていることを示しています。これは、今後の事業展開や雇用・給与の安定性において、収益改善が重要な課題となる状況です。

項目 2024年10月期(前期) 2025年10月期(当期)
営業CF △4.8億円 △6.7億円
投資CF △5.6億円 △0.9億円
財務CF △5.8億円 △6.5億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △10.4億円 △7.6億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの主要事業である商業印刷は、紙からネットへの媒体変化の影響を強く受けており、従来型のチラシ等の需要縮小や受注単価の低下が見られます。また、商業印刷事業においては、原価構成のうち特に紙の占める割合が高く、原材料価格のさらなる上昇が業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 人材・組織に関するリスク

人材・組織に関するリスクの記載はありません。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


ウイルコホールディングスは、情報発信事業を通じて社会に貢献することを経営理念とし、「100年後も評価される企業」を目指しています。持続的な成長と企業価値の向上を追求する中で、どのような価値観や文化を大切にしているのかを見ていきましょう。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


同社グループは、情報発信事業(情報・印刷事業、知育事業及び通信販売事業)を通じて社会に貢献することを経営理念としています。営業と技術の総合力を発揮し、お客様とそのお客様を視野に入れた製品・商品及びサービスを提供することを目指しています。

これによりお客様の信頼と要求を満たし、適正な利益を確保することで「100年後も評価される企業」であることを経営方針としています。引き続き、グループ各社の企業価値の総和の増大を図り、事業の持続的発展を追求していく方針です。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


同社グループは「100年後にも評価される企業であること」という経営方針の下、「スピード」、「チャレンジ」、「シナジー(融合)」、「チャンス」、「創造力」をキーワードとしています。情報発信事業を通して、スローガンである「安心品質を。」を実現した製品、商品及びサービスの提供を通じて社会における企業の存在価値を高めることを目指しています。

経営の透明性と社会性を高めることにより、健全な企業体質を維持しつつ発展していくことを企業の責任であり、経営の最重要課題の一つと認識しています。ステークホルダーとの調和を図りながら、株主を重視した経営を実践するため、コーポレート・ガバナンスを有効に機能させることを重要視しています。また、コンプライアンス経営の徹底とリスク管理の観点から、各種リスクの未然防止体制の構築に努めています。

同社グループは、持続的に成長を続けるための最も大切な資源は「人的資本」であるという考えのもと、社員一人一人が日々健やかに生き生きと働ける職場の体制及び環境づくりに努めています。仕事と子育てが両立できる環境・制度整備と同時に、女性が管理職として活躍ができ、性別を問わず働きやすく、自己実現が図りやすい環境整備を図っています。主要連結子会社のウイル・コーポレーションにおいては、障害者雇用に関する積極的な取り組みも行っています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、サステナブルな環境を維持するため、「ウイルコグループ環境方針」を策定し、「環境にやさしい会社」の実現と地域社会への貢献に努めています。具体的には、「脱プラスチック」や「CO2排出量削減」などにより生態系を守る取り組みを進めています。

人的資本においては、社員一人一人が健やかに生き生きと働ける職場の体制及び環境づくりに努めることを重点テーマとしています。仕事と子育てが両立できる環境・制度整備と同時に、女性が管理職として活躍でき、性別を問わず働きやすく、自己実現が図りやすい環境整備を図っています。

リスク管理とコンプライアンス体制に関しても、同社グループは「内部統制委員会」を設置し、その下に「コンプライアンス推進部」を設置しています。内部統制とリスク管理が有効に機能するよう、コンプライアンス体制の整備・構築の充実を図るとともに、社内・外へのホットラインも整備しています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


ウイルコホールディングスは、監査等委員会設置会社として、取締役会と監査等委員会が連携し、経営の公正性と透明性を高める体制を構築しています。社外取締役が経営に助言し、監督機能を果たしています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


ウイルコホールディングスの筆頭株主は有限会社わかさ屋であり、同社グループの創業家または関連会社と推測されます。上位株主には事業会社や金融機関が名を連ねており、特定の株主が大きな影響力を持つ資本構成となっています。

株主名 持株比率
有限会社わかさ屋 19.32%
桂紙業 6.41%
北國銀行 4.63%
大和輸送 3.24%
仲田 広道 2.86%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性6名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役社長は松浦昌宏氏が務めています。社外取締役比率は50.0%です。

氏名 役職 主な経歴
松浦 昌宏 代表取締役社長 わかさ屋情報印刷株式会社入社後、ウイル・コーポレーション取締役専務執行役員、株式会社ナチュラルガーデン代表取締役専務を経て、2025年1月より同社代表取締役社長に現職。
鈴木 正守 取締役 株式会社メディアシーク、株式会社極楽湯等を経て、株式会社エフディール代表取締役。極楽湯ホールディングス取締役執行役員CFOを経て、2025年2月より同社取締役に現職。


社外取締役は、大関暁夫氏(株式会社スタジオ02取締役社長)、染井法雄氏(染井・前田・中川法律事務所代表・監査等委員)、高野寧績氏(養和監査法人代表社員・監査等委員)です。

同社は監査等委員会設置会社であり、社外取締役が取締役会の透明性と説明責任の向上に貢献し、監査等委員である社外取締役が経営に対する監視機能を果たしています。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


ウイルコホールディングスでは、取締役の報酬について、監査等委員である取締役とそれ以外の取締役を区別して算定しています。各取締役の担当職務、責任、業績、貢献度を総合的に勘案し、報酬額を決定する方針です。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 6名 25百万円 4.2百万円
監査等委員(社外除く) 2名 4百万円 2.0百万円
社外役員 7名 9百万円 1.3百万円


なお、人数は事業年度中に報酬の支給対象となった人数であり、期中に退任した役員を含みます。また、総額には期中に退任した役員の報酬が含まれます。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。