REVOLUTION 転職ガイド:有価証券報告書等から読み解く会社の実態

REVOLUTION 転職ガイド:有価証券報告書等から読み解く会社の実態

東証スタンダード上場。同グループは不動産事業や投資事業に加え、新たにクラウドファンディング事業を展開しています。2025年10月期は連結子会社の増加により売上高が前期比約6.2倍と大幅な増収となりましたが、多額ののれん減損損失等の計上により最終利益は大幅な減益となり、赤字に転落しました。


※本記事は、株式会社REVOLUTION の有価証券報告書(第40期、自 2024年11月1日 至 2025年10月31日、2026年1月29日 提出)の公開情報に基づき作成しています。会計基準は Japan GAAP です。

1. REVOLUTIONってどんな会社?

不動産販売・仲介を主軸に、投資やクラウドファンディング事業を展開する企業グループです。

(1) 会社概要

1986年に有限会社原弘産として設立され、2001年に大阪証券取引所市場第2部に上場しました。2013年には東京証券取引所市場第2部へ上場し、2019年に商号をREVOLUTIONに変更して投資事業を開始しました。2024年にはWeCapitalを子会社化し、クラウドファンディング事業へ参入しています。

連結従業員数は64名、単体は10名です。筆頭株主は同社取締役が代表社員を務める合同会社FO1で36.01%を保有しています。第2位は合同会社ルビーインベストメント、第3位は資産管理業務を行う楽天証券です。

氏名 持株比率
合同会社FO1 36.01%
合同会社ルビーインベストメント 4.49%
楽天証券 1.79%

(2) 経営陣

同社の役員は男性5名、女性1名の計6名で構成され、女性役員比率は16.7%です。代表取締役社長は砂川優太郎氏です。取締役6名のうち4名が社外取締役で、社外取締役比率は66.7%です。

氏名 役職 主な経歴
砂川 優太郎 代表取締役社長 コスモスイニシア、GAインベストメントを経て同社入社。不動産投資事業本部次長、取締役副社長を経て2025年3月より現職。
美山 俊 取締役 西洋建物代表取締役、合同会社FO1代表社員。2025年2月WeCapital取締役を経て、2026年1月より現職。


社外取締役は、鈴木亨(弁護士)、中島陽有(公認会計士)、依田俊一(弁護士)、岩﨑比菜(アルコイリス・パートナーズ代表取締役)です。

2. 事業内容

同社グループは、「不動産事業」、「投資事業」、「不動産クレジット事業」、「クラウドファンディング事業」および「その他」事業を展開しています。

(1) 不動産事業

東京等の大都市圏を中心として、不動産の販売・仲介業務を行っています。また、2024年12月に子会社化したREVO GINZA1及びREVO GINZA2により、不動産の保有・管理業務も行っています。

収益は主に不動産の販売代金や仲介手数料から得ています。運営は主にREVOLUTION、子会社のREVOLUTION REALTY、REVO GINZA1、REVO GINZA2が行っています。

(2) 投資事業

国内外の企業や有価証券等の金融商品への投資を目的としたSPC等への投資を通じて、投資リターンの獲得を目指しています。

収益は主に投資先からの配当金や売却益から得ています。運営は子会社のJapan Allocation Fund SPCが行っています。

(3) 不動産クレジット事業

不動産を担保として資金を提供する貸金事業を展開しています。

収益は主に融資先からの利息や手数料から得ています。運営は子会社のREVOLUTION FINANCEが行っています。

(4) クラウドファンディング事業

不動産等を投資対象とするクラウドファンディング事業を展開しています。

収益は主にファンド組成や運営に係る手数料等から得ています。運営は子会社のWeCapitalを中心に、ヤマワケエステート、ヤマワケレンディング等が連携して行っています。

3. 業績・財務状況

同社の連結業績をデータで分析します。

(1) 業績推移

売上高は直近で急拡大しており、特に第40期は前期比で大幅な増収となりました。一方、利益面では第39期に黒字化を達成したものの、第40期は多額の損失を計上し、親会社株主に帰属する当期純損失が大幅に拡大しています。

項目 2021年10月期 2022年10月期 2023年10月期 2024年10月期 2025年10月期
売上高 11億円 20億円 24億円 56億円 346億円
経常利益 2億円 -0.7億円 -4億円 3億円 -34億円
利益率(%) 22.3% -3.4% -17.0% 6.0% -9.9%
当期利益(親会社所有者帰属) 3億円 0.0億円 -4億円 3億円 -171億円

(2) 損益計算書

売上高は前期比で約6.2倍に急増しましたが、売上原価の増加により売上総利益は減少しました。また、販管費の大幅な増加により営業損益は赤字に転落しており、収益性が低下しています。

項目 2024年10月期 2025年10月期
売上高 56億円 346億円
売上総利益 10億円 9億円
売上総利益率(%) 18.3% 2.5%
営業利益 3億円 -42億円
営業利益率(%) 6.0% -12.0%


販売費及び一般管理費のうち、支払手数料が22億円(構成比43.0%)、のれん償却額が8億円(同16.1%)を占めています。売上原価は337億円で、棚卸資産評価損63億円が含まれています。

(3) セグメント収益

不動産事業は販売用不動産の売却減少により減収となりました。一方、新たに連結したクラウドファンディング事業が売上の大半を占め、全社の大幅増収を牽引しました。不動産クレジット事業は案件がなく減収となっています。

区分 売上(2024年10月期) 売上(2025年10月期)
不動産事業 56億円 33億円
投資事業 - -
不動産クレジット事業 0.1億円 0.0億円
クラウドファンディング事業 - 312億円
連結(合計) 56億円 346億円

(4) キャッシュ・フローと財務指標

営業活動によるキャッシュ・フローがプラス、投資活動がマイナス、財務活動がプラスであるため、営業で利益を出し、借入によって積極投資を行う「積極型」です。

項目 2024年10月期 2025年10月期
営業CF 11億円 2億円
投資CF 15億円 -87億円
財務CF -0.4億円 80億円


企業の収益力を測るROE(自己資本利益率)は-176.5%で市場平均を下回り、財務の安定性・安全性を測る自己資本比率も2.5%で市場平均を大きく下回っています。

4. 経営方針・戦略

同社が掲げる経営理念と、それを実現するための企業文化、および今後の具体的な成長戦略について解説します。

(1) 経営理念

社名には「Change in the way of thinking」という思いが込められています。企業理念に「守SHU」「破HA」「離RI」の概念を導入し、不動産事業の知識と経験を基礎に、社員の工夫で改善を繰り返し、世界的ネットワークを活用した投資会社への成長を目指しています。

(2) 企業文化

社員各々が常に考え、知恵を出し、検証・改善・実行を繰り返す「破HA」の実践を重視しています。また、経営に「革命」を起こすという姿勢のもと、急ピッチでの改革やガバナンス強化に取り組み、健全かつ効率的な経営の実践を目指す風土があります。

(3) 経営計画・目標

経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標は特に定めていませんが、売上高や各利益面を総合的に勘案し、企業価値向上を目指しています。特に、以下の数値目標の達成にグループ一丸となり注力していく方針です。
* 連結売上高100億円
* 時価総額1,000億円の基となる利益の積み上げ

(4) 成長戦略と重点施策

不動産再販や不動産クレジット事業を中核に据え、リノベーションやリブランディングを目的としたアライアンス締結やバリューアップ戦略を推進します。また、「不動産×テック」を掲げたM&Aを駆使し、事業拡大を目指します。クラウドファンディング事業の早期立て直しと収益化も急務としています。

5. 働く環境

同社の人材戦略と、給与水準や働きやすさに関する指標を解説します。

(1) 人材戦略・方針

採用にあたり、性別や国籍を問わず、個々人の能力やポテンシャルを重視して採用することで人材の多様性を確保する方針です。また、育児休暇制度や育児・介護短時間労働制度の導入など、全ての社員が活躍できる社内環境の整備に努めています。

(2) 給与水準・報酬設計

同社(単体)従業員の平均年間給与はスタンダード市場の平均をやや下回る水準です。

項目 平均年齢 平均勤続年数 平均年間給与
2025年10月期 36.6歳 3.5年 5,163,000円


※平均年間給与は賞与及び基準外賃金を含みます。

(3) 人的資本開示

同社および連結子会社は公表義務の対象ではないため、有報には本項の記載がありません。

6. 事業等のリスク

事業環境やシステムに関連する主なリスク要因を概観します。

(1) 不動産市況等の変動

主要事業である不動産事業及びクラウドファンディング事業は、景気、金利、地価等の動向の影響を受けやすいため、これらの市況が悪化した場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。

(2) 有利子負債への依存

事業展開に必要な資金を借り入れているため、金融政策や経済情勢等により金利水準が変動した場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

(3) 個人情報の管理

顧客や取引先の機密情報・個人情報を保有しており、情報流出が生じた場合には、損害賠償請求や信用の低下等により、経営成績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

(4) 法的規制への対応

宅地建物取引業法や金融商品取引法等の各種法令の規制を受けており、これら規制の改廃や新たな法規制が設けられた場合には、経営成績及び事業展開に影響を及ぼす可能性があります。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。