※本記事は、クラシコ株式会社 の有価証券報告書(2025年10月期、2024年11月1日 ~ 2025年10月31日、2026年1月30日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
クラシコは、「医療現場に、感性を。」をミッションに掲げ、医師や看護師などの医療従事者向けにメディカルアパレル商品の企画、開発、販売を手掛けています。機能重視の支給品からプロ意識を表現するファッションへと進化させ、耐久性、着心地、機能性、美しさを兼ね備えた商品を提供しています。
同社の単体従業員数は84名です。セグメントはメディカルアパレル事業の1つです。
クラシコは、医療従事者向けのメディカルアパレル商品の企画、開発、販売を主要事業としています。国内では自社ECサイトや直営店舗、法人販売を通じて、海外ではECサイトや代理店を通じてグローバルに事業を展開しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
クラシコは、医療現場に特化したアパレル事業を展開しており、その事業特性に応じた働き方を重視しています。同社では、従業員の成長と働きがいを追求し、柔軟な働き方を支援する環境整備に力を入れていることがうかがえます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、平均勤続年数が比較的短く、平均年齢も30代後半であることから、若手から中堅層が中心となって活躍している傾向が見られます。新しい環境でキャリアを築きたいと考える方にとって、活気のある職場環境が期待できるでしょう。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,494,000円 |
| 平均勤続年数 | 2.9年 |
| 平均年齢 | 36.9歳 |
| 単体従業員数 | 84人 |
| 連結従業員数 | - |
| 単体のグループ内比率 | - |
退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
クラシコは「医療現場に、感性を。」というミッションを遂行するため、人的資本である従業員の成長を企業の持続的な発展の原動力と位置付けています。同社は、3つのバリュー「顧客から、はじめよう。」「自分が、つくろう。」「チームで、こえよう。」を掲げ、これを体現する人材の育成と環境整備に注力しています。
具体的には、評価制度の透明化を通じて社員のキャリアパスを明確にし、1on1面談を週次または月次で実施することで個々の成長をサポートしています。また、書籍購入費用や語学学習費用の補助によるスキルアップ支援、性別・国籍・働き方を問わない多様な人材登用を推進しています。
社内環境整備としては、毎月のオンライン定例会や半期に一度のオフラインイベントで全社的な情報共有を促進しています。リモートワーク制度やフレックスタイム制の導入により多様な働き方をサポートし、3ヶ月に一度のESアンケートで従業員エンゲージメントの向上に努めています。報酬面では、業界水準を上回る報酬提供を目指し、優秀な人材の獲得と定着を図る方針です。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データは開示されていません。同社は、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
クラシコは、「医療現場に、感性を。」というミッションを掲げ、医療従事者向けのメディカルアパレル商品の企画、開発、販売を手がけています。機能性だけでなく、耐久性、着心地、そして美しさを高次元で兼ね備えた白衣やスクラブ、患者衣などを提供し、医療現場のプロ意識を表現するファッションへと進化させています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
同社は、医療従事者が誇りを持って働けるよう、メディカルアパレルを機能重視の支給品からプロ意識を表現するファッションへと進化させています。耐久性、着心地、機能性、美しさを追求した商品開発が特徴です。
主な商品としては、スタイリッシュな白衣やスクラブの「Classico」ブランド、そして入院患者向けの快適性と機能性を追求した患者衣「lifte」があります。特に「lifte」は、入院セットサービスのパイオニアである株式会社エランと共同開発されています。
販売チャネルは多岐にわたり、国内向けには自社ECサイトや直営の常設店舗(丸の内、大阪、名古屋、横浜など)、期間限定のポップアップストアを通じてエンドユーザーである医療従事者に直接販売しています。法人向けには、リネンサプライ事業者を代理店として病院にリースしたり、株式会社エランを通じて病院に導入したりしています。海外展開も積極的に進めており、台湾、香港、シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピン向けにECサイトを運営するほか、中国ではアリババグループの天猫国際に出店しています。中東6カ国では代理店を通じた販売も行っています。
同社の事業は、医療従事者と直接接点を持つ販売チャネルを活かしたマーケットイン思考の商品開発が強みです。顧客からのフィードバックを基に、素材やデザイン、パターンを改良し、常にニーズに応じた商品を提供しています。また、工業用洗濯に耐えうる素材開発や、テーラード技術による立体的なデザイン、厳しい品質基準をクリアした縫製など、生産・開発工程における品位品質へのこだわりも特徴です。
収益は、メディカルアパレル商品の販売から得ています。株式会社エランへの販売が全体の38.5%を占めており、特定の取引先への収益集中が見られます。海外展開を加速させているものの、売上高の90%以上は本邦の外部顧客への販売となっています。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社の直近の業績は、売上高、売上総利益、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも前期から増加しています。特に営業利益、経常利益、当期純利益は大幅な伸びを示しており、収益性が大きく改善している傾向が見られます。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社の従業員1人あたりの売上高に関するデータは、開示されておりません。そのため、従業員1人あたりの収益性や生産性について、具体的な数値に基づいた分析はできません。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
クラシコは、事業活動や投資活動において資金を使用し、財務活動で資金を調達している状況です。同社の財務基盤と資金の流れから、現在の経営状態を把握できます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
クラシコは、自己資本比率やROE(自己資本利益率)といった指標を通じて財務の健全性を示しています。手元資金の状況は、不況時における同社の耐性や事業継続能力を測る上で重要な要素となります。これらの財務状況は、入社後の雇用や給与の安定性に関わる情報です。
| 指標 | 2024年10月期(前期) | 2025年10月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | - | - |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び預金等 | - | - |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
クラシコのキャッシュフローは、事業活動、投資活動、財務活動の3つの側面から資金の流れを示しています。当事業年度の営業活動によるキャッシュフローは資金を使用する状況となりました。これは主に棚卸資産の増加があった一方で、税引前当期純利益の計上や売上債権の減少があったことによるものです。投資活動によるキャッシュフローも資金を使用しており、有形固定資産や無形固定資産の取得による支出が見られます。一方、財務活動によるキャッシュフローは資金を獲得しており、株式の発行による収入や長期借入れによる収入があった一方で、短期借入金の純減少や長期借入金の返済による支出がありました。これらの資金の流れは、同社の事業運営や成長戦略、そして将来的な雇用や給与の安定性、成長性に関わる重要な情報です。
| 項目 | 2024年10月期(前期) | 2025年10月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | - |
| 投資CF | - | - |
| 財務CF | - | - |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | - |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
クラシコは、商品調達において特定の委託先への依存リスクを認識しています。当事業年度における委託先全体の仕入金額のうち約34%がMNインターファッション株式会社からの仕入となっています。また、同社の売上高のうち38.5%が株式会社エランとの取引に関するものであり、特定の取引先への依存が経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
クラシコは、経営計画を達成する上で、優秀な人材を適時に採用し長期に渡り活躍してもらうことが重要な課題と認識しています。労働市場の競争激化等により、十分な人材の確保や人材育成が計画通りに進捗しなかった場合、同社の財政状態及び経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
クラシコは、「医療現場に、感性を。」というミッションを掲げ、医療従事者の働きがいと患者の医療体験価値向上に貢献することを目指しています。デザイン・素材・縫製にこだわり抜いたメディカルアパレルを通じて、感動と革新を生み出し続けることを企業文化の根幹としています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
同社は「医療現場に、感性を。」というミッションを掲げています。袖を通した瞬間の気持ちの高まりや、誇りと自信を持って歩めるような感性を、世界中の医療現場に注ぎ込むことを目指しています。
メディカルアパレルを起点として、過酷な環境で働く医療従事者の心の温度を上げ、その先にいる患者にまで高揚が広がる景色をつくるために、感動と革新を生み出し続けることを使命としています。また、サステナビリティビジョンとして「クラシコだからこそ紡げる未来。」を公表しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
同社はミッションを実現するために、3つのバリュー(行動指針)を明示しています。具体的には、「顧客から、はじめよう。」「自分が、つくろう。」「チームで、こえよう。」を掲げています。
これらのミッションとバリューを軸とした採用活動や人材育成を実施することで、全社員がミッション実現に貢献できる体制を構築しています。人的資本経営の重要性も認識しており、2030年の目標として「働きがいと働きやすさの両立と追求」「クラシコならではの、DE&Iの体現」を掲げています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
同社が優先的に対処すべき課題として、継続的な新商品開発に取り組んでいます。医療従事者や市場ニーズを捉えた新商品を継続的に市場へ展開することが重要であると考えています。
海外展開の加速も重要な課題と位置付けており、越境ECと現地の代理店開拓を組み合わせた「toC/toBmix」による展開モデルを推進しています。また、優秀な人材の確保・教育、内部管理体制の強化、財務基盤の強化にも取り組む方針です。
サステナビリティの観点では、2030年目標としてCO2排出量の50%削減、全商品で使用される素材の50%以上を低環境負荷素材に転換することなどを掲げています。サプライチェーンの透明化や、医療従事者・患者への貢献とインパクトの可視化と還元も重点テーマとしています。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
同社は監査役会設置会社であり、取締役会は社外取締役を含む5名で構成されています。経営の意思決定と監督を通じて、コーポレート・ガバナンスの強化に取り組んでいます。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、代表取締役社長である大和新氏が筆頭株主となっています。また、事業会社であるエランやMNインターファッションも上位株主として名を連ねており、経営を支える主要な株主となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 大和 新 | 38.92% |
| エラン | 33.33% |
| MNインターファッション | 9.29% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.0%です。代表取締役社長は大和新氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 大和 新 | 代表取締役社長 | 2003年学生情報センター入社後、ワークゲートでセールス部門責任者を務める。2008年3月に同社を創業し、同年12月の設立より代表取締役社長を務め現職。 |
| 福島 信広 | 取締役COO | 2001年ファーストリテイリング入社。ジーユー台湾現地法人COOを経て、2023年1月同社入社。Medical apparel department本部長、執行役員を歴任し、2024年1月より取締役COOを務め現職。 |
| 相馬 知明 | 取締役CFO | 2004年UFJ銀行入行。GameWith執行役員CFO、an butter代表取締役、Rehab for JAPAN執行役員CFOなどを歴任。2024年2月同社入社、執行役員CFOを経て、同年9月より取締役CFOを務め現職。 |
社外取締役は、石塚明氏(エランクルール代表取締役社長)、大西秀亜氏(アバージェンス代表取締役)です。
同社は監査役会設置会社であり、社外取締役が取締役会の意思決定と監督に客観的な視点を提供しています。社外取締役は、経営全般に対して公正な意見を述べることで、コーポレート・ガバナンスの強化に貢献しています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、取締役(社外取締役を除く)に対しては固定報酬、業績連動報酬、株式報酬を組み合わせた体系を基本方針としています。社外取締役および監査役については、独立した立場を考慮し固定報酬のみとしています。なお、当事業年度においては、基本報酬のみが採用されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 40百万円 | 13.3百万円 |
| 社外役員 | 4名 | 12百万円 | 3.0百万円 |
当事業年度における役員報酬の総額は52.0百万円であり、対象となる役員は合計7名です。当事業年度においては、同社の取締役及び監査役の報酬の種類は基本報酬のみであり、業績連動報酬及び非金銭報酬は採用していません。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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