※本記事は、BRANU株式会社 の有価証券報告書(2025年10月期、2024年11月1日 ~ 2025年10月31日、2026年1月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
BRANUは、「テクノロジーで建設業界をアップデートする。」をビジョンに掲げ、建設DXプラットフォーム事業を展開しています。建設という産業インフラを支える中小建設企業の経営課題に対し、ソリューションを提供しています。
単体従業員数は108名です。同社は建設DXプラットフォーム事業の単一セグメントとなっています。
BRANUは、建設業界の99%を占める中小建設企業に対し、テクノロジーを活用した経営課題解決ソリューションを提供しています。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
BRANUは、建設DXプラットフォーム事業を通じて業界のアップデートを目指しており、成長フェーズにある企業です。このような環境では、個人の成長機会やキャリア形成の可能性が期待できるでしょう。若手社員が多く活躍しており、組織を共に作り上げていく意欲のある方にとって魅力的な職場環境であると考えられます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社では、比較的若い年齢層の社員が中心となって活躍している傾向が見られます。平均勤続年数も短めであることから、組織の成長とともに新しい人材が積極的に加わっている状況がうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 5,101,632円 |
| 平均勤続年数 | 2.83年 |
| 平均年齢 | 29.81歳 |
| 単体従業員数 | 108人 |
同社は、従業員の退職給付に充てるため、非積立型の確定給付制度(給与や勤続年数に応じて給付額が決まる)を採用しています。
退職一時金制度があります。ただし支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
同社は「テクノロジーで建設業界をアップデートする」というビジョンの達成に向けて、長期的に多様な人材の採用と育成を重要な経営戦略と位置付けています。年代や職歴にとらわれず、多様な人材で組織づくりを推進していることが特徴です。
人的資本への投資においては、新卒採用と中途採用をバランスよく行い、特に育成に重点を置く考えを示しています。中長期的な視点から、従業員の成長支援のためにキャリアデザインや研修制度の整備・充実を図っています。具体的には、職位の階層に応じた研修の受講率を100%とする目標を掲げ、多様な人材が最大限の力を発揮できる社内環境の整備に努めています。
また、経営上の最重要リスクの一つとして人的資本の維持向上を挙げており、月1回の定時取締役会で人員推移の報告を実施し、継続的なモニタリングを行っています。その結果を受け、人事総務部の定例会議で人事制度や採用の課題と解決案の提案を行うなど、人材に関する課題解決にも積極的に取り組んでいます。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
同社は、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異について、女性活躍推進法および育児介護休業法の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 13.3% |
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
BRANUは、建設業界のDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進するプラットフォーム事業を展開しています。中小建設企業が抱える経営課題に対し、テクノロジーを活用したソリューションを提供することで、業界全体のアップデートを目指しています。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
BRANUは「テクノロジーで建設業界をアップデートする。」をビジョンに掲げ、建設DXプラットフォーム「CAREECON Platform」を提供しています。このプラットフォームを通じて、中小建設企業の新規顧客獲得、従業員採用、案件の採算管理といった経営課題の解決を支援しています。
主なサービスは三つあります。一つ目は、企業ウェブサイトやブログコンテンツなどのオウンドメディア構築と、建設業マッチングメディア「CAREECON」の運用です。これにより、中小建設企業の新規顧客獲得や従業員採用を支援しており、フロー型の収益を得ています。二つ目は、建設業に特化した統合型ビジネスツール「CAREECON Plus」の提供です。マーケティングから採用管理、施工管理、経営管理まで一連の機能を備え、業務のデジタル化と生産性向上に貢献しています。このサービスは月額利用料を収受するストック収益型のビジネスモデルです。三つ目は、建設業特化型の人材獲得支援サービス「キャリコンジョブ」です。採用が決定した際に一定額の費用が発生する成果報酬型であり、フロー収益型のビジネスモデルとなっています。
同社は、Face to Faceのコミュニケーションが重視される建設業界において、中小建設企業へのアプローチノウハウを確立しています。また、広大な顧客基盤から得た建設業データを情報資産として蓄積し、競争優位の源泉として活用しています。提供する「CAREECON Platform」は、マッチング、マーケティング、採用管理、施工管理、経営管理まで、中小建設企業が必要とする大部分の機能をカバーするオールインワンのプラットフォームとして、独自のポジショニングを確立しています。
同社の販売実績を見ると、「CAREECON」と「CAREECON Plus」が収益の大部分を占めており、特に「CAREECON」の販売高が大きく伸びています。特定の取引先への販売実績としては、渡辺パイプ株式会社への販売が全体の1割強を占める状況です。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
同社の直近の業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも大幅な増加を示しています。特に営業利益、経常利益、当期純利益は前年同期と比較して大きく伸びており、事業の拡大が利益に結びついている状況です。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
同社は、事業拡大に伴う積極的な採用活動や営業活動の生産性向上、顧客が必要とする機能開発・提供に取り組んでいます。これらの取り組みは、従業員一人ひとりの生産性向上にもつながり、事業全体の収益体質を強化する方向性を示しています。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社の財務基盤の状況は、事業活動を支える自己資本や手元資金の厚みから確認できます。キャッシュフローの状況からは、事業活動、投資活動、財務活動を通じた資金の流れを把握できます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社の財務基盤は、事業活動を支える自己資本や手元資金の厚みから確認できます。自己資本比率は企業の安定性を示す指標であり、ROEは資本をどれだけ効率的に使って利益を生み出しているかを示します。手元資金は不況時の耐性や成長投資の余力に関わる重要な要素です。
これらの指標は、入社後の雇用や給与の安定性を判断する上で重要な情報となります。
| 指標 | 2024年10月期(前期) | 2025年10月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | - | - |
| ROE(自己資本利益率) | - | - |
| 現金及び預金等 | - | - |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社のキャッシュフローは、事業活動、投資活動、財務活動の3つの側面から資金の流れを示しています。営業活動によるキャッシュフローは本業でどれだけ資金を生み出したかを示し、投資活動によるキャッシュフローは将来の成長に向けた投資の状況を表します。財務活動によるキャッシュフローは、借入や返済、配当などによる資金の動きを示しています。
これらの資金の流れは、同社の雇用安定性や給与水準、将来の成長性を判断する上で重要な情報となります。
| 項目 | 2024年10月期(前期) | 2025年10月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | - | - |
| 投資CF | - | - |
| 財務CF | - | - |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | - | - |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社は、中小建設業に特化したプラットフォームを提供していますが、資金力やブランド力を持つ大手企業が参入し、競争が激化するリスクを認識しています。また、特定の取引先への過度な依存を避けるよう努めていますが、業務提携先の解消などにより経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社は、事業拡大には優秀な人材の確保と育成が不可欠であると認識しています。人員採用計画が順調に進まなかった場合や、労働市場の変動により人材が流出した場合、事業運営や拡大に支障が生じる可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
BRANUは、テクノロジーの力で建設業界の変革を牽引し、中小建設企業の課題解決に貢献することを目指しています。同社は、独自の経営哲学とミッションを掲げ、持続可能な社会の実現に向けて事業を展開しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
BRANUは、「テクノロジーで建設業界をアップデートする。」をビジョンに掲げています。建設という産業インフラを支える中小建設企業の経営課題に対し、ソリューションを提供しています。
同社は、「After Us」(誰よりも一歩先に。)を経営哲学とし、「スモールビジネスを前進させるブレークスルーカンパニー。」をミッションとしています。これは、建設業界の99%を占める中小建設企業にテクノロジーを提供し、ビジネスを前進させることを意味しています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
BRANUは、「After Us」(誰よりも一歩先に。)という経営哲学のもと、公正で透明性の高い経営に取り組むことを基本的な考えとしています。事業を通じて様々な社会課題の解決を図り、持続的成長と企業価値の向上を目指しています。
同社は、長期的に多様な人材の採用と育成を重要視しており、年代や職歴等にとらわれず多様な人材で組織づくりを推進しています。新卒採用と中途採用をバランスよく行い、育成に重点を置く方針です。
また、リスク管理においては「リスク・コンプライアンス会議」を四半期に一度実施し、適切な対応ができる体制を整備しています。人的資本の維持向上についても継続的なモニタリングを行い、年齢や性別、経歴等で区別せずに平等な機会を得られる社内環境の構築に努めています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
BRANUは、事業の拡大にあわせて安定的な組織体制を整備することを優先的に対処すべき課題の一つとしています。企業価値を高めるためには、営業、開発、マーケティング、経営管理といった必要な領域で優秀な人材を確保することが重要です。
組織体制の整備と従業員のモチベーション維持・向上にも努めていく必要があると認識しています。そのため、事業拡大に応じた内部管理体制の強化とコーポレート・ガバナンスの充実が経営課題として求められており、これらに取り組んでいます。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
BRANUは、株主総会、取締役会、監査役会、会計監査人を設置し、任意の指名・報酬委員会、リスク・コンプライアンス会議、内部監査担当を配置することで、透明性が高く柔軟性に優れたコーポレート・ガバナンス体制の強化に取り組んでいます。これらの機関が相互に連携し、それぞれの役割を果たすことで、有効な企業統治が確立できると考えています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
同社の株主構成を見ると、代表取締役である名富達也氏が筆頭株主となっています。また、同氏の資産管理会社である名富が第2位の株主として名を連ねています。このように、創業家およびその関連会社が上位を占める資本構成となっており、経営に対する強い影響力を持つ体制であることがうかがえます。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 名富 達也 | 53.50% |
| 名富 | 45.00% |
| 毒島 大輔 | 0.50% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
同社の役員は8名(男性8名・女性0名)で構成され、女性役員比率は0.0%です。代表取締役は名富達也氏が務めています。社外取締役比率は40.0%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 名富 達也 | 代表取締役 | 2003年4月株式会社テレウェイヴ(現 株式会社アイフラッグ)入社。2009年8月同社設立、代表取締役就任。2023年10月株式会社名富設立、代表取締役就任より現職。 |
| 宇都宮 久之 | 取締役CFO | 2006年12月あずさ監査法人(現有限責任 あずさ監査法人)入所。2019年1月クロスロケーションズ株式会社入社。2020年9月同社取締役CFO就任。2023年10月同社入社、取締役CFO就任より現職。 |
| 露木 将也 | 取締役 マッチングプラットフォーム事業部ゼネラルマネージャー | 2006年4月株式会社テレウェイヴ(現 株式会社アイフラッグ)入社。2009年9月同社入社。2022年7月同社マッチングプラットフォーム事業部ゼネラルマネージャー。2023年10月同社取締役マッチングプラットフォーム事業部ゼネラルマネージャー就任より現職。 |
社外取締役は、小尾一介氏(Link Asia Capital 代表取締役パートナー・株式会社インバウンドテック社外監査役)と古矢徹氏(元清水建設常務執行役員)です。
同社は監査役会設置会社であり、社外取締役2名と社外監査役2名を選任しています。これにより、中立的な立場から経営の健全性・透明性向上に向けた監督および監査が行える体制を整備し、経営監視機能の強化に努めています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
同社の役員報酬は、中長期的な視点で経営に取り組むインセンティブとなるよう設計されています。基本報酬は固定部分と業績連動部分からなり、ストックオプションとしての新株予約権も採用されています。報酬等の決定過程においては、指名・報酬委員会が諮問機関として設置されており、客観性、透明性、公平性の確保に努めています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 3名 | 76百万円 | 25.2百万円 |
| 監査役(社外除く) | 1名 | 8百万円 | 8.1百万円 |
| 社外取締役 | 2名 | 5百万円 | 2.4百万円 |
| 社外監査役 | 2名 | 4百万円 | 1.8百万円 |
なお、2025年1月29日の定時株主総会において、取締役の報酬限度額は年額120百万円以内、監査役は年額20百万円以内と決議されています。また、第17期定時株主総会において、取締役の報酬額を年額150百万円以内、監査役の報酬額を年額30百万円以内に改定する議案、およびストックオプションとしての新株予約権に関する議案が付議される予定です。業績連動部分の報酬は、前事業年度の業績等から求められる係数に応じて算定され、当事業年度に月額給として固定的に支給されることから、固定報酬として集計されています。
※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。



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