0
編集部が注目した重点ポイント
① シンガポールでの金融事業へ新規参入を決める
2026年4月中にシンガポールの「CAR TIMES CAPITAL」の株式49%を取得し、経営に参画することを決定しました。これにより、ASEAN地域での事業ポートフォリオがさらに拡大します。現地の大手中古車プラットフォームとの連携により、安定的なローン案件の確保が見込まれており、海外事業でのキャリア機会が大きく広がる構造的な変化といえます。
② インドネシア事業の抜本的な構造改革を断行する
インドネシア子会社のJMFIにおいて、未収債権が高止まりしていた四輪および中古二輪の取り扱いを停止しました。「量から質」への転換を急ぎ、審査の厳格化を進めています。この影響で海外全体の取扱高は前年同期比26.8%減と一時的に縮小していますが、将来の健全な再成長に向けた重要な意思決定として注目されます。
③ 三菱UFJ銀行との連携により保証案件を増やす
MUFGグループとの連携拡充が具体的な成果として表れています。特に三菱UFJ銀行のマイカーローンにおける金利施策が奏功し、銀行個人ローン保証の取扱高が大きく伸長しました。国内事業の安定した収益基盤を維持しながら、グループの信用力を背景にファイナンス事業の存在感が高まっており、金融専門人材の活躍の場が拡大しています。
1
連結業績ハイライト
出典:2026年3月期第3四半期 決算資料 P.3
当第3四半期の連結営業収益は1,458億円となり、国内事業の堅調な推移が全体を牽引しました。一方、利益面では国内の調達金利上昇に伴う金融費用の増加(45億円増)や、システム関連費用の増加が響き、経常利益は前年同期を下回る結果となりました。しかし、海外事業における貸倒関連費用がベトナムやインドネシアでの債権残高減少により改善するなど、構造改革の兆しも見え始めています。
通期利益予想に対する進捗率は、親会社株主に帰属する四半期純利益ベースで94.2%に達しており、業績の推移は極めて順調です。年度末に向けて計画を上回る着地も期待できる状況にあります。
2
事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期第3四半期 決算資料 P.5
クレジット事業(国内)
事業内容:ショッピングクレジットやオートローンなど、個別の購入契約に基づく割賦販売金融を提供します。
業績推移:取扱高は1兆596億円(前年同期比1.9%増)。住宅関連や中古車販売店でのシェア回復が寄与しました。
注目ポイント:太陽光発電などの住宅関連商品が堅調で、さらにオートローンではインポーターとの提携施策が奏功しています。金利上昇局面において、適切なプライシングとリスク管理を両立させる「営業×審査」の高度なバランス感覚を持つ人材が必要とされています。
ペイメント事業(国内)
事業内容:クレジットカード、家賃保証、集金代行など、多角的な決済ソリューションを展開しています。
業績推移:取扱高は2兆2,927億円(前年同期比3.4%増)。インバウンド需要やキャッシュレス市場の拡大が追い風となりました。
注目ポイント:カードショッピング利用は好調な一方、リボ残高の不足による収益改善が課題です。一方で、家賃保証や集金代行は新規提携先の拡大で安定成長を続けています。決済データの活用や加盟店開拓など、デジタル決済領域での経験者が渇望されています。
ファイナンス事業(国内)
事業内容:金融機関が提供する個人向けローンの保証業務を中心に行っています。
業績推移:取扱高は6,797億円(前年同期比5.5%増)。三菱UFJ銀行とのマイカーローン連携が強力な牽引役となりました。
注目ポイント:投資用マンション向け住宅ローン保証も堅調です。MUFGグループとのシナジーが最も色濃く出るセグメントであり、銀行実務への理解や、大規模な保証ポートフォリオを管理するALM(資産負債管理)の専門スキルが非常に高く評価されるフィールドです。
海外事業
事業内容:ベトナム、インドネシア、カンボジア、フィリピンで二輪・四輪ローンなどの販売金融を展開しています。
業績推移:取扱高は419億円(前年同期比29.1%減)。インドネシアの構造改革による取扱停止が影響しました。
注目ポイント:ベトナムではEV(電気自動車)普及に伴い四輪が好調、カンボジアもエリア拡大で増収増益と国によって明暗が分かれています。構造改革が進むインドネシアの立て直しや、新規参入を決めたシンガポール拠点など、グローバルでの「事業再生」や「立ち上げ」に挑戦したい人材には絶好のタイミングです。
3
今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期第3四半期 決算資料 P.11
中期経営計画「Do next!」の初年度として、経営基盤の再構築が着実に進んでいます。今後の最大の注目点は、2026年4月に予定されているシンガポール市場への参入です。現地の中古車プラットフォームを運営する「CARSOME」グループとの連携により、デジタル技術を駆使した新しい販売金融モデルの構築を目指しています。
また、国内では金利上昇局面が続くなか、MUFGグループとのリレーションを最大限に活用した調達コストの抑制と、高収益な保証案件の獲得を両立させる戦略です。システム関連投資も継続しており、DX(デジタルトランスフォーメーション)を通じたオペレーションの効率化も急務となっています。これらの変革を推進するため、IT・デジタル領域およびグローバル戦略を担う人材の採用意欲は今後も高く維持される見通しです。
4
求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
ジャックスは現在、MUFGグループとの提携を軸に、国内の安定成長と海外の構造改革を同時に進める「第二の創業期」ともいえるフェーズにあります。特に「量から質への転換」や「シンガポール進出」といったトピックは、自らの専門性をどう変革に活かせるかを語る上で強力なフックとなります。「既存の金融ビジネスの枠を超え、アジアを舞台に新しいファイナンスの仕組みを作りたい」という意欲が、高い評価に繋がるでしょう。
面接での逆質問例
- 「シンガポール市場参入にあたり、デジタルを活用した新しい審査モデルの導入予定はありますか?」
- 「国内の金利上昇局面において、ALMの高度化を推進する上で現在どのような課題を感じていますか?」
- 「インドネシアでの構造改革において、未収債権の適正化に最も効果を発揮した施策は何でしょうか?」
5
転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年3月期 第3四半期 決算資料(株式会社ジャックス)



上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。