0 編集部が注目した重点ポイント
① 大型M&Aで九州エリアの拠点を獲得する
2025年11月(当3Q)より、福岡県北九州市を拠点とする株式会社スカラベサクレを連結子会社化しました。これにより、これまで手薄だった九州・沖縄エリアでの最終処分場を確保し、事業エリアが大幅に拡大しました。前年同期は未連結のため単純比較はできませんが、グループ全体の埋立容量と残容量の拡大に大きく寄与しており、新規エリアでのキャリア機会が拡大しています。
② 既存事業の増収と関東でのシェア拡大が進む
関西エリアのインフラ開発案件が継続したことに加え、関東エリアでの取引拡大が収益を牽引しています。売上高は前年同期比で6.1%の増収を達成しました。特に解体工事の受注増や高単価な土壌浄化案件の受け入れが好調で、既存の廃棄物処理の枠を超えた総合的な環境ソリューションの提供能力が向上しています。
③ 積極的な設備投資で利益成長の土台を固める
営業利益は前年比で微減したものの、これは三重中央開発の処分場工事完了に伴う償却単価の上昇や、人員増・給与アップによる人件費の増加が主な要因です。中期経営計画「D-Plan 2028」に基づき、2026年3月にはプラスチック再資源化施設(DINS関西)の全面稼働を予定するなど、将来の収益貢献に向けた基盤づくりが加速しています。
1 連結業績ハイライト
出典:大栄環境株式会社 2026年3月期 第3四半期 決算説明資料 P.9
売上高
62,536百万円
前年同期比 +6.1%
営業利益
14,621百万円
前年同期比 ▲6.7%
EBITDA
21,117百万円
前年同期比 +4.3%
※EBITDA = 営業利益 + 減価償却費(営業外除く) + のれん償却額(企業のキャッシュ創出力を見る指標)
第3四半期累計の業績は、売上高が前年同期比+6.1%の増収となりました。関西でのインフラ開発や関東でのシェア拡大が寄与しています。一方、営業利益は▲6.7%の減益となりましたが、これは三重中央開発の処分場拡張に伴う減価償却費の増加や、積極的な採用・昇給による人件費の増加といった将来への先行投資が主な要因です。キャッシュフローの実力を示すEBITDAは+4.3%と成長を維持しており、経営基盤は非常に強固です。
通期計画に対する進捗率は、売上高が74.5%、営業利益が67.1%となっています。売上高は目標の75%に迫る水準で推移しており概ね順調な進捗です。営業利益については、計画を上回る売上増加に伴う外注費や運搬費の発生によりやや低めの数値ですが、新施設の稼働やM&A効果により、期末にかけての追い上げが期待される状況です。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:大栄環境株式会社 2026年3月期 第3四半期 決算説明資料 P.13
環境関連事業
[事業内容]
廃棄物の収集運搬、中間処理、再資源化、最終処分までをワンストップで提供。土壌浄化や施設の建設・管理も担う、同社の圧倒的な柱です。
[業績推移]
売上高は606億円(前年同期比+6.5%)と好調。土壌浄化が難処理案件の増加で+45.3%と爆発的に成長しています。
[注目ポイント]
当3Qより新たに株式を取得した株式会社スカラベサクレ(注:前年同期は未連結)の寄与により、九州エリアでのワンストップ体制構築が始まっています。また、関東本部を新設し、首都圏での営業体制を強化。全国規模での事業展開に伴い、地域ごとの施設運営管理や、大規模なインフラ案件をマネジメントできるエンジニア、営業職の重要性が極めて高まっています。
その他(有価資源リサイクル・スポーツ)
[事業内容]
アルミペレットやリサイクルプラスチックパレットの製造販売を行う有価資源リサイクル事業、およびスポーツ振興事業を含みます。
[業績推移]
売上高は19億円(前年同期比▲4.9%)。アルミペレットの仕入れコスト上昇や施設修繕による一時的な稼働停止が響き、損失となりました。
[注目ポイント]
2026年1月より株式会社コウキを連結子会社化し、廃棄物プラントの施工・メンテナンス機能を内製化しました。リサイクル製品の価格高騰という課題に対し、プラント設計から自社で完結させることでコスト競争力を高める戦略です。再資源化の高度化に向けて、DXを活用したリサイクルプロセスのデジタル化を推進できるIT・企画人材の活躍の場が広がっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:大栄環境株式会社 2026年3月期 第3四半期 決算説明資料 P.41
同社は、2031年3月期までの長期ビジョンの前半戦として「D-Plan 2028」を推進中です。2028年までに売上高1,000億円、EBITDA 360億円を目指すとしており、今回の第3四半期決算はその目標に向けて順調なステップを踏んでいると言えます。特に注目すべきは、自治体の課題解決に直結する公民連携(PPP)事業の拡大です。2031年までに全国12箇所での協定締結を目指しており、自治体と連携した大規模施設の整備・運営という公共性の高いプロジェクトが目白押しです。
また、脱炭素化事業(ケミカルリサイクルやCCU:二酸化炭素の回収・利用技術)への投資も具体化しており、環境問題の解決をビジネス成長に直結させる「環境創造企業」としての姿を鮮明にしています。M&Aについても、年間100億円規模の投資枠を設定して継続的に検討しており、組織が拡大し続けるフェーズにあります。このような変化の激しい環境下では、新しい拠点や組織をまとめ上げるマネジメント人材や、自治体・パートナー企業との高度な交渉を担える人材への期待がさらに高まっています。
4 求職者へのアドバイス
HINT 志望動機のヒント
大栄環境は現在、関西の雄から全国区の企業へと進化する「第二の創業期」にあります。「地域インフラとしての安定性」と「積極的なM&Aによるダイナミックな成長」の両面を併せ持っている点が強みです。特に公民連携(PPP)やカーボンニュートラル技術への投資は、社会貢献意欲の高い方にとって強い動機づけになります。「既存の廃棄物処理の枠組みを変え、循環型社会のスタンダードを作りたい」という視点でのアピールが有効です。
Q&A 面接での逆質問例
- 「スカラベサクレ社の連結により九州エリアでの展開が加速しますが、既存拠点とのシナジーを生むために現場レベルで期待されている役割は何ですか?」
- 「2031年に向けた施設投資計画において、内製化した施工・メンテナンス機能(コウキ社の知見)がプロジェクトのスピード感にどう影響していますか?」
- 「公民連携(PPP)事業が増加する中で、自治体担当者と信頼関係を築くために最も重視されているスキルや経験は何ですか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
年間休日は少ない
日祝以外は月2・3日の指定休日があるが、年間休日は少ない。業務の偏りが多く、残業時間はそのボリューム次第で、偏りの解消を図る気配はない。
(31歳・管理部門・男性) [キャリコネで給与明細を見る]条件と合致していた
家庭の事情により、平日に休むことのできるシフト制や昼夜交代勤務を望んでいたので条件と合致していたため応募した。特別な準備は必要なく、面接も特に返答に困るような、変わった質問はなかったのでスムーズに進んだ。
(30代前半・建築・設備関連職・男性) [キャリコネで面接事例を見る]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 大栄環境株式会社 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
- 大栄環境株式会社 2026年3月期 第3四半期 決算説明資料



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