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編集部が注目した重点ポイント
① 西友承継店舗が売上成長を牽引し札幌市内でのシェアを拡大する
2024年10月に実行した西友9店舗の承継により、札幌市内を中心としたドミナント体制が劇的に強化されました。当中間期において、承継店舗の売上が上乗せされたことで売上高は過去最高を更新。物流や販促の効率化によるシナジー創出が進んでおり、地域一番店を目指す同社にとって大きな転換点となっています。
② 生活防衛意識の高まりを捉えてDS事業が大幅な増収を達成する
物価高騰を背景にした消費者の節約志向に対し、ディスカウント(DS)事業が前年同期比114.4%と極めて高い伸びを見せています。低価格を武器とする「ザ・ビッグ」の成功モデルを横展開しており、価格訴求型プライベートブランド「トップバリュベストプライス」の拡販も寄与。市場環境の変化に柔軟に対応し、顧客支持を広げています。
③ ディベロッパー本部を新設し実店舗の資産価値を最大化する
2025年3月より「ディベロッパー本部」を新設し、商業施設全体の魅力向上に注力しています。店舗屋上でのバーベキューイベント開催や、北海道初となる専門店テナントの誘致など、単なる「モノを売る場」から「地域交流の拠点」への進化を加速。不動産アセットの収益力を高め、収益構造の改革を推進するキャリア機会が拡大しています。
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連結業績ハイライト
出典:2026年2月期 中間期決算説明会 P.4
売上高
185,947百万円
+9.9%
営業利益
2,463百万円
-20.0%
中間純利益
1,191百万円
-26.0%
2026年2月期中間期の業績は、売上高が過去最高を更新する1,859億円となりました。増収の主因は、2024年10月に承継した西友店舗による売上上乗せ(167億円増)および、ディスカウント事業を中心とした既存店の伸長です。一方で利益面では、光熱費の高騰や、成長投資としての「人財投資」の拡大により販管費が増加。営業総利益が計画に届かなかったことが響き、営業利益は24億円に留まりました。
通期予想に対する進捗率は、売上高が48.6%と概ね計画通りのペースです。一方で営業利益の進捗率は25.1%と低水準にありますが、これは中間期に承継店舗の活性化投資を集中させた影響が大きく、下期にかけた収益改善を狙う方針です。
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事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年2月期 中間期決算説明会 P.6
GMS事業(総合スーパー)
事業内容:食料品、衣料品、住居余暇商品までを幅広く扱う、同社の屋台骨となる大型商業施設運営事業です。
業績推移:売上高1,022億円(前年同期比110.6%)。既存店も100.8%と底堅く推移しています。
注目ポイント:食品部門が111.0%と好調な一方で、衣料品や高単価の寝具などが苦戦。気候変動に合わせた商品展開の迅速化や、ビジネススタイルのカジュアル化に対応したマーチャンダイジング改革が急務となっており、専門性の高いMDやバイヤーの活躍が期待されています。
SM事業(スーパーマーケット)
事業内容:地域密着型の「マックスバリュ」などを運営し、道内住民の日常的な食生活を支える事業です。
業績推移:売上高545億円(前年同期比106.1%)。既存店も102.0%と好調を維持しています。
注目ポイント:店舗の活性化投資を加速させており、鮮度・地域にこだわった「近郊野菜」の拡大や、中食需要に応えるデリカ部門の強化を推進。また、離島を含む道内全市町村への配送網を整備したネットスーパー事業が35.2%増と急成長しており、DXと物流の専門人材を求めています。
DS事業(ディスカウントストア)
事業内容:「ザ・ビッグ」を展開。低価格と効率化を追求し、家計の味方として圧倒的な支持を得ている成長事業です。
業績推移:売上高318億円(前年同期比114.4%)。既存店でも105.7%と全業態で最高の伸び率を記録。
注目ポイント:物価上昇局面において、価格優位性が最大の武器となっています。西友から承継した店舗の一部をザ・ビッグへ業態転換するなど、強みを持つエリアでのシェア奪取を戦略的に進行。店舗オペレーションの徹底的な標準化と、低コスト運営を極める店舗管理スキルを持つ人材が重用されています。
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今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年2月期 中間期決算説明会 P.23
2026年2月期の通期計画は、売上高3,820億円、営業利益98億円と、大幅な増収増益の目標を据え置いています。下期は承継店舗のリニューアルが順次完了し、集客効果がフルに寄与する見込みです。また、電子棚札やセルフレジ、タッチパネルモニター「CIボード」といったデジタル設備の導入により、総労働時間の削減(前年比97.9%)という具体的な生産性向上成果も出始めています。
採用においては、北海道内初導入となる室内キッズパーク「らくがキッズ」のオープンや、ネットスーパーの商圏拡大をリードする新規事業開発人材への期待が高まっています。地域のインフラとしての役割を果たしながら、収益構造の抜本的改革に挑む同社にとって、小売の枠を超えた課題解決型の人材が変革の鍵となります。
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求職者へのアドバイス
同社が現在取り組んでいる「収益構造の改革」と「店舗の付加価値向上」の二軸に注目してください。西友店舗の承継という巨大プロジェクトの完遂や、ディベロッパー機能の内製化など、これまでの小売業の常識を塗り替える変革期にあります。「北海道の食と生活のインフラを守りながら、最新技術や新しい商業モデルを自らの手で形にしたい」という意欲は、現在の経営ニーズと非常に高い親和性があります。
「新設されたディベロッパー本部において、実店舗の集客とテナント収益の最大化を両立させるために、現場の人材に求めている具体的な資質は何でしょうか?」「西友承継によるドミナント強化の成果が売上に表れていますが、今後はどのようなコストシナジー(物流やバックオフィス共通化)を計画されていますか?」など、将来の収益改善に向けた核心的な質問が有効です。
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転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
お客様からありがとうと言われたとき
やはりお客様からありがとうと言われたときはやりがいを感じます。ほかには部署の売上目標が達成できたとき。上司にほめられたとき。私は幸い環境に恵まれしっかりと教育をしてくれる上司の元、働くことができており自身の意見が売場に反映してくださることもあり、やりがいを感じて働いております。
(20代前半・ショップスタッフ・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年2月期 中間期決算説明会(2025年10月14日公表)
- 2026年2月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(非連結)



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