0 編集部が注目した重点ポイント
① 東京本社の麹町移転と「Cooking Lab」の機能強化により提案力を刷新する
2026年2月、東京本社を杉並区高井戸から千代田区麹町へ移転しました。新本社では研究開発拠点である「Cooking Lab」の設備をさらに充実させており、多様化する食ニーズへの提案型営業を強化する体制を整えています。商品開発やメニュー提案のプロフェッショナルにとって、より高度なキャリア機会が拡大しています。
② 株主還元方針の変更により年間配当金を前年比24円増の67円へ引き上げる
長期経営計画「KENKO Vision 2035」に基づき、新たな還元指標としてDOE(株主資本配当率)2.5%以上を導入しました。これにより、2026年3月期の年間配当予想を期初予想から大幅に修正し、67円(前年実績43円)とする方針を決定。資本効率を重視した経営基盤への移行が進んでいることを示しています。
③ 総菜関連事業において高付加価値商品の開発によりセグメント利益を10.7%改善させる
当第3四半期より、連結子会社が担う総菜関連事業において、販売先の内製化に伴う減収要因があるものの、価格改定の浸透と高付加価値商品の拡販に成功しました。結果としてセグメント利益は前年同期比で10.7%の大幅増益を達成しており、効率重視の事業ポートフォリオ再構築の成果が表れています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 第3四半期 決算説明会資料 P.3
当第3四半期累計期間の業績は、売上高が70,262百万円(前年同期比0.4%減)、営業利益が3,564百万円(同22.4%減)となりました。外部環境では鶏卵相場の高止まりや物流費・人件費の上昇が継続しており、これらコスト増に対する価格改定の浸透に時間を要したことが利益面での押し下げ要因となっています。一方で、マヨネーズ・ドレッシング類は製パンや外食向けに好調を維持しており、主力カテゴリーの底堅さが確認されました。
通期予想の売上高92,800百万円に対する進捗率は75.7%に達しており、業績は順調に推移しています。修正後の営業利益予想3,800百万円に対しても極めて高い達成率を示しており、第4四半期に向けた収益性の回復が期待されます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 第3四半期 決算説明会資料 P.5
調味料・加工食品事業
事業内容:ケンコーマヨネーズ本体が担う基幹事業。マヨネーズ、ドレッシング、サラダ、タマゴ加工品等の製造販売を行う。
業績推移:売上高は55,887百万円(同0.7%増)と増収。セグメント利益は2,686百万円(同28.0%減)の減益となりました。
注目ポイント:マヨネーズ・ソース類が外食やコンビニ(CVS)向けに伸長しており、「たのしお」シリーズなどの塩分カット商品のラインナップ拡充を進めています。原材料費の増加分を補うため、2026年3月期においても複数回の価格改定を実施。新本社への移転に伴い、多様化する顧客ニーズを即座に形にする開発力が、さらなる競争優位性となっています。
総菜関連事業等
事業内容:連結子会社である関東ダイエットクック等が担う、量販店・コンビニ向けのフレッシュサラダや和惣菜の製造販売。
業績推移:売上高は13,802百万円(同3.9%減)の減収。セグメント利益は845百万円(同10.7%増)の大幅増益を達成。
注目ポイント:販売先の一部内製化による減収影響を、価格改定の実施と収益構造の可視化で克服しました。「お弁当・お惣菜大賞2026」で優秀賞を受賞した『塩レモンジュレで食べるチキンボウルサラダ』など、差別化された高付加価値商品の開発に注力。売上規模の追求から利益重視の経営への転換を、現場レベルでの効率改善によって具現化しています。
その他(ショップ事業等)
事業内容:「サラダカフェ(Salad Cafe)」ブランドによる直営店舗の運営および対面販売を通じたトレンド情報の収集。
業績推移:売上高は572百万円(同13.7%減)、セグメント利益は24百万円の赤字(前年同期は8百万円の黒字)。
注目ポイント:2025年8月・9月における不採算店舗2店舗の退店により、一時的に減収となりました。現在は経費対策と店舗オペレーションの仕組み見直しを徹底しており、収益性の改善を急いでいます。「ファベックス 惣菜・べんとうグランプリ2026」での優秀賞受賞など商品力への評価は高く、店舗をグループ全体のブランド構築と市場情報収集の重要拠点として再定義しています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年3月期 第3四半期 決算説明会資料 P.14
2026年3月期の通期見通しは、売上高92,800百万円、営業利益3,800百万円を据え置いています。人件費や物流費の上昇に加え、商品統廃合による一時的な販売機会の減少を織り込んでいますが、これは将来的な生産効率向上に向けた必要な整理と位置づけられています。
成長戦略の核となるのは、麹町新本社を拠点とした提案型営業の深化です。多様なライフスタイルへの貢献をマテリアリティ(重要課題)に掲げ、健康志向に応える商品群の開発を急いでいます。採用面では、単に製品を売るだけでなく、食のトレンドを読み解き顧客企業のメニュー開発まで踏み込める企画営業職や商品開発スペシャリストの重要性が一段と高まっています。また、DXを通じた生産性向上も基本戦略に据えており、技術系・管理系職種での活躍の場も広がっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
「サラダ料理で世界一になる」という明確なビジョンに対し、自身のスキルがどう貢献できるかを具体化しましょう。例えば、「提案型営業の強化」に注目し、顧客の潜在ニーズを掘り起こした経験や、新本社の「Cooking Lab」を活用した具体的な価値共創のアイデアを伝えることが有効です。また、DOE導入に見られる資本効率重視の経営基盤強化に関わりたいという視点も、経営マインドを持った人材として高く評価される可能性があります。
面接での逆質問例
「中長期計画のスマート化戦略において、DXを通じた生産性向上には現場レベルでどのようなスキルセットが今最も求められていますか?」や、「麹町への本社移転後、営業と開発の連携スピードにどのようなポジティブな変化が生まれていますか?」など、資料で強調されている基本戦略に基づいた質問を投げることで、高い意欲と準備力をアピールできます。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
販売チャネルは幅広く業界に広く精通する
業務用がメインのため、外食や中食、ベーカリー、ホテル、機内食など販売チャネルは幅広く、業界に広く精通する仕事ができる点はやりがいを感じることが出来ると思います。
(20代後半・法人営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]賞与が少なく物足りなさはある
食品メーカーにてでは平均的な給与額と思うが、賞与が少なく、営業成績が良くともそれほど周りと変わらない為、物足りなさはある。
(20代後半・法人営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年3月期 第3四半期 決算説明会資料(2026年2月26日公開)
- 2026年3月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(2026年2月13日公開)



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