0 編集部が注目した重点ポイント
① クラウド事業の利益が前年比15.6%増と成長を牽引する
主力のクラウドソリューション事業において、セグメント利益が24億9,800万円(前年比15.6%増)に到達しました。中型案件は計画を下回りましたが、大型案件の引き合い・受注が増加傾向にあります。ストック収益である保守料やSaaS月額利用料も着実に成長しており、収益基盤の安定化に伴うエンジニアの活躍機会が拡大しています 。
② 2026年3月に事業部長を交代し新体制でV字回復を狙う
マーケティングソリューション事業において、2026年3月に事業部長の交代を予定しています。これに先立ち2026年1月には機能別組織として「開発本部」を新設しており、体制の抜本的刷新を進めています。足元は広告予算削減の影響で減益となりましたが、新体制下での事業立て直しを担うリーダー人材の需要が高まっています。
③ ベトナムでのZAC販売を開始し海外市場を本格開拓する
2026年よりクラウドERP「ZAC」のベトナムでの販売を本格始動させます。既に日系現地法人からの受注を獲得しており、初年度は数社の導入成功を目指しています。将来的なローカル法人への提供も見据えており、海外拠点の立ち上げやグローバル展開に携わるキャリア機会が創出されています。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年12月期 通期 決算説明資料 P.4
売上収益
8,307百万円
+5.2%
営業利益
2,649百万円
-2.6%
当期利益
1,895百万円
-8.5%
2025年12月期は、クラウドソリューション事業の好調により売上収益83億700万円(前年比5.2%増)と増収を確保しました。営業利益は、人件費の増加やマーケティング事業の苦戦、広告宣伝費の投下等により、26億4,900万円(同2.6%減)となりました。親会社の所有者に帰属する当期利益は、為替差損の影響もあり18億9,600万円(同8.5%減)となりました。
期末時点の通期予想に対する進捗状況は、2025年11月に公表した修正予想値を売上・利益ともに上回っており、順調な着地と言えます。特に、クラウド事業の利益率が44.1%と極めて高い水準にあることが、グループ全体の収益性を支えています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年12月期 通期 決算説明資料 P.7
クラウドソリューション事業
事業内容:ERP(統合基幹業務システム)「ZAC」を中心に、中小から大企業まで幅広いクラウドシステムを開発・提供しています。
業績推移:売上収益56億6,400万円(前年比14.9%増)、セグメント利益24億9,800万円(同15.6%増)と力強い成長を遂げました。
注目ポイント:月次経常収益(MRR)が前年比10.7%増と伸長しており、収益の安定性が極めて高いのが特徴です。今後は「ベトナム販売開始」や「生成AIを応用した機能開発」が重要なテーマとなります。特に、大型案件の獲得に伴う導入支援コンサルタントや高スキルエンジニアへの期待が高まっており、技術を武器に顧客のDXを支援したい方に最適な環境です。
マーケティングソリューション事業
事業内容:大手企業を中心にデジタル広告運用、WEBサイト構築、SNS戦略立案等のマーケティング支援を提供しています。
業績推移:売上収益は26億4,300万円(前年比11.0%減)、セグメント利益は1億4,800万円(同73.4%減)となりました。
注目ポイント:クライアントの予算削減により一時的に苦戦しましたが、2026年3月の事業部長交代と開発本部新設により、V字回復を目指すフェーズにあります。大手企業のブランドを守りつつ地域ニーズに応える「BIプラットフォーム構築」など、技術を融合させた提案が強みです。事業の再生・変革期に立ち会える非常にエキサイティングなステージと言えます。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年12月期 通期 決算説明資料 P.24
2026年12月期の業績予想は、売上収益95億7,200万円(前年比15.2%増)、営業利益29億3,000万円(同10.6%増)と、成長の再加速を見込んでいます。クラウド事業では、受注した大型案件の本稼働が寄与し、ARPA(1顧客あたりの売上)が599.9千円まで向上する想定です 。
成長を支える「人材」への投資も継続しており、次期は販管部門を含め35名前後の新卒採用を予定しているほか、中途採用でも即戦力エンジニアやコンサルタントを積極的に募っています。ベトナム市場への本格参入という新たな市場開拓がスタートするこのタイミングは、自身のキャリアに「海外」や「事業立ち上げ」という色を付けたい転職者にとって、非常に魅力的な機会と言えます。
4 求職者へのアドバイス
同社は「世界に誇れる物を作る」という経営理念のもと、技術とクリエイティブの融合を追求しています。「日本のERPを世界に広める」というベトナム進出のストーリーや、「広告とシステムの境界を無くし顧客価値を最大化する」という開発本部新設の背景を理解し、自身の専門性をどう掛け合わせるかを伝えるのが効果的です。
- 「ベトナムでのZAC販売において、現地のニーズに合わせてどのような機能開発やPMF(プロダクト・マーケット・フィット)を優先して進めていますか?」
- 「開発本部の新設により、これまでの事業別体制と比較して、エンジニアのキャリアパスや技術ナレッジの共有方法はどのように変化しましたか?」
- 「生成AIチームの取り組みにおいて、現在のデータ入力効率化のフェーズから、将来的な経営意思決定支援機能への移行に向けた最大の技術的課題は何だと考えていますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
創業来黒字経営で年成長率110%を継続
自己資本のみでの創業来黒字経営、年成長率110%程度の成長を20年近く継続している。クラウドソリューション事業に関してはまだまだアッパーが見えていない印象で新規クライアントの獲得も可能だと感じる。
(20代前半・企画営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]慢性的な人手不足で改善の兆しが見えない
慢性的な人手不足。社内で発生する問題のほぼ全てのボトルネックが人的リソースに帰結するにも関わらず、一向に改善の兆しが見えない。
(20代前半・法人営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社オロ 2025年12月期 決算短信〔IFRS〕(連結)
- 株式会社オロ 2025年12月期 通期 決算説明資料



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