0 編集部が注目した重点ポイント
① 不採算案件の影響を脱し利益は急回復へ向かう
2025年12月期は一部の請負案件での遅延リカバリー対応により、営業利益が前年比38.5%減と一時的に低迷しました。しかし、2026年12月期上期中にはこれら不採算案件の正常化が完了する見込みです。2026年度の営業利益は前期比90.3%増の6億1,700万円と大幅なV字回復を計画しており、収益性の正常化が鮮明になっています。
② AIエンジニアを100名体制へ拡大し高単価案件を狙う
成長戦略として「高度先端開発」へのシフトを加速させています。現在40名のAIエンジニアを100名以上へ増員する計画を掲げており、AWSやAzureを活用した高単価なクラウド案件のシェア拡大を図ります。2030年までには営業利益率15%を目標としており、先端技術を武器にしたエンジニアとして市場価値を高められる環境が整いつつあります。
③ 中途採用60名の積極計画で組織強化を推進する
2026年12月期の採用計画では、新卒25名に加え、中途採用60名という積極的な増員を予定しています。組織強化に伴い、2026年1Qにはオフィス移転・増床も実施予定です。リソース拡充により大型の請負案件の獲得を目指しており、即戦力としてプロジェクト管理や高度開発を担える人材への期待が非常に高まっています。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年12月期 通期決算説明資料 P.13
売上高
6,716百万円
+3.9%
営業利益
324百万円
△38.5%
当期純利益
234百万円
△40.7%
2025年12月期の通期業績は、売上高6,716百万円(前年比3.9%増)と着実な成長を維持しました。利益面では、不採算となった請負案件のリカバリー対応費用が重荷となり大幅な減益となりましたが、期中に実施した下方修正後の計画に対しては、営業利益で109.0%の達成率となるなど、想定以上のペースで回復が進んでいます。
本決算は通期実績であるため、通期予想に対する進捗評価は100%完了の「順調」と言えます。特に、準委任案件(SES等の技術提供)の売上高が前年比10.9%増と伸びており、不採算案件による請負事業の落ち込みをカバーする形で、全体としての事業規模拡大は継続しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年12月期 通期決算説明資料 P.6
システムインテグレーション
[事業内容]
保険会社や金融機関など、エンタープライズ企業を中心としたシステム開発および保守・運用を提供しています。
[業績推移]
売上高6,607百万円(前年比3.7%増)。不採算案件の影響で一時的に減益となりましたが、売上の柱として安定成長中です。
[注目ポイント]
利益率改善に向け、請負案件の比率を現在の50.6%から60%へ引き上げる方針です。特に地方銀行向けの「与信相談票作成AI」など、AIテーマ案件の受注実績が出ており、最新技術を用いた生産性向上が急務となっています。既存の金融ドメイン知識にAI技術を掛け合わせられる人材にとって、非常にやりがいのあるフェーズです。
クラウドサービス
[事業内容]
店舗向けの販売促進策の推進や、クラウドベースの導入支援サービスを展開しています。
[業績推移]
売上高108百万円(前年比18.6%増)。導入店舗数の増加に伴い、2ケタ成長の好調な推移を見せています。
[注目ポイント]
全社売上に占める割合はまだ小さいものの、成長率ではSI事業を上回る注力領域です。今後の展望として20.0%増のさらなる成長を見込んでおり、SaaSビジネスの知見やカスタマーサクセスの経験を持つ人材の活躍の場が広がっています。ストック型の収益基盤を強化する戦略において、重要な役割を担います。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年12月期 通期決算説明資料 P.19
2026年12月期の通期予想では、売上高7,535百万円(前期比12.2%増)、営業利益617百万円(前期比90.3%増)と、過去最高の更新を目指す野心的な計画を打ち出しました。不採算案件については、2025年度を通じて回復に努めた結果、すでに正常化の目処が立っており、下期からは本来の利益率水準(営業利益率8%以上)へ回帰する見通しです。
採用面では、R&Dでの成果が確認された「開発コードのAI生成」や「テスト用データのAI生成」を実案件に投入し、生産性を飛躍的に高める方針です。人件費や外注費の上昇という課題はありますが、高度先端案件へのシフトによる単価向上でこれを吸収します。配当についても、配当性向30%を目安とした105円の安定配当を継続する方針で、株主・従業員双方に還元できる強固な経営基盤の構築を進めています。
4 求職者へのアドバイス
HINT 志望動機のヒント
「不採算案件の正常化」という課題を乗り越え、AIエンジニア100名体制という新たな成長ステージへ移行するタイミングです。金融・保険という専門性の高いドメイン知識と、AI・クラウドという先端技術を掛け合わせる戦略に共感できる点は、強力な志望動機になります。特に、生産性をAIで改善するという具体的な方針に対し、自身のスキルがどう貢献できるかを語るのが効果的です。
Q&A 面接での逆質問例
・「不採算案件の再発防止に向け、プロジェクト管理体制や審査プロセスにおいて、具体的にどのような強化策を講じられていますか?」
・「AIエンジニア100名体制に向け、中途入社者が先端技術を習得するための教育環境や、R&Dチームとの連携はどのように行われていますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
決められた評価制度がある
決められた評価制度があるが所属する部で評価されないなどがある、また評価制度はほぼ機能しておらず課長クラスの個人的見解などで評価が決まるためあまり意味を成していないです。
(20代後半・プロジェクトリーダー・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- ノバシステム株式会社 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)
- ノバシステム株式会社 2025年12月期 通期決算説明資料



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