エプコの転職研究 2025年12月期決算に見るキャリア機会

エプコの転職研究 2025年12月期決算に見るキャリア機会

エプコの2025年12月期決算は、再エネサービスの爆発的な成長により増収増益を達成。純利益は前年比29.9%増と好調に推移しました。「脱炭素×建築DX」を掲げ、主力を再エネ・施工管理・BIMへとシフトさせる同社で、転職希望者がどのような役割を担えるのか、その将来性と採用の注目点を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

再エネ事業の躍進で純利益29.9%増を達成する

2025年12月期は、東京都のパネル設置義務化などの政策を追い風に、太陽光発電や蓄電池を扱う再エネサービスが大幅な増収増益を牽引しました。持分法投資利益の増加に加え、政策保有株式の売却益なども寄与し、親会社株主に帰属する当期純利益は前年比+29.9%の4億2400万円に到達。成長領域への資源集中が結実しています。

合弁事業の再編で国内の再エネ施工体制を強化する

2025年において、海外合弁会社である班皓艾博科(Banhao EPCO)の持分一部譲渡や、MEDX株式会社の清算など、事業ポートフォリオの構造改革を断行しました。これにより、今後は国内の成長ドライバーであるTEPCOホームテックやENE'sに経営資源を集中させる体制が整っています。再エネ領域での専門キャリアを築きたい転職者にとって、非常に明確な事業方針と言えます。

DXプロジェクトの推進で設計業務の生産性を高める

住宅着工戸数の減少という厳しい市場環境に対し、設計サービス部門では「D-TECH 2.0プロジェクト」を推進しています。デジタル化による業務フロー改善や自動検図システムの開発により、生産性を飛躍的に向上させる計画です。既存事業の収益基盤をDXで再構築するフェーズにあり、建築×ITの領域で変革を主導できる人材の重要性が増しています。

1 連結業績ハイライト

売上高は前年比11.5%増と二桁成長を記録。再エネ領域の拡大がグループ全体の収益構造を力強く押し上げています。
2025年12月期 通期連結業績概況

出典:2025年12月期 本決算説明資料 P.4

売上高
6,252百万円
+11.5%
経常利益
481百万円
+9.1%
当期純利益
424百万円
+29.9%

当連結会計年度の業績は、売上高62億5200万円、経常利益4億8100万円と増収増益で着地しました。特筆すべきは再エネサービス部門の成長で、外部顧客への売上高が前年比+52.5%と爆発的に伸長しています。設計・メンテナンスの両サービスは市場環境の影響を受け微減益となりましたが、グループ全体では主力事業の切り替えが奏功しています。

通期予想に対する進捗状況については、最終的な純利益が予想を上回り、前年実績を大きく超える結果となりました。2026年度に向けた強気な成長投資を継続できる財務基盤を維持しており、採用活動への積極的な投資も期待できる状況です。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

再エネサービスが「成長の柱」として確立。各事業がDXによる変革期にあり、専門性を発揮できる領域が広がっています。
セグメント別ハイライト

出典:2025年12月期 本決算説明資料 P.5

再エネサービス事業

事業内容:住宅・商業施設向けの太陽光発電、蓄電池、EV充電器等の設置工事を請け負う領域です。

業績推移:売上高21億300万円(前期比+52.5%)、経常利益2億5800万円(同+38.9%)と驚異的な伸びを示しました。

注目ポイント:子会社のENE'sでは大手ハウスメーカーからの直接受注が拡大しており、施工エリアを関東から全国へ拡大中です。急増する需要に対し、施工管理や安全・品質管理などの技術職、およびエリア拡大を支える営業部門の強化が最優先課題となっています。

注目の職種:施工管理、安全品質管理、再エネ設備営業、プロジェクトマネージャー

メンテナンスサービス事業

事業内容:住宅会社に代わり、施主様からの修理受付やメンテナンス提案を行うカスタマーサクセス領域です。

業績推移:売上高19億3300万円(前期比3.8%減)、経常利益2億9100万円(同6.5%減)となりました。

注目ポイント:エネルギー企業向けのスポット業務終了による反動減があったものの、下半期からは新規受託により回復基調にあります。AIを活用した業務フロー改革や管理業務の自動化を推進しており、コンタクトセンターの高度化を担うDX人財の募集が活発化しています。

注目の職種:センター運営マネージャー、DX推進、カスタマーサクセス、システム開発

設計サービス事業

事業内容:低層住宅を中心に、設備設計や積算、コンサルティングサービスを提供する創業来の基幹事業です。

業績推移:売上高22億1400万円(前期比0.1%減)、経常利益3億4500万円(同4.1%減)と堅調に推移しています。

注目ポイント:住宅着工減のマクロ影響を受けつつも、エネルギー設計やBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)などの高付加価値領域へシフトしています。中国拠点との連携強化や、目視チェックを廃止する共通検図システムの開発など、設計の概念を変えるエンジニアリング力が求められています。

注目の職種:設備設計エンジニア、BIMコンサルタント、CADシステム開発、構造設計

3 今後の見通しと採用の注目点

2026年度は全てのセグメントで成長を見込み、経常利益ベースで約30%の大幅な増益を計画しています。
2026年12月期 連結業績予想

出典:2025年12月期 本決算説明資料 P.18

次期(2026年12月期)は、売上高66億8000万円、経常利益6億2400万円(前期比+29.8%)を計画しています。特に注目すべきは、住宅トップランナー制度の全国拡大に伴う太陽光発電設置需要のさらなる高まりです。これに対応するため、子会社のENE'sでは要員数を55名から67名へ増強し、武蔵浦和への本社移転による執務環境の改善も実施します。

また、設計・メンテナンスの両事業では「労働生産性の向上」を掲げ、価格改定の交渉とDX投資を並行して進めます。人的資本経営への取り組みも本格化しており、2025年度には20名が第二種電気工事士に合格するなど、リスキリング支援も充実しています。未経験分野への挑戦を志す求職者にとって、学習サポート体制が整っている点は大きな魅力です。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

「脱炭素社会の実現」というマクロな社会課題に対し、住宅設備の設計から施工、アフターメンテナンスまでを一気通貫で手がける唯一無二のポジションを強調しましょう。特に、主力事業を既存の設計から再エネ・DX領域へダイナミックにシフトさせている過渡期にあるため、「変革期にある組織で、自分の手で新しい収益の柱を創り上げたい」という意欲は高く評価されるはずです。

Q&A

面接での逆質問例

「再エネサービスを関東から全国へ展開するにあたり、施工パートナーとの提携強化や品質管理体制の構築において、どのような課題を感じていらっしゃいますか?」といった、具体的な事業拡大フェーズを踏まえた質問が有効です。また、「D-TECH 2.0プロジェクトにおいて、現場の設計者からITシステムへのフィードバックをどのように組織化しているか」を尋ねることで、現場重視の姿勢をアピールできます。

5 転職者が知っておきたい現場のリアル

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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休暇は取りやすく働き方の融通は利く

私は出産・育児・介護の当事者ではないが、休暇は取りやすいと思う。また、時短勤務をしている方もおり、働き方の融通は利くように思う。

(30代前半・CADオペレーター・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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今後年収が上がる期待ができず不安

年収については、社内の雰囲気を見ていた限りでは今後年収が上がる期待ができず、今後の生活に不安を感じた。

(30代前半・CADオペレーター・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
  • 2025年12月期 本決算説明資料

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。