【平均年収449万円】エプコ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

【平均年収449万円】エプコ 転職ガイド:知っておきたい給与と業績(2025年12月期)

エプコは、住宅分野とエネルギー分野を主たる事業領域とし、再エネサービス、メンテナンスサービス、設計サービスなどをグループ各社とともに展開しています。連結従業員数は約600名です。売上高は一貫して増加傾向にあり、直近の業績は増収増益となりました。


目次

※本記事は、株式会社エプコ の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月24日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。

1. 企業概要:どんな会社?


エプコグループは、住宅分野とエネルギー分野を主たる事業領域とし、再エネサービス、メンテナンスサービス、設計サービスを提供しています。住宅の省エネルギー化、カスタマーセンター業務、低層住宅の設計・コンサルティングを手掛けています。

エプコの単体従業員数は366名、連結従業員数は600名です。セグメントは設計サービス、メンテナンスサービス、再エネサービスの3つです。

主な国内グループ会社は、ENE's(再エネサービス)などです。

2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?


エプコは、住宅のライフサイクル全般に関わるサービスを提供する企業です。同社グループの事業特性や規模から、従業員の給与水準や働き方にはどのような傾向があるのか、有価証券報告書から読み取れる情報をもとに見ていきましょう。

■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢


同社単体の平均勤続年数は8.7年であり、平均年齢は42.4歳となっています。これらのデータからは、従業員が一定期間在籍し、経験を積んでいる傾向がうかがえます。

項目 数値
平均年間給与 4,488,619円
平均勤続年数 8.7年
平均年齢 42.4歳
単体従業員数 366人
連結従業員数 600人
単体のグループ内比率 61.0%


同社グループは、連結子会社の一部において確定給付型の退職給付制度を採用しています。退職一時金制度もありますが、支給条件や金額の算定方法は有価証券報告書では確認できないため、就業規則や募集要項で確認する必要があります。

■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方


エプコグループは、「住まいと暮らし、環境を支える」をミッションに掲げ、人的資本を最も重要な価値創造の源泉と捉えています。2025年2月に策定した中期経営計画の実現に向け、「人材ポートフォリオの転換」と「ダイバーシティ・イノベーション」を人材戦略の柱としています。

同社グループが求める人材像は、中期経営計画の実現に向けリーダーシップを発揮できる人材、主体的に学び専門性を身につけ新しいことに挑戦できる人材、そして常識を疑い革新を起こせる人材です。再エネ領域への人材シフトやDXによる住宅領域の生産性向上、新規事業領域の創出を通じて、人材ポートフォリオの転換を図っています。

ダイバーシティ・イノベーションの推進では、男女比率がほぼ同数で外国籍社員比率が27%という組織の特徴を活かし、次世代経営人材の登用やグローバルな人材活用、高度専門技術者の確保、聴覚障碍者の積極的採用に取り組んでいます。人材育成においては、コンプライアンス研修や階層別研修、事業領域別のスキル育成プログラムを提供し、電気工事士やITパスポートの取得促進も行っています。社内環境整備として、エンゲージメントサーベイの実施、テレワークや時短勤務などの柔軟な働き方を可能にする人事制度、女性活躍推進活動「ルミライズ」を通じた子育て支援策の検討、健康経営の推進、快適な職場づくりに注力しています。

■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標


有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。

法定開示


連結子会社は法定開示の公表義務対象外のため、提出会社単体のデータを示します。

指標 数値
管理職に占める女性労働者の割合 24.3%
男性労働者の育児休業取得率 100.0%
労働者の男女の賃金の差異(全労働者) 66.4%
労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) 70.2%
労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) 85.5%

人材登用方針

指標 数値
女性管理職登用率 24.3%

人材育成方針

指標 数値
リーダー研修受講率 78.2%

社内環境整備方針

指標 数値
健康診断有所見率 73.9%

3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?


エプコは、住宅分野とエネルギー分野を主軸に、再エネサービス、メンテナンスサービス、設計サービスの3つの事業を展開しています。脱炭素社会の実現と安心できる暮らしへの貢献を目指し、社会課題の解決に取り組んでいます。

■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか


同社グループは、住宅及びエネルギー分野における多様なサービスを通じて収益を上げています。主に新築・既存住宅の省エネルギー化やメンテナンス、住宅設計に関するサービスを提供しており、顧客のニーズに応じた幅広いソリューションを展開しています。国内市場が収益の大部分を占めており、海外比率は低い傾向にあります。また、当連結会計年度においては、株式会社一条工務店への売上高が全体の約2割を占めるなど、特定の顧客への収益集中も見られます。

再エネサービス

主に新築・既存住宅における省エネルギー化に関する企画、提案、設計及び施工業務を提供しています。太陽光発電システムや蓄電池、オール電化設備など、創エネ・蓄エネ・省エネを実現する設備の設置を通じて脱炭素社会の実現に貢献しています。収益は、太陽光発電及び蓄電池の設置工事やパネル点検工事の請負から得ています。運営は、国内ではTEPCOホームテック株式会社(持分法適用会社)及び株式会社ENE's、海外では広東聯塑艾博科住宅設備設計服務有限公司(持分法適用会社)が行っています。当連結会計年度は、請負業務が好調に推移し、売上高が大きく増加しました。

メンテナンスサービス

住宅会社から既設住宅を対象としたカスタマーセンター業務を受託しています。住宅全般のメンテナンスに関する相談や依頼を受け付け、必要に応じた修理やメンテナンス手配を実施しています。収益は、メンテナンス対応業務や顧客情報管理業務から得ています。当連結会計年度は、既存顧客へのサービスライン拡充や新規顧客開拓があったものの、一部顧客との取引終了により売上高は減少しました。

設計サービス

低層住宅を新築する際に、工事コスト・作業工数の削減及び工事品質の向上を実現するため、住宅会社等に対して設計及びコンサルティングサービスを提供しています。給排水設備設計、電気設備設計、太陽光発電に関する設計・経済シミュレーション業務などを手掛けています。収益は、建築設備の設計・積算受託業務やコンサルティング業務、設備工業化部材の加工情報提供業務から得ています。当連結会計年度は、新設住宅着工戸数の減少の影響を受け、売上高はほぼ横ばいとなりました。

セグメント 売上高(2024年12月期) 売上高(2025年12月期)
設計サービス 22.2億円 22.1億円
再エネサービス 13.8億円 21.0億円
メンテナンスサービス 20.1億円 19.3億円

■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移


同社グループの過去5期間の業績を見ると、売上高は一貫して増加傾向にあります。経常利益と親会社株主に帰属する当期純利益は変動が見られるものの、直近の当連結会計年度では前期から増加しています。

項目 2021年12月期 2022年12月期 2023年12月期 2024年12月期 2025年12月期
売上高 47.0億円 48.2億円 50.6億円 56.1億円 62.5億円
経常利益 3.7億円 2.2億円 4.3億円 4.4億円 4.8億円
経常利益率 7.9% 4.5% 8.4% 7.9% 7.7%
親会社株主に帰属する当期純利益 6.6億円 3.6億円 6.3億円 3.3億円 4.2億円
1株当たり当期純利益(円) 73.85 40.28 70.14 36.58 47.47

■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る


同社グループの従業員1人あたりの売上高は、前期からわずかに増加しており、生産性が向上している傾向が見られます。従業員1人あたりの営業利益は前期から横ばいとなっており、安定した収益創出力を維持していることがうかがえます。

指標 2024年12月期 2025年12月期
従業員1人あたり売上高(連結) 10.3百万円 10.4百万円
従業員1人あたり営業利益(連結) 0.6百万円 0.6百万円

4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?


エプコグループは、堅実な財務基盤と安定したキャッシュフローを維持しています。これにより、事業の持続的な成長と従業員の安定した働き方を支える基盤が整っていることがうかがえます。

■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み


エプコグループは、高い自己資本比率を維持しており、強固な財務基盤を築いています。手元資金も増加傾向にあり、事業運営における安定性が高い状態です。このような財務状況は、事業の継続性や将来の成長投資を支える上で重要な要素となります。

指標 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
純資産 46.5億円 46.7億円
自己資本比率 79.8% 80.0%
ROE(自己資本利益率) 7.0% 9.1%
現金及び預金 21.7億円 28.2億円

■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ


エプコグループの当連結会計年度における営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益や減価償却費の計上などにより、資金の増加を示しています。投資活動によるキャッシュフローも、貸付金の回収や関係会社の清算、関係会社出資金の売却による収入などにより、資金の増加となりました。財務活動によるキャッシュフローは、配当金の支払額が発生したことにより、資金の減少となっています。

本業で安定的に資金を生み出し、投資活動でも資金を確保していることから、事業の成長と安定した経営基盤がうかがえます。このような資金の流れは、将来の事業展開や雇用、給与の安定性にも寄与すると考えられます。

項目 2024年12月期(前期) 2025年12月期(当期)
営業CF 3.2億円 3.7億円
投資CF △3.9億円 5.7億円
財務CF 2.1億円 △2.9億円
フリーCF(営業CF+投資CF) △0.7億円 9.4億円

■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント

① 継続企業の前提に関するリスク

継続企業の前提に関する特記事項はありません。

② 事業構造・収益性に関するリスク

同社グループの事業は、主たる得意先が住宅会社であることから、住宅市場の動向が受託状況に影響を及ぼす可能性があります。また、中国の子会社が生産拠点として重要な位置を占めており、海外における法律改正、規制強化、社会的・経済的混乱、物価水準の上昇などが財政状態及び経営成績に影響を与えるリスクがあります。

③ 人材・組織に関するリスク

同社グループの設計サービス及びメンテナンスサービスは労働集約的な事業であり、人材の確保・育成が重要な課題であると認識されています。必要な人材を確保・育成できない場合や、人件費が急激に上昇した場合には、業務運営や業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

④ 雇用安定性・リストラ

解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。

5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?


エプコは、社会課題の解決と国民生活への貢献を存在目的とし、人々の住まいと暮らしを支えるインフラ企業を目指しています。脱炭素社会の実現と建築DXを推進し、持続可能な社会の実現に貢献する企業風土を醸成しています。

■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか


エプコグループは、働く社員とその家族の幸福を追求することを経営理念としています。社会問題を解決し、国民生活に貢献することを存在目的とし、世界の人々の住まいと暮らしを支えるインフラ企業を目指しています。

また、同社グループは「HCDs(Housing Carbon Neutrality Digital Solutions)」をパーパス(存在意義)に掲げ、デジタル技術で住まい・暮らし・地球環境を支えることを目指しています。

■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー


エプコグループでは、「お客様からパートナーと認められる思考と行動をする」ことを行動規範としています。社会問題を解決するサービス・技術を提供し、人々の暮らしを支える強固な社会インフラ企業となることを企業像としています。

同社グループが求める人材像は、中期経営計画の実現に向けリーダーシップを発揮し、主体的に学び専門性を身につけ、新しいことに挑戦できる人材です。また、常識を疑い、革新を起こせる人材を求めています。

■(3) 経営課題と今後の重点テーマ


同社グループは、中期経営計画の実現に向け「変化への挑戦」をスローガンに掲げ、「脱炭素×建築DX」を推進し、社会課題の解決に貢献しています。再エネサービスでは、拠点・人員拡充やM&Aを含めた体制整備を進めています。

メンテナンスサービスでは、住宅履歴データ活用や新サービス開発、音声解析・データ分析・AI等の最新技術導入によるサービス品質向上に取り組んでいます。新規事業領域として、火災保険関連事業やデータ活用事業にも積極的に取り組む方針です。

設計サービスでは、DXを活用した生産性向上施策「D-TECH2.0プロジェクト」を推進し、成長分野への人材ポートフォリオ転換を図っています。

6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?


エプコは、経営の透明性を重視し、迅速な意思決定と業務執行を通じてコーポレート・ガバナンスの充実を図っています。取締役会は社外取締役を多く含む構成で、監督機能の強化を目指しています。

■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か


エプコの筆頭株主は代表取締役グループCEOである岩崎辰之氏であり、創業家が経営の基盤を支えていることがうかがえます。また、パナソニックホールディングスやLIXILといった大手事業会社が上位株主として名を連ねており、幅広いステークホルダーに支えられた資本構成となっています。

株主名 持株比率
岩崎 辰之(常任代理人 三菱UFJ銀行) 27.74%
パナソニックホールディングス 11.17%
LIXIL 5.19%

■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか


同社の役員は6名(男性5名・女性1名)で構成され、女性役員比率は16.6%です。代表取締役グループCEOは岩崎辰之氏が務めています。社外取締役比率は66.7%です。

氏名 役職 主な経歴
岩崎 辰之 代表取締役グループCEO 1990年4月有限会社エプコ設立代表取締役社長就任、1992年6月同社設立代表取締役社長就任、2012年4月同社代表取締役グループCEOより現職。
吉原 信一郎 取締役 2002年1月同社入社経営企画室長、2002年4月同社取締役就任、2025年3月同社取締役より現職。


社外取締役は、渡邊将志氏(株式会社ニチリョク 代表取締役社長・監査等委員)、秋野卓生氏(弁護士法人匠総合法律事務所 代表社員・監査等委員)、田村正氏(株式会社マルチット 代表取締役・監査等委員)、一木裕佳氏(日経BP総合研究所 人的資本経営フェロー・監査等委員)です。

エプコは監査等委員会設置会社であり、監査・監督機能の強化と迅速な意思決定・業務執行により、経営の透明性と効率性を図る体制を構築しています。取締役会は6名中4名が社外取締役で構成され、監査等委員会は4名全員が社外取締役です。

■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計


エプコの役員報酬は、株主総会で決議された報酬限度額の範囲内で、各役員の職務と責任、実績に応じて決定されています。基本報酬は月額の固定報酬であり、国内同業他社の水準や同社グループの業績、従業員の賃金水準を考慮して決定されています。また、企業価値向上へのインセンティブとして、譲渡制限付株式報酬制度も導入されています。

区分 人数 総額 1人あたり平均
取締役(監査等委員及び社外除く) 2名 47百万円 23.3百万円
社外役員 4名 16百万円 4.0百万円


なお、報酬等の総額62.7百万円は、取締役(監査等委員を除く)2名と社外役員4名への支給額の合計です。

個人別報酬が開示されている役員は、連結報酬等の総額が1億円以上である者が存在しないため、記載されておりません。

※本記事は、有価証券報告書などの公開情報から、転職・就職活動に役立つ情報をまとめたものです。内容の充実に努めていますが、掲載時点の情報であることをご留意ください。気になる点やご指摘があればお気軽にお知らせください。

この記事の執筆者

上場企業の有価証券報告書から、事業内容・業績推移・平均年収などの客観的データを抽出。求人票の裏側にある「企業のリアル」を、転職志望者の視点で分かりやすく解説します。


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