アトラグループの転職研究 2025年12月期決算に見るキャリア機会

アトラグループの転職研究 2025年12月期決算に見るキャリア機会

アトラグループの2025年12月期決算は、主力事業が牽引し営業利益がコロナ後最高益を更新。玩具事業の構造改革を断行する一方で、AIや医療連携など新領域を拡大中です。「なぜ今アトラなのか?」「転職希望者がどの事業で、どんな役割を担えるのか」を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

主力事業が牽引し営業利益は大幅増益を達成

2025年12月期の営業利益は前年比2477.8%増の1億4,081万円となり、コロナ後の最高益を更新しました。玩具販売事業の不振による減収を、主力のA-COMS(エーコムス)事業の成長で補う構造となっており、収益性の高いビジネスモデルへの転換が着実に進んでいます。専門性の高い経営支援サービスでのキャリア機会が広がっています。

セグメント名称をA-COMS事業へ刷新

当連結会計年度より、報告セグメントの名称を「鍼灸接骨院支援事業」から「A-COMS事業」へ変更しました。これは、基幹システムを軸としたプラットフォーム戦略を明確にするための構造的変化です。システムの拡張性を活かした新機能開発や他社提携が加速しており、IT×ヘルスケアの領域で専門性を発揮したい人材にとって注目すべき転換点と言えます。

玩具販売事業の抜本的な構造改革を断行

不採算が続く玩具販売事業において、2025年度に7店舗を閉店したのに続き、2026年度もさらなる不採算店の整理を計画しています。今期中にマイナス要因を出し切るという強い方針が示されており、経営リソースを成長分野である鍼灸接骨院支援や介護支援へ集中させる動きが鮮明になっています。主力事業での採用強化が期待されるフェーズです。

1 連結業績ハイライト

玩具販売事業の不採算店閉店により減収となったものの、利益率の高いオリジナル機材の販売比率向上により、各利益項目で大幅な改善が見られました。
2025年12月期 通期実績 損益計算書

出典:2025年度 決算短信補足資料 P.14

売上高 3,927,223千円 (前年比 7.3%減)
営業利益 140,812千円 (+135M 増益)
経常利益 148,543千円 (+147M 増益)
当期純利益 258,292千円 (前年赤字より黒字転換)

2025年12月期の業績は、主力のアトラ請求サービスが前年比111.3%と伸長したことが大きな利益貢献となりました。売上高は下方修正後の計画比103.3%となり、営業利益は117.3%と目標を上回る達成を見せています。特に、自費施術用オリジナル機材の販売比率が前期より26.7ポイント改善し、利益率向上に寄与しました。

通期予想に対する進捗状況については、11月の上方修正後も着実に数値を積み上げ、全利益項目で100%以上の達成となりました。投資有価証券の売却益も加わり、自己資本比率が34.9%から41.1%へ大きく向上するなど、財務体質の健全化も進んでいます。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

基幹システムA-COMSを核としたエコシステムの構築が進んでおり、特にITを活用した接骨院の経営支援や自費施術の拡大が成長のドライバーとなっています。
2026年12月期 セグメント別通期計画

出典:2025年度 決算短信補足資料 P.21

A-COMS事業(鍼灸接骨院支援)

【事業内容】 療養費請求代行(アトラ請求サービス)、院内管理システム「A-COMS」、集客予約システム「HONEY-STYLE」、機材消耗品販売、フランチャイズ展開を包括的に提供しています。

【業績推移】 アトラ請求サービスが前年比11.3%増と好調で、有料会員増によりHONEY-STYLEも29.0%増と大幅伸長。利益面でもセグメント益が312.4%増と急拡大しました。

【注目ポイント】 保険療養費に過度に依存しない、自費施術メニューの導入支援に注力しています。AI検査機器「アトラゲージ」の販売強化により、施術の可視化と高単価化を促進。NECとの「歩行センシング」やメディアシークとの「ブレインテック」連携など、最新テクノロジーを活用した高付加価値サービスの開発が進んでいます。これらを院へ提案し、伴走するコンサルティング営業やシステム開発人材の需要が高まっています。

注目職種: 法人営業(接骨院コンサル)、ITエンジニア、新規事業開発

介護支援事業(ほねつぎデイサービス)

【事業内容】 柔道整復師の技術を活かし、機能訓練に特化した「ほねつぎデイサービス」のフランチャイズ及び直営運営を行っています。

【業績推移】 2025年度は前年比14.9%減となりましたが、2026年度は16.3%増の増収計画を掲げており、既存店サポートと複数出店に注力するフェーズです。

【注目ポイント】 「痛みの緩和」と「若返り」を目指した独自の機能訓練プログラムが強みです。柔道整復師という専門人材の活躍の場を介護領域へ広げる戦略をとっており、鍼灸接骨院運営ノウハウをリハビリに転用しています。高齢化に伴う市場拡大を見据え、介護現場のDX推進や運営効率化を担う管理職候補が求められています。

注目職種: エリアマネージャー、機能訓練指導員、施設運営管理

玩具販売事業

【事業内容】 株式会社ペリカンにより、玩具・文具等の小売店を展開しています。

【業績推移】 不採算店舗の閉店により売上は12.1%減となりましたが、損失額は縮小。2026年度は売上高40%減の抜本的構造改革を計画しています。

【注目ポイント】 現在、事業構造の最適化を断行中であり、全社の利益率を押し下げる要因を排除する方針です。既存店では人気商品の確保などによる売上増加を図っており、小売現場の生産性向上や在庫管理の最適化に強みを持つ人材にとって、改革の最前線を経験できる環境と言えます。

注目職種: 店舗管理、MD、物流管理

3 今後の見通しと採用の注目点

2026年12月期は、玩具販売事業の構造改革により連結売上高は35億円(10.9%減)を見込む一方、主力のA-COMS事業での積極投資と領域拡大を継続します。
2026年12月期の位置付け

出典:2025年度 決算短信補足資料 P.19

2026年度は「構造改革の断行」と「周辺領域の拡大」を掲げる重要な1年となります。A-COMS事業では、請求代行システムの他社からの乗換獲得に注力するとともに、医療連携事業の拡大を目指します。接骨院で完治困難な症例を専門医療機関へ繋ぎ、その後のリハビリを再び接骨院が担うという「医療連携のインフラ化」を進める計画です。

また、クオンタムリープ株式会社との資本業務提携を通じ、新たな成長戦略の策定に着手しています。AIや最先端センサーを活用した「新しい施術サービスの提供」は、従来の業界の枠を超えた取り組みであり、DXや最先端医療テクノロジーに関心のある層にとって、非常に挑戦的な環境が整いつつあります。

4 求職者へのアドバイス

HINT 志望動機のヒント

同社は接骨院の「ITインフラ」を握る強固なビジネス基盤を持っています。単なる物販ではなく、A-COMSという基幹システムを通じて「接骨院の経営を根底から変える」ことに魅力を感じると伝えましょう。特に、自費施術拡大のためのAI検査機器導入や、大手企業(NEC等)との提携プロジェクトなど、「ヘルスケア×最先端技術」による社会課題解決への意欲を示すのが効果的です。

Q&A 面接での逆質問例
  • 「A-COMSと最先端医療連携が進む中、現場のコンサルタントにはどのような専門知識や介在価値が求められますか?」
  • 「玩具事業の構造改革後に、経営リソースを最も集中させていく予定の新規サービス領域について教えてください。」
  • 「NECやメディアシーク社との共創プロジェクトにおいて、中途採用者がリーダーシップを発揮できる機会はどの程度ありますか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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残業手当がしっかりと給付されていた

残業手当がしっかりと給付されていた為に、月給水準も高かった。派遣社員や、パートで契約している方も多く、その方たちも時給が良いという声はよく聞きました。

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住宅手当などは一切ありません。教育制度もなくすべてOJTとなります。

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※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • アトラグループ株式会社 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
  • アトラグループ株式会社 2025年度 決算短信補足資料

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。