0 編集部が注目した重点ポイント
① アルバイト領域で利益体質への構造転換を断行する
2025年4Q(第4四半期)より、主力のアルバイト領域において売上成長よりも収益性の改善を最優先する方針へ転換しました。マッハボーナスの提供終了や競合の投資強化という急激な環境変化を受け、高収益案件への集中と広告運用の最適化を進めています。2026年上期中にこの構造転換を完了させる計画であり、効率的な事業運営スキルを持つ人材への期待が高まっています。
② キャリア領域が10.0%増収と成長の柱に進化する
アルバイト領域が苦戦する一方で、キャリア領域は前年比10.0%の増収を達成しました。特にITエンジニア向け「転職ドラフト」では、人材紹介サービスの利用者数が前年比124%と爆発的に伸びており、リブランディングの成果が明確に現れています。成長領域でのキャリア構築を目指すエンジニアやキャリアアドバイザーにとって、非常にチャンスの多いフィールドといえます。
③ 2026年下半期の四半期黒字化を必達目標に据える
2025年12月期は連結赤字となりましたが、2026年度は四半期単位での黒字化を明確な目標に掲げています。大型プロモーションを一時留保し、地力のあるサービス改善とオペレーションの磨き込みに注力するフェーズです。V字回復のプロセスを当事者として経験できる、稀有なタイミングでの参画となります。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年12月期決算補足説明資料 P.20
※調整後EBITDA = 営業利益 + 減価償却費 + のれん償却額 + 株式報酬費用 + M&A関連費用(事業の実態に近い収益力を測る指標)
2025年12月期は、主力事業である「マッハバイト」における「マッハボーナス(採用お祝い金)」の提供終了や、競合他社の投資強化に伴う広告費高騰が大きく響き、営業赤字3.6億円となりました。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益は投資有価証券の売却益3.7億円を計上したことで、2,200万円の黒字を確保しています。修正後の通期業績予想に対しては売上高で100.7%の達成となっており、期中に方針転換した「収益性重視」の施策は着実に実行されています。 当期の連結業績は計画値に対して概ね順調な進捗といえます。特に下半期にかけて赤字幅が縮小傾向にあり、2026年度に向けた「筋肉質な組織」への変革が進んでいる点は、中長期でのキャリアを考える求職者にとって前向きな材料です。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年12月期決算補足説明資料 P.27
アルバイト領域(マッハバイト)
【事業内容】
採用お祝い金が特徴の求人サイト。独自の表示アルゴリズムと成果報酬型モデルを強みとし、効率的なマッチングを実現するプラットフォームです。
【業績推移】
売上高32.0億円(前年比▲18.7%)。お祝い金終了による応募数減少と、競合との激しい価格競争により減収となりました。
【注目ポイント】
現在、利益の出やすい構造への転換を完了させるため、「データ×スピード」を軸にした新たなユーザー体験の創出に注力しています。広告運用に頼りすぎない指名検索の最大化や、マッチング精度の向上を担うプロダクト企画・データ分析人材のニーズが急速に高まっています。
キャリア領域(転職ドラフト・転職会議・batonn)
【事業内容】
ITエンジニア向け年収提示型スカウト「転職ドラフト」や、口コミサイト「転職会議」、面接最適化クラウド「batonn」などを展開しています。
【業績推移】
売上高17.8億円(前年比+10.0%)。特に転職会議が増収を牽引し、転職ドラフトもエージェント経由の成約が拡大しています。
【注目ポイント】
ITエンジニアの「生存戦略」を支援するリブランディングが奏功し、人材紹介サービスの利用者が124%増と急成長中。既存のプラットフォームを活かした新規サービスの立ち上げやAI活用も進んでおり、0から1、1から10へのグロース経験を積みたい人材に最適です。
不動産領域(イエシル)
【事業内容】
マンションの資産価値や住環境データを提供する、透明性の高い不動産情報サイト「IESHIL(イエシル)」を運営しています。
【業績推移】
売上高6.5億円(前年比▲10.9%)。買取再販事業の決済タイミングの影響により、一時的に減収となりました。
【注目ポイント】
コンテンツの拡充によりサイト閲覧者数は前年比+97%と倍増しており、集客力は極めて好調。今後はこの膨大なユーザー層を活用したマネタイズポイントの拡大(新規商品開発)を予定しており、不動産業界にDXをもたらす挑戦が可能です。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年12月期決算補足説明資料 P.46
2026年度は、中期経営計画を推進しつつも、まずは収益性の改善による四バック期黒字の実現を最優先事項としています。特に第1四半期(1Q)は構造転換に伴う一時的なコストが発生しますが、第2四半期(2Q)から赤字幅を大幅に縮小させ、下半期での黒字化を狙うロードマップです。 採用においては、投資の蓋然性を厳しく判断する方針であるため、自律して利益創出に寄与できる専門人材への要求レベルが高まっています。一方で、中期方針である「M&A」については機動的に実施する方針を継続しており、外部の成長エンジンを取り込むためのソーシング体制も強化されています。単なる事業運営に留まらず、経営の意思決定に直結する戦略的な役割を求める人材にとって、実り多い環境となるでしょう。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
現在はマッハボーナス等の「旧来の勝ちパターン」から脱却し、データ利活用と独自の体験価値で再成長を目指す「第二創業期」とも呼べるフェーズです。「提供された手法をこなす」のではなく、「環境変化に合わせてサービス構造自体を再構築したい」という構造改革への意欲を伝えると、経営層の関心と強く合致するでしょう。
面接での逆質問例
「2026年下半期の黒字化に向けて、現場のオペレーションにおいて現在最も優先度の高いKPIは何ですか?」「エンジニアやクリエイティブの力が、収益性の低い案件から高い案件への誘導・最適化にどのように活用されていますか?」など、事業構造の転換を自分事として捉えた質問が効果的です。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
20代としての成長環境としては素晴らしい
やりがいはかなり感じられた。裁量権の与えられる環境で動きたい人にはぴったりの職場かもしれない。20代としての成長環境としては素晴らしい。
(20代前半・商品開発・男性) [キャリコネの口コミを読む]福利厚生はあまり充実していなかった
福利厚生はベンチャー企業ということもあり、あまり充実していなかったような気がする。実用的なものは特になかった。もっと家賃補助などがしっかりしていたらよかったと思うが、求めすぎなのかもしれない。
(20代前半・商品開発・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社リブセンス 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 株式会社リブセンス 2025年12月期 決算補足説明資料 (2026年2月13日発表)



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