0 編集部が注目した重点ポイント
① 上場以来の過去最高益を達成し、純利益は1,515百万円に到達する
2025年12月期の通期決算において、売上高が前期比13.4%増の32,831百万円となり、当期純利益は上場以来の最高額を更新しました。大型案件の受注獲得や高付加価値サービスの提供が奏功し、強固な収益基盤を構築しています。転職者にとっては、業績が右肩上がりの安定した環境で、大規模プロジェクトに携わるチャンスが拡大しています。
② オフィス・余暇施設等が昨対比47%増と急伸し、受注残高も大幅に積み上がる
戦略的営業推進の結果、オフィス分野の売上が前期の7,031百万円から10,311百万円へと飛躍的に成長しました。特にオフィス関連の受注残高は約30億円増加しており、働き方改革に伴う職場環境改善の需要を確実に取り込んでいます。商環境だけでなく、オフィスデザインの専門性を活かしたいクリエイティブ人材にとって、今まさに活躍のフィールドが広がっている領域です。
③ コクヨやマーサー等との戦略的提携により、サービス領域をグローバルに一気通貫で拡大する
コクヨとのグローバル業務提携や、世界最大級の人事コンサルであるマーサージャパンとのサービス連携を2025年度より本格化させています。組織戦略からオフィスデザインまでをワンストップで提供する新体制により、単なる「施工」に留まらないコンサルティング型の空間創造へ進化しています。グローバル市場の深耕も掲げており、海外拠点を活用したキャリア機会も豊富です。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年12月期通期 決算説明資料 P.3
売上高
32,831百万円
+13.4%
営業利益
2,305百万円
+20.2%
当期純利益
1,515百万円
+1.1%
2025年度は、主力である専門店に加え、オフィスや大型店・複合商業施設での受注が好調に推移しました。売上原価率は81.5%と若干上昇したものの、売上高の拡大による利幅の増加が営業利益を前年比約2割増へと押し上げ、販管費比率も11.5%に低下するなど、効率的な経営を実現しています。 当期の実績は、期初に掲げた通期予想を確実にクリアし、中期経営計画2027の初年度として極めて順調な滑り出しを見せています。2026年度も売上高37,000百万円、純利益1,600百万円とさらなる成長を見込んでおり、事業拡大に向けた採用活動も一段と加速することが予想されます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年12月期通期 決算説明資料 P.4
オフィス・余暇施設等
事業内容:オフィス、宿泊施設、教育・ヘルスケア施設等の企画・設計・施工。戦略的営業による提案型ビジネスを展開。
業績推移:売上高10,311百万円(前期比+46.6%)。受注残高は前期比+129.2%と爆発的に伸長。
注目ポイント:「オフィス・ショールーム」分野が22億円の売上増を記録。マーサージャパンとの提携により、企業の人的資本経営に資するオフィス環境提案を強化しています。ハード面だけでなく、ソフト面(組織文化・制度)からのアプローチが必要とされており、PM・コンサルティング経験者の需要が非常に高まっています。
専門店・大型店・複合商業施設
事業内容:百貨店、ショッピングセンター、飲食店、高級ブランド店等の商環境創造。国内外で一貫したサポートを提供。
業績推移:合計売上高22,520百万円。大型店分野が前期比+47.7%と、福岡空港免税店等の大型プロジェクトが寄与。
注目ポイント:「エシカルデザイン」を主軸に、リサイクル素材の活用やサーキュラーエコノミーを意識した空間づくりで差別化を図っています。台北のららぽーと南港など、海外での大規模PJも順調です。BIM(Building Information Modeling)を駆使した高度な設計能力を持つデザイナーが、グローバルに活躍できる環境です。
海外事業(地域別)
事業内容:台湾、シンガポール、上海、ベトナム、マレーシアの5拠点で日系企業の海外進出や現地PJを支援。
業績推移:売上高3,944百万円(前期比+10.9%)。特に台湾が2,800百万円と海外売上の約7割を占める。
注目ポイント:コクヨとの提携により、東南アジア圏での広域営業網・マーケティング力が大幅に強化されます。各国の事業体制再構築を進めており、国内と連携して「グローバル1チーム」でプロジェクトを推進できる体制を整備中です。海外人材の育成に注力しており、語学力を活かしたキャリアパスが明確です。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年12月期通期 決算説明資料 P.13
今後の成長戦略として、「未来を創る人材の育成と獲得」を最重点テーマの一つに掲げています。実際に2025年度には約80名を新規採用するなど、積極的な採用姿勢を継続しています。人事制度の再設計を行い、業績と連動した報酬のフィードバックや、多様なキャリアビジョンを描ける環境整備を推進しており、転職者にとっても公正な評価が期待できるフェーズです。 また、DX戦略として米Autodesk社と戦略的提携を締結。全社共通のデータ環境構築により業務プロセスを改革し、BIMレベル5の実現を目指しています。施工力の拡充に向けてグループ会社の株式会社装備との一体戦略も進めており、サプライチェーン全体の納品力を高めています。積極的なM&Aなどの成長投資も公言しており、企業規模のさらなる拡大に向けたダイナミックな動きに注目が集まります。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社が掲げる「エシカルデザイン」への共感は必須です。単なる装飾ではない、循環型社会の実現に向けた空間創造にどう貢献できるかを言語化しましょう。また、コクヨやマーサーとの提携により、空間×組織戦略という高度な領域に挑んでいる点も強調材料になります。「設計の枠を超えて、クライアントの経営課題に直結する提案をしたい」という意欲は高く評価されるはずです。
面接での逆質問例
・「BIMレベル5の実現に向けて、現場の設計フローや管理体制にはどのような変化が起きているのでしょうか?」 ・「マーサージャパンとの提携プロジェクトにおいて、デザイナーやPMにはどのようなコンサルティング・スキルが求められますか?」 ・「新規採用80名という大幅な増員の中で、中途入社者が早期に力を発揮するためのフォローアップ体制について教えてください。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社船場 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 株式会社船場 2025年12月期通期 決算説明資料



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