コーユーレンティアの転職研究 2025年12月期通期決算に見るキャリア機会

コーユーレンティアの転職研究 2025年12月期通期決算に見るキャリア機会

コーユーレンティアの2025年12月期決算は、売上高・営業利益ともに過去最高を更新。万博関連の特需やエンジニアリング会社の新連結が寄与し、中期経営計画を1年前倒しで達成しました。「物流改革」や「ICT内製化」が進む同社で、転職希望者がどのような役割を担えるのか、最新データから整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

中期経営計画を1年前倒しで達成し過去最高益を更新

2025年12月期は売上高・営業利益ともに過去最高の業績を達成しました。2026年度を最終年度とする中期経営計画「Next Evolution 26」の定量目標を1年前倒しでクリアしており、事業の成長スピードが想定を大きく上回っています。成長領域への投資余力が拡大しており、中途採用者にとっても新しい挑戦ができる環境が整っています。

イノテックスエンジニアリングの新規連結でICT領域を強化

当期よりイノテックスエンジニアリング株式会社が新規連結されました。これにより、ICT事業における施工・保守体制が大幅に拡充されています。従来の「レンタル」という枠組みを超え、セキュリティ機器やデジタルサイネージの設置など、エンジニアリング機能を内製化したことで収益性が向上しており、技術職やプロジェクトマネージャーのキャリア機会が拡大しています。

2028年に向けた「物流改革」で持続的な成長基盤を構築

「2024年問題(配送ドライバーの労働時間制限による影響)」に対応するため、関東エリアの中核拠点の改修を伴う物流改革を本格始動しました。WMS(倉庫管理システム)の導入やマテハン(機械による荷役作業)の活用により、省人化と配送効率の向上を目指します。物流・SCM(サプライチェーン管理)の専門知識を持つ人材の重要性がこれまで以上に高まっています。

1 連結業績ハイライト

すべての利益項目で過去最高を更新。万博需要や大規模再開発案件が業績を強力に牽引しました。
2025年12月期 通期連結業績グラフ

出典:2025年12月期 通期決算説明資料 P.3

売上高

347.0億円

(前期比 +8.9%)

営業利益

30.0億円

(前期比 +44.4%)

当期純利益

19.3億円

(前期比 +25.0%)

2025年12月期の連結業績は、売上高が前期比8.9%増の347億100万円、営業利益が同44.4%増の30億500万円と、圧倒的な増益を達成しました。主力のレンタル関連事業において、大阪・関西万博関連の需要が想定を上回ったほか、データセンター等の設備投資型案件が好調に推移したことが大きな要因です。また、レンタル在庫の稼働率向上や、適切な価格転嫁が進んだことで、営業利益率は前期の6.5%から8.7%へと大幅に改善しています。

中期経営計画の目標値を最終年度を待たずに達成しており、通期予想に対する進捗状況は「順調」です。ROE(自己資本利益率)も16.4%と高く、資本効率を意識した経営が成果を結んでいます。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

全セグメントが収益性を高めており、各領域で「所有から利用へ」の流れを捉えたサービス展開が加速しています。
セグメント別業績推移

出典:2025年12月期 通期決算説明資料 P.13

レンタル関連事業

事業内容:建設現場やイベント、常設オフィス向けの家具・什器・備品レンタルを提供。

業績推移:売上高206.9億円(+11.0%)、営業利益22.6億円(+39.9%)。

大規模再開発や万博、世界陸上といった大型案件の獲得が業績を牽引しました。また「Office DoReMo(オフィス移転に伴うトータルソリューション)」による複合受注が進んでいます。単なる物品提供から、空間づくりの提案までを網羅するコンサルティング力が求められています。

注目職種:企画営業、プロジェクトマネージャー、空間デザイナー

ICT事業

事業内容:ICT機器のレンタル・販売、ネットワーク構築、セキュリティ工事等の提供。

業績推移:売上高47.7億円(+17.6%)、営業利益3.1億円(+28.1%)。

(注:今期よりイノテックスエンジニアリングを新規連結)
建設現場のDX化に伴い、ネットワークカメラやデジタルサイネージの需要が急増しています。内製化による工事利益の取り込みが成功しており、エンジニアリング組織としての拡大期にあります。

注目職種:施工管理エンジニア、ネットワーク技術者、ICT営業

スペースデザイン事業

事業内容:マンションギャラリーの設計・施工、リノベーション、家具販売を展開。

業績推移:売上高60.2億円(-1.6%)、営業利益2.4億円(+39.9%)。

供給戸数が減少するマンション市場において、リノベーションやリフォーム案件に注力。適切な価格改定により受注単価が向上し、減収ながらも大幅な増益を達成しました。グッドデザイン賞を受賞するなど、高い意匠設計力が強みです。

注目職種:インテリアコーディネーター、設計、リフォーム営業

物販事業

事業内容:主に官公庁や郵政グループ向けのオフィス家具・備品一括納入を実施。

業績推移:売上高32.0億円(+5.8%)、営業利益1.7億円(+319.8%)。

官公庁や民間市場における大型案件の獲得に加え、利益率の向上により営業利益が前年から約4倍に急伸しました。FF&E(Furniture, Fixture & Equipment=家具・什器・備品の総称)の一式納入における入札・提案ノウハウが重要視されています。

注目職種:公共案件営業、購買・調達、積算

3 今後の見通しと採用の注目点

万博後の「反動減」を見据えつつ、物流DXや新規事業で持続的な成長モデルへの転換を図ります。
2026年12月期 業績予想

出典:2025年12月期 通期決算説明資料 P.21

2026年12月期は、売上高350億円を見込む一方、万博関連の反動減や、将来の成長に向けた積極的な投資により、営業利益は25億円と一時的な減益となる予想です。しかし、これは給与水準の引き上げ(人的資本への投資)や物流倉庫のリニューアル(物流改革)といった、長期的な事業競争力を高めるための「攻めの投資」によるものです。

特に注目すべきは、2026年に愛知・名古屋で開催される第20回アジア競技大会への対応です。2026年1月にはグループ横断の社内プロジェクトを発足させ、大規模な受注体制を強化します。また「Office DoReMo」や中古マンションをリノベーションして再販する「RE-VALUE事業」など、景気変動に強いストック型・高付加価値型のビジネスへのシフトを加速させています。

4 求職者へのアドバイス

HINT 志望動機のヒント

「所有から利用へ」という社会変化を背景に、同社は単なるレンタル業から「空間づくりのトータルソリューション」へと進化しています。特に「物流改革」や「ICT内製化」を強力に推進しているフェーズであるため、「既存の仕組みをデジタル化や効率化によってアップデートしたい」という意欲は非常に高い評価に繋がるでしょう。大規模イベントや再開発といった地図に残る仕事に、サプライチェーンやエンジニアリングの側面から貢献したいという軸も有効です。

Q&A 面接での逆質問例
  • 「2028年に向けた物流改革ロードマップにおいて、現場レベルで現在最も課題となっているポイントは何ですか?」
  • 「イノテックスエンジニアリングとの連携により、ICT事業でのソリューション提供範囲はどう変化していくとお考えですか?」
  • 「2027年からの新リース会計基準適用に伴い、レンタル需要が『購入』へシフトするリスクに対して、どのような付加価値提案を重視されていますか?」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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社内の働き方改革で残業時間も減りつつある

ここ数年は社内の働き方改革で残業する社員、時間も減りつつあります。

(33歳・営業・男性) [キャリコネで給与明細を見る]
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仕事のやりがいは慣れてしまえばあまりない

誰が担当しても大きい失敗をしない限りは、得意先の好調か不調かが、こちらのノルマ達成に繋がっている感じです。なので、仕事のやりがいは慣れてしまえばあまりないと思います。

(30代前半・ルートセールス・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • コーユーレンティア株式会社 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
  • コーユーレンティア株式会社 2025年12月期 通期決算説明資料

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。