0 編集部が注目した重点ポイント
① 主力「re-quest/QJ navi」の再建に注力する
主力である美容師向け求人サイトの売上減少を受け、2026年12月期は「ダイレクトスカウト機能」の強化や、成果報酬型プランの本格販売に踏み切ります。既存の広告掲載モデルからの脱却を図ることで、クライアントの採用課題に深くコミットする体制へ刷新しており、コンサルティング営業としてのキャリア機会が拡大しています。
② 教育・海外事業が成長の牽引役となる
英国の教育機関「City & Guilds」と連携した教育プログラムや海外研修事業が好調です。2025年12月期は売上高が前年比117.0%と大きく伸長しました。美容業界のDXや教育支援という「非求人領域」での収益基盤が盤石化しており、専門性の高い教育コンサルタントやグローバル展開を支える人材の重要性が高まっています。
③ 2026年12月期は大幅な赤字を予想する
主力サービスの回復に時間を要すと見込み、2026年12月期は営業損失3億600万円の赤字予想を公表しました。業績回復に向けた先行投資を優先するため「無配」とする方針ですが、これは不採算構造を抜本的に改革するための「産みの苦しみ」の時期と位置づけられており、組織の立て直しを担える変革人材にはチャンスの時期と言えます。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年12月期 決算説明資料 P.8
2025年12月期の業績は、主力メディア「re-quest/QJ navi」やプロモーションメディア「beauqet」の売上減少が響き、営業利益は1億1,300万円の損失となりました。減収減益に伴い繰延税金資産を取り崩したことも重なり、最終損益も大幅な赤字を計上しています。一方で、新卒採用関連の「就職フェア」や「教育サービス」は堅調に推移しており、収益構造の入れ替わりが起きている状況です。
2026年12月期の通期予想については、売上高1,903百万円(前年比1.3%減)、営業損失306百万円と、赤字幅の拡大を見込んでいます。これは主力サイトの再建に全力を注ぐための投資期間と設定されており、進捗状況としては評価の分かれる段階ですが、一刻も早い復配を目指した抜本的な改善活動が進められています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年12月期 決算説明資料 P.6
広告求人サービス
【事業内容】 美容師向け求人サイト「re-quest/QJ navi」や新卒向け就職フェア、プロモーションメディア「beauqet」を運営する主力事業です。
【業績推移】 売上高1,272百万円(前年比15.2%減)。中途サイトの応募数不足や大型案件の減少により、大幅な減収減益となりました。
【注目ポイント】 サイトパワーの回復に向けて成果報酬型プランの本格導入を開始します。従来の「掲載して終わり」ではない、マッチングの成果にコミットする手法への転換が進んでおり、Webマーケティングと連動した提案型営業のニーズが急増しています。
紹介・派遣サービス
【事業内容】 美容師の人材紹介「re-quest/QJ agent」や人材派遣、ヘアメイク派遣などのOne to Oneサービスを提供します。
【業績推移】 売上高331百万円(前年比6.1%減)。人材紹介は成約単価の向上により好調でしたが、派遣の稼働数減少が影響しました。
【注目ポイント】 2026年3月に新商品「re-quest/QJ SPOT WORK」をリリース予定です。多様化する働き方に合わせたスポットワーク領域への進出は、新たな市場を開拓する大きなチャンスとなっており、事業立ち上げメンバーとしての活躍が期待されます。
教育(その他)サービス
【事業内容】 英国資格「City & Guilds」の普及や海外研修、米国カリフォルニア州での美容室「PIA HAIR SALON」の運営を行います。
【業績推移】 売上高323百万円(前年比17.0%増)。来日研修の回数増加や単価向上により、全社で唯一の増収増益を達成しました。
【注目ポイント】 プログラム導入美容学校数が安定的に増加しており、美容業界の教育インフラとしての地位を確立しつつあります。「7つの習慣」研修の拡販など、新たな教育コンテンツの展開も加速しており、コンテンツ企画やアカデミー運営のキャリアパスが広がっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年12月期 決算説明資料 P.19
2026年12月期は、中期的な成長基調を維持しつつも、主力メディアの再構築を最優先とする方針です。特に注目すべきは、掲載中の企業が能動的にアプローチできる「ダイレクトスカウト機能」の強化です。これにより、受動的な求人メディアから、攻めの採用を実現するプラットフォームへと進化を遂げる計画です。また、美容業界専門のスポットワーク事業など、市場の隙間を埋める新サービスの早期リリースも予定されています。
赤字予想は、これら新規機能の開発や営業体制の刷新に伴う先行投資が主因です。経営陣は「一刻も早い復配」を掲げており、コンサルティング型営業のスキルアップや、教育事業の更なる普及に注力することで、利益体質の改善を目指しています。組織の変革期にあるため、自ら課題を発見し、解決策を提示できる「自律型人材」の採用ニーズが非常に高まっています。
4 求職者へのアドバイス
「美容業界の課題解決にコミットしたい」という想いを、具体的な数字や戦略と結びつけましょう。「re-quest/QJ navi」の再構築や、新サービスである「SPOT WORK」の立ち上げなど、会社の変革期に関わりたいという姿勢は高く評価されるはずです。また、教育事業の好調を踏まえ、美容師の「働きがい」や「スキルアップ」を支えるインフラ作りに貢献したいという文脈も有効です。
「2026年12月期に本格導入される成果報酬型プランにおいて、既存の営業スタイルとはどのような違いが求められますか?」や、「新規事業であるスポットワーク事業の成功に向けて、現在最も必要としている人材の要素は何でしょうか?」といった質問は、決算資料を読み込んでいる熱意と実務への理解をアピールできます。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
営業経験以外の部分で応用が効きづらい
業界特化型のため、その業界で残っていきたい考えの人には向いているが、そうでない人の場合、営業経験以外の部分で応用が効きづらい面があるともいえる。
(30代前半・コンサルティング営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社セイファート 2025年12月期 決算説明資料
- 株式会社セイファート 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)



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