ラキールの転職研究 2025年12月期決算に見るキャリア機会

ラキールの転職研究 2025年12月期決算に見るキャリア機会

ラキールの2025年12月期決算は、売上高7,728百万円(前期比3.0%減)。2026年を「仕込みの年」とし、全エンジニアのAI化と製品へのAIエージェント搭載へ向けた大胆な先行投資を開始します。独自基盤LaKeel DXを武器に、高収益モデルへの転換に挑む同社で、どんな役割を担えるのかを整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

2026年を「仕込みの年」と定め積極的なAI投資を実行する

2026年12月期を次なる成長のための「仕込みの年」と位置づけ、研究開発や製品開発への積極的なAI投資を最優先事項として推進しています。HR領域におけるAIエージェント化など、中長期的な価値創造に向けた体制強化を優先するため、一時的な収益性低下を許容してでも将来の成長基盤構築を急ぐ戦略を鮮明にしました。

LaKeel製品のサブスク売上が前年比21.5%増と成長を継続する

主力であるプロダクトサービスにおいて、LaKeel製品のサブスクリプション売上が14.3億円(前年比21.5%増)と力強い成長を見せています。ユーザー数だけでなくARPU(ユーザー平均単価)も前年同期比で14.3%上昇しており、既存顧客への価値提供と収益基盤の厚みが着実に増している点は、転職者にとっても大きな魅力です。

新設子会社「ラキール呉」の設立により地方開発を加速する

2025年4月、広島県呉市に完全子会社となる株式会社ラキール呉を設立しました。地方における優秀な開発人材の確保と、地域経済への貢献を目的とした新たな開発拠点の展開を開始しています。首都圏だけでなく地方でのキャリア形成を希望するエンジニアにとっても、新たな活躍のフィールドが広がっています。

1 連結業績ハイライト

ライセンス・コンサル案件の営業不調が響き、減収減益での着地に
連結損益計算書概要

出典:2025年12月期 第4四半期及び通期 決算説明資料 P.10

売上高 7,728百万円 (前期比 ▲3.0%)
営業利益 445百万円 (前期比 ▲20.5%)
親会社純利益 287百万円 (前期比 ▲20.6%)

2025年12月期の通期連結売上高は7,728百万円(前年同期比3.0%減)、営業利益は445百万円(同20.5%減)となりました。上期までは「LaKeel HR」の販売が好調でしたが、下期にかけてライセンス案件およびコンサル案件の受注が想定を下回ったことが響きました。利益面でも、売上総利益で新卒採用に伴う人件費やAIへの投資費用などの販売管理費を吸収しきれず、減益を余儀なくされました。

通期予想に対する進捗評価ですが、売上高については2025年12月に公表した下方修正後の目標(7,716百万円)を達成しましたが、利益面では目標に僅かに届かず、全体としては進捗が遅れている厳しい着地となりました。ただし、サブスクリプション収入自体は堅調な伸びを維持しており、経営体制の立て直しによる反転攻勢が期待される局面です。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

「製品ライセンス」から「高付加価値AIサービス」への構造転換を模索
サービス別売上内訳

出典:2025年12月期 第4四半期及び通期 決算説明資料 P.11

プロダクトサービス

事業内容:クラウドアプリケーション開発・運用基盤「LaKeel DX」および、その上で稼働する「LaKeel HR」等のビジネスアプリ群を提供。

業績推移:売上高4,809百万円(前期比3.8%増)。サブスクリプション収入は好調なものの、ライセンス販売の不調が抑制要因に。

注目ポイント:LaKeel HRの引き合いは依然として強く、全製品へのAIエージェント標準搭載を最優先戦略に掲げています。既存のソフトウェアを部品化して再利用する独自技術にAIを融合させることで、より高度なDX推進をリードできる専門人材へのニーズが急増しています。

注目職種:AIエンジニア、プロダクトマネージャー、バックエンドエンジニア(マイクロサービス担当)

プロフェッショナルサービス

事業内容:企業の基幹システムのマイグレーション(移行)やスクラッチ開発、保守運用の提供。

業績推移:売上高2,918百万円(前期比12.4%減)。一部顧客のシステム入れ替えに伴うリカーリング収入の減少が影響。

注目ポイント:安定収益の減少に対し、現在は新規のフロービジネス(開発案件)の獲得に注力しています。既存のレガシーシステムのクラウド化といった大規模プロジェクトが多発しており、顧客に寄り添ったシステムコンサルティングとPM(プロジェクト管理)の重要性がより一層高まっています。

注目職種:ITコンサルタント、プロジェクトマネージャー、インフラエンジニア(クラウド移行担当)

3 今後の見通しと採用の注目点

エンジニアをAIエンジニアへ昇華させ、サービス単価と収益性の最大化を目指す
成長戦略:サービスポートフォリオ

出典:2025年12月期 第4四半期及び通期 決算説明資料 P.24

ラキールの2026年12月期は、売上高8,000百万円(前期比3.5%増)、営業利益600百万円(同34.7%増)を予想しています。最大の成長ドライバーは、既存の全エンジニアを「AIエンジニア」へとスキルアップさせる人材戦略です。製品にAIエージェントを搭載することで、エンジニア一人当たりの提供価値を高め、高単価・高収益な事業モデルへの転換を狙います。

DX市場は2030年に向けて国内で6兆円規模に拡大すると予測されています。同社はこの潮流を捉え、自社製品の開発拠点としてラキール呉などの地方拠点を活用しながら、グローバル市場も視野に入れた製品展開を加速させる方針です。技術革新のスピードに対応できる「自己研鑽型」の人材にとって、研究開発費が投下される今が最も挑戦しがいのあるタイミングと言えます。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

「全てのソフトウェアを部品化する」という独自基盤LaKeel DXのサステナブルな開発思想に共感できるかが重要です。単なる受託開発ではなく、自社の技術アセットを積み上げ、さらにそこへAIを統合していくという戦略的フェーズに魅力を感じていることを伝えましょう。また、全エンジニアのAI化という同社の大胆な教育投資方針を好機と捉え、自らの専門性を最先端領域へ拡張したいという強い意欲は、経営陣が最も求めている要素です。

Q&A

面接での逆質問例

  • 2026年を「仕込みの年」としてAI投資を行う中で、現場のエンジニアには具体的にどのようなスキル習得が期待されていますか?
  • ラキール呉のような地方拠点と本社間でのナレッジ共有やチーム開発は、どのような仕組みで行われていますか?
  • 「LaKeel HR」へのAIエージェント搭載により、顧客企業の業務プロセスはどう変革される想定でしょうか?

5 転職者が知っておきたい現場のリアル

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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自分で時間を管理することが出来る

逆に自分で時間を管理することが出来ます。平均すれば、この業界では少ないと思います。春と秋の連休の間に出来る平日を有給奨励日として 積極的に休みとして連休の大型化が図れる。

(30代後半・システムコンサルタント・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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残業休日出勤は当たり前のように発生

プロジェクトの状況により、残業・休日出勤は当たり前のように発生するが、仕事がらどこの会社でも同様と思うので、そこは問題とは思わない。年俸制で、手当は固定になっているのが少々厳しいが納得できる範囲。

(40代前半・その他・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料:

  • 株式会社ラキール 2025年12月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
  • 株式会社ラキール 2025年12月期 第4四半期及び通期 決算説明資料

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。