※本記事は、株式会社AlbaLink の有価証券報告書(2025年12月期、2025年1月1日 ~ 2025年12月31日、2026年3月27日 提出)の開示情報に基づき作成しています。会計基準は 日本基準 です。
1. 企業概要:どんな会社?
AlbaLinkは、「2100年、空き家ゼロ」というミッションのもと、日本の空き家問題の解決を目指し、空き家マッチング事業を全国で展開しています。主に自社WEBメディアを通じて空き家を手放したい持ち主から物件を買い取り、活用したい買い手へ販売しています。
同社の単体従業員数は184名です。セグメントは空き家マッチング事業の単一です。
AlbaLinkは、主に自社WEBメディアを通じて空き家を手放したい持ち主から買い取り、活用したい買い手へ販売する空き家マッチング事業を日本全国で直接運営しています。
当事業年度末より、AlbaLinkは投資家への事業実態の正確な把握を目的として、セグメント名称を不動産事業から空き家マッチング事業へ変更しました。
2. 給与と働き方:どんな環境で働く会社か?
AlbaLinkは、空き家問題の解決を事業の核とする企業です。事業の特性上、社会貢献性も高く、従業員の働き方や成長機会にも注目が集まります。ここでは、同社の給与水準や人材育成に関する方針、多様な働き方を支える制度について詳しく見ていきます。
■(1) 給与水準と在籍傾向:平均年間給与・勤続年数・年齢
同社は比較的若い年齢層の従業員が多く、平均勤続年数も短めであることから、活発な人材の流動性や成長機会を求める方が集まる傾向にあると考えられます。新しい挑戦を歓迎する社風がうかがえます。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 平均年間給与 | 7,294,000円 |
| 平均勤続年数 | 1.7年 |
| 平均年齢 | 32.1歳 |
| 単体従業員数 | 184人 |
| 連結従業員数 | - |
なお、退職給付制度に関する記載はありません。
■(2) 人材戦略と報酬制度:育成方針と給与の決め方
AlbaLinkは、社会問題である「空き家問題」の解決を通じて地域社会の課題解決に取り組むことを事業の根幹としています。この経営戦略において、人的資本の強化を重要なサステナビリティ課題の一つと位置付けています。
具体的には、女性が活躍しやすい組織風土の醸成に力を入れています。また、人材育成のための各種研修や資格取得支援制度の拡充にも取り組む方針を示しています。
これらの取り組みを通じて、従業員の成長を支援し、事業の持続的な発展に繋げることを目指しています。
■(3) 人的資本データ:多様性と働き方に関する指標
有価証券報告書の法定開示項目および任意開示指標を示します。各指標は、女性活躍推進法・育児介護休業法に基づく法定開示と、同社が独自に開示している任意指標から構成されています。
法定開示
提出会社単体の法定開示データです。
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 管理職に占める女性労働者の割合 | 11.8% |
| 男性労働者の育児休業取得率 | 0.0% |
| 労働者の男女の賃金の差異(全労働者) | 58.2% |
| 労働者の男女の賃金の差異(正規雇用労働者) | 60.1% |
| 労働者の男女の賃金の差異(パート・有期労働者) | 57.6% |
有報に開示される平均年収は全社平均です。職種・年次・職位ごとの実際の給与水準は、社員・OBOGの給与明細データで確認できます。
3. 事業の構造:どんなビジネスをしている会社か?
AlbaLinkは「2100年、空き家ゼロ」というミッションを掲げ、日本の空き家問題の解決を目指す空き家マッチング事業を展開しています。自社WEBメディアを通じて空き家を手放したい持ち主から物件を買い取り、活用したい買い手へ販売するビジネスモデルが特徴です。
■(1) 事業内容と収益モデル:何で利益を上げているか
AlbaLinkは、日本の社会課題である空き家問題に対し、空き家マッチング事業を全国で運営しています。この事業では、主に自社WEBメディアで集客した空き家の持ち主から物件を買い取り、空き家を活用したい買い手へ販売しています。事業年度末より、セグメント名称を不動産事業から空き家マッチング事業へ変更しています。
同社は原則として仲介取引ではなく、自社で空き家を買い取り、買い手へ販売する「買取り再販」の取引形態を採用しています。これにより、宅地建物取引業法で定められた仲介手数料の上限額の制約を受けずに収益を確保できるメリットがあります。また、在庫保有による資金固定化などのデメリットを低減するため、「三為取引」も活用しています。
全国に支店網を構築し、対面でのコンタクトや迅速な物件査定を可能にしています。内製化されたマーケティング機能により、売主の声を速やかに施策に反映する体制を整えています。さらに、買主が購入後にどのように物件を活用し収益を得ているかのアンケートデータを蓄積し、買取り査定に活用する「仮需による査定」も行っています。
投資家向けのWEBサイト「不動産投資の森」を運営し、会員登録者には未公開物件情報を配信することで、投資家ネットワークを構築しています。これにより、販売物件の多くを複数回購入実績のある買主が購入しています。また、数万件の査定データを蓄積し、営業人員の育成や採用競争力の向上、新規支店出店スピードの加速につなげています。
買取りが困難な物件については、買主からのニーズがある場合に有償で処分に関するコンサルティングを請け負い、最終的に同社が買い取る「有料引取」を行うこともあります。この有料引取においては、不動産有料引取協議会に加盟し、自主規制ルールに基づいて取引の健全性確保に努めています。同社の収益は、主に不動産売買取引と、有料引取取引、不動産賃貸、民泊運営等を含むその他不動産関連取引から得ています。本邦以外の外部顧客への売上高はなく、特定の取引先への売上高集中は見られません。
■(2) 業績トレンド:直近の売上・利益の推移
AlbaLinkの直近の業績は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも前期と比較して大きく増加する傾向を示しています。これは、営業人員の拡大に伴う取り扱い物件の増加や、物件販売件数の増加が主な要因となっています。
■(3) 収益性と生産性:1人あたりの稼ぐ力を見る
AlbaLinkの単体従業員数は184人であり、当期中に69人増加しています。平均勤続年数は1.7年と比較的短く、平均年齢は32.1歳となっています。平均年間給与は7,294千円です。管理職に占める女性労働者の割合は11.77%であり、男性労働者の育児休業取得率は0%となっています。労働者の男女の賃金の差異は、正規雇用労働者で58.2%、パート・有期労働者で60.1%、全労働者で57.6%です。
| 指標 | 2024年12月期 | 2025年12月期 |
|---|---|---|
| 従業員1人あたり売上高(連結) | - | - |
業績データからは見えない「この会社で実際に働くとどうか」は、社員・OBOGの口コミで確認できます。
4. 経営の安定性:どれくらい安心して働けそうか?
同社の財務状況は、事業を支える基盤の厚みを示しています。資金の流れからは、本業で得た資金をどのように活用しているか、その実態を把握することができます。
■(1) 財務基盤:自己資本と手元資金の厚み
同社の自己資本比率は、前期から当期にかけて上昇しています。これは、同社の財務基盤が強化されていることを示しています。プライム市場の非製造業平均と比較すると、同社の自己資本比率は平均を下回っています。
| 指標 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 自己資本比率 | 34.4% | 38.3% |
■(2) キャッシュフロー:事業・投資・財務の資金の流れ
同社のキャッシュフローは、本業で安定的に資金を生み出し、それを成長のための投資に充てている状況を示しています。営業活動によるキャッシュフローは増加しており、本業で着実に資金を獲得していることがうかがえます。これは主に税引前当期純利益の増加によるものです。
投資活動によるキャッシュフローはマイナスで推移しており、有形固定資産の取得など、将来に向けた投資を継続していることが示されています。財務活動によるキャッシュフローは当期に大きく増加しており、主に長期借入れによる収入が増加したことによるものです。この資金の流れは、同社が事業の成長を追求しながら、財務的な安定性も確保している状況を示しており、雇用や給与の安定性にもつながる基盤があると言えます。
| 項目 | 2024年12月期(前期) | 2025年12月期(当期) |
|---|---|---|
| 営業CF | 8.6億円 | 11.1億円 |
| 投資CF | △2.2億円 | △1.5億円 |
| 財務CF | △44百万円 | 11.3億円 |
| フリーCF(営業CF+投資CF) | 6.4億円 | 9.6億円 |
■(3) 事業リスクと雇用への影響:転職時に押さえたいポイント
① 継続企業の前提に関するリスク
継続企業の前提に関する特記事項はありません。
② 事業構造・収益性に関するリスク
同社が集客のために運営するWEBメディアは、検索エンジンのアルゴリズム変更により検索順位が変動し、集客数が減少するリスクがあります。また、中古住宅に関する政府や地方自治体の政策は、市場の活性化を促す一方で、新規参入事業者の増加による仕入および販売競争の激化や、消費者ニーズの厳格化につながる可能性があります。
③ 人材・組織に関するリスク
同社の継続的な事業拡大には、質量ともに十分な人材の確保が重要です。求人倍率の上昇や事業の競争力低下により十分な人材が確保できない場合、計画通りの新規支店出店ができないなど、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
④ 雇用安定性・リストラ
解雇給付・リストラクチャリング引当金・構造改革費用の計上など、該当する記載はありません。
財務指標だけでは分からない、実際の残業の実態や職場環境は、社員の声から確認できます。
5. ビジョンと企業風土:どんな組織を目指している会社か?
AlbaLinkは、日本の社会課題である空き家問題の解決に挑む企業です。明確なミッションと戦略のもと、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指しています。
■(1) 経営理念とビジョン:会社はどこを目指しているか
AlbaLinkは、「2100年、空き家ゼロ」というミッションを掲げ、日本の空き家問題の解決を目指しています。主に自社WEBメディアを通じて集客し、空き家を手放したい持ち主から物件を買い取り、活用したい買い手へ販売する空き家マッチング事業を全国で展開しています。この事業を通じて、社会課題の解決に貢献することを経営方針としています。
■(2) 企業風土:大切にしている価値観とカルチャー
AlbaLinkは、社会問題化している空き家問題の解決に貢献することをサステナビリティに関する考え方の根幹に置いています。全国の自治体との包括連携協定を通じて、地域社会の課題解決にも取り組む姿勢です。
ガバナンス体制として、経営会議でサステナビリティに関する重要課題を審議し、取締役会へ報告・提言を行っています。リスク管理は「リスク・コンプライアンス委員会」で推進しています。
同社が戦略上重要と考えるサステナビリティに関する課題(マテリアリティ)には、「全国的な空き家問題の解決」や「地域活性化に向けた地方公共団体との連携強化」があります。また、「女性が活躍しやすい組織風土の醸成、人材育成のための研修や資格取得支援制度の拡充」を通じて、人的資本の強化にも注力しています。
■(3) 経営課題と今後の重点テーマ
AlbaLinkは、当面の成長戦略として複数の重点テーマを掲げています。既存事業の拡大においては、採用から育成、新規支店の出店を通じて営業人員の増加を図ることを重視しています。
また、AI活用による営業人員の生産性向上も重要な課題です。これにより、一人当たりのリード数増加を目指しています。
さらに、サステナビリティに関する課題として、女性が活躍しやすい組織風土の醸成や、人材育成のための各種研修、資格取得支援制度の拡充を通じて、人的資本の強化に取り組んでいます。
会社が掲げる価値観と現場の実態が一致しているかどうかは、社員・OBOGの口コミが参考になります。
6. 経営体制とガバナンス:誰がどう会社を動かしているか?
AlbaLinkは2026年3月に監査等委員会設置会社へ移行しており、取締役会は8名で構成されています。
■(1) 株主構成:誰に支えられている会社か
AlbaLinkの株主構成を見ると、筆頭株主は代表取締役である河田憲二氏であり、創業者が主要な株式を保有していることが特徴です。また、上位株主には個人名が複数見られ、特定の株主グループが経営に強い影響力を持つ資本構成となっています。
| 株主名 | 持株比率 |
|---|---|
| 河田 憲二 | 53.83% |
| 内木場 隼 | 17.34% |
| SBI証券 | 3.46% |
■(2) 経営陣の経歴:どんな人たちが会社を率いているか
AlbaLinkの役員は8名(男性7名・女性1名)で構成され、女性役員比率は12.5%です。代表取締役は河田憲二氏が務めています。社外取締役比率は62.5%です。
| 氏名 | 役職 | 主な経歴 |
|---|---|---|
| 河田 憲二 | 代表取締役 | 2008年4月より個人事業主としてインターネット広告事業を開業、2019年5月より同社代表取締役社長。 |
| 大友 裕樹 | 取締役COO | 2015年1月よりインターグロース代表取締役、2024年3月より同社取締役COO。 |
| 仲川 周 | 取締役CFO | 2011年4月より新日本有限責任監査法人入所、2024年3月より同社取締役CFO。 |
社外取締役は、洲崎智広氏(アイ・コーリング代表取締役)、小野晃嗣氏(BuySell Technologies取締役CFO)、岡口瑞穂氏(有限責任あずさ監査法人在籍・常勤監査等委員)、野口剛氏(税理士法人LienFort代表社員・監査等委員)、竹澤大格氏(汐留総合法律事務所所長・監査等委員)です。
AlbaLinkは2026年3月に監査等委員会設置会社へ移行しています。独立した立場にある監査等委員が取締役の職務執行を監査・監督することで、経営の透明性と公正性を高める体制となっています。
■(3) 役員報酬の仕組み:経営責任とインセンティブの設計
AlbaLinkの役員報酬は、株主総会で定められた報酬総額の限度額内で決定されています。取締役の報酬は、指名・報酬委員会の審議を経て取締役会で決定される仕組みです。監査等委員である取締役の報酬は、監査等委員会の協議により決定されています。
| 区分 | 人数 | 総額 | 1人あたり平均 |
|---|---|---|---|
| 取締役(社外除く) | 4名 | 63百万円 | 15.9百万円 |
| 社外役員 | 6名 | 19百万円 | 3.1百万円 |
同社の役員報酬総額は82.1百万円となっています。
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