0 編集部が注目した重点ポイント
① 利益成長が加速し過去最高益の更新を見込む
2026年5月期第3四半期は、売上高が前年比2.4%増に対し、営業利益が13.0%増と大幅な増益を達成しました。大型の消防通信設備や防災行政無線の受注が寄与しています。利益面では通期予想に対して89.5%という極めて高い進捗率を記録しており、過去最高益の更新に向けた確かな足取りを見せています。
② 東日本ブロックが牽引しシェア拡大が進む
地域別では東日本ブロックの売上高が前年同期比15.4%増と際立った成長を遂げています。2024年5月に新築移転した東京営業所・東京物流センターがハブ拠点として機能し、首都圏でのシェア拡大を強力に推進しています。物流網の強化により配送リードタイムを短縮し、顧客ニーズへ的確に対応する体制が整っています。
③ 外部環境の変化を価格転嫁で柔軟に克服する
銅相場の高騰(6ヶ月上昇率128%)や為替の円安推移という逆風に対し、可能な範囲で販売価格への転嫁を適切に実施しています。この柔軟な価格戦略により、仕入価格の上昇を吸収しつつ売上総利益率の改善を実現しました。外部要因の影響を最小限に抑え、安定的に収益を確保する経営基盤の強さが示されています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年5月期 第3四半期 決算補足説明資料 P.3
売上高
17,050百万円
+2.4%
営業利益
1,076百万円
+13.0%
経常利益
1,103百万円
+13.6%
純利益
756百万円
+17.1%
当第3四半期累計期間は、情報通信インフラの整備や防災行政無線のデジタル化更新といった底堅い需要を背景に、増収増益の決算となりました。特に利益面では、大型案件の獲得に加え、商品仕入コストの上昇分を販売価格へ適切に反映させる取り組みが功を奏し、売上総利益率が14.8%(前年同期は14.1%)へと向上しました。
通期予想に対する進捗状況については、売上高が80.2%、営業利益が89.5%、経常利益が89.5%、当期純利益が91.2%といずれも75%の基準を大幅に上回っており、極めて順調に推移しています。例年、年度末の3月竣工に向けた案件が増加する傾向があるため、さらなる上振れも期待できる状況です。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年5月期 第3四半期 決算補足説明資料 P.4
東日本ブロック
事業内容:首都圏および東北・北海道エリアにおけるCATV、消防・防災通信設備の資材販売・提案営業。
業績推移:売上高6,582百万円(前年比15.4%増)。全ブロックで最大の成長率を記録しています。
注目ポイント:東京営業所と東京物流センターの相乗効果により、供給能力が劇的に向上しました。大型の消防通信設備案件や屋外通信設備案件の受注が活発化しており、首都圏でのビジネスを拡大させるための提案型営業の人材が強く求められています。
四国・九州ブロック
事業内容:松山本社を中心とした創業以来の強固な基盤を持つエリア。沖縄営業所の新設も計画中。
業績推移:売上高3,973百万円(前年比7.7%減)。前年の特需案件の反動があるものの、利益率は改善。
注目ポイント:屋内電源設備や防災行政無線案件の受注により、収益性は堅調です。現在、沖縄営業所の新築移転計画(2027年内竣工予定)が進行しており、南九州・沖縄エリアでの拠点立ち上げやエリア開拓に携わる絶好の機会があります。
西日本ブロック
事業内容:関西、中国エリアをカバー。屋外通信設備案件を主軸とした安定した顧客基盤。
業績推移:売上高4,493百万円(前年比3.5%減)。前年の大型医療施設案件の反動があるが、売上総利益は増益。
注目ポイント:案件の内容が「機器」から利益率の高い「材料・ケーブル」へシフトしており、効率的な現場支援が評価されています。通信キャリアのインフラ更新需要を確実に捉えるための技術知識を持った人材が活躍できる環境です。
東海・北陸ブロック
事業内容:名古屋、金沢の2拠点体制で、地域CATV局や通信工事会社への資材供給を担当。
業績推移:売上高2,000百万円(前年比0.2%増)。屋内通信設備やCATV局用機器が堅調。
注目ポイント:地域密着の小口受注(日常売上)が安定しており、信頼関係の深さが強みです。CATV局の加入者増加に伴う機器販売が伸びており、きめ細やかな顧客対応を通じて長期的なキャリアを築きたい方に適しています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年5月期 第3四半期 決算補足説明資料 P.14
通期の業績予想については、売上高21,260百万円、営業利益1,202百万円と、過去最高水準を維持する見込みです。政府が進める「デジタル田園都市国家インフラ整備計画」により、光ファイバの世帯カバー率99.9%(2027年度末目標)や5Gの人口カバー率向上に向けた投資が加速しています。これにより、同社の主力商品である光ケーブルや装柱金物、基地局用部材の需要は今後も継続的に発生します。
また、「緊急防災・減災事業債」の期間が2030年度まで延長されたことも大きな好材料です。地方自治体の防災行政無線のデジタル化は一巡しつつありますが、初期導入システムの更新(リプレース)需要が新たに生まれており、安定的なストック型ビジネスのような堅実な推移が期待されます。さらに「地域未来戦略」に基づく産業クラスター形成に伴うインフラ整備など、民間・公共両面での商機が広がっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社は単なる商社ではなく、地方の安全・安心を支える「インフラの血管」を供給する役割を担っています。「デジタル田園都市構想」や「防災行政無線のデジタル化」といった、国策に直結する社会的インパクトの大きい仕事に携わりたいという動機が非常に高く評価されるでしょう。また、東日本ブロックでのシェア急拡大や沖縄での新拠点計画など、成長フェーズにある組織の拡大に貢献したいという姿勢も、現在の同社のニーズに合致しています。
面接での逆質問例
・「銅相場や為替の影響を最小限に抑えるための価格転嫁のプロセスにおいて、営業現場ではどのような工夫や顧客交渉を行っていますか?」
・「東京物流センターの稼働により東日本ブロックの業績が急伸していますが、今後はどのような物流・拠点戦略で他社との差別化を加速させていく方針でしょうか?」
・「デジタル田園都市構想に伴うローカル5Gや光伝送路の増強において、今後同社が特に注力しようとしている製品カテゴリーや顧客層はどこにありますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年5月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(非連結)
- 2026年5月期 第3四半期 決算補足説明資料



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