0 編集部が注目した重点ポイント
① 相模原テクニカルセンターを新設し機能を統合する
2026年6月上旬、神奈川県相模原市に現センターの2倍以上の広さを誇る相模原テクニカルセンターを開設予定です。これに伴い東京テクニカルセンターを廃止・集約し、生産ラインの増設と在庫拡充を図ります。物流・ITAD(IT資産適正処分)領域でのオペレーション能力が劇的に向上するため、当該拠点でのキャリア機会が拡大する可能性が極めて高いです。
② 四半期ベースで売上高と営業利益の過去最高を更新する
当3Q(2025年12月-2026年2月)において、売上高および営業利益が四半期ベースで過去最高を更新しました。ストック収益の安定拡大に加え、OS更新需要に伴うITAD事業の活況が業績を強力に牽引しています。高収益なビジネスモデルへの転換が着実に進んでおり、従業員への還元として特別賞与の支給も予定されるなど、人的資本への投資も加速しています。
③ 好調な進捗を受け通期業績予想を再度上方修正する
当3Qまでの大幅な利益成長を踏まえ、2026年5月期の通期予想を全指標で上方修正しました。営業利益は前期比60.3%増の13.5億円を見込むなど、極めて高い成長性を示しています。進捗率も営業利益ベースで86.5%と非常に高く、期末に向けたさらなる成長投資やインフラ整備に向けた強固な財務基盤が確立されています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年5月期 第3四半期 決算説明資料 P.5
売上高
7,791百万円
+34.0%
営業利益
1,167百万円
+120.9%
当期純利益
756百万円
+137.8%
当第3四半期累計期間は、主力とする「ITサブスクリプション事業」の積み上げによる安定成長に加え、OS更新需要を追い風とした「ITAD事業」が大幅に伸長しました。営業利益率は前期から5.9ポイント改善し15.0%に到達。人的資本やインフラへの先行投資コストを、事業規模の拡大と収益性の向上で見事に吸収しています。キャッシュベースの利益を示すEBITDAも前期比48.5%増と、極めて力強い成長を継続しています。
通期連結業績予想に対する3Q時点の進捗率は、売上高が75.6%、営業利益が86.5%に達しており、進捗は非常に順調と評価できます。期末に特別賞与の支給を予定しているものの、それを補って余りある利益創出力を維持しています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年5月期 第3四半期 決算説明資料 P.4
ITサブスクリプション事業
【事業内容】
法人向けPC・周辺機器の中長期サブスクリプション、およびキッティング(PCの設定作業)や運用保守・ヘルプデスク等のITサービスを一括提供するLCM(ライフサイクルマネジメント)事業です。
【業績推移】
売上高は前年同期比26.9%増、セグメント利益は41.5%増と拡大。長期契約の積み上げによりストック収益が盤石となり、資産稼働率も81.8%と高水準を維持しています。
【注目ポイント】
企業のIT部門における深刻な人手不足を背景に、単なる機器貸出ではなく「運用のBPO」を包含したサービスのニーズが急増しています。OS更新期以降も順調な拡大が予想されており、技術職だけでなく顧客のIT課題を解決するカスタマーサクセスやPMの専門性が強く求められています。
ITAD事業
【事業内容】
使用済みIT機器のセキュアな回収、データ消去、リユース販売を行う事業です。国内唯一の上場企業として高いセキュリティ基準と適正処理能力を有しています。
【業績推移】
売上高は前年同期比64.5%増、セグメント利益は96.9%増と爆発的な伸長を記録。PC入荷台数の増加に加え、中古市場での販売単価上昇が利益を押し上げました。
【注目ポイント】
企業のガバナンス強化やCO2削減レポート(環境貢献の可視化)への対応から、ITADの戦略的重要性が増しています。オペレーションのDX化が進んでおり、大規模拠点の運営管理や中古資産の流通戦略に長けた人材の活躍フィールドが広がっています。
コミュニケーション・デバイス事業
【事業内容】
音声ガイドシステム「イヤホンガイド®」の製造販売・レンタルを手掛け、国内の観光・旅行市場でシェア90%以上を誇るニッチトップ事業です。
【業績推移】
売上高24.7%増、セグメント利益120.3%増と好調。訪日外国人観光客の回復に加え、工場見学など一般法人向けの受注が拡大しています。
【注目ポイント】
WEB版音声ガイドの本格提供など、従来のハードウェア貸出から「音声ソリューション」への進化を推進中。観光・インバウンド需要という巨大市場に対し、ITを掛け合わせた新たな観光体験の創出に携わりたい人材にとって非常に魅力的なフェーズです。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年5月期 第3四半期 決算説明資料 P.28
同社は、IT人材不足という構造的課題を追い風に、今後も安定的な利益成長を見込んでいます。2026年5月期末には、人材の確保・定着を目的として全従業員を対象に特別賞与を支給することを決定。これは、社員の貢献を直接的に評価し、人的資本を企業の成長エンジンとする経営姿勢の表れです。
戦略面では、相模原への拠点統合による生産効率の最大化、およびM&Aを通じた新規領域(SaaS、AI、セキュリティ等)の拡大を掲げています。既存のサブスク資産を活かしつつ、高付加価値なサービスを積み増す「LCMの深化」を推進。質疑応答では、来期以降もオーガニックベースでの成長に加え、M&Aによる非連続な成長も選択肢に含まれることが示唆されました。現在は特に、従業員300名〜3,000名規模の顧客開拓を強化しており、法人営業やソリューション提案スキルのある人材の重要度が高まっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社は単なるPCレンタル会社ではなく、企業の「IT資産管理と運用の課題」を解決するBPOパートナーです。「深刻なIT人材不足という社会課題に対し、サブスクリプションと循環型モデル(ITAD)の両輪でアプローチできる独自性」に触れると、戦略への深い理解をアピールできます。また、相模原への拠点統合という大きな変革期に際し、オペレーションの高度化に貢献したいという姿勢も高く評価されるでしょう。
面接での逆質問例
「現在、全社的にAIやDXツール活用による年間6,800時間の業務削減を達成されていますが、私の配属先となる部門では、具体的にどのような業務効率化の余地があり、どのようなスキルの発揮が期待されていますか?」など、生産性向上に対する意欲を示す質問が有効です。また、「相模原テクニカルセンターの新設によって、現場の働き方や顧客への提供価値はどう進化していく予定ですか?」と聞くことで、変化を前向きに捉える姿勢を印象付けられます。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
トップダウンで突然決まることが多い
トップダウンで突然決まることが多い。1年〜3年程度で大きく経営方針や強化するサービスに代わりがあることがある。その時に需要があるサービスに注力したい気持ちはわかるが、事前説明など不足。
(20代後半・営業アシスタント・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 2026年5月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年5月期 第3四半期 決算説明資料



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