セントラル警備保障の転職研究 2026年2月期決算に見るキャリア機会

セントラル警備保障の転職研究 2026年2月期決算に見るキャリア機会

セントラル警備保障の2026年2月期決算は、売上高が過去予想を上回り好調に推移。山梨エリアの拠点連結化や「TAKANAWA GATEWAY CITY」への次世代プラットフォーム導入など、ICT融合による変革が加速しています。「なぜ今CSPなのか?」「転職者がどの新領域で活躍できるのか」を整理します。


0 編集部が注目した重点ポイント

日本連合警備を連結化し甲府エリアの拠点を拡充する

2025年4月に山梨県を営業拠点とする日本連合警備株式会社の株式を取得し、新たに連結子会社としました。機械警備を中心とした同社の合流により、グループのエリア戦略が大きく前進しています。北関東・中部圏での事業拡大に伴い、地域に根ざした機械警備や技術職のキャリア機会が拡大する可能性があります。

次世代プラットフォーム「梯」を高輪エリアに導入する

2025年3月まちびらきの大型施設「TAKANAWA GATEWAY CITY」にて、新サービス「セキュリティプラットフォーム “梯(かけはし)”」を開始しました。警備員、画像、ロボット等の情報を一元管理するこの仕組みは、今後の主力ソリューションとして期待されています。ICTと有人警備を融合させる新モデルの企画や運営に携わるチャンスが豊富です。

給与水準の引上げ(ベースアップ)で人財確保を推進する

物価高騰に配慮し、2025年4月より給与水準の引上げ(ベースアップ)や手当の見直しを実施しました。警備業界全体で労働力不足が深刻化する中、同社は「人」を経営資源の核と捉え、待遇改善による離職防止とモチベーション向上に注力しています。従業員重視の姿勢は、長期的なキャリア形成を望む転職者にとって大きな安心材料です。

1 連結業績ハイライト

新規案件の獲得とM&Aの寄与により売上高は前年比+10.3%と大幅に伸長し、営業利益も増益を達成しました。
売上と利益率の推移

出典:2026年2月期 中間期 決算説明資料 P.25

売上高

78,745百万円

+10.3%

営業利益

4,499百万円

+3.9%

経常利益

4,701百万円

+3.0%

2026年2月期の連結業績は、売上高が787億45百万円となり、大型案件「TAKANAWA GATEWAY CITY」の新規開始や、大阪・関西万博の臨時警備などが大きく貢献しました。利益面でも、人件費増をこなして営業利益が44億99百万円と増益を確保しています。

なお、当期純利益は25億3百万円(前年比22.5%減)となりましたが、これは前期に実施した政策保有株式売却益の反動や、訴訟和解による特別損失の計上によるものであり、本業の収益性は堅調です。

経営成績の進捗状況については、期初に掲げた公表値76,000百万円に対し、実績が78,745百万円と上振れて着地しており、全体として極めて順調に推移していると評価できます。

2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド

ICTの活用による「常駐・機械」の変革と、25.0%増収を記録した「工事・機器販売」が成長を牽引しています。
セグメント情報詳細

出典:2026年2月期 中間期 決算説明資料 P.7

常駐警備部門(セキュリティ事業)

事業内容:大型商業施設、オフィスビル、イベント会場等での常駐警備サービスの提供。

業績推移:売上高39,941百万円(前年比11.7%増)と大幅に拡大。

注目ポイント:「まちびらき」案件や万博等の臨時警備により需要が極めて高い状態にあります。現場の処遇改善(値増し)交渉と、警備ロボット等のICT導入による省人化の両面を推進しており、現場運営のマネジメント層のニーズが高まっています。

注目職種:警備マネージャー、運用管理、プロジェクト担当

機械警備部門(セキュリティ事業)

事業内容:センサーやカメラを用いた監視及び、異常検知時の緊急駆けつけサービス。

業績推移:売上高22,575百万円(前年比3.2%増)と安定成長。

注目ポイント:新規連結した日本連合警備の影響や、プラットフォーム「梯」の稼働が話題です。セーフィー社との提携によるAIカメラ監視など、従来の「信号入信後の出動」から「画像による遠隔確認」へと高度化しており、ITリテラシーの高い人財が重宝されます。

注目職種:サービスエンジニア、指令センター員、保守技術職

工事・機器販売部門(セキュリティ事業)

事業内容:防犯カメラ、入退室管理システム「centrics」等の販売、設計、施工。

業績推移:売上高10,727百万円(前年比25.0%増)と全部門で最大の伸び。

注目ポイント:鉄道系ICカード連動システムが好調です。また、独自ドローンブランド「Dシリーズ」の受注開始など、ハードウェアとソリューションのセット提案が成長を牽引しています。技術的な提案営業ができる人材にとって、最も勢いのある部署です。

注目職種:セキュリティコンサルタント、施工管理、営業技術

ビル管理・不動産事業

事業内容:建物総合管理(清掃、電気設備保守等)および不動産賃貸。

業績推移:売上高1,964百万円(前年比6.7%増)を記録。

注目ポイント:警備にビルメンテナンスを組み合わせた「ワンストップソリューション」の提供を強化しています。建物全体の安全・安心を支えるトータルマネジメント能力が求められており、不動産管理実務の経験を活かしやすいセグメントです。

注目職種:ビルマネージャー(BM)、設備管理員、清掃管理

3 今後の見通しと採用の注目点

中期経営計画「想い2030」の2年目に突入し、人財への大規模投資(処遇改善)と次世代サービスの水平展開を本格化させます。
中期経営計画 想い2030

出典:2026年2月期 中間期 決算説明資料 P.10

2027年2月期の業績予想は、売上高78,000百万円(当期比0.9%減)、営業利益3,500百万円(同22.2%減)を見込んでいます。一見ネガティブな数字ですが、これは人財確保を目的とした継続的な処遇改善による人件費の大幅増を織り込んだ戦略的な投資の結果です。

戦略の柱は、高輪で実用化した「セキュリティプラットフォーム “梯”」の他案件への水平展開と、セーフィー社との協業による「次世代機械警備」の構築です。AIカメラによる遠隔監視の高度化により、人による監視の負担を軽減し、より効率的な運営体制へのシフトを目指します。

ドローン事業でも、専門部署による「Dシリーズ」の販路拡大を推進中であり、警備業界の枠を超えた「テクノロジー企業」としての側面が強まっています。人手不足という逆風を「技術による変革」のチャンスに変える同社のフェーズは、変革を主導したい挑戦的な人材に最適です。

4 求職者へのアドバイス

HINT

志望動機のヒント

同社が推進する「人と技術の最適な融合」という方針への共感をベースに構成しましょう。特に「梯」やAIカメラ、ドローンといった最新ICT技術を実務に落とし込む姿勢は、同社が最も求めている要素です。また、ベースアップ等の処遇改善を積極的に行う「人を大切にするサスティナビリティ経営」に魅力を感じていることを伝えると、創業理念との親和性をアピールできます。

Q&A

面接での逆質問例

  • 「セキュリティプラットフォーム『梯』を他の常駐物件に水平展開する際、現場スタッフにはどのようなスキルの習得が求められますか?」
  • 「ドローン事業『Dシリーズ』において、今後どのような新領域(点検・防災等)への進出を最も重視されていますか?」
  • 「処遇改善と並行して推進されている『人財運用の最適化』について、個人の特性を活かす具体的なキャリアパスの仕組みを教えてください。」

5 転職者が知っておきたい現場のリアル

決算資料や公式発表だけでは見えにくい、現場で働く社員・元社員の実体験(口コミ)を、転職判断の参考となるよう編集部で選定しています。
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福利厚生は充実している

それなりに大きい会社なので福利厚生は充実している。

(30代後半・マンション・ビル管理・男性) [キャリコネの口コミを読む]
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休日を潰しての出勤がある

有給の使用率は高いが結局はかの休日を出勤にされるので(公休、法休)有給を使ったからといって休みが増えるわけでは無い。

(30代後半・マンション・ビル管理・男性) [キャリコネの口コミを読む]

※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。

使用した主な公開資料

  • セントラル警備保障株式会社 2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
  • セントラル警備保障株式会社 2026年2月期 中間期 決算説明資料

この記事の執筆者

上場企業の四半期決算から、面接で差がつく「志望動機」や「逆質問」のヒントを導き出す専門チーム。3ヶ月ごとの業績推移と戦略の遂行状況をキャリコネ独自の現場データと照合し、求人票だけでは見えない企業の「現在地」を可視化します。投資家向け情報を、転職希望者が選考を有利に進めるための武器に変える、実戦的な企業研究を配信中。


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