0 編集部が注目した重点ポイント
① 海外事業とスポーツ卸事業を分割し組織を刷新する
2026年2月期より、規模拡大に伴い「海外・スポーツ卸事業」を「海外事業」と「スポーツ卸事業」の2区分に分割しました。この組織改編により、各領域での専門性を高め、意思決定を迅速化させています。海外でのブランド認知拡大や、スポーツ分野での「第3の柱」構築に向けた体制が整い、それぞれの専門領域でのキャリア機会が大きく広がっています。
② 売上総利益率の改善で営業利益を前年比19.5%伸ばす
2026年2月期の連結業績は、売上総利益率が1.8ポイント改善した結果、営業利益が前年比19.5%増の8.8億円となりました。プロパー商品(定価販売商品)の構成比上昇や、スポーツ商品の価格改定が利益を押し上げています。売上高は前年並みながらも収益構造の改革に成功しており、高付加価値な商品展開に注力できる環境が強化されています。
③ 自社ECをShopifyへ全面刷新しDXを加速させる
2026年秋冬を目標に、自社ECサイトをShopifyへ全面移行し、特定の開発会社への依存を解消した柔軟な体制を構築します。AI検索やAI診断コンテンツの導入、モバイル中心の設計への刷新により、UX(顧客体験)の劇的な向上を図ります。システム連携の最適化による効率的なマーケティング施策の展開など、デジタル領域での挑戦的なプロジェクトが始動しています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年2月期 通期決算説明資料 P.9
2026年2月期の売上高は168億12百万円(前年比0.2%減)となりました。都市部の店舗がインバウンド需要で伸長した一方、地方店では物価高騰による生活防衛意識の高まりから客数が減少し、全体では微減となりました。しかし、利益面では営業利益が8億83百万円(同19.5%増)、経常利益が9億16百万円(同21.4%増)と大きく成長しています。これは直営店比率の上昇や定価販売の維持、スポーツ関連商品の価格改定が利益率の大幅な改善をもたらしたためです。
通期計画に対する進捗状況については、通期実績としての着地であるため、営業利益・経常利益・当期純利益のすべての利益項目で当初計画を上回る達成となりました。売上高こそ計画比で未達となりましたが、収益性を重視した経営の成果が明確に現れており、財務体質の強化が着実に進んでいます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年2月期 通期決算説明資料 P.11
国内専門店事業
事業内容:「靴下屋」「Tabio」「Tabio MEN」ブランドの直営およびフランチャイズ店舗の運営。国内生産中心の高品質な商品展開。
業績推移:売上高124億92百万円(前年比1.9%減)。インバウンド需要は好調だが地方店舗が苦戦。
注目ポイント:都市部のインバウンド需要を取り込む一方で、地方の客数減少を課題としています。これに対し、戦略的エントリー価格帯商品の拡充や、新たな店舗形態「靴下屋fam」の投入など、顧客層の再拡大に向けた施策を始動しています。ブランド価値を再定義し、店舗体験を最大化させる次世代モデル店舗の構築を推進できる人材が求められています。
リテールマネージャー、店舗開発、商品企画・MD
国内EC事業
事業内容:自社ECサイト、楽天市場、Amazon等のモールを活用したインターネット販売事業。
業績推移:売上高20億76百万円(前年比0.2%減)。ほぼ前年並みの推移。
注目ポイント:Shopifyへの全面移行という大規模なシステム刷新を控え、デジタルマーケティングの変革期にあります。AI検索やAI診断の導入によるUX向上、他社モールとのシームレスなデータ連携による高度な分析体制の整備など、テクノロジーを活用した売上拡大の余地が大きく、DXを実務レベルで主導できる人材の重要性が高まっています。
ECサイトディレクター、デジタルマーケター、データアナリスト
海外事業
事業内容:中国、イギリス、フランスを中心とした海外店舗およびECでの販売活動(当期より新設セグメント)。
業績推移:売上高13億90百万円(前年比6.6%増)。米国市場での好調な推移が収益改善に寄与。
注目ポイント:中国市場でのライブコマース強化や、ビスタ上海への新規出店など、アジア圏での展開を加速させています。また米国での大幅な成長など、グローバル市場でのプレゼンス向上が鮮明になっています。現地の市場特性を捉えたマーケティングや代理商との強力なパートナーシップ構築など、国際感覚を活かした事業運営の場が豊富に存在します。
海外事業推進、グローバルMD、海外営業
スポーツ卸事業
事業内容:ランニング、フットボール、ベースボール等の競技別専門ソックスの卸売販売(当期より新設セグメント)。
業績推移:売上高8億53百万円(前年比15.6%増)。価格改定と主力商品の好調な販売が寄与。
注目ポイント:プロ野球選手とのアドバイザリー契約を締結し、ベースボール部門を「第3の柱」として育成しています。トップアスリートのフィードバックを製品開発に活かすなど、機能性に特化した独自のニッチ市場で高いシェアを築いています。スポーツ用品店への販路開拓や、専門性の高い製品プロモーションを主導できる人材の重要性が高まっています。
スポーツ卸営業、プロダクト開発(スポーツ)、スポーツマーケティング
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年2月期 通期決算説明資料 P.26
2027年2月期の連結業績予想は、売上高170億円(前期比1.1%増)、営業利益7億18百万円(同18.8%減)を計画しています。利益面での減少予測は、自社ECサイトのShopify刷新に伴う投資や、BtoB領域の専門部署新設といった将来の収益基盤強化のための先行費用を織り込んでいるためです。BtoB領域では、ワークウェア専門店への卸販売や大手物流事業者への職域販売といった新規販路の開拓に注力し、新たな収益源の構築を目指します。
国内専門店事業では、「3足1,100円」セットの戦略的拡充や新ライン「靴下屋fam」の投入により、エントリー層の再獲得を最優先課題としています。また、奈良県広陵町での「TABIO'S COTTON」プロジェクトなど、原料から一貫した品質への徹底したこだわりをブランディングの核に据えています。安定した国内基盤の上で、DX、グローバル、新規事業の3軸で変革を推進できる人材にとって、裁量の大きい活躍の場が広がっています。
4 求職者へのアドバイス
タビオは「靴下一筋」の専門性を持ちながら、自社ECのShopify移行やBtoB専門部署の新設といったダイナミックな事業変革の真っ只中にあります。メイドインジャパンの品質へのこだわりという強固な土台を理解した上で、「デジタル技術を活用した顧客体験の再構築」や「スポーツ・BtoB領域での新規市場開拓」にどのように貢献できるかを語ることが有効です。特にDX推進によるベンダー依存からの脱却は、実務レベルで変革を主導したい方にとって強力なアピールポイントになります。
「Shopifyへの移行後、AI検索や診断コンテンツを通じて、具体的にどのような顧客体験(UX)の向上を目指されていますか?」や、「新設されたBtoB専門部署において、ワークウェアや職域販売以外にどのような新たな市場開拓を想定されていますか?」といった質問は、資料の深い読み込みと事業への意欲を示すことができます。また、国内生産基盤の維持とエントリー層向け価格施策を両立させるための生産効率化の戦略について尋ねるのも良いでしょう。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
社割がとってもお得
社割がとってもお得です。また、ファッションビルに店舗が入っている事が多いので、ファッションビル内での館内割などもあり、他のお店でも安く買い物をする事が出来ました。社内の広報などでも流行の最先端を知る事ができるので雑誌要らず?
(20代前半・ショップスタッフ・女性) [キャリコネの口コミを読む]正社員だと育休後に時短制度などがあった
女性が多いので女性に理解はあると思う。正社員は店長以上のみだが、正社員だと育休後に時短制度などがあった。
(20代前半・ショップスタッフ・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- タビオ株式会社 2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026年4月14日)
- タビオ株式会社 2026年2月期 通期決算説明資料(2026年4月14日)



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