0 編集部が注目した重点ポイント
① 不採算事業の再構築で販管費を抑制する
当期より投下資本利益率(ROIC)に基づき、収益化の難しい不採算事業の撤退や再構築を断行しました。この構造改革が功を奏し、前年同期からの経費構造の見直しが進んだことで、販売管理費の増加を前年同期比わずか0.2%増に留めています。中核事業への資源集中が進む中、強靭化された事業基盤の上で新たなキャリアを築く好機となります。
② 引き付け型発注の対応で営業利益が48%増える
気候変化に伴う消費者の実需に合わせた得意先からの短納期発注(引き付け型発注)に対し、機動的なクイックレスポンス(QR)体制で的確に対応できたことで、連結売上高が5.5%増と伸長しました。トップラインの拡大に構造改革によるコスト抑制効果が加わり、連結営業利益は前年比48.0%増の大幅な増益を達成しています。
③ 人事制度の刷新やAIの実装でDXを加速する
2025年度より始動した中期経営計画のもと、人的資本の拡充を目的とした人事給与制度の刷新やダイバーシティ推進に注力しています。さらに、新たなグループウェアやAIの実装による業務効率化を進めており、組織変革が急速に進む当期において、中途採用の専門人材の活躍機会が大きく拡大しています。
1 連結業績ハイライト
出典:決算説明資料 P.1
売上高
63,970百万円 (+5.5%)
営業利益
1,942百万円 (+48.0%)
経常利益
1,947百万円 (+43.3%)
当期純利益
1,615百万円 (+45.9%)
当連結会計年度の業績は、付加価値の高い提案と「引き付け型発注」への機動的な対応が功を奏し、売上高が前年比5.5%増となりました。利益面では、不採算事業の撤退や再構築による販管費の抑制が大きく寄与し、営業利益が前年比48.0%増の1,942百万円と大きく伸長しています。
2026年1月に修正された通期予想(売上高63,600百万円、営業利益1,600百万円)に対して、実績値は売上高・各段階利益ともに超過して着地しており、業績の回復および構造改革の進捗は非常に順調であると評価できます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:決算説明資料 P.2
アパレル・テキスタイル関連事業
【事業内容】 レディスアパレル、ベビー・キッズアパレル、ホームウエア、テキスタイル等の企画・製造・販売を行う同社グループの中核事業。
【業績推移】 売上高:56,742百万円(前期比5.4%増)、セグメント利益:952百万円(前期比184.1%増)。
【注目ポイント】 気候変化に伴う消費者の購買行動を見極め、得意先からの短納期発注に機動的なクイックレスポンス(QR)で対応したことで、セグメント利益は前年同期比で大幅増益となりました。素材開発から商品企画・提案、生産、物流に至る工程管理の整備を推進しており、サプライチェーン全体を最適化できる工程管理や企画の専門人材の需要が非常に高まっています。
賃貸事業
【事業内容】 不動産の賃貸管理および事務機器等のリース業務を展開する事業。
//【業績推移】 売上高:917百万円(前期比3.6%増)、セグメント利益:576百万円(前期比2.4%増)。
【注目ポイント】 保有資産の効率的な運用により、セグメント利益は576百万円と安定した経営基盤を支える形で手堅く推移しています。外部環境に左右されにくい安定した収益源を維持・管理するため、実務に精通した確実な管理能力やリースの専門知識を持った実務管理人材が広く必要とされています。
マテリアル事業
【事業内容】 合成樹脂や化成品等の産業資材の販売を担う事業。
【業績推移】 売上高:5,269百万円(前期比7.4%増)、セグメント利益:408百万円(前期比11.5%減)。
【注目ポイント】 主要取引先との関係深耕により売上高は堅調な増収を記録したものの、外部環境のコスト上昇リスク等によりセグメント利益は減益となりました。今後は投下資本利益率(ROIC)をベースとした価格転嫁の推進や、調達ルートの最適化が課題となっており、産業資材分野での知見を活かして収益性の改善に貢献できる営業プロフェッショナルが強く求められています。
その他
【事業内容】 他社の物流業務の受託事業等を展開。
【業績推移】 売上高:1,041百万円(前期比3.9%増)、セグメント利益:7百万円(前期は43百万円のセグメント損失)。
【注目ポイント】 不採算案件の見直しやオペレーションの再構築が進んだことで、セグメント損益は見事に黒字化を達成しました。グループ外の物流ニーズを効率的に取り込むことでさらなる収益拡大を目指しており、他社物流の受託管理やロジスティクス改革の実務経験を持つ専門人材への期待が大きく高まっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:決算説明資料 P.5
2027年2月期の連結業績予想は、売上高64,800百万円、営業利益1,950百万円、当期純利益1,620百万円と、引き続き増収増益の維持を見込んでいます。中東情勢による原油・エネルギー価格の高騰や物流費・原材料費の上昇といったサプライチェーン全体におけるコスト上昇リスクを警戒しつつも、2025年度よりスタートした中期経営計画「Create Future with Passion」を着実に実行する方針です。
特に重点分野として、競争の源泉である人的資本の拡充、人事給与制度の刷新、新たなグループウェアやAIの実装によるDXの加速、サプライチェーンと物流基盤の強化に的確に経営資源を配分する計画であり、組織の変革とデジタル化を推進できる中途採用の専門人材にとって大きなチャンスが存在します。
4 求職者へのアドバイス
同社は伝統的なアパレル卸売から、素材開発・商品企画提案・生産・物流までを統合的にマネージできる高付加価値型商社へのアップデートに挑戦しています。特に中期経営計画に基づく投下資本利益率(ROIC)を重視した構造改革が成果を上げており、不採算事業の撤退を断行したことで収益基盤が大きく強靭化されました。面接では「自身のこれまでの経験を活かし、同社が推進するサプライチェーンの強靭化やデジタル変革にどのように貢献できるか」を、筋肉質に生まれ変わった同社の成長ストーリーと重ね合わせてアピールすることが有効な戦略となります。
・中期経営計画において既存卸売ビジネスの強靭化を進める中で、アパレル・テキスタイル関連事業における得意先からの短納期発注への機動的対応(QR体制)をさらに進化させるために、今回の中途採用で参画するメンバーにはどのような工程管理のレベルアップが期待されていますでしょうか。
・競争の源泉である人的資本の拡充に向けて人事給与制度の刷新やダイバーシティ推進に取り組まれているとのことですが、新制度の導入によって現場の組織風土や、中途採用者が早期に活躍するためのサポート体制にはどのような変化が生まれていますでしょうか。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- タキヒヨー株式会社 2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- タキヒヨー株式会社 2026年2月期 決算説明資料



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