0 編集部が注目した重点ポイント
① 「てんぷら山の上」の買収で和食事業を強化する
2026年3月31日付で、老舗高級天ぷらブランドを運営する株式会社山の上ホテルを完全子会社化しました。伝統あるブランド力と当社の店舗展開力を掛け合わせ、「ハイエンド×和食」領域での成長を加速させます。2027年2月期より業績に寄与するため、和食職人や店舗マネジメント職のキャリア機会が大きく拡大する見込みです。
② 営業利益が前期比109.5%増と大幅に伸長する
2026年2月期の連結営業利益は2億4,900万円となり、前期比で2倍以上の増益を達成しました。インバウンド需要の回復や客単価の引き上げ施策が功を奏し、原材料高騰の影響を吸収。収益構造の改善が進んだことで、次期に向けた人件費向上や採用戦略の強化といった人的資本への投資余力が高まっています。
③ 次期売上高154億円を目指し成長投資を継続する
2027年2月期は連結子会社の増加や新規5店舗の出店により、売上高前期比18.4%増の計画を掲げています。特に「ハレの日需要」を狙った大型商業施設への出店や、自社アプリ活用によるデリバリー強化を推進。積極的な事業拡大に伴い、現場スタッフから経営企画まで、多岐にわたるポジションで専門人材が必要とされています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年2月期 決算説明資料 P.3
売上高
13,046百万円
+7.6%
営業利益
249百万円
+109.5%
経常利益
345百万円
+39.1%
当期純利益
205百万円
Δ21.3%
2026年2月期の売上高は、インバウンド需要の増加や単価引き上げが寄与し、前期比7.6%増の130億4,600万円となりました。利益面では、新規出店や改装にかかる費用が前期を下回ったことや増収効果により、営業利益が前期比約2.1倍と大幅に改善しています。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益については、繰延税金資産の取り崩し(将来の税金軽減効果の見直し)に伴う法人税等調整額の計上により、前期を下回る結果となりました。
通期計画との比較では、売上高は達成率99.7%とほぼ計画通りに推移。営業利益については、人材確保のための採用・教育コストや、外部サービス利用料(派遣・配送委託)の増加、店舗売却の延期などが響き、計画を下回りました。
通期予想に対する進捗評価は、売上高においては堅調と言えますが、利益面では販促費や人件費の負担増により、収益性向上が今後の課題となっています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年2月期 決算説明資料 P.10
XEX(ゼックス)グループ
事業内容:高級レストラン「XEX」や、和食・鉄板焼の「森本 XEX」など、高単価なハイエンド業態を展開。空間演出と上質なサービスが特徴。
業績推移:売上高は53億6,400万円(前期比9.6%増)、営業利益は5億3,400万円(同28.0%増)。インバウンド需要の取り込みにより大幅な増収増益を記録。
注目ポイント:ランチブッフェの導入や高付加価値メニューの提案により、客単価が2020年2月期比で144%まで上昇しています。特にインバウンド外国人富裕層の獲得を強化しており、高級ホテルコンシェルジュや旅行代理店との提携を推進。語学力や高度な接客スキルを持つ人材、和食や鉄板焼の専門職人の需要が非常に高まっています。
カジュアルレストラングループ
事業内容:「PIZZA SALVATORE CUOMO」を中心に、イタリアンや焼鳥、とんかつ等のカジュアルレストランを運営。デリバリーにも強みを持つ。
業績推移:売上高は76億8,100万円(前期比6.3%増)、営業利益は8億6,000万円(同19.2%増)。増収に加え、値上げによる原価率改善が寄与。
注目ポイント:老朽化した店舗を「Tavernetta Salvatore」などへリニューアルし、売上高を1.5倍に改善させるなど、ブランド刷新に成功しています。デリバリーでは自社アプリを導入し、登録者数8万人を突破。デジタルマーケティングや店舗再生のノウハウを持つ人材が、今後の多店舗展開において重要な役割を担うことになります。
その他(人材派遣事業)
事業内容:株式会社パートナーワイズによる人材派遣事業を展開。現在は休眠中のセグメント。
業績推移:当連結会計年度の売上高は0円(前年同期100万円)、営業損失は200万円(前年同期200万円)。
注目ポイント:現在は休眠中ですが、グループ内の人材確保が重要課題となっている中、将来的な組織再編や内製化の検討など、人事・採用領域での体制構築が注目されます。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年2月期 決算説明資料 P.14
2027年2月期の業績見通しは、売上高154億4,600万円(前期比18.4%増)、営業利益4億2,400万円(同70.4%増)と、飛躍的な成長を見込んでいます。最大の牽引役となるのが、新たに連結子会社となった「株式会社山の上ホテル」の寄与です。ディナー客単価3.5万円の「てんぷら山の上」ブランドをポートフォリオに加え、XEXグループとのシナジーを図ることで、世界に通用する和食ブランドとしての地位確立を狙います。
採用面では、今後の事業拡大に向けた「人材の確保」を最重要課題と位置付けています。給与水準の向上や採用戦略の強化による離職率の引き下げを掲げており、現場のオペレーションスタッフだけでなく、新規出店開発やM&A後の統合プロセス(PMI)を担えるマネジメント人材の採用意欲が非常に強まっています。大型商業施設への「フラッグシップ店」出店も計画されており、ハレの日を演出するプロフェッショナルには大きなチャンスがあります。
4 求職者へのアドバイス
HINT 志望動機のヒント
同社は現在、「てんぷら山の上」の買収により和食事業のポートフォリオを劇的に強化しています。これまでの高級天ぷらや日本料理の経験を、グローバルなインバウンド客に向けて活かしたいという意欲は強力なアピールになります。また、デジタル(自社アプリ)とリアル店舗を融合させたカジュアル業態の再生に興味がある方にとっても、具体的なリニューアル成功事例があるため、成果にコミットする姿勢を伝えやすい環境です。
Q&A 面接での逆質問例
「今回の山の上ホテルの子会社化を受けて、既存のXEXグループやカジュアル業態との間で、具体的にどのような人材交流や研修制度のシナジーを計画されていますか?」
「給与水準の向上や採用戦略の強化が中期的なテーマに掲げられていますが、入社後のキャリアアップのパスや評価基準において、特に現場での定着率改善に向けた新しい取り組みはありますか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
勤務時間の長さが辛い
まず何といっても勤務時間の長さが辛い。朝から晩まで働いていることが日常茶飯事であり,土日祝などアルバイトを含め,スタッフが不足していることが多く,肉体的にも精神的にもかなりしんどい。
(20代後半・ホールスタッフ・男性) [キャリコネの口コミを読む]認められれば給与アップは早い
管理職なればある程度の年収を確保できる。飲食にしては平均的な給与は多い方だと思う。他の飲食に比べ休みに対する給与の面で優遇されている。実力主義なので、認められれば給与アップは早い。
(20代後半・ホールスタッフ・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社ワイズテーブルコーポレーション 2026年2月期 決算短信
- 株式会社ワイズテーブルコーポレーション 2026年2月期 決算説明資料



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