0編集部が注目した重点ポイント
①営業利益13億24百万円で中計目標を達成する
2026年2月期の連結営業利益は1,324百万円となり、前年同期比4.8%増を記録しました。これは中期経営計画の当初目標であった13.0億円を上回る成果です。店舗売上の減少により売上高は14,955百万円と課題を残したものの、固定費削減を中心とした販管費の抑制が功を奏し、営業微増益を確保しました。
②EC売上高を前年比102.7%に伸ばす
ECチャネルにおいて利益重視の運営を徹底し、売上高を前年比102.7%(1,850百万円)へと伸長させました。基幹ブランドであるikkaやLBC、notch.においてインフルエンサーを活用したPR活動を精力的に実施し、新規顧客の獲得に成功しています。特にLBCブランドでは売上高前年比122.7%と大きな成長を遂げました。
③販売トレーナー増員で店舗販売力を強化する
2027年2月期に向けて、店舗売上回復のために人員確保と販売力向上へ注力します。採用単価の見直しによる人員確保に加え、販売トレーナーの増員や外部研修の導入を進め、近慢スタッフがトレーナー店舗で研修を受ける体制を構築します。接客教育の強化により、坪効率の改善と全社売上の回復を図る計画です。
1連結業績ハイライト
出典:2026年2月期 決算説明会 P.3
売上高
14,955百万円
(前年比 97.7%)
営業利益
1,324百万円
(前年比 +4.8%)
経常利益
1,417百万円
(前年比 +7.1%)
当期純利益
1,068百万円
(前年比 89.3%)
2026年2月期の連結業績は、売上高14,955百万円(前年同期比97.7%)、営業利益1,324百万円(同104.8%)、経常利益1,417百万円(同107.1%)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は1,068百万円(同89.3%)を計上しています。天候不順や店舗の人手不足により減収となったものの、固定費削減の継続により販売費及び一般管理費を前年同期から3億32百万円削減(前年同期比96.0%)したことで、営業利益の増益を確保しました。
中期経営計画に対する評価としては、当初の通期営業利益目標13.0億円を上回る13.2億円を達成しており、黒字の利益構造の定着という面では計画を超過し順順に推移しています。一方で、当初計画の通期売上高158億円に対し実績は149億円にとどまり、プロパー(正規価格)販売期の天候影響なども重なったことから、トップライン(売上高)の回復に明確な課題を残する結果となりました。
2事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年2月期 決算説明会 P.5
店舗販売(既存店)チャネル
【事業内容】全国に174店舗を展開し、実店舗の店頭においてメンズ・レディスのファッション衣料品の接客販売や店舗運営を担う同社の主軸コアチャネルです。
【業績推移】既存店売上高前年比は97.5%と苦戦しました。寒暖差や夏の長期化といった天候影響に加え、ベテラン人材の退職による人員不足がプロパー販売期の苦戦に直結しました。
【注目ポイント】売上回復に向けて「人員体制の再整備」と「接客教育の強化」を推進しています。採用単価引き上げやリファラル採用強化に加え、販売トレーナーの増員や外部研修を導入して店舗販売力を底上げする計画です。移設改装による坪効率改善も進めており、現場の教育・マネジメントを主導できる専門人材が必要とされています。
EC販売チャネル
【事業内容】自社公式オンラインストアおよび外部ECモールを運営し、SNSやWEB広告、ブランドプロモーションと連動したアパレル販売を行う成長領域です。
【業績推移】利益重視の徹底した運営を行いながら、EC売上高前年比は102.5%(説明会資料ベースでは102.7%)へと着実に増収を達成し、成長を継続しています。
【注目ポイント】インフルエンサーを活用したPR活動が奏功し、特にLBCブランドでは売上高前年比122.7%と大きく伸長しました。さらなる拡大へ向けて、店頭でのECクーポン配布などOMO(オンラインとオフラインの融合)強化や、会員プログラムの刷新を計画しています。外部モールでの広告運用進化を含め、施策を牽引するEC専門人材の確保・育成が強く急がれています。
3今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年2月期 決算説明会 P.18
2027年2月期においては、物価上昇や人手不足などの懸念が続くものの、緩やかな景気回復を背景に『Beautiful Life Innovator(新生活提案企業)への深化』を掲げ、安定成長を目指します。通期の連結業績予想は、売上高15,800百万円(前年比105.6%)、営業利益1,360百万円(同102.7%)、経常利益1,430百万円を見込み、確実な増収増益の達成へ舵を切っています。
戦略面では、全社売上回復のために著名タレントを起用した雑誌タイアップ企画を年間10回へと拡大するほか、調達面ではアセアン生産比率を維持しつつ新しく「ポストアセアン生産」を開始して原価率維持を図ります。さらに、AI画像処理の導入による商品開発の精度向上と正価販売の拡大を進めるなど、テクノロジーを活用した事業構造改革を推進する方針であり、これらの改革を実務でリードできる変革推進人材の採用が大きなポイントとなります。
4求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
同社は固定費削減によって営業黒字の利益構造を定着させたフェーズから、現在は「全社売上の回復・拡大」へと明確に攻めの姿勢へシフトしています。志望動機を構築する際は、同社が最重要施策として進める「販売トレーナー増員による店舗販売力の強化」や「OMO強化・会員プログラム刷新によるEC売上の拡大」という戦略に対し、自身の持つアパレル店舗マネジメント経験やデジタルマーケティングの知見がどのように直結し、貢献できるかを具体的にアピールすることが極めて有効です。特に、会社の次の成長ステージである売上拡大と事業構造改革への挑戦に自ら主体的に関わりたいという強い意欲を示すことで、採用担当者へ深く響く動機となります。
面接での逆質問例
・店舗販売の回復に向けて「販売トレーナーの増員や外部研修の導入」が具体策として掲げられていますが、実際の店舗運営において、近隣店舗スタッフとの連携や、現場の店長・スタッフに今最も期待されている具体的な役割や意識の変革について教えていただけますでしょうか?
・EC売上の更なる拡大に向けて「会員プログラムの刷新やOMOの強化」が重要な成長施策に据えられていますが、実店舗の強みとデジタルを融合させた新しい販促企画をスピーディーに推進していく上で、現在どのような領域のデジタル専門スキルや知見を持った人材が組織に最も不足しており、中途採用者に求めていらっしゃいますでしょうか?
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
アレンジが上手くいくときは嬉しい
売れやすいルックや見せ方は同じエリアや全国の店舗に共有されていくので、アレンジが上手くいくときは嬉しい。
(20代前半・販売アドバイザー・女性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社コックス 2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 株式会社コックス 2026年2月期 決算説明会資料



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