0 編集部が注目した重点ポイント
①アプリ会員数が155%増加し売上高比率23%へ拡大する
ホームセンターカンセキアプリの導入を促進した結果、アプリ会員数が前年比で155%増加し、売上高アプリ会員比率は23%に達しました。今後はこの顧客基盤を活用し、統合データによる提案力強化やグループシナジーの創出を推進することで、他事業への送客や顧客のロイヤリティ向上を図る戦略です。
②新規FCのスポーツジムを開業し最適な出店形態を模索する
2025年8月に新規フランチャイズ事業として「Life Fitカンセキ真岡店」を開業しました。各事業が連携し、立地や売場面積、市場性を考慮した最適な形態での出店計画を加速しており 、転職者にとっては新規事業の立ち上げや、多様な出店形態に関わるキャリア機会が拡大する可能性があります。
③金融費用の増加等により経常利益が前年同期比27.6%減少する
既存借入金のリファイナンス等を目的として2025年9月にシンジケートローンの再組成を実施したほか、借入金金利の上昇により金融費用が増加しました。この結果、当期の経常利益は3億45百万円と前年同期比で27.6%減少しており、財務基盤の構築に伴う一時的な利益圧迫要因となっています。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年2月期 決算説明資料 P.2
売上高
35,470百万円 -3.0%
営業利益
529百万円 -1.8%
経常利益
345百万円 -27.6%
当期純利益
307百万円 -40.7%
当期の全社業績は、長引く物価高騰による消費者の生活防衛意識の高まりや、相次ぐ降雨・猛暑といった天候不順の影響を大きく受ける結果となりました。売上高は前期の創業販促の反動もあり35,470百万円(前期比3.0%減)となりましたが、費用対効果を精査した販売促進や在庫圧縮による物流効率の向上など、販管費の最適化に向けた取り組みを推進したことで、営業利益は529百万円(前期比1.8%減)と前年並みを確保しています。一方で、既存借入金のリファイナンス等に伴う金融費用の増加等により、経常利益は345百万円(前期比27.6%減)へ減少しました。
当期は通期決算の実績値であり、通期計画に対する進捗は100%に到達して確定しています。専門店事業において「業務スーパー」の値ごろ感のある商品が売上を牽引し当初計画を上回る好調な推移を見せた一方、天候影響を受けた他事業の減収をコスト削減努力で補うなど、経営基盤の強化に向けた成果が着実に現れています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年2月期 決算説明資料 P.3
ホームセンター事業
【事業内容】 ホームセンターの経営を行っています。
【業績推移】 営業収益 14,936百万円(前期比6.4%減)、セグメント利益 350百万円(前期比14.5%減)。
【注目ポイント】 天候不順による買い控えで減収を余儀なくされたものの、DCMプライベートブランド(PB)商品の展開強化や自社アプリの利用拡大により、営業総利益率が改善しました 。また、スポーツジムの導入や切り花専門店の新設といった売場刷新による収益性・不動産効率の改善を推進しており、店舗の魅力向上を主導できるリテール・マーケティング人材が求められています 。
WILD-1事業
【事業内容】 アウトドアライフ用品の専門店を経営しています。
【業績推移】 営業収益 8,488百万円(前期比8.3%減)、セグメント利益 65百万円(前期比170.2%増)。
【注目ポイント】 猛暑や熊の出没増加によりキャンプ等の客足が遠のき減収となった一方、人件費や宣伝費、在庫圧縮をはじめとするコスト削減策の徹底により、セグメント利益は大幅な増益を達成しました。新アパレルブランド「WILD-BASE」の本格スタートやECモール掲載数の拡大を推進しており、ブランド価値の最大化とオムニチャネル推進に貢献できる専門人材の活躍フィールドが広がっています。
専門店事業
【事業内容】 フランチャイズ契約による「業務スーパー」やリユースの「オフハウス」等を経営しています。
【業績推移】 営業収益 12,198百万円(前期比6.3%増)、セグメント利益 889百万円(前期比4.5%減)。
【注目ポイント】 生活防衛意識の高まりから業務スーパーにおける冷凍野菜等の代替需要が急増し、新規出店効果も加わり当初計画を上回る好調な増収を牽引しました。出店経費の先行により利益は微減となりましたが、オフハウス事業でのネット販売(オフモール)や金・プラチナの売買活発化など時流を捉えた展開が続いており、マルチFC店舗の運営体制強化を支えるマネジメント人材が必要です。
店舗開発事業
【事業内容】 不動産賃貸管理およびアミューズメント施設の経営を行っています。
【業績推移】 営業収益 347百万円(前期比1.5%減)、セグメント利益 127百万円(前期比5.4%減) 。
【注目ポイント】 アミューズメント施設では競合店の出店に伴う競争激化により苦戦したものの、主力の不動産賃貸収入は引き続き堅調に推移しています。各事業の立地・売場面積・市場性を考慮した最適な組み合わせによる複合型店舗の出店戦略をグループで加速させており、自社アセットの有効活用や高度な不動産開発の知見を持つ人材への期待が高まっています。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2026年2月期 決算説明資料 P.14
次期(2027年2月期)の業績予想は、売上高362億円(当事業年度比2.1%増)、営業利益550百万円(同3.9%増)、経常利益390百万円(同13.0%増)、当期純利益320百万円(同4.0%増)と増収増益を見込んでいます。今後の戦略として、複数事業を組み合わせた最適な出店形態による「出店投資の加速」や、顧客の生涯価値向上に資する「新規事業のスタート」を計画しています。また、WILD-1の販売管理システム刷新といったDX投資による物流・店舗作業の効率化や、アプリ・ECサイトを活用したマーケティング強化を掲げており、変革をリードできるIT・デジタル専門人材の採用が注目されます。
4 求職者へのアドバイス
カンセキは地域密着のホームセンター事業を堅実な地盤としつつ、アウトドア専門店「WILD-1」の自社ブランド展開や「業務スーパー」などの有力なマルチフランチャイズ展開を強みとしています。選考では、同社が今後注力する「カンセキアプリ」を軸としたグループシナジーの創出や、購買行動データをもとにしたマーケティング施策に自身の専門スキルをどう活かせるかを示すことで、説得力のある志望動機が構築できます。
【逆質問例1】 次期計画において「通常出店に加え、事業を組み合わせた立地・面積に適した出店形態を模索し出店を加速する」とありますが、具体的にどのような事業間連携やシナジーを想定されているでしょうか。
【逆質問例2】 WILD-1の販売管理システム刷新など、DX投資による店舗や物流の効率化が本格化するなかで、中途採用で参画する専門人材にはどのような成果やスピード感を期待されていますでしょうか。
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
# 使用した主な公開資料- 株式会社カンセキ 2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)
- 株式会社カンセキ 2026年2月期 決算説明資料



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