0 編集部が黒字化や事業分離など3点に注目する
①秋田の6店舗を事業分離し基盤エリアへ集中する
2026年2月20日付で秋田県内6店舗のよねや事業等を他社へ承継する事業分離を断行しました。これにより経営資本を山形・宮城の基盤エリアへ集約し、収益力を強化します 。転籍や組織改編に伴い、注力地域での店舗戦略を担う重要なキャリア機会が生まれています。なお、本事業は今後グループから分離予定のため、来期以降の業績比較時には留意が必要です。
②2つの新ブランド始動で商品の荒利益率を改善する
2025年3月に惣菜の新ブランド「ヤマザワデリ」および地元食材に特化した「このまちの」を同時に立ち上げ、商品改革を強力に推進しています。低価格戦略を見直し、価値訴求へ舵を切ったことで、青果や食品類(日配)の荒利益率が向上しました。商品の高付加価値化やマーケティング再強化を牽引する専門人材の活躍フィールドが広がっています。
③営業利益11億円超へ拡大し劇的な黒字化を達成する
当連結会計年度は営業利益1,142百万円を記録し、前年の営業損失から劇的な黒字転換を達成しました。トップラインの拡大に加え、光熱費の削減や売場作業見直しによる販売管理費の抑制(前年比922百万円減)が大きく貢献しています。経営基盤の安定化により、腰を据えて次なる業務改革に挑める理想的な転職タイミングを迎えています。
1 営業利益11億円超を記録し劇的な黒字化を達成する
出典:2026年2月期 決算説明資料 P.2
売上高
105,405百万円
+2.8%
営業利益
1,142百万円
黒字転換
経常利益
1,231百万円
黒字転換
当期純利益
1,237百万円
黒字転換
当連結会計年度の業績は、売上高が105,405百万円(前年同期比2.8%増)と着実に拡大し、各段階利益において前年の赤字状態から完全脱却を果たしました。光熱費の大幅な削減(前年比583百万円減)に加え、店舗作業の効率化を通じた総労働時間のコントロール(前年同期比96.5%)など、筋肉質な財務体質づくりへの変革が収益力のV字回復を牽引しています 。
当期の業績は、中期経営計画の修正計画目標(営業収益1,054億円、経常利益12億円)を全指標で達成して着地しており、グループ全体の構造改革の進捗および黒字化への足取りは非常に堅調であると評価できます。
2 3つの報告セグメントから活躍フィールドを分析する
出典:2026年2月期 決算説明資料 P.7
スーパーマーケット事業
【事業内容】 山形県内44店舗、宮城県内18店舗の合計62店舗を展開し、食料品の販売を主体としたチェーンストアを運営しています。
【業績推移】 セグメント売上高は92,333百万円(前年同期比2.9%増)、セグメント利益は1,439百万円(前年は308百万円)となり、大幅な増益を達成しました。
【注目ポイント】 自社電子マネーを組み込んだ楽天ポイントカードの会員数が38万人を超え、ヤングファミリー層の支持獲得が進んでいます。さらに、移動スーパー「とくし丸」も計25台が稼働しシニア層の支持を堅持。顧客ニーズを捉えた売り場への再構築や、新惣菜ブランドのマーケティングを現場で主導できる店舗マネジメント人材が強く求められています。
ドラッグストア事業
【事業内容】 医薬品や化粧品の販売を主体としたドラッグストア、および調剤薬局の経営を広域に展開しています。
【業績推移】 セグメント売上高は13,070百万円(前年同期比1.9%増)と伸長。セグメント損失は100百万円と、前年の損失163百万円から赤字幅を大幅に圧縮しました 。
【注目ポイント】 2025年11月にドライブスルー機能を備えた「調剤大学病院前Driveぷらす店」を新規出店。不採算店舗4店の閉店整理を進め、収益基盤の引き締めを徹底しています。利便性の高い調剤サービスの拡充と店舗の販売力強化に向け、現場を牽引する資格保有者や店舗運営経験者の存在が必要不可欠となっています。
食品製造事業
【事業内容】 弁当・おにぎり・惣菜・日配食品等の開発製造を行い、主にグループ内のスーパーマーケットへ販売・供給しています。
(注:製造商品は主にスーパーマーケット事業で販売され内部取引消去されるため、外部顧客への売上高は2百万円、セグメント損失は205百万円を計上)
【注目ポイント】 2023年に稼働を開始したデリカセンターを活用し、商品開発・生産能力の増強や店舗への供給量拡大を継続中。最新設備の導入と衛生管理の徹底により、味・品質・鮮度の向上を高いレベルで実現しています。オリジナル商品の開発がグループの競争力を左右するため、製造工程管理や品質保証のスペシャリストの重要性が増しています。
3 店舗改装やIT投資へ35億円を配分し成長を加速する
出典:2026年2月期 決算説明資料 P.11
2027年2月期の連結業績予想は、会社分割による秋田地区譲渡の影響を加味した上で、売上高997億円、営業利益7億円、経常利益8億円を見込んでいます。重点課題として「お客様目線の商品づくり」「持続可能なオペレーション改革」「チャレンジする組織づくり」を掲げ、既存店の活性化を目的とした改装を積極的に実施する方針です。
キャッシュアロケーションの計画では、営業キャッシュフローの枠内から効率化・省力化投資(電子棚札や自動発注の拡大、バックオフィス業務改革など)に約35億円をしっかりと配分。将来の第5次中計での成長を見据え、一歩進んだ生産性向上と職場環境の改善を内側から支える変革推進人材の採用が注目されています。
4 志望動機のヒントや逆質問例から内定への対策を練る
同社が推進する「筋肉質な財務体質づくりへの事業構造改革」や「オリジナルブランドを通じた価値追求」を絡めるのがお勧めです。秋田地区の事業分離によって山形・宮城へ経営資本を徹底集中させる明確な戦略や、惣菜新ブランド「ヤマザワデリ」の立ち上げは、転職者にとって非常に魅力的なナラティブとなります。地域に深く愛される100年企業を目指すビジョンのもと、自身の小売・バイヤー・製造管理の経験を注力エリアでのドミナント強化および付加価値の追求へどう活かせるかを語ることで、熱意が強く伝わります。
- 主要顧客である60代以上を堅持しつつ、40代以下のヤングファミリー層の獲得に向けて品揃えの再構築を急ぐとのことですが、売り場担当者や店舗運営スタッフには具体的にどのようなマーケティング視点をもった施策の実行が求められますか?
- 短期的には旗艦店からの商品供給や複数店舗での担当者兼任を拡大して小型店の省力化を進めるとのことですが、店舗スタッフとして生産性とサービス品質を両立させるために重要なスキルは何でしょうか?
- 将来的なプロセスセンター導入に向けての準備が進む中で、今後のスーパーマーケットの各売り場におけるオペレーションや店舗現場の業務負担には、どのような構造的な業務削減効果を見込んでおられますか?
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
売上が上がったときが一番やりがい
やはり自分の手掛けた売り場レイアウトで、売上が上がったときが一番やりがいを感じました。あとは買っていただいた商品に、美味しかったと言っていただけるととても嬉しく、仕事へのモチベーションアップに繋がりました。
(20代後半・調理スタッフ・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社ヤマザワ 2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 株式会社ヤマザワ 2026年2月期 決算説明資料



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