0 編集部が注目した重点ポイント
① 売上高・営業利益・経常利益で過去最高を更新する
2026年3月期(2025年度)決算において、連結売上高は1,166億円、営業利益は155億円に達し、主要な利益指標で過去最高を更新しました。主力の消防車輌事業が国内外で堅調に推移したほか、全セグメントで増益を達成しており、非常に勢いのある事業環境であることが伺えます。
② 中期経営計画を完遂し高い資本効率を達成する
中期経営計画「Morita Reborn 2025」の最終年度として、営業利益率13.3%、DOE(自己資本配当率)2.7%を記録し、掲げていた経営目標を軒並み達成しました。収益力の強化と株主還元を両立させており、財務体質の健全化と企業価値の向上を同時に成し遂げた点は、転職者にとっても大きな安心材料となります。
③ 研究開発拠点「モリタATIセンター」を開設する
今後の成長基盤として、日本最大級の総合実験場を備えた研究開発拠点を開設しました。24億円を投じたこの施設では、産官学連携やオープンイノベーションを推進しています。ハードウェアの製造に留まらず、AIを活用した現場指揮支援システムなどソリューション領域への投資を加速させています。
1 連結業績ハイライト
出典:2025年度 決算説明資料 P.9
売上高
1,166億円
前期比 +4.3%
営業利益
155億円
前期比 +12.5%
経常利益
150億円
前期比 +9.5%
当期の連結業績は、国内の消防車シャシ(車台)供給の安定化や、産業機械事業でのメンテナンス売上の伸長により、売上高・営業利益・経常利益のすべてで過去最高を更新しました。特に営業利益は予想の138億円を大幅に上回る155億円となり、収益性の高さが際立つ結果となっています。
当連結会計年度は通期目標を完遂しており、進捗状況は極めて順調です。中期経営計画で定めた利益率目標12%も、実績として13.3%に到達しており、事業ポートフォリオの改善が進んでいます。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2025年度 決算説明資料 P.5
消防車輛事業(株式会社モリタ、Bronto Skylift等)
【事業内容】 消防自動車の製造販売、メンテナンス。はしご車やポンプ車など、世界トップクラスの技術力を誇る主力事業です。
【業績推移】 売上高717億円(前期比+7.9%)、営業利益82億円(前期比+19.5%)と大幅な増収増益を達成しました。
【注目ポイント】 国内でのシャシ供給改善に加え、海外ではフィンランドのBronto Skyliftとの共同開発を推進。世界最高水準の屈折はしご付消防自動車など、グローバル市場向けの製品開発が活発化しており、海外営業や国際開発の経験者が活躍できる好機です。
防災事業(モリタ宮田工業株式会社)
【事業内容】 消火器の製造販売、スプリンクラー等の消防設備の設計・施工。防災機器から設備までトータルで展開します。
【業績推移】 売上高250億円(前期比-6.2%)となるも、営業利益は51億円(前期比+2.7%)と増益を確保しました。
【注目ポイント】 前期にあった大型案件の反動で減収となりましたが、価格改定や採算性重視の案件選別により、利益率は向上。消防法改正への対応や、環境負荷の低い消火薬剤の開発など、製品付加価値の向上と差別化を推進しており、専門技術を持つ人材の需要が高まっています。
産業機械事業(株式会社モリタ環境テック)
【事業内容】 産業廃棄物処理機、リサイクルプラント、ごみ処理施設の設計施工および販売。
【業績推移】 売上高65億円(前期比+1.8%)、営業利益9億円(前期比+4.9%)と堅調に推移しています。
【注目ポイント】 製品販売に加えて、部品・メンテナンス売上が収益を下支えしています。循環型社会の構築に向け、リサイクルプラントの高度化が急務となっており、プラントエンジニアリングの知見を持つエンジニアにとってやりがいの大きいフィールドです。
環境車輛事業(株式会社モリタエコノス)
【事業内容】 衛生車(バキュームカー)、塵芥車(パッカー車)、環境保全車両の製造販売。
【業績推移】 売上高135億円(前期比+9.1%)、営業利益13億円(前期比+22.1%)と大幅な成長を遂げました。
【注目ポイント】 高水準の受注残高を背景に、順調に売上へと結びつけています。衛生車のマーケットシェアは80%に達するなど圧倒的なプレゼンスを誇ります。塵芥車の電動化などの次世代技術開発も進行中で、電動化領域の研究開発人材も活躍できる環境です。
3 今後の見通しと採用の注目点
出典:2025年度 決算説明資料 P.19
2027年3月期(2026年度)の業績予想は、売上高1,155億円、営業利益145億円を見込んでいます。前期比では微減の予想ですが、これは消防車輛事業における一部案件の期ずれや、国内シャシのモデルチェンジによる影響を織り込んだ保守的な数値であり、依然として過去2番目の高水準を維持する計画です。
特筆すべきは、全社で連結716億円に達する過去最高の受注残高を抱えている点です。今後数年間にわたる仕事量が確保されており、これらを着実に製品化するための生産能力強化と、人財への継続的な投資が経営上の重要課題として挙げられています。また、大阪・関西万博にてAIを活用した「現場指揮支援システム」の実証実験を実施するなど、ハードウェア以外のソリューション開発も加速しており、IT・デジタル領域の専門職にとってもキャリアの幅が広がっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機のヒント
モリタHDは「人と地球のいのちを守る」というパーパス(社会的存在意義)を経営の軸に据えています。単なるメーカーではなく、防災ソリューション企業への進化を掲げており、「自らの技術を社会貢献に直結させたい」という想いは強力な志望動機になります。また、消防車の電動化やAI指揮支援システムといったイノベーションに挑戦している事実に触れ、自身の専門性をどう活かせるかを語ることが有効です。
面接での逆質問例
- 「新設されたモリタATIセンターでは、具体的にどのような異業種連携やオープンイノベーションが始まっていますか?」
- 「海外事業の拡大に向けて、海外規格適合車の開発以外にどのようなグローバル戦略を重視されていますか?」
- 「DXやソリューション領域への展開において、中途採用者が期待されている役割は何ですか?」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル(口コミ)
プライベートの時間はかなりとりづらい
2023年、2024年と閑散期も45h残業の繁忙期65h残業となっており、プライベートの時間はかなりとりづらくなっている。
(20代後半・技術関連職・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 株式会社モリタホールディングス 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 株式会社モリタホールディングス 2025年度 決算説明資料



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