0 編集部が注目した重点ポイント
①約95億円を投じて加賀工場2号棟を新設し生産能力を増強する
2024年4月に新工場の建設を公表し、2025年5月に着工しました。約95億円を投じて加賀工場2号棟を新設し、可動間仕切の生産ラインを一部移管することで、ものづくり体制の集約と高度化を図ります。これにより、生産管理や製造技術の分野で専門人材のキャリア機会が拡大する可能性が高まっています。
②高層階用移動壁の投入で新たな空間価値を創出する
高層階でも使用可能な移動間仕切「SKYDOOR」を新たに発売し、ブルーフロント芝浦の28階外壁に採用されました。こうしたデザイン性と高いJIS等級の性能を兼ね備えた高付加価値製品の販売増加が利益成長を牽引しており、設計開発や提案営業を担う専門人材の活躍の場が広がっています。
③配当方針をDOE6%目安に引き上げ企業価値を高める
2026年3月期より株主還元方針を変更し、純資産配当率(DOE)の目安を従来の3%から6%目安へと引き上げました。利益成長と積極的な還元策が評価され、2026年3月末のPBRは1.2倍弱へと上昇しており、資本効率向上を意識した経営体制の構築が進んでいます。
1 連結業績ハイライト
出典:2026年3月期 決算概要説明 P.9
売上高
46,725百万円
(前期比 +4.7%)
営業利益
4,099百万円
(前期比 +12.8%)
経常利益
4,150百万円
(前期比 +10.5%)
当期純利益
3,048百万円
(前期比 +15.0%)
2026年3月期の通期業績は、主要品目すべてが増収となり、全体で前年同期比4.7%増収を記録しました 。高付加価値製品の構成比向上により売上総利益率は36.1%へと0.8ポイント改善し、人件費などの販管費増加を吸収して営業利益は12.8%増の大幅増益を達成し、各段階利益ともに過去最高を更新しています。
期初計画(売上高46,500百万円、営業利益4,060百万円)に対する進捗評価としては、売上・利益ともに目標を上回って着地しており、業績は非常に堅調に推移したと言えます。受注高も前年比3.2%増の48,315百万円、受注残高は8.4%増の204億86百万円と高水準を維持しており 、次期以降の業績拡大に向けた成長の持続性が裏付けられています。
2 事業別分析:転職者が活躍できるフィールド
出典:2026年3月期 決算概要説明 P.4
可動間仕切
事業内容:オフィスなどの空間を柔軟にレイアウト変更できる可動式の間仕切の製造、設計、販売、施工を行っています 。
業績推移:売上高は20,980百万円(前期比6.7%増)となり、売上全体の44.9%を占める最大のコア事業です。
注目ポイント:オフィス移転需要を確実に捉え、意匠性を高めた連続ダブルガラス製品などが好調な出荷を記録しています。ショールームを活用したブランディングが成約に繋がっており、顧客のこだわりに応える提案営業や空間設計のプロが活躍できる環境です。
固定間仕切
事業内容:学校、病院、工場などの建物内部に恒久的に設置される固定壁・間仕切の提供を行っています。
業績推移:売上高は9,410百万円(前期比0.1%増)となり、病院向けが減少したものの公共需要に支えられ前年並みを維持しました。
注目ポイント:オフィスや工場向けの受注が一部減少した一方で、学校向けは堅調に推移しています。公共建築物の仕様に合わせた細かな物件対応が求められるため、確実な図面落とし込みができる技術的対応力や施工管理の専門性を持つ人材が不可欠となっています 。
トイレブース
事業内容:商業施設、オフィス、学校などのトイレ空間を構成する各種パネルブースの製造および施工です。
業績推移:売上高は8,207百万円(前期比5.9%増)、受注高も6.1%増と成長軌道を維持しています。
注目ポイント:2025年1月に環境配慮型のオレフィンシートを採用した新製品「haremo」を発売しました。優れたデザインとコストパフォーマンスを両立させ、市場シェア1位を堅守しており、サステナビリティ需要に対応する製品開発や調達・製造ノウハウを持つ人材の貢献度が高まっています。
移動間仕切
事業内容:ホテルの宴会場や文化施設などにおいて、大空間を必要に応じて分割できる大型スライド壁の提供です。
業績推移:売上高は6,145百万円(前期比2.2%増)ですが、文化施設向けの好調で受注高は17.4%増の7,186百万円と急伸しています。
注目ポイント:業界トップの38.0%のシェアを誇る強みがあります。耐風圧性や気密性などJIS最高等級を誇る「SKYDOOR」といった高層階用外壁製品の上市により、新しい体験価値の提供を加速させており、大規模建築物件の構造設計や技術提案に対応できる高度なエンジニア集団への参画が期待されています。
ロー間仕切
事業内容:オフィスのデスクトップやミーティングエリアを簡易的に区切る、比較的背の低いパネル製品です。
業績推移:売上高は798百万円と小規模ながら、前年同期比30.9%増と非常に高い成長率を見せています。
注目ポイント:オフィスの新しい働き方に伴う空間アレンジの広がりにより、需要が急速に拡大しています。受注から出荷まで3〜4週間という圧倒的な短納期オーダーメイド対応を支える、自社塗装ラインや自動化ラインの運用を担う生産管理スタッフが能力を発揮できるフィールドです。
その他
事業内容:壁面化粧パネルをはじめ、間仕切製品に付随する周辺内装部材の製造および施工対応を行っています。
業績推移:売上高は1,183百万円(前期比0.1%増)となり、前年並みの安定した業績貢献を維持しています。
注目ポイント:壁面化粧パネルの分野では49.3%という非常に高いシェアを獲得しています。間仕切製品と組み合わせた総合的な内装トータルコーディネートの提案により他社と差別化を図っており、より広い視野で空間全体のクオリティを高める内装設計・インテリア提案のスキルを持つ人材が重宝されています。
3 今後の見通しと採用 of 注目点
出典:2026年3月期 決算概要説明 P.22
2027年3月期の通期業績予想は、売上高486億円(前期比4.0%増)、営業利益42億60百万円(前期比3.9%増)と、引き続き増収増益の達成を見込んでいます。人件費や材料費のコスト上昇が見込まれるものの、蓄積された潤沢な受注残高と高付加価値製品の販売増による増収効果でそれらを十分に吸収する見通しです。
また、株主との対話(IR実施状況)において「資本コストや株価を意識した経営」に関する議論を活発化させている旨が言及されています。社内に戦略検討チームや投資委員会を立ち上げ、財務戦略や中長期の成長シナリオ、M&Aを含めた投資判断の徹底を進めているため、経営管理・財務・事業開発などをリードできるマネジメント層や専門人材の採用ニーズが高まっており、求職者にとって挑戦しがいのあるフェーズとなっています。
4 求職者へのアドバイス
志望動機の構築に向けたヒント
同社は間仕切市場における業界トップの強固なシェアを有し、全国55の支店網と4つの自社製造工場による製販一貫体制を強みとしています。志望動機を組み立てる上では、約95億円の投資による加賀工場2号棟新設をはじめとする「生産・物流オペレーションの高度化」への挑戦や、高層建築用移動壁「SKYDOOR」といった「新たな空間価値を創造する新規製品開発」のビジョンに自身のこれまでのスキルを掛け合わせ、どのように貢献できるかを具体的にアピールすることが面接官の共感に繋がります 。
面接で活用できる逆質問例
① 「2027年5月の操業開始に向けて加賀工場2号棟の建設が順調に進んでいますが、可動間仕切生産ラインの一部移管に伴い、製造現場ではどのような自動化設備への対応スキルや管理ノウハウが新しく求められるようになるでしょうか 。」
② 「高層階用の新製品である『SKYDOOR』がブルーフロント芝浦に採用されるなど先進的な実績が生まれていますが、今後の高付加価値製品の市場浸透に向けて、営業部門と設計・開発部門の連携はどのような体制へ変化させていく予定でしょうか 。」
5 転職者が知っておきたい現場のリアル
ワークライフバランスは取れない
ワークライフバランスは取れない。例えば土日に工事がありトラブルがあると電話は当たり前、現場に来い怒鳴られるケースもある。つまりは工事がある土日は気が気でない上に、万一の出勤に備えて遠出をすることができなくなってしまう。また、パソコン等も会社のデスクトップ以外支給されないので急な事務対応が例えメールを一通送るだけでも会社に赴かないといけない。
(20代後半・代理店営業・男性) [キャリコネの口コミを読む]※本記事は、公開されている決算短信、決算説明資料等の公開資料、および社員・元社員の口コミ情報をもとに、編集部の責任において作成しています。
使用した主な公開資料
- 小松ウオール工業株式会社 2026年3月期 決算概要説明(2026年5月26日発表)
- 小松ウオール工業株式会社 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)(2026年4月27日発表)



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